片手で下ごしらえ、調理、配膳まで! 片手でクッキングとは?
脳血管障害(脳卒中)などで、身体の片方に麻痺が残る人がいます。また、継続的な麻痺ではなくても、たとえば手をケガしてしまったなどで、片手しか使えない状況はありますよね。
そんなときでも、楽しく簡単に料理ができる方法の提案が東京ガスの「片手でクッキング」です。
【片手でクッキングのコツ1】食材は固定
まな板にくぎを打ち付けておくと、このくぎに食材を固定できます。食材が固定されていれば、片手で切ることができます。
これなら、人参などの固い食材やトマトなどの水気が多くすべりやすい食材も、片手で切ることができます。
こうしたくぎ付きのまな板は市販もされていますが、ご家庭の木のまな板で工夫することもできますよ。
くぎつきまな板がない場合は、ぬれ布巾で食材を固定することで、切りやすくなります。
また、丸い果物などの皮むき時はお椀などで固定したり、葉物などは皿などで固定することで切りやすくなります。
動画でも切り方を確認できます。
【動画で確認】片手で調理をするときの工夫「野菜の切り方」編
【片手でクッキングのコツ2】意外に簡単! 卵を片手で割る方法
片手で卵を割ることもできます。プロの料理人のように片手で割ることができればいいのですが、その技術がない人でも意外に簡単に割ることができます。
卵を横にして、ボウルの真上約30cmから真ん中に向けて落とすことで、簡単に割る事ができるんです。
このように、粉々にはならず、キレイに割ることができます。あとは割れた殻を取り出すだけ。調理に慣れていないお子さんにもおススメです。
ボウルの側面に当たると、変な割れ方になりやすいのでご注意を!
30cmという高さがポイント。これ以上高いと黄身がつぶれたり、殻が粉々になったり、低いと卵が割れなかったりします。
こちらも動画で確認ができます。
【動画で確認】片手で調理をするときの工夫「卵の割り方」編
動画ではプロの料理人ような片手割りの方法もご紹介しています。
【片手でクッキングのコツ3】計量スプーンも固定する
調味料を計量する時、通常、片手で調味料(ボトル)を持って、もう片手で計量スプーンを持ちますね。片手クッキングでは計量スプーンをバットに固定し、上から注ぎます。こうすると、片手で計量できます。
【動画で確認】片手で調理をするときの工夫「調味料の量り方」編
【片手でクッキングのコツ4】缶詰を活用・缶詰を開けるコツ
缶詰めを料理に活用できると便利ですね。缶詰めを片手で開ける場合は、すべり止めマットやぬれ布巾の上に置いて安定させましょう。
開け方は動画でぜひ確認してみてください。
【動画で確認】片手で調理をするときの工夫「缶詰めの開け方」編
【片手でクッキングのコツ5】包丁の代わりに調理バサミを使う
盛り付ける際にも事前に調理バサミで食べやすい大きさに切っておくと、食べやすいです。
すべりやすい生肉や野菜を切る場合でも、調理バサミの方が切りやすい場合は、包丁の代わりに調理バサミを活用するのもおススメです。
片手で調理したとは思えない料理が短時間で完成!
片手でも短時間で、上記画像のような料理ができました!
・ツナトマトソースのペンネ
・鶏肉の炭火焼風とグリル野菜
・溶き卵のスープ
冊子が無料でダウンロードできます!
片手で使える便利な調理器具や、調理のコツなどをまとめた、東京ガス発行「片手でクッキング」の小冊子(社会福祉法人 横浜市リハビリテーション事業団監修)は無料でダウンロードできます。
レシピも掲載していますので、ぜひ活用してください。
【掲載レシピ】
・野菜とベーコンのスープ
・ポトフ
・ツナトマトソースのペンネ
・鶏肉の炭火焼風とグリル野菜
・アクアパッツァ
・ガーリックトースト
・焼きフルーツとヨーグルトのデザート
ガスコンロ使用時は、換気扇を必ずつけましょう。
取扱説明書よくお読みのうえ、正しく安全にお使いください。
おわりに
東京ガスは、共生社会の実現に向けたさまざまな取り組みを進めています。その取り組みの一つとして、障がいのある人もない人も、誰もが快適な食生活がおくれるよう、おいしく簡単に調理ができるアイデアや工夫を取り入れた「ユニバーサル・クッキング」を提案しています。