実は0%でないものも混在!「ノンアルコール」の意味とは?
――お酒が飲めない方や車を運転する時など、ノンアルコール飲料は幅広いシーンで楽しまれます。「ノンアルコール飲料」の定義とは、どういうものでしょうか。
サントリー(以下、サ):日本の酒税法ではアルコール分1%以上のものを酒類、アルコール分1%未満のものをノンアルコールと規定しています。そのため、「ノンアルコール飲料」とひと口に言っても、アルコール度数が0%のものとそれ以外のものが混在している可能性があります。
アルコールが全く入っていないものを望まれる場合は、アルコール度数の表示が「0.00%」であることをご確認いただくと良いでしょう。
ノンアルコール飲料ってジュースとはどう違うの?
――味わいや香り、苦みなど、本当のお酒にとても近いですよね。アルコールとは作り方が違うのでしょうか。また、ジュースとの違いはどこにあるのでしょうか?
サ:ノンアルコール飲料は商品ごとに、その製造工程も変わってきます。たとえば、ビールテイスト飲料『オールフリー』の場合、麦芽やアロマホップ・天然水といったビールと同じ原料にこだわって製造していますが、ビールとは異なり、発酵工程がありません。そのため、“のどごし”や“後味”はビールと遜色ないものの、アルコールが発生しないのです。
梅酒テイストの『まるで梅酒なノンアルコール』についても、「普通の梅ジュースとどう違うのですか?」といった質問をいただきます。こちらについても、熟成された梅酒から、香りやまろやかさを抽出した「濃縮梅エキス」を使用することで、梅ジュースとは異なる“じっくり漬け込んだ梅酒のような味わい”に仕上げています。
妊娠中や授乳中は、「アルコール含有量が0.00%か」確認を
――妊娠中や授乳期の方が、ノンアルコール飲料を飲んでも問題ないのでしょうか。
サ:アルコール0.00%であれば、妊娠中や授乳期に飲用してもアルコールによる影響はありません。購入前にしっかりラベルの表示をご確認ください。
妊娠中にアルコールを摂取すると、胎盤を通じて胎内の赤ちゃんもアルコールを飲まされた状態になってしまい、生まれてくる子どもに知能障害や発育障害などの症状が現れる胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)になる危険性があります。早産や分娩異常も起きやすく、非常に危険です。
また、授乳期の飲酒も同様に、母乳を通じてアルコールが赤ちゃんの体に入ることになるので、必ず0.00%のものを選んでください。
妊娠中や授乳期のアルコール以外の影響は原材料をご確認いただき、心配な方は医師など専門家へご相談ください。
「アルコールゼロ」でも未成年は飲用NG その理由は?
――アルコールが入っていないものなら、未成年が飲んでもよいのでしょうか。
サ:日本の酒税法ではアルコール分1%以上のものを「酒類」と規定しており、アルコール分1%未満のものは、法的罰則はありません。
しかし、20歳以上の方の飲用を想定して、ビールやカクテルなどお酒の味わいに近づけて作った飲みものであり、これを飲むと本物のお酒への誘引につながる恐れがありますので、たとえアルコール分が0.00%であっても未成年は飲用しないでください。大人もすすめないでください。お酒と同様20歳を過ぎてからお楽しみください。
ノンアルコール飲料は家事の合間や、スポーツ後のリフレッシュにもおすすめ
――最近は、ノンアルコール専門のお店も出現するなど、以前に比べ楽しみ方の幅が増えてきたように思います。
サ:そうですね。ビールテイスト飲料『オールフリー』も、発売当初は車の運転など「ビールの代替」として好まれていましたが、「健康を気遣える」「リフレッシュに良い」などニーズの拡がりにあわせて、飲用シーンが広がっています。“リフレッシュできる気持ちよさ”を追求していますので、家事の合間や、スポーツ後にもおすすめです。
おわりに
日常に浸透した「ノンアルコール飲料」。すべての商品がアルコール0%ではないこと、飲用には、気を付けるべき点があることがわかりました。しっかり押さえつつ、家事の合間やスポーツ、ドライブなどいろんなシーンで楽しみたいですね。