風呂敷を防災グッズとして準備してみませんか?
古くから持ち運びに使われてきた風呂敷。丈夫な風呂敷であれば、大きなものや重いものでも運べます。家にはあるという人も多いのではないでしょうか。
実はこの風呂敷。防災グッズとしても優秀なんです。物を包むだけでなく、バッグやリュックサックを作ることもできますし、寒い時のケープや粉じんが多い時のマスクや、けがをした時の応急処置にも。また防水タイプを選べば、水を運ぶこともできます。
風呂敷のメリットは何といっても軽くてかさばらないこと。畳んだ状態で、普段使うバッグに1枚しのばせておけば、いざという時に大活躍してくれます。
【風呂敷で作る防災グッズ】水を運ぶバケツに
風呂敷に防水スプレーをしたり、撥水加工の風呂敷を使えば、バケツを作ることができます。災害時、断水になると、別の場所から水を調達してくる必要があります。その際、水を運搬できるものがあると有効です。もしウォータータンクがなくても、手元にある風呂敷でバケツを作れると便利ですね。
(1)風呂敷を広げる
(2)風呂敷の角に結び目を作る
(3)隣り合う結び目同士を結ぶ
(4)合計で2箇所の結び目を作る
(5)2カ所の結び目を抱えれば、そのままバケツに
水を入れて抱えてもこの通り。水がこぼれないことがわかります。
【風呂敷で作る防災グッズ】風呂敷で作るバッグ(パターン1)
風呂敷バケツと同じ工程でバッグを作ることもできます。先ほど両手で抱えていた結び目を合わせて腕にかけると、風呂敷バッグになります。
100cm四方の風呂敷でこれくらいの大きさに。より大きなバッグが必要な場合には、より大きい風呂敷で作ると良いでしょう。
【風呂敷で作る防災グッズ】風呂敷で作るバッグ(パターン2)
風呂敷で作るバッグにはいろいろな作り方がありますが、異なるデザインのパターンもご紹介します。
(1)正方形の風呂敷を三角になるよう半分に折る
(2)二等辺三角形の両脇の辺にそれぞれ結び目を作る
(3)三角形の頂点の一方を手前に倒す
(4)そのまま、くるっと裏返す
上の写真の形になったら、頂点の角同士を結び合わせます。バッグの完成です。
【風呂敷で作る防災グッズ】リュックサック
風呂敷をリュックサックにすることもできます。100cm四方の風呂敷では子ども用サイズのリュックサックができ上がりました。大人用サイズのリュックサックが必要な場合には、より大きなサイズの風呂敷をご用意ください。
(1)風呂敷の向かいの角を合わせ、三角形になるよう半分に折る。二等辺三角形の両脇の辺にそれぞれ結び目を作る
(2)二等辺三角形の頂点同士を結び合わせる
(3)頂点の結んだ端と角の端を結び合わせる
(4)逆側の角の端と頂点の結んだ端を結び合わせる
背負うとこのような形になります。
横から見た様子です。身体にフィットするので、運びやすそうです。
【風呂敷で作る防災グッズ】けがをした時の三角巾代わりに
骨折などけがをした場合、動かすと痛みが出るので、三角巾で固定する必要があります。風呂敷は三角巾代わりに使うこともできます。
風呂敷はどう選ぶ? サイズ選びや素材選びのコツ
風呂敷のサイズには約50cm四方から2m四方までいろいろなサイズがあります。一般的なサイズの種類は以下の通りですが、最近では50cmや100cmなど現代の基準に合わせたサイズもあります。
- 中幅:約45cm
- 一尺三寸幅:約50cm
- 二幅:約68cm
- 二尺幅:約75cm
- 二四幅:約90cm
- 三幅:約105cm
- 四幅:約128cm
- 五幅:約180cm
- 六幅:約205cm
- 七幅:約238cm
風呂敷の素材には、シルク、コットン、ポリエステル、レーヨンなどがあります。防災の用途で使うのであれば、マスクや三角巾に使えるようなある程度の大きさのもの、また、厚手のコットンやポリエステルの素材が丈夫で使いやすいそうです。
おわりに
かつては湯上がりに身体を包む目的で使われていたという風呂敷。銭湯に行く時は湯具を包み、身体の水分を拭いて、帰りには湯具を包んで持ち帰るというように用途ごとに姿を変え、便利に使われてきました。古くからの知恵を生かして、いざという時に備えたいですね。