ひとつの生地から2種類できる! ポリ袋を使って簡単おうちピザ
ポリパン®レシピ連載2回目は手作りピザです。おうちでのおもてなしや休日のランチに焼き立てのピザがテーブルに並ぶとちょっと特別感がありますね。具材は冷蔵庫に眠っている食材をトッピングしても◎。好きな具材を好きなだけトッピングできるのは家で作る醍醐味ですね。天然酵母パン工房&ナチュラルフードスクールhappyDELI代表梶晶子さん(以下、梶さん)にピザ作りを教えてもらいました。
まずこのレシピの最大の魅力は一つの生地から2タイプのピザを作ることができることです。その秘密は生地を二次発酵まで進めるかどうか。一次発酵で止めるとクリスピータイプに、二次発酵まで進めるとパンタイプへと変身します。
カリカリのクリスピータイプはおやつやお酒のお供に、ふっくらとしたパンタイプはランチに。どちらも選べない! という時は生地を半分に割って両方楽しむこともできます。
さらに、発酵から焼き上げまで、フライパンでできるのもうれしいポイントです。
梶さん「この生地のベースはイタリアの定番パン、フォカッチャです。薄力粉と強力粉を半々にしているのでサクッと歯切れのいい仕上がりになります。また、生地にオリーブ油を混ぜ込むので香りよくいただけますよ」
手作りピザなら、作る場面から家族みんなで楽しめますよ。難しい作業はないので、ぜひお子さんと一緒に、あれこれ楽しみながらトライしてみてくださいね。
「ポリパン®」で生地にこだわるピザ作り
材料と道具をチェックしましょう。
使用するフライパンは26cm以上がおすすめです。小さめのフライパンしかない、という方は生地を4等分にして作ってみてくださいね。
生地の材料
- 強力粉・・・75g
- 薄力粉・・・75g
- 水・・・80g
- オリーブ油・・・20g(大さじ2)
- ホシノ天然酵母パン種の生種※・・・12g(大さじ1)
- 砂糖・・・10g(大さじ1)
- 塩・・・2g(小さじ1/3)
- お好みのハーブ・・・ひとつまみ
ピザのトッピングの具材はお好みのものを使いましょう。火が完全に通らなくても食べられるものがよりいいですね。
※ホシノ天然酵母パン種の生種の作り方はこちら
Vol.1のイングリッシュマフィンの回でもご紹介した通り、ポリパン®はホシノ天然酵母パン種の生種を使うのがおすすめではありますが、インスタントドライイーストを使っても作ることができます。以下にその分量をご紹介しておきます。
- ゆっくり発酵させたい場合・・・小さじ1/20 (0.15g)
- 早めに発酵させたい場合・・・小さじ1/4 (0.75g)
いずれの場合も、もともとの水分量に、甘酒大さじ1か、水10gを足したものに、インスタントドライイーストを振り入れ、2~3分ふやかしてから混ぜて使います。
用意する道具
- ふたつきフライパン
- ポリ袋
- クッキングぺーバー
- 透明な容器
- スケッパー
- 軍手
- フォーク
- ゴムベラ
- キッチンばさみ
- めん棒
生地作りからおさらい~一次発酵まで~
ポリパン®の生地作りの基本はどんな材料の組み合わせでも同じです。
Vol.1をおさらいしてからフリフリをスタートしましょう!
<クリスピータイプ>生地の準備
ふわふわ食感を求めないクリスピータイプは二次発酵いらず。今回の分量で3枚のピザが焼けますよ。生地を伸ばす時にも加熱時にもクッキングペーパーを利用します。半分に折りたたんだ状態でフライパンサイズになるようにクッキングペーパーをカットしておきましょう。
梶さん「伸ばし広げた生地は冷蔵庫なら3日、冷凍庫なら1か月間保存ができます。ストックしておけばいつでもピザ作りができますよ。生地は乾燥を防止する意味でも、クッキングペーパーに挟んだ状態で保存袋に入れてくださいね」
生地の準備1
袋をカットする。手粉の代わりにオリーブ油を手になじませてから生地を3分割する。縦と横にスケッパーを滑らせながら生地を丸くまとめる。
生地の準備2
ポリ袋を被せて乾燥を防止する。そのまま15分間ベンチタイムをとる。
生地の準備3
クッキングペーパーの中心に折り目を付けておく。ペーパーの片側中央に生地を乗せ、生地の表面にオリーブ油を塗る。
生地の準備4
クッキングペーパーを半分に折りたたむ。
生地の準備5
フライパンをクッキングペーパーの上にのせて体重をかけてつぶすように生地を伸ばす。クッキングペーパーからはみ出さないように注意する。これで均一に丸く伸ばせる。
生地の準備6
更に薄く伸ばすように、めん棒を放射線状に動かして厚みを均一にする。フライパンの底と同じ大きさまで伸ばす。
生地の準備7
フライパンのサイズに合わせてクッキングペーパーの四隅をカットする。
生地の準備8
フォークを使って、生地の片面に全体に満遍なく穴をあける。
<クリスピータイプ>焼き上がりまで
楽しいトッピングの時間です。今回はトマトソースを敷いてからベーコンとオリーブ、シュレッドチーズを具材にチョイスしました。具材は自分好みにアレンジOKですが、加熱済みのものか生でも食べられるものを選ぶと生焼けの心配がありませんよ。
梶さん「焦がしたかな? と心配になるかもしれませんが、ある程度生地に焦げ目がついた方が香ばしく、おいしく仕上がりますよ。私のおすすめのトッピングはバジルソースとモッツァレラチーズの組み合わせ。子どもから大人まで好評です」
ピザを焼く1
生地はクッキングペーパーで挟んだまま、ふたをして強火で2分間加熱する。一部が焦げる位まで加熱するとパリッと焼ける。
ピザを焼く2
火を止めて裏表を返す。
ピザを焼く3
上面のクッキングペーパーをハサミでカットする。
ピザを焼く4
トマトソース、オリーブ、ベーコン、チーズの順に具材を乗せる。
ピザを焼く5
ふたをして強火で30秒加熱する。
ピザを焼く6
弱火に切り替えてふたをしたまま約5分間加熱する。
ピザを焼く7
チーズがふつふつしてきたらできあがり。
両面を焼いてアレンジ! お酒のお供にも!
具材をのせた面も弱火で5分間加熱すれば、おつまみピザに早変わり。具材をシンプルに、とろけるチーズと黒コショウにすればピリリとした刺激で更にお酒が進みそうです。
<パンタイプ>生地の準備
ふんわり食感がうれしいパンタイプは一次発酵後のベンチタイムは必要ありません。生地を丸めたらフライパンの上で二次発酵から焼き上がりまで行います。
生地の準備1
袋をカットする。縦と横にスケッパーを滑らせながら生地を丸くまとめる。
生地の準備2
手粉の代わりにオリーブ油を手になじませる。手でフライパンにオリーブ油を塗り広げて、丸めた生地を乗せる。
生地の準備3
生地をフライパンの底面のサイズに合わせて手で伸ばし広げる。
生地の準備4
フライパンのふたをして二次発酵スタート。(二次発酵はふたをしたフライパンの中で行います。気温が低い場合は、ガスコンロを強火で15秒ほど加熱し消火して、そのまま放置し発酵が進むのを待ちます)
生地の準備5
生地が約2倍に膨らんだら発酵の状態をチェック。生地を押してみて、指の跡がゆっくりと戻ってくる程度で二次発酵完了。
<パンタイプ>焼き上がりまで
パンタイプのピザは、おしゃれにサラダピザ風に仕立てました。今回はルッコラと生ハム、マッシュルームを食べる直前にあしらいました。モッツァレラチーズのように火通りのいい具材は生地が温かいうちに蒸し焼きにしてもいいですね。
梶さん「フォカッチャ生地らしく、外側はサクッと歯切れよく、中はもちもちふっくらと焼き上がりますよ。生地の中まで火が通っているか不安な時は生地を指で押してみてください。ふにゃっとした感覚なら生焼け、押した場所が戻ってくるようであれば火が通っているという合図です」
ピザを焼く1
ふたをして強火で1分加熱する。
ピザを焼く2
弱火に切り替えて約12分加熱する。
ピザを焼く3
火を止める。表と裏を返して加熱したい具材を乗せ、強火で30秒加熱する。
ピザを焼く4
弱火に切り替えてふたをして約15分加熱する。指で押してみて弾力があれば焼き上がり。
ピザを焼く5
皿に移してからルッコラ、マッシュルーム、生ハム、オリーブ油をトッピングする。
発酵のはなし
発酵って、どうしても難しく考えがちではないでしょうか? 室温や生地の状態によって、見極めなければならなので心配になってしまうかもしれませんね。とかく心配してしまうのは発酵しすぎ、過発酵してしまうこと。これは生地が最大限に膨らんだ後、酵母の力が弱まりしぼんでしまっている状態です。思わず失敗したと思ってしまいそうですが、梶さんによると、「もし過発酵してしまっても分解が進んで生地が弱くなったり、酵母のえさが少なくなって膨らむ力が弱まっているだけなので捨てないでくださいね。生地をパンケーキに変えたり、次のパンの酵母種に使うという手もありますよ」とのこと。なんだか気が楽になりますね!
ポリパン®では前の日の夜に生地を仕込んでおいて、冷蔵庫の野菜室で一次発酵させることを推奨しています。実はこれはいいことばかりの発酵方法。低温の中なら酵母の活動がゆっくりなので、多少の時間差ならば過発酵してしまう、という心配がありません。
また、こうやって低温で発酵させることで、甘味のあるおいしい生地になるんだとか。この方法なら、自分の生活スタイルに合わせてパン作りが楽しめそうですね。
ポリパン®でピザを焼くなら、最新のガスコンロがおすすめ!
フライパンでピザを焼く時は、ガスコンロの機能「コンロ調理タイマー」を活用しましょう。時間がくると音でお知らせしてくれるので、ピザの具材を用意したりテーブルセッティングをしたり、短い隙間時間を有効活用することができますね。
最新のガスコンロには、料理を強力にサポートする便利機能が満載です。
自動で火加減を調整する揚げ物・焼き物に便利な「温度調節」機能や、ボタン一つでガス火炊きのご飯が炊き上がる「自動炊飯」機能。お湯が沸いたり、設定した時間になると消火する「湯わかし」や「コンロタイマー」機能など、「ガスコンロ」には調理をサポートする機能がたくさんあります。(※)
また、“魚を焼く”イメージの強い「グリル」ですが、実は肉や野菜料理、トーストやピザ、揚げもののあたため直しにも使える万能調理器です。
専用容器対応のグリルでは、手軽にオーブン料理も楽しめますよ。(※)
ガスコンロで「おいしい」をもっと簡単に! レパートリーをグンと増やしましょう!
(※)搭載機能や機能名は機種によって異なります。
おわりに
全く違った食感のピザがひとつの生地でできるとは驚きでした。特にクリスピータイプの生地は冷蔵・冷凍保存できるので急な来客にも、お子さんが突然お腹空いた! なんて言い出したときにも重宝しそうですね。ピザはオーブンがなければできないと思っていましたが、このレシピならフライパンで焼けるというのも魅力的でした。
次回は、憧れの山食パンをポリパン®で作ります。どうぞお楽しみに!