「炭と薪」の違いとは
薪は木をそのまま切り出したもの。炭はじっくり時間をかけて蒸し焼きにして炭化したもののことを言います。炭と薪は、以下のような違いがあります。
炭
火力:安定しやすい
火力調整:可能
使用用途:主に調理(BBQなど)
値段:500円前後/3kg(炭の質やメーカーによって異なります)
薪
火力:一定に保つのは困難
火力調整:難しい(調理に適さない)
使用用途:主に焚き火
値段:600円前後/1束
バーベキューなどの調理には、火力調整しやすく、火力が安定しやすい炭を。勢いよく立ち上がる火が特徴的な薪は、暖をとるための焚き火やキャンプファイヤーなどに適しています。
それぞれホームセンターやキャンプ場などで購入することができます。キャンプ場によっては炭や薪を販売していないケースもありますので、事前に確認しておきましょう。
炭は高く積み上げて、着火剤は必ず炭の下に置く「炭の効果的な火のつけ方」
炭の火のつけ方のポイントは3つです。
1. 着火剤や新聞紙などの焚き付けを使う
2.空気の通り道を意識して炭を組み、炭は出来るだけ高く積み上げる
3.あおぐ時は、火が消えない程度に下から上に風を送る
着火剤には色々な形状のものがありますが、板状の着火剤・もしくは固形の着火剤がオススメです。
火を起こす時は、下から、着火剤、軽い炭、重い炭の順で山のように積み上げます。そうすると、火がつきやすく、かつ長持ちさせることができます。
やってしまいがちなのが、着火剤に火をつけた直後から、空気を送って早く火をおこそうとうちわであおいでしまうこと。でも、これでは逆効果。火をつけてすぐにうちわであおぐと、着火剤の火がゆらいで炭に当たりづらく、効果的に火をつけることができないそう。
着火剤の火が消えるまでは、あおぎたい気持ちをグッとこらえましょう。
細い薪から太い薪へ「薪の効果的な火のつけ方」
効果的に薪に火をつけるポイントは2つです。
1. 細い薪や枝から火をつける
2. 空気の通り道を意識して薪を組む
3. 徐々に温度を上げる
細い薪や枝→太い薪の順に火がつくようにすると、温度が上がり、効果的に火をつけることができます。
細い枝を拾い集める際は、乾燥したものを選ぶようにしましょう。湿ったものを使うと、火がつきづらいだけでなく、煙がたくさん出てしまいます。乾燥した枝は、折った時に「パキッ」と音がしやすいです。枝を探す際、参考にしてみてくださいね。
また、炭と同様に、空気の通り道をしっかり作っておきましょう。キャンプファイヤーなどで薪が「井形」に組まれているのは、空気の通り道を作って燃えやすくするためです。
炎は上へ上がる性質があるので、薪を積み上げるように組んでおくこともポイントです。火をつけた細い枝や薪を組んだ薪の下へ入れ、火が自然に薪に燃え移るように組みましょう。
東京ガスネットワークの推進する体験学習プログラム「火育」とは?
東京ガスは炎とともに歩んできた企業として、2012年より、火を体験し、その豊かさを知ってもらうための体験学習プログラム『火育』の推進に取り組んでいます。
東京ガスネットワークの火育は、「火」について学び、その役割と「火の持つ力」「火の魅力」を見直していこうという活動です。
火の正しい扱い方や楽しみ方を学ぶ体験プログラムを通して、災害時などにも役立つ「生き抜く力」や「生活を豊かにする力」を育み、人類が大切にしてきた「火」という宝のバトンを、未来を担う子どもたちに渡していきたいと考えております。
ぜひ、体験プログラムなどにご参加ください。詳しくは「火育」のページをご覧ください。
おわりに
今回は、用途も含めた炭と薪の特徴の違いと、それぞれの火のつけ方をご紹介しました。炭と薪、それぞれの特徴を理解して、上手に使ってくださいね。火を使う際は十分に注意し、使用後は借りた場所のルールに従い、マナーを守ってくださいね。