おいしいお米を見つけるのは難しい?!

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そもそも「おいしいお米」とは、どのようなお米なのでしょうか?「高価なお米だからといって、誰もが必ずしもおいしいと感じるとは限らない」と話すのは、米の産地や栽培方法にまで精通し、「米界のエイリアン」とも称される五ツ星お米マイスター・西島豊造さんです。
「どんなお米をおいしいと感じるかは、人それぞれです。毎食必ずお米を食べる人が減っている今、お米も嗜好品の一つとして、自分の好みに合わせて銘柄を選ぶ時代、そしてお米の味を楽しむ時代がきています。一方で、お米の食べ比べをしたことがない人や、食べ比べても『どうせ味の違いなんて自分にはわからない』と思っている人も多いですよね。でも皆さん、ソースやドレッシング、マヨネーズなどの銘柄は自分の好みで選ぶでしょう? それができるなら、お米の味の違いも十分わかりますよ」(西島さん)
「銘柄米」「ブランド米」「ブレンド米」ってどんなもの?

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自分好みのお米、いわゆる「推し米」を見つけるには、自分がこれまでに食べたお米の種類を把握しておくことが大切だと西島さんは話します。
そこで、まずはお米の種類としてよく耳にする「銘柄米」「ブランド米」「ブレンド米」とは、それぞれどのようなお米なのかを教えていただきました。
「銘柄米」には3つの種類がある

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「コシヒカリ」や「ササニシキ」、最近では「ゆめぴりか」や「つや姫」など、米の袋に印刷されている品種名を銘柄米だと思っていませんか?それは必ずしも間違いではありませんが、西島さんによれば、銘柄米には、「北海道ゆめぴりか」「青森県青天の霹靂」など産地と品種がセットになった『産地品種銘柄米』、北海道・秋田など産地のみで分ける『産地銘柄米』、「ゆめぴりか」「つや姫」など特定の品種のみで分ける『品種銘柄米』の3つの種類があるとのこと。
産地品種銘柄米に付加価値を付けた「ブランド米」
最近では「産地品種銘柄米」が「ブランド米」と同じように扱われることがありますが、本来のブランド米とは、「産地品種銘柄米にさらに付加価値を加えたお米のことを指します」と西島さん。
ブランド米の付加価値とは、新潟県の「魚沼産コシヒカリ」のように、生産都道府県の中でもさらに生産地域を限定したものや、環境に配慮した栽培方法のほか、玄米品質の選別方法、雪室貯蔵といった貯蔵方法などの品質基準を独自に設定して表示することもあります。こうした取り組みが、産地の地域活性化やSDGsにもつながっていることもあると西島さんは話します。
地域ブランド米の成功事例! トキを守るための寄付ができるお米

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産地まで丸ごと応援したくなるようなお手本的なブランド米にはどんなものがあるか西島さんに尋ねたところ、佐渡市認定のブランド米『朱鷺と暮らす郷』を紹介してくれました。
「佐渡島(新潟県)には、農薬や化学肥料を減らし、生き物を育む農法で栽培されている『朱鷺と暮らす郷』というお米があります。このお米は、売り上げの一部がトキ保護のための募金として寄付されるのが特徴です。農家だけでなく、市やJAも協力して取り組んでおり、まさにSDGsにもつながる活動です。佐渡では栽培環境の保全や、若者のUターンを促すための戦略、お米の加工品開発にも早くから取り組んでいるんですよ」(西島さん)
このお米を購入することで、日本の特別天然記念物であるトキの保護活動への募金にもつながるため、消費者にとってはこのお米を選ぶ意義を感じやすい点もメリットですね。
実は歴史が長い「ブレンド米」
最近よく目にするようになったと感じる「ブレンド米」ですが、実は「銘柄米」よりも長い歴史があるのだと西島さんは話します。
「ブレンド米というのは、もともと品質や量にバラツキがあるお米を年間で安定供給するため、昔から当たり前に使われてきた技術なんです。日本は南北に伸びる縦長の国ですから、地域によって米の不作・豊作が発生します。昭和の頃は、不平等なくすべての国民がお米を食べられるようにというのが国の政策でしたので、安定した価格でおいしいお米を供給するために、それぞれの産地の特徴を残しながら、ほかの地域のお米もブレンドして売るのが主流でした」(西島さん)
昭和時代は産地銘柄米とブレンド米の両方を年間通して扱う店がほとんどだっ たのだそう。
「お米の産地は東北が多く、その主な消費地は関東を中心とした東日本です。そのため、関東から東北では銘柄米が売られることもありましたが、比較的生産量・供給量が少なかった関西では特に、複数の産地のお米をブレンドすることが当たり前という食文化が根付きました。その後、政策が変わり、価格や売り方の自由度が高まって、販売方法の選択肢が広がったため、銘柄米の流通が増えたんですね」(西島さん)
また「ブレンド米」と聞くと、複数のお米を混ぜることで価格が下がるというイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし「お客さんのニーズに合わせて価格を下げることもできれば、米同士の相乗効果を狙ったブレンドで付加価値を付け、価格を上げることもできる」と西島さんは言います。
「その年々の状態に合わせて、粘りが出過ぎているからそれを打ち消すように調整するなど、米屋はそれぞれ独自のブレンド技術を持っています。ブレンド米が主流だった昭和時代は『この米屋のお米はおいしい(=ブレンド技術が信頼できる)』という選び方もあったんですよ」(西島さん)
お米はブレンドすることで好みの味に調整できる
「複数のお米をブレンドして、よりおいしい米を作る」というワザは、家庭でも応用できると西島さん。
「もし購入したお米の味に不満を感じたら、好みの味のお米を1〜3割程度混ぜることで、炊き上がったご飯にその特徴を加えることができます。また、ストックしていたお米が古くなり、ご飯が硬く感じられるようになった場合、やわらかさや甘みを足したいなら、そうした特徴を持つ低アミロース米と呼ばれる品種を混ぜて炊くと、ふわふわの炊き上がりにすることだってできるんですよ」(西島さん)
購入時は「収穫年」と「精米時期」を必ずチェック

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「お米は精米した直後から味が落ち始めるため、購入の際はまず『精米時期』を確認し、できるだけ日付の新しいものを選ぶと良いでしょう。精米したての品質が保たれる期間は、常温で2週間、冷蔵庫で1カ月半程度です。意外と短いと感じるかもしれませんが、スーパーなどの販売店では、お客さんが多く訪れ、1週間の中で最も購入が多い土曜日・日曜日に照準を合わせて入荷予定を組んでいることが多いですね」(西島さん)
また、米袋に透明な部分があり中の状態を確認できる場合は、「米の粒がそろっているか、割れた米や変色した米が多く混じっていないか」をチェックすることが大切だそうです。
「特売のお米は、精米日が古かったり、不ぞろいなお米の割合が多かったりと、何かしらの理由がある場合が多いものです。ぜひ精米日や米の状態をチェックしてみてください。また、産地・品種・年産・配合比率・精米時期・販売者の記載がないお米は購入を避けることも、失敗しないためのポイントですよ」(西島さん)
まずは自分の好みを知ることが大切

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自分にとっておいしいと思えるお米を選ぶためには、自分がどんな味の米が好みなのかを知ることが大切です。西島さんのおすすめは、まずさまざまなお米を少量ずつ購入して食べ比べてみること。「思っている以上に味の違いを感じられるはずですよ」と西島さん。
「売り場で一番小さい単位で購入して、食べ比べてみてください。今回はこれ、次はあれというように、毎回違うものを選んで、どちらが好みかを比べることから始めましょう。炊き上がりの見た目や香り、やわらかさ、粘り、甘みなどをチェックすると良いですよ。ポイントは、どのお米も研ぎ方や炊き方、炊き上がり後のほぐし方を同じ条件にして比べることです。結果はメモして自分好みのお米を見つけるのに役立てましょう」(西島さん)
お米の特徴がひと目でわかる「食味チャート」
自分の「推し米」を見つけたいときに、とても参考になるのが、西島さんが代表を務める、こだわり米・差別化米専門店「スズノブ」のホームページに掲載されている「食味チャート」です。
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提供:スズノブ
この食味チャートは、毎年試食を重ねて更新し続けているそうなので、スズノブのホームページで最新版をチェックしてください。自分の食べ比べ結果がメモできる「食べ比べ表」のテンプレートも2種類用意されているので、ぜひ活用してみてください。
お米マイスター注目のお米はこれ! 定番から話題の新銘柄まで

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銘柄米の草分け的存在としてはコシヒカリやササニシキが有名ですが、近年は新しい品種のお米も続々と市場に登場しています。
そこで、西島さんに定番銘柄から注目の新品種まで、それぞれの特徴やおすすめポイントを伺いました。
根強い人気! 定番米4選
西島さんが注目する定番米として選んだのは、「北海道産ゆめぴりか」「秋田県産サキホコレ」「山形県産つや姫」「新潟県産新之助」の4種類です。
「北海道産ゆめぴりか」の特徴は?
「『夢』と、アイヌ語で『美しい』を意味する『ピリカ』という言葉を組み合わせて名付けられた、北海道の夢を託したお米です。でんぷん質、特にアミロースの量が少ない低アミロース米としても知られており、粘りが強く、やわらかさがあるのが特徴です。少量でも満足感があり、食べ応えがあります。粘りが強いため寿司飯には向きませんが、白米本来の味を楽しみたい方に人気です」(西島さん)
明太子やイカの塩辛など、味の濃いご飯のお供との相性が良く、和食では焼き魚や煮物ともよく合うそうです。

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【西島さんのイチオシはこちら!】
北海道JA新すながわ産「ゆめぴりか」
高度クリーン栽培・農薬7.7割減・化学肥料5割減・タンパク質含有量6.8%以下
「秋田県産サキホコレ」の特徴は?
「『コシヒカリを超える極良食味品種』をコンセプトに、食味に徹底的にこだわって開発されたお米です。白さとツヤが美しく、米の粒を感じるふっくらとした食感で、かみしめるごとに甘みが広がるのが特徴です。喉ごしが良いためか、試食キャンペーンではお子さまから『おかわり!』の声が多く寄せられました。みんなパクパク食べてくれますよ」(西島さん)

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西島さんいわく、サキホコレは合わせる料理を選ばない「オールマイティーなお米」なのだそう。
「和洋中どんな料理にも合いますが、特に秋田の食材を使った郷土料理との相性は抜群。中華料理と一緒にかき込んでも、かみしめて食べても、おいしいお米ですね」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
秋田県JA秋田おばこ産「サキホコレ」
農薬6割減・化学肥料9割減
「山形県産つや姫」の特徴は?
「『つや姫』は、その名の通り、際立つツヤが魅力です。炊き上がった米粒の形もとてもきれいです。粘りがありますがキレも良いので、朝から食べて体に優しい味です。和食と相性が良く、漬物やのり、焼き魚などと合わせると威力を発揮するんですよ。和の朝食には本当にぴったりですね。ご飯好きな方や、ゆっくりご飯を味わいたい方にぜひ食べてもらいたいお米といえます」(西島さん)

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【西島さんのイチオシはこちら!】
山形県南陽市(黒澤信彦・黒澤ファーム)「特選つや姫」
農薬7割削減・化学肥料9割減
「新潟県産新之助」の特徴は?
「これは圧倒的におにぎりがおいしい食べ応えのあるお米です。キラッとしたツヤが食欲をそそり、大粒感としっかりとした粘りがあるので、ぎゅっと握ってもつぶれず、逆にポロポロとほどけてしまうこともありません。冷めても硬くなりにくいのも特徴です。唐揚げなどの肉料理とも相性抜群。硬めの炊き上がりを好む方、食感のあるご飯が好きな方におすすめです」(西島さん)

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ちなみに、購入したお米がボソボソして粘りが足りないと感じた場合は、「新之助」を混ぜることで、炊き上がりにお好みの粘りを加えることができると西島さん。
「『新之助』を1割入れるだけで相当強い粘りが出ます。3割まで入れたらくどく感じる方もいらっしゃるかもしれませんね」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
新潟県JA魚沼・北魚沼産「新之助」
農薬3割減・化学肥料3割減
個性的な味わいのお米3選
西島さんが、個性的な味わいが際立つお米として選んだのが、「青森県産あさゆき」「宮城県産だて正夢」「高知県産ぴかまる」の3種類です。
「青森県産あさゆき」の特徴は?
「青森県でしか栽培されていない貴重なお米。淡い白色でふわっとやわらかく炊き上がり、粘りはあるのにキレが良いという珍しい味わいです」(西島さん)
一般的に、やわらかいお米は粘りや甘みを強く感じる品種が多いのですが、あさゆきの「ふわっと」した軽やかな食感が珍しく、朝ごはんにもぴったりなのだそう。
【西島さんのイチオシはこちら!】
青森県田舎館村産稲華会「あさゆき」
農薬5割減・化学肥料5割減
「宮城県産だて正夢」の特徴は?
「江戸時代から日本屈指の米どころとして栄えた宮城で、伊達政宗公のようなカリスマ性をほうふつとさせる次世代のプレミアムブランド米としてデビューしたお米です。やわらかくもっちりとした食感があり、かむほどに甘みが広がります。また、冷めてもやわらかさが損なわれず、水加減を控えめにしても、なおやわらかいのが特徴です。好き嫌いがわかれるかもしれませんが、やわらかいご飯が好きな方にはぜひ試してみてください」(西島さん)
炊き上がりが硬くなってしまったお米をやわらかくしたい場合は、「だて正夢」や「あさゆき」を1割ほど混ぜると良いそうです。
「例えば『コシヒカリ』に『だて正夢』を1割ほど加えると、炊き上がりが『ミルキークイーン』や『ゆめぴりか』みたいにふわふわになります。古米の硬さが気になる方にも、この方法はおすすめです」(西島さん)
「高知県産ぴかまる」の特徴は?
「西日本の気候や食文化に合わせて開発された、西日本向けの低アミロース米です。強い粘りとふわっとした軽さが共存していて、冷めても硬くなりにくいのも魅力。現在は高知県のみで生産されています。ふるさと納税や現地の道の駅などで購入できるので、『ゆめぴりか』などの低アミロース米が好きな方には探してでも食べてもらいたいお米です」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
高知県JA高知四万十産四万十厳選「ぴかまる」
農薬5割減・化学肥料5割減
魅力あふれるニューフェース3選
2023年以降に登録された新銘柄に限定して、注目のお米について西島さんに尋ねたところ、「北海道産そらきらり」「青森県産はれわたり」「佐賀県産ひなたまる」の3つを挙げてくれました。
「北海道産そらきらり」の特徴は?
「北海道の革新的なお米『きらら397』の後継品種として、食べやすさと栽培のしやすさをさらに高めたお米です。もともとは外食産業向けに開発され、安定した供給が期待されている新品種です。『きらら397』は中華料理に良く合うお米でしたが、『そらきらり』はオールマイティーにどんな料理でも合うようになりました。冷めてもおいしいのが魅力ですね」(西島さん)
「青森県産はれわたり」の特徴は?
「『コシヒカリ』と『ひとめぼれ』の特徴を受け継いだお米です。しっとりとしてなめらかな食感が特徴で、喉ごしの良さとほどよい甘みが爽やかです。後味も良いですね。このしっとり感は、実際に食べてみないとわからない新食感だと思います。デビューしたてでまだ価格も手ごろですが、これから人気が出てくるかもしれないので、今はお買い得ですよ」(西島さん)
独特の食感は、とろろや刺し身など、あっさりとした料理との相性も良いそうです。
【西島さんのイチオシはこちら!】
青森県田舎館村産「はれわたり」
農薬5割減・化学肥料5割減
「佐賀県産ひなたまる」の特徴は?
「『ヒノヒカリ』や『たんぼの夢』に代わる佐賀県の新品種。病害虫や高温に強く、収穫量が多い品種です。味にクセがないため、どんな料理にも合いますが、特に肉料理との相性が良く、お弁当のご飯にもおすすめです。『コシヒカリ』と同等の食味ですが、よりクセが少ないのが特徴です」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
佐賀県産「ひなたまる」
農薬3割減・化学肥料3割減
料理に合わせて銘柄米を選ぶ楽しさ
自分の好みのお米がわかってきたら、次は料理に合わせた米選びにチャレンジしてみませんか?
「お米の味の違いを楽しむ方の中には、朝食や夕食、お弁当など、食事のシーンに合わせて炊くお米を変えたり、好みの味にブレンドしている方もいらっしゃいます」(西島さん)
「お弁当」「おにぎり」に合うお米

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「おにぎりには、しっかりと握れるように、米粒が大きくしっかりとしていて、一粒一粒に張りのある粒感を感じられる米がぴったりです。握ったらほどけない程度の適度な粘りがあることも大切です。お弁当に使う場合と同様に、冷めてもおいしいお米を選ぶとよいでしょう」(西島さん)
【西島さんのおすすめはこちら!】
山形県産「はえぬき」
新潟県産「コシヒカリ」
新潟県産「新之助」
「土鍋炊きご飯」に合うお米

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「土鍋でご飯を炊くなら、粒立ちがありつつも硬すぎないお米がおすすめです。水加減や火加減の調整がしやすく、甘みが際立つお米をぜひ試してみてください。特に、やわらかく粘りがあり、甘みを感じやすい低アミロース米と呼ばれる品種は、土鍋炊きとの相性が抜群ですよ」(西島さん)
【西島さんのおすすめはこちら!】
北海道産「ゆめぴりか」
山形県産「つや姫」
福井県産「いちほまれ」
「炊き込みご飯」に合うお米

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「炊き込みご飯に合うのは、だしやさまざまな具材との相性を考慮し、味の邪魔をしない万能なお米です」(西島さん)
【西島さんのおすすめはこちら!】
新潟県産「コシヒカリ」
高知県産「にこまる」
佐賀県産「さがびより」
「おかゆ」に合うお米

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「おかゆは基本的に日本のお米ならどれでも合う料理です。その中でも、特に多くの方に好まれそうなのが『コシヒカリ』や『淡雪こまち』、あと『ひとめぼれ』でしょうか。体調が優れないときにも食べやすい、さらさらとしてやわらかいおかゆを作るなら『ななつぼし』がおすすめです。一方、元気なときに食べたくなるような、濃厚なおかゆには『だて正夢』がおすすめです」(西島さん)
ちなみに、日本のお米でリゾットを作るのはどうか と西島さんに尋ねたところ、粘りが出にくい「山形県産つや姫」が適しているとのことでした。
【西島さんのおすすめはこちら!】
北海道産「ななつぼし」
宮城県産「だて正夢」
宮城県産「ひとめぼれ」
秋田県産「淡雪こまち」
新潟県産「コシヒカリ」
「丼もの」に合うお米

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「汁気の多い丼ものには、適度につゆを吸っても粒感が崩れず、具材を引き立てながらも負けない個性のあるお米が良く合います。適度な甘みがあり、さまざまな丼ものに合うのが『ふっくりんこ』です。牛丼や親子丼、豚丼など、味の濃い料理には『コシヒカリ』がおすすめです。海鮮丼や天丼には『あきたこまち』や『ふくまる』が合います。汁だくの牛丼には、粒感が強い『雪若丸』もぜひ試してみてください。『雪若丸』は、タレの味がしっかりしたうな丼にも良く合うと思います」(西島さん)
【西島さんのおすすめはこちら!】
北海道産「ふっくりんこ」
秋田県産「あきたこまち」
山形県産「雪若丸」
茨城県産「ふくまる」
新潟県産「コシヒカリ」
「寿司飯」に合うお米

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「寿司飯にする場合は、酢との相性が重要です。握り寿司に使うなら、握ってもつぶれにくく、具材の食感を邪魔しない適度な粒感があることもポイントです。具体的には、『ななつぼし』や『あきたこまち』『つや姫』などがおすすめです。また、あまり流通していない希少な銘柄米ですが、長野県産の『風さやか』はフランス料理に合うといわれており、ちらし寿司にも良く合います」(西島さん)
【西島さんのおすすめはこちら!】
北海道産「ななつぼし」
秋田県産「あきたこまち」
山形県産「つや姫」
長野県産「風さやか」
「カレーライス」に合うお米

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「カレーライスにする場合は、まずお米を少し固めに炊くのがおすすめです。水の量を控えめにして炊くか、炊飯器のあっさりモードを使うと良いでしょう。お米を選ぶ際は、喉ごしが良く食べやすく、味のバランスが取れているものがおすすめです」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
秋田県産「あきたこまち」:ポークやチキンのカレーにおすすめ。スープカレーにも良く合います。
山形県産「つや姫」:辛口がお好きな方におすすめ。味の主張が強くないのでスパイスとの相性が良く、その特徴をグッと引き立ててくれます。
新潟県産「コシヒカリ」:甘みと粘りがあるため、とろみの強いカレーに良く合います。
「肉料理」に合うお米

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「肉料理に合わせるなら、食べ応えがあり、パンチが効いていながらも重すぎず、くどさを感じさせないお米がおすすめです」(西島さん)
ちなみに、お米はそれぞれの産地の郷土料理と相性が良いですが、肉料理との相性にもその特徴が表れていると西島さんは話します。
「特に北海道の『ななつぼし』は、ジンギスカンを格段においしくしてくれるお米です。ジンギスカン特有の香りが気になる方でも、『ななつぼし』と一緒に食べると気にならなくなるという声もあります。ちなみに『ゆめぴりか』も北海道のお米ですが、どちらかというと本州向けに作られた品種なので、ジンギスカンに合わせるなら『ななつぼし』がおすすめですね」(西島さん)
そのほかにも、「『サキホコレ』は地元秋田の比内地鶏を使った、とろとろ系の親子丼に合わせると絶品です。ソースカツ丼など味の濃い料理には、新潟県産の『こしいぶき』がおすすめ。佐賀県産の『夢しずく』は、九州の郷土料理でご当地のブランド牛を使ったせいろ蒸しにぴったりです」と、さまざまな例を挙げてくれました。
【西島さんのイチオシはこちら!】
北海道産「ななつぼし」
秋田県産「サキホコレ」
新潟県産「コシヒカリ」
新潟県産「こしいぶき」
佐賀県産「夢しずく」
「揚げ物」に合うおすすめのお米

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「脂っこさを和らげてくれる、粘りが少なく喉越しの良いお米と、ほんのり甘みを感じるお米を合わせるのがおすすめです。口の中がべたつかず、最後までスッキリと食べられますよ」(西島さん)
【西島さんのイチオシはこちら!】
北海道産「ななつぼし」
秋田県産「あきたこまち」
山形県産「つや姫」
おわりに
西島さんのお話を通じて、銘柄米の特徴や、おいしいお米を選ぶポイントがよくわかりました。「おいしいお米を手に入れる」ことだけでなく、自分や家族の好みやおかずに合わせて「ぴったり合うおいしいご飯にする」という発想に切り替えると、お米の楽しみ方が無限に広がりそうです。まずはさまざまな種類のお米を食べ比べて、自分の好みを見つけ、「推し米」を探してみてはいかがでしょうか。
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