冷蔵庫の収納のコツが知りたい! 収納のプロはどうしてる?
日々使う食材や調味料に作り置きの料理。冷蔵庫はどうしてもゴチャゴチャしがちですね。定期的に整理整頓していても「奥から賞味期限切れの食材が出てくる」経験をした方もいるでしょう。
収納のプロはどう冷蔵庫や冷凍庫を使っているのでしょうか?
「子育て家庭のためのモヨウ替えコンサルタント」の三木智有さんは、毎日3歳の娘さんのお弁当を作っています。
「食材のロスを防ぎつつ、どうお弁当作りを効率化しているのか」、冷蔵庫や冷凍庫の収納のコツを教えていただきました。
こんにちは。【NPO tadaima!】代表の三木智有です。
娘の幼稚園入園を機にお弁当作りを始めました。
娘のお弁当に加え、家族の朝ごはんや大人のお弁当も作ります。みんなが顔をあわせる朝は家族にとって貴重な時間。娘の世話もしつつ、家族とちゃんとコミュニケーションを取りたい。また1日の始まりに仕事や家事の段取りも立てたい。共働きの夫婦にとって朝はバタバタです。
そこで、お弁当作りの効率化を図るために見直したのが冷蔵庫収納。
冷蔵庫の収納を見直すと、お弁当作りが一気にスピードアップします。また、食材を無駄にすることがなくなり節約にもつながりました。
本当に、「たかが冷蔵庫、されど冷蔵庫」です。
今回はわが家で行った冷蔵庫管理の大改革についてお伝えします!
わが家の冷蔵庫大改革のテーマは2つ。
- 食材廃棄率0%を目指す!
- 収納見直しで食事作りの効率化をはかる!
では、以下に詳しくご紹介しましょう。
【冷蔵庫・冷凍庫の収納見直し1】食材ロスが出ない工夫とは
「この玉ねぎ、汁が出ちゃってもう傷んじゃったな」
なんて思うこと、ありませんか? または、新しく生姜を買ってきたら、冷蔵庫の奥の方に未開封の生姜が転がってたとか。
その度に思うんです。
「もう、食材を無駄にはしないようにしよう」と。
でも、いくら決意を固くしてもそのための仕組みを作らなければ、所詮は絵に描いた餅。
そこで僕は食品廃棄が起こってしまう原因を潰すことにしたのです。
食品廃棄が起こってしまう3大要因は、
- 何が残っているのかパッと見わからないから、「重複買い」してしまう
- 食品の保存方法が間違っているから、すぐに傷んでしまう
- 「安いから」と思ってとりあえず購入してしまう
どの家庭でも起こりうる現象なんじゃないかと思います。
でも大丈夫! これらの要因を取り除くのはわりと簡単です。
[食材ロスを防ぐコツ1]食材は買いすぎない! 冷蔵庫は7割収納に!
冷蔵庫の整理の一番大切なポイントはこれ、ミニマル化です。
冷蔵庫の中身はいつまでも保管しておくのではなく、定期的に使い切り、新たに買い足していくものです。でも、ついつい賞味期限の長い食べ物など、保管感覚で収納してしまいがちですね。
わが家の場合は、ほとんどの食材を1~2週間で使い切ります。
そのためには、冷蔵庫の中身は7割くらいに抑えておく必要があります。
中には、調味料のように1~2週間では使い切れない物もありますね。こうした食材はなくなるか、なくなる直前まで新しい物は買いません。
冷蔵庫のミニマル化のために、もうひとつルールがあります。
[食材ロスを防ぐコツ2]冷蔵庫に空きスペースを作る!
わが家の冷蔵庫の右下の大きく空いたスペース。それは、「お鍋」などをそのまま放り込めるスペースとして基本的に空けてある場所です。
残った料理は、通常、保存容器に入れ替えて収納しますが、面倒くさかったり、「どうせすぐ食べるから」と鍋のまま冷蔵庫に放り込みたい時もあります。
そんな時に放り込めるスペースが必要になります。ゆとりあるスペースを確保しておくことは、ずぼら管理にも役に立つのです。
[食材ロスを防ぐコツ3]収納グッズを使って奥まで活用する!
また、奥行きの活用も大切。
冷蔵庫は奥行きがだいたい40〜50センチほどあります。収納としては、かなり奥行きが深い類に入ります。
一般的なカラーボックスがおおよそ奥行き30センチ、本棚だと28センチほど。比べると冷蔵庫の奥行きが深いことがわかりますね。使い方を工夫する必要があるんです。
100均の収納グッズなどを使うと、簡単に奥行きを活用できますよ。収納グッズに食材を入れて、奥のものを引っ張りだせるようにしましょう。
収納グッズ購入の際には必ず「収納グッズを入れたい場所」の寸法を測ります。どの場所にいくつその収納グッズを入れるのか、確認しましょう。
例えば、その収納グッズは「2つ並べて入るのか」、「1つしか入らないのか」で、冷蔵庫の使い方は大きく変わります。
また、中身が見える物を選ぶことも大切です。キレイな収納として白いBOXなどを使っている方もいますね。見た目はいいのですが、中に何を入れたのかがわからなくなりがち。
冷蔵庫は見栄えよりも実用性が大切です。透明のカゴ、もしくは浅い収納ボックスを活用して、奥まで見えるようにしましょう。
また、ビールなど缶をストックすることが多い方には、こうした缶ラックがお勧め。一本取り出すごとにコロコロ転がって来ます。2段になるので収納力もバッチリです。
わが家の場合、これで、一気に冷蔵庫の省スペース化が進みました。
[食材ロスを防ぐコツ4]食材は正しい方法で保存する!
食材を適した方法で保存すれば、長い間美味しく食べることができる。例えば、「イモ類は新聞紙に包んでから野菜室に入れる」。「きゅうりや人参などは立てて収納する」など。
それを「適当に冷蔵庫に放り込んでおしまい」にしていると、食材の廃棄が増えてしまいます。食品の保存方法についてはインターネットなどで調べられます。
わが家では実家の畑で大量に取れたじゃがいもを、新聞紙とビニールに包んで野菜室に保存していたり、お米を野菜室に保存しています。そうすることで虫の発生や傷みを防ぎます。
ただし、お米や大量のじゃがいもなどを野菜室に保存していると、他の野菜を入れるスペースが限られて来てしまう。ここでも上記の「食材は1~2週間で使い切る」ルールが重要になってくるのです。
また、買ってきた野菜はすぐに、下ごしらえや調理をある程度してしまいます。作り置きがあるとお弁当作りの効率化にも繋がりますね。また、作り置きの食材は野菜室ではなく冷蔵庫へ入れるので、野菜室のスペースを空けられます。
加えて便利なのが野菜保存袋。セロリやレタス、その他いろいろな野菜が「こんなに日持ちしたっけ? 」って程に長く持ちます。何回か使えるし、そんなに高くないし、コスパ最強の日持ちグッズです。
[食材ロスを防ぐコツ5]大量買いしない! 定番食材を決めておく!
スーパーなどで食材を大量に買うと安くなることがありますね。
大量に買って使い切るのは難しいもの。僕自身、大量に買って、収納場所に困って、食べ切れなくて捨てたこともありました。
大量買いしないためのポイントは「定番食材を決めておく」です。
スーパーにいくと「汎用性が高くていつも買うもの」ってありませんか? 例えば僕だったら鶏肉系(ミンチ、胸肉、たまにモモ)、納豆、牛乳と冷凍うどん(娘が大好き! )、キャベツや白菜、ほうれん草、小松菜などの葉野菜。
これらに関しては、自分の中でメニューも豊富だし、回転が早いのでだいたいの残量がわかっています。万が一、残量がわからなくても使い切れる自信があるので「どうしようかな? 」と思ったら買うようにしています。
ただし、それ以外の食材、特に普段あまり使用しない物はいくら安くなっていても買いません。買う時は「この新しょうがで甘酢漬けつくろう」などと、明確に用途が決まっている時だけです。
【冷蔵庫・冷凍庫の収納見直し2】調理の効率化を図る工夫
食材や調味料をあれこれ探している時間や、「どの食材を使ったほうがいいかな? 」などと迷っている時間は効率化を阻みます。
食材は収納場所を決めておき、一覧で見えるように工夫しましょう。
[調理の効率化を図る工夫]調味料入れは一覧で見える場所に収納
そこでまず行ったのが調味料の一元管理。こうして並べておくと、冷蔵庫を空けた時にすべての調味料が目に入ります。
僕が使っている調味料入れはこれ。重ねられるし、サイズ展開も多いし、スプーンが中に引っ掛けられるので衛生的。とても重宝しています。
[調理の効率化を図る工夫]食材の収納場所を決めておく
そして、定番食材については、収納場所を決めてしまいます。これで探したり、収納場所に迷うことがなくなり、料理が効率化します。
例えば「冷凍うどんだったら冷凍庫の下段、向かって左」と収納場所を決めています。
冷凍うどんの隣の入れ物には「冷凍の肉系オカズ類」。冷凍シューマイや肉団子、ミニハンバーグなど。
その隣の入れ物は冷凍食品類。グラタンとかの加工品もあれば、ブロッコリーやインゲンなどの野菜もあります。また再上段にはつくり置きの食材がストックしてあります。
こうして、ある程度、収納場所を決めてしまうと、探すのが楽になるだけでなく、頭の中も整理できるので、メニュー決めもスピーディになります。
おわりに
今回は、わが家の冷蔵庫大改革についてご紹介しました。
冷蔵庫を効率化させることで、食材についての知識まで増えたり、節約になったりといいこと尽くし。わが家では食材の無駄がなくなっただけでなく、調理も効率化し、家族の朝ごはんとお弁当の準備で平均35分で仕上がるようになりました。
食材が傷みやすいこの季節だからこそ、冷蔵庫管理を徹底して、美味しく安全な食材で料理を楽しみたいですね!