【ガラス食器の洗い方】普段のお手入れと注意点
- 洗剤は台所用中性洗剤か、ガラス食器専用洗剤を使用します。クレンザーは食器用のクリームクレンザーを使いましょう。
- 洗うときは柔らかいスポンジを使い、タワシやスチールウールは避けます。傷がつくと破損の原因になります。
- 加熱して熱くなっている器をぬれたところに置いたり、ぬれたふきんでつかむと割れる場合があるので注意します。
- 茶渋や水アカ等による黒ずみ、黄ばみは、漂白剤溶液に30分ほど浸しておくときれいになります。
【ガラス食器の洗い方】使い始めのお手入れ方法
1. 洗いおけの中で、ぬるま湯に台所用中性洗剤を溶かし、薄めの洗剤液を作ります。底に厚手の布を敷いておくと手がすべった時もクッションのかわりになります。
●ポイント
・指輪ははずします。
・ガラスは高温や急激な温度変化に弱いので、洗う時は注意しましょう。
・ガラスは他の食器より先に洗い、油汚れなどがつかないようにしましょう。
2. きれいなやわらかいスポンジか布で、1つ1つ洗剤液の中で洗います。
・ワイングラスなどは頭部と脚部をしっかり支えます。
・グラスの中の底は、柄のついたグラス専用のブラシやスポンジで洗いましょう。
●ポイント
・タワシやスチールウールは避けます。
・洗剤は台所用中性洗剤か、ガラス専用洗剤を使用し、クレンザーは避けます(食器用のクリームクレンザーなら使用できます)。
・クリスタルガラスや薄手のガラスは食器洗浄機では洗わないようにしましょう。
・すりガラス部分についた口紅は、歯ブラシにアルコールをつけて軽くこするととれます。
3. 水でよくすすぎます(よくすすがないと水アカが残ります)。
4. 仕上げに40℃位のぬるま湯ですすぎます(水切れがよく、輝きも増します)。
5. 乾いたふきんの上か、水きりかごの上に伏せて水をきります。
6. ある程度水がきれたら、まだ湿っているうちに毛羽立ちのないふきん(麻や麻と綿の混紡のもの)でガラス器を包み、手指を直接触れないようにしながらふきます。
●ポイント
・ナイロンやポリエステルを使ったガラス専用のふきんもあります。
・必ず乾いたふきんで拭きましょう(ぬれていてはガラスがくもって逆効果です)。
ガラス食器のくもりの取り方
レモン、エタノール、酢などには、油分や水アカを分解する働きがあり、また塩は研磨剤の役目を果たし、ガラスを傷つける心配がありません。
ガラスのくもりの予防方法
ガラスのくもりや汚れは、油分や水の中のカルシウムによるものです。丁寧に洗い、洗剤が残らないようによくすすぎ、水分を残したまましまわないようにします。ただし、長時間使わずにしまっておくと、くもってしまいます。
ガラスの種類と特色
ガラスは含まれる成分によって次のように分けられます。
耐熱ガラス
耐熱ガラスには硼珪(ほうけい)酸ガラス、超耐熱ガラス(ガラスセラミックス)、アルミナ珪酸ガラスがあります。これらのガラスは電子レンジ、オーブンにかけられます。超耐熱ガラスは、どれも直火にかけられますが、硼珪酸ガラスは一部かけられないものもあります。
アルミナ珪酸ガラス
硼珪酸ガラスよりアルミナが多く含まれています。これも熱に強く一部の強化ガラスに使われています。
例)コレール(岩城ガラス)
硼珪酸ガラス
ソーダ灰のかわりに硼酸を融材に用いることによって、熱膨張率を小さくして熱変化に強くしたものです。
例)パイレックス(岩城ガラス)
強化ガラス
成形後、熱処理などによって衝撃に強くしたガラスが強化ガラスです。全面強化、全面準強化、口部強化、化学強化、積層強化などがあります。
タンブラー、細足グラスは、口の部分を強化した口部強化が主流です。強化ガラスのコップ類は、大部分がソーダガラス製コップを強化したものです。また積層強化は、2種類の膨張率の異なるガラスをサンドイッチのように重ね合わせ3層にしたもので、それぞれの膨張率の違いによって外部からの衝撃を打ち消して割れにくくしています。
例)コレール(岩城ガラス)
※ご注意ください!
強化ガラスは割れにくいだけで、割れないわけではありません。他のガラス食器同様ていねいに扱ってください。
グラスの種類
グラスの種類、いくつ知っていますか?
ガラス食器の収納のポイント
最後に収納のポイントもお伝えしておきましょう。
●グラスは伏せておくと湿気がこもることがあるので、上に向けておきます。使用しない場合でも、戸棚などに飾っておくほうが、くもる心配がありません。
●グラスは内側からの力に弱いので、なるべく重ねないようにします。特にクリスタルガラスや皿を重ねる場合は、傷がつかないように薄紙や布を間にはさんで重ねます。
●スペースがなくて箱などに入れて収納するときは、やわらかい紙に包んでしまいます。紙が湿気を吸ってガラスがくもる場合があるので、たまには外に出し、紙も取り替えましょう。
出典 : 東京ガス「食」情報センター企画「料理道具100%活用百科」