「インテリアデザイン国際見本市アンビエンテ2014」このショーに出展しているのは、ドイツだけではなくフランスや北欧など様々。
世界のキッチンツールを見ていると、本当にいろいろな食文化や生活習慣があるのだなあ、と感じます。またキッチンツールだけでなく、空間のプレゼンテーションも素敵で、住まいのインテリアの参考にもなりそう!
そんな会場で見つけた美しいキッチンツールを紹介します。
夏が短い欧州では、天気のいい日はできるだけアウトドアでの食事を楽しみます。
そこで、割れにくい樹脂製の食器のバリエーションがとても豊富。屋外用だからといって簡単なものではなく、本格的なデザインの食器も多いのです。
こちらは高級グラスで知られる「ローゼンダール社」の樹脂製品。美しいサラダボウルが夏の風を呼び込みそう。
そしてこちらはホーローのお鍋。「ダンスク」といって日本でも人気のブランドです。
特にこの「コベンスタイル」というお鍋は、フタのつまみがクロスになったデザインが人気。
このお鍋のクロスをアレンジしたマグカップが新作として出ていました。少し濁りの入ったスモーキーブルーで、マットな色調はお鍋でも人気のようでした。
また日本で人気の「ル・クルーゼ」も、こんなシックな色合いが登場。残念ながら欧州市場向けの商品ですが、大人色のル・クルーゼも魅力的です。
ダンスクもル・クルーゼもホーロー鍋で、直火の熱をじんわりと伝え、料理をおいしく仕上げてくれます。インテリアになじむデザインも素敵です。
これは、ドイツと中国の共同ブランド「エイトパンダス」というところのエコ食器。テーブルコーディネートにもエコの波が押し寄せていて、竹を使った樹脂でできた、生成り色の食器です。
成長の早い竹を原料に使っていて、廃棄時は生分解する食器ですが、まるで陶器のようになめらかな表情。ふちが薄いデザインも素敵です。
日本からの出展もありました。
江戸時代に創業した秋田の樺細工の老舗「藤木伝四郎商店」のものです。
ふちを丸くしたトレーなど、山桜の樹皮がこんなにモダンなテーブルウェアになって、ヨーロッパの来場者の目を驚かせていました。
こちらの美しいカトラリーは、イタリアの「アレッシィ社」のもの。
日本の建築家、伊東豊雄さんがデザインしたものですが、柄の部分をよく見てください。
なんと、六角形になっています。
お箸のように軽く持てるデザインのカトラリーなのです。
お箸とカトラリーが合体したようなデザインは、いかにも国際的?
そしてちょっと驚いた会場のプレゼンテーションがこちら。
「ツヴィリング・ヘンケルス」という日本でも有名なドイツの包丁ブランドは、日本の刃物の技術も積極的に取り入れている会社としても知られています。
その切れ味を示すために、美女がのり巻きづくりを実演。黒手袋で巻くのり巻きは日本人の目にはちょっと斬新です。こんなふうに、インターネットの普及で世界はつながっているようで、ところ変われば・・・ということはまだまだありますね。
こういった新作は、意外と早く日本の店頭に並ぶことが多いようです。世界の美しいキッチンツールは、暮らしをもっと心地よくしてくれるもの。時にはキッチングッズショップをのぞきに行ってみてはいかがでしょうか。