玄米や胚芽米ってそもそも何? 白米とどう違うの?
ーーー玄米や胚芽米とはそもそもどういう物なのでしょうか。白米とはどう違うのでしょうか。
(マツバラさん)「玄米」とは、籾殻(もみがら)を取り除いたもの。胚芽や糠層がそのまま残っています。そこから、糠層を取り除いて胚芽だけ残したものが「胚芽米」、糠層も胚芽も取り除いたのが「白米」です。
白米とは、種子の中で「胚乳」と呼ばれる部分で、発芽する際に必要な養分を蓄える役割を持ちます。そのため、食す際にも美味しく消化しやすいという特徴があります。胚芽は芽の部分で、糠層は胚乳を守る役割を持っています。
玄米の中には、糠層を一部取り除いた「分つき米(ぶつきまい)」も含まれています。糠層を3割削ると三分づき、5割だと五分づき、7割だと七分づきと呼ばれます。
【玄米vs胚芽米vs白米】栄養価の違いとは?
ーーー玄米や胚芽米、白米と栄養価の面ではどのような違いがあるのでしょうか。
(マツバラさん)玄米、胚芽米、白米と、米の主成分である炭水化物やタンパク質に大きな違いはありませんが、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素の含有量は異なります。基本的に、糠層が残っているほど、ビタミン、カリウム、食物繊維など水溶性の栄養素が豊富です。
【玄米vs胚芽米vs白米】味の違いとは? 調理法のコツとは?
(マツバラさん)もちろん好みもありますが、白米の方が食べやすく、優しい味わいですね。玄米には、玄米臭と言われる糠特有のニオイや雑味があります。こうした玄米特有のニオイや味を「滋味豊かで香ばしい」と感じる人もいます。胚芽米は玄米と比べると食べやすいですが、やはり雑味はあります。
また玄米の場合、周りが糠層でコーティングされているため、浸水しにくく硬さが出やすいです。
糠のニオイや味が苦手な場合、胚芽米や分つき米を取り入れるのも手です。お米屋さんに頼むと分つき米にしてくれるところもあります。
ーーー「玄米は美味しくない・・・」という声も聞きます。上手く取り入れる方法があったら教えてください。
(マツバラさん)「玄米を主食として食べるのは苦手」という方は少なくありません。玄米は浸水しにくく硬さが出やすいので、浸水時間は長くすると良いでしょう。
また、玄米の硬さや香ばしさを活かして、ライスサラダにするのもオススメですよ。オリーブオイル、スパイスなど入れて豆類と合えると美味しいですよ。我が家でも主食としては、おかずと相性が良く、食味が良い白米を選んでいます。玄米は副菜に使うことが多いですね。
玄米は食べ方に注意!? 食べない方が良いケースとは?
(マツバラさん)実は玄米は誰にでもオススメできる訳ではないんです。糠アレルギーの方は避けてください。また食物繊維が豊富なので、消化もあまり良くありません。お腹が弱い人や乳児、お年寄りの他、体調などによっても避けた方が良いでしょう。
おわりに
健康志向の中で注目を集める玄米や胚芽米。栄養価の面では魅力ですが、取り入れ方には注意が必要です。記事を参考にして上手に取り入れてみてくださいね。
取材監修
米料亭 八代目儀兵衛公式サイト