アイシングクッキーの魅力とは?
結婚式や誕生日、お子さんの記念日などに、メッセージを乗せたかわいらしいオリジナルギフトとしても大人気の「アイシングクッキー」。最近は、お菓子の域を超えるほど繊細でクオリティが高く、まるで芸術作品のようなものまで登場しています。
そんなアイシングクッキーの魅力は、何といっても「伝えたいメッセージや好きなものをスイーツで表現できる」こと。ケーキなど他のスイーツでは表現が難しいものも、アイシングクッキーなら表現しやすいのもポイント。「祝」「おめでとう! 」「いつもありがとう」「Happyバレンタイン! 」・・・そんなすてきな思いをクッキーに乗せて、大切な相手に届けることができるのが、アイシングクッキーの最大の魅力なのです。
そして、アイシングクッキーは「日持ちする」「包装しやすい」「持ち運びがしやすい」のも 特長です。ケーキなどはデリケートで日持ちしないため、遠方に住む人には届けにくいですが、アイシングクッキーであれば約1カ月も日持ちすることや、かたくて崩れにくくラッピングもしやすいので、贈り物として利便性があります。また、小さくかさばらないので、旅行先へのプレゼントとしても持っていきやすいでしょう。
見た目にかわいらしく華やかさがあり、お祝い事やイベントにも使えるアイシングクッキー。自分で作れたらすてきですよね。今回は、日本アイシングクッキー協会代表の竹林舞依さんに、初心者でも簡単に作れるアイシングクッキーの作り方を教えていただきました。
市販アイテムを使えばより簡単!
一見難しそうなアイシングクッキーですが、実は市販の材料で簡単に作ることができるんです。
全てを一から作る必要がなく、小さいお子さんと一緒に作る際には大助かり。デコレーションだけに集中することもできますので、上手に活用しましょう。
ここではアイシングクッキーを作る際の便利なお助けグッズをいくつかご紹介します。
便利な材料
・アイシングミックス(アイシングパウダー)
お湯を混ぜるだけ、約2分でアイシングを作ることができるお役立ち商品。溶けやす
くダマにならないので、アイシングクッキー初心者でも簡単に上手に作れます。
・色素パウダー
果物や花の粉末で作られた着色料。子どもにも安心です。
・フードペン
アイシング絞り袋を扱えない小さな子どもにも、フードペンは強い味方。
・アラザン
細かなデコレーションをしなくても、これ1つで華やかさを出すことができます。
便利な道具
・アイシング用絞り袋
コルネであれば自在に動かせて繊細なデコレーションができますが、コルネ袋を作るのは小さい子どもには難しいもの。アイシング用の絞り袋であれば、失敗知らずです。ネットや100均でも購入できます。
左がアイシング用絞り袋。右側の一般的な絞り袋に比べて小さく、細かな作業がしやすいサイズです。
簡単なアイシングクッキーの作り方
アイシングクッキーは、土台の「クッキー」と、その上の「アイシング」という2つのパーツからできています。今回は、初めて小さな子どもと一緒にアイシングクッキーにチャレンジするママのために、市販のクッキーを使用して簡単に作るコツをご紹介します。
土台になるクッキーを用意する
土台に適したクッキーのタイプを知っておけば、自分でクッキーを作る時はもちろん、市販のクッキーを使う際にも正しく選ぶことができます。アイシングクッキーの土台として理想的なクッキーは上記のようなものです。
アイシングを作る
アイシングの材料は、実はとってもシンプル。基本は粉砂糖に水やレモン果汁などを加えるだけです。上級者は細かい模様を描くために、よりくっきりと角が出るメレンゲパウダーや乾燥卵白を混ぜることもありますが、初心者は必要なものが全て入ったアイシングミックスを使うと便利です。
スーパーに売っているケーキ用の粉砂糖は溶けにくくアイシングには向いていませんが、アイシングミックスなら溶けやすく、ダマになりにくいので初心者にも最適です。
ここではアイシングミックスを使った作り方を教えていただきました。
○アイシングミックスを使った基本のアイシングの作り方
・材料と目安の分量(5.5㎝✕5.5㎝のクッキー20枚分の分量)
アイシングミックス・・・170g
お湯・・・30cc
・用意する道具
<基本のアイシングを作るための道具>
電動ミキサー、濡れ布巾(あると便利)、ラップ、ボウル、はかり、計量カップ、ゴムベラ
<アイシングに色を付けて絞り袋にセットするための道具>
つまようじ、スプーン✕3、マドラースプーン✕2、小さなカップ✕3
アイシング用絞り袋、マスキングテープ(コルネを使う場合)、はさみ、スプレーボトル(あると便利)
<アイシングの作り方>
1.アイシングミックスにお湯を入れる。
2.最初はミキサーの電源を入れずに粉とお湯がなじむまで混ぜてから、粉気がなくなった段階で電源をONにして混ぜる(最初からミキサーで混ぜると粉が飛び散るので注意)。
3.ミキサーの羽にアイシングが絡むようになったら完成。
4.アイシングを3等分して(1カップ65g弱目安)すぐにラップをかけておく。
<アイシングに色づけする方法> 写真は全て日本アイシングクッキー協会提供
今回はバレンタイン用に、白・ピンク・茶の3色を用意します。アイシング用色素の原料は合成着色料のものが多いですが、最近では果物や花の色素などの自然素材で作られているものもあり、健康に気を遣う方やお子さん用にもおすすめです。
今回は自然素材の色素である、ラズベリーパウダーとココアパウダーを使用し、基本の白、ラズベリーパウダーで色づけしたピンク、ココアパウダーで色づけした茶色を各4本、合計12本を作ります。
1.ラズベリーパウダー、ココアパウダーをそれぞれ、マドラースプーンで約20杯程度、基本のアイシングに加える。
2.線を描くためのアイシングは「スプーンで持ちあげると、ツノが立ちおじぎするくらいの固さ」に。
3.2をアイシング用絞り袋に入れ、乾かないよう密閉する。
※絞り袋に入れる量は1袋あたり約5gを目安に2袋作る。
4.残ったアイシングに水を足して混ぜゆるくする。スプレーボトルで水を入れると微調整できて便利。スプレーボトルがない場合は、スプーンで少しずつ水を加える。
5.面を塗るためのアイシングは、スプーンで持ち上げて垂らすと、アイシングが途切れることなくタラタラ~っとゆっくり流れ落ちるくらいのゆるさに。
6.5をアイシング用絞り袋2袋に分けて入れる。入れすぎると袋の上からあふれるので、袋の半分程度にすること。
7.基本のアイシング(白)、ココアパウダーを加えた茶色のアイシングもそれぞれ、線描き用の固めにしたもの(量は少なめ)を2袋、面を塗るために柔らかめにしたもの(量は多め)を2袋用意する。
※ココアパウダーでも同様に、固め&柔らかめの2種類✕2袋=計4袋を用意する。
※基本ベースの白も同様に、固め&柔らかめの2種類✕2袋=計4袋を用意する。
○デコレーションの方法
今回はバレンタイン用としてもぴったりの、初心者やお子さんにもできる簡単なデコレーションを2つご紹介します。
その1:ピンクベースに白ハートのデコレーション
1.線引き用の固めのピンク色のアイシングで縁取りする。
2.面を塗るための柔らかいピンク色のアイシングで線の中を塗りつぶしていく。
3.つまようじを使って土台のアイシングをまんべんなく塗り広げる。
4.土台のピンクの面が乾く前に、白の柔らかいアイシングでドットを描いていく。
5.ドットの真ん中をつまようじでひっかくようにしてハート型の模様にしていく。
竹林さんからのPoint:土台のピンク面が乾き始めるとキレイに仕上がりません。乾かないうちに素早く進めることが上手に描くコツです。
その2:茶色ベースにラインのデコレーション
1.線引き用の固めのアイシングで縁取りする。
2.塗りつぶし用の柔らかいアイシングをピンク色のクッキーと同様に塗り広げて完全に乾燥させる。
3.土台が完全に乾いたら、固いアイシングで線を引く(写真では白、ピンク、茶色の3色を使用)。
竹林さんからのPoint:土台のアイシングが完全に乾いてから次に進むことがポイントです。 生乾きの状態では、線が土台に沈んでしまい、きれいに仕上げることができません。エアコンの風が当たりやすい所などに約20~30分程度置いて完全に乾燥させましょう。
慣れてきたらいろいろなデコレーションにトライ!
基本のデコレーションに慣れたら、他の絵柄を試してみましょう。
上の写真のようなデコレーションなら比較的容易に楽しめるのでおすすめです。
アイシングクッキーをもっと楽しむには?
今回は初心者ママやお子さんでも簡単に楽しめる作り方をお届けしましたが、竹林さん曰く、アイシングクッキーの醍醐味は、伝えたいメッセージや好きなものをクッキーの上に表現できること。
下の写真のように、ハロウィンや車など、アイデア次第でいろいろなデザインを作ることができ、アイシングクッキーの魅力は無限大です。創作意欲が湧いてきたら、一度紙に描いてみるのもよいですね。
簡単にトライするなら市販のクッキーはとっても便利ですが、より凝ったものを作りたい! より自分の世界観を表現したい! と考える方は、クッキー土台から作るのがベスト。
市販クッキーの丸型や四角型だけでなく、さまざまな形のクッキーを土台にすることで、創造性や表現の幅が広がり、アイシングクッキーを何倍も楽しむことができる、と竹林さんはおっしゃいます。
おわりに
アイシングクッキーは一見難しそうですが、簡単に作るための素材や道具がたくさん出ていますので、上手に使えば小さなお子さんと一緒に手作りを楽しめることが、日本アイシングクッキー協会の竹林さんへの取材で分かりました。自然由来の身体に安全な素材も開発されていますので、ネットで探してみるのも手です。
初めてトライするなら、お子さんの年齢に合わせて簡略化し、まずは「簡単で楽しい」「おいしくて楽しい」という体験を親子で共有できるとよいですね。
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