古新聞で作るスリッパは避難所で大活躍!
普段は捨ててしまう新聞紙。実は災害時に多様な用途で使うことができます。スリッパや皿やコップ、けがをした時の添え木、防寒対策にも。物資が限られた時に、いろいろ使える新聞紙は便利です。身の回りにあるものを使って必要なものを作る方法をチェックしておきましょう。
まずはスリッパから。災害時にスリッパが必要という印象がない人は多いかもしれませんが、あると便利です。避難所にはそれぞれのルールがあり、土足OKのスペースと土足禁止のスペースが分けられていることも多いもの。例えば、布団や寝袋を敷くスペースは土足禁止など、衛生面を保つためにそうしたルールを設けていたりします。
ただ、避難所の床はタイルや塗り床が多く、素足や靴下では足が冷たかったり、ホコリやゴミが気になることも。また、ウイルスは空中を舞ったあと床にたまるといわれているので、素足で歩かないことが有効です。そのため、スリッパのような軽い履物があると安心です。
(1)新聞紙を数枚重ねて広げます
(2)真ん中の線に向かって端から半分に折ります。全体の長さを4分の1のラインで内向きに折る形になります
(3)裏面が4分の1見えた状態になります
(4)同じ方向にさらに折り曲げます
(5)右にある線が上向きになるように向きを変更します
(6)裏向きに返します
(7)3分の1のラインで右から内側に折り曲げます
(8)左から内側に折り曲げて重ねます
(9)折り曲げてきた片方をもう一方の中に折り入れます
さらに足の大きさに合わせた中敷きを作って差し込み、四つの角を裏側に折り曲げるとさらに丈夫になります。
下の写真は裏側に折り曲げたものです。
新聞紙でコップや皿を作る時はポリ袋をかぶせて
内閣府による首都直下地震等による東京の被害想定では、復旧までに電気6日、上水道30日、ガス55日の日数がかかるという試算が出ています(※)。
水を自由に使えない状況が続く災害下では、簡単に汚れた皿やコップを洗うことは難しいもの。新聞紙でコップや皿を作り、ポリ袋をかぶせて使う方法を覚えておきましょう。
(1)三角の形になるように新聞紙を折り曲げます。必要な大きさになるように好きな場所で折り曲げてください。三角からはみ出た部分は切り落とすか内側に折り曲げておきます。
(2)三角の頂点が上になるように配置し、片方の角を斜め上に折ります
(3)もう一方の角を斜め上に折り、最初に三角の頂点だった角を手前に折り曲げます
(4)最初に三角の頂点だった角を裏側に折り曲げます
※出典:内閣府「被害想定結果について 内閣府防災担当 作成資料」
ゴミ箱、防寒具、けがした時の添え木・・・。新聞紙のその他の活用術とは?
ゴミ箱
新聞紙でゴミ箱を作ることもできます。水分を吸収して嫌なニオイを防いでくれます。ゴミを新聞紙で包んでおくだけでも、そうした効果が期待できます。折り方はいくつもあるので、時間がある時にいろいろ試してみると良いですね。
防寒具
新聞紙は重ねることで間に空気の層を挟むので、防寒具としての効果も期待できます。おなかの周りにぐるぐる巻いて腹巻きにしたり、座った時に膝の上にかけて膝掛けにする方法があります。
肩周りにぐるりと巻いてテープなどで止めれば、そのまま活動することができます。首や肩周りの冷えを防いでくれます。
けがした時の添え木
新聞紙は数枚重ねてくるくると巻いていくと、頑丈な板や棒の代わりになります。けがをした時の添え木として使うことも可能です。
新聞紙は上述した通り、ゴミ箱や防寒具、けがをした時の添え木などいろいろな方法で活用できます。また、その他には火起こしの着火剤代わりに使ったり、トイレの吸収剤として使う方法もあります。
おわりに
新聞紙を玄関先に置いておけば、避難する際にサッと防災リュックに入れることができるかもしれませんね。もし新聞を取っていない人はインターネットで無地の印刷用紙が売っていますので、検討してみてください。いざという時のために、ぜひ使い方をマスターしておきましょう。