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「食卓を彩る花のあしらい」手軽にテーブルコーディネート(1)遠藤文香

フードスタイリストの遠藤文香さんに、家庭でもできるテーブルコーディネートをご紹介いただきます。第一回目は、「食卓を彩る花のあしらい」について。普段の食卓が、ちょっとしたひと手間でおもてなし空間になりますよ。

最終更新日:2024.9.27

目 次

食卓を彩る花のあしらい

Fumika Endo

はじめまして。
フードスタイリストの遠藤文香と申します。

全三回を通して、撮影のお仕事や我が家でのおもてなしの中で実践してきた、小さな技やアイデアをご紹介していきます。ほんの一手間で、普段の食卓がおもてなしのテーブルへと変化します。みなさんもぜひ取り入れて頂けたらと思います。

第一回目は、「食卓を彩る花のあしらい」についてです。

3つのポイントで、食卓にぽっと彩りを添えて

食器に花を飾る

PIXTA

食卓に花をあしらうと、一気に空間が華やぎます。

おもてなしの際にはうってつけのコーディネートですが、「花を素敵に飾るのは難しそう・・・」と感じていらっしゃる方も多いのでは。

かく言う私も花に関しては素人で、何種類もの花々を華麗に活けたり、アレンジメントを作ったりなんてことはできません。だからこそ辿り着いた、フードスタイリストならではの花のあしらい方をご紹介します。どなたでも本当に簡単に、食卓にぽっと彩りを添えることができますよ!

ポイントはたった3つ!
「一種類の花」で「食器を活用」して「低く活ける」です。

1. 花は一種類でも充分可愛く飾れます。
2. 手持ちの食器があれば、特別な花器は必要ありません。
3. 低く活けるのは、食卓ならではの理由があります。

それでは写真を見ながら、解説を進めましょう。

さっそく、花でテーブルを飾ってみましょう

花でテーブルを飾る

Fumika Endo

初夏にぴったりの涼しげなテーブルにあしらった花は、紫陽花です。

紫陽花の花と思われている部分は実はがく。そのがくを一つずつ切り離して、水を張ったガラスのボウルにふわっと盛っています。

この方法は、一つの茎に沢山の花が咲く種類のものがオススメで、ほかには南国のお花デンファレやモカラなども向いています。

手持ちのガラスのボウルがないという方には、こんな代案はいかがでしょう。

花でテーブルを飾る

Fumika Endo

これは豆皿、つまりはお刺身などを食べる時の醤油皿です。

醤油を入れられるということは、水を入れても大丈夫な深さを備えているということ。
小さいお皿は、こんな風にいくつか並べて飾ると可愛いですね。

対面でご飯を食べる時、花を低く活けていれば、会話の邪魔になりません。相手の笑顔も見えるし、こちらも見てもらえます。私が食卓の花を低く飾りたい理由は、そこにあります。

大きな芍薬

Fumika Endo

平たい皿に大振りの花はとても似合います。横から見るとこのようになります。

大きな芍薬(しゃくやく)が私は大好きで、季節には必ず買って家に持ち帰ります。
ただ背の高い大きな芍薬は、食卓に乗せるには存在感が大き過ぎることもしばしば。

ですので、蕾(つぼみ)から花が開くまでは背を高く活けて楽しみ、花が開き切って花びらも落ち始める頃になったら、出番となります。花ギリギリで茎を切り落として平皿に乗せれば、他のお皿たちに馴染み、ぱっと華やぐ存在感でテーブルを明るくしてくれます。

おもてなしの気持ちを花で表すアイデア

ウェルカムフラワー

Fumika Endo

私のおもてなしスタイルは「大皿で取り分け」が主流。大皿や大鉢を何個も並べて、めいめい皿に好きなだけ取り分ける、ざっくばらんなスタイルです。

たとえそんな気の置けない雰囲気であっても、来てくださるみなさんには歓迎の気持ちを表したい! そう考えた時、それぞれの取り皿に小さな花をウェルカムフラワーとして飾ることを思いつきました。

こちらはその一例。

花を活けるのに使っているのは、日本酒用のお猪口。まず一人一人に「来てくれてありがとう」の気持ちを、こういう形で伝えます。

いざ食事が始まれば、みなさんが置きやすい場所にお猪口は自然に移動します。小さいので邪魔になりませんし、テーブルのあちらこちらに花がある風景はとても可愛いものです。

同じようなスタイルをもう一つ。

ラナンキュラステーブルコーディネート

Fumika Endo

こちらはラナンキュラス。

普通は茎を長く活ける花ですが、食卓ではこんなコーディネートも素敵ですよね。

花だけを活ける場合、下の方についている葉っぱもカットして一緒に飾ると、収まりがよくなります。今回はエッグスタンドのような形の器を使用しましたが、もちろん先ほどのようにお猪口に飾って頂いても大丈夫です。

これからの暑い季節に楽しみたい、食卓の花のあしらい

アンスリウムテーブルコーディネート

Fumika Endo

アンスリウムは夏に強く、気候が暑くても長持ちしてくれるお花です。

この写真で使っているのは、私が前菜を盛るのによく使うガラスの酒器ですが、小さめのコップやグラスでも代用可能です。一輪ずつポンッと器に入れて、テーブルの真ん中に一列に並べるだけ。

とっても涼やかで、夏にぴったりです。

ポイントは、アンスリウムの方向を不揃いにして並べること。今回は色味のアクセントとして赤紫色のカラーを一輪混ぜましたが、もちろんアンスリウムのみでも充分に素敵です。

最後は、私も大好きなダリアです。

ダリアテーブルコーディネート

Fumika Endo

アンスリウムと同じように、酒器の高さに合わせて茎を短くカットしたダリアをガラスの酒器に並べました。

ここでのポイントは、ダリアの下に葉っぱを敷いたこと。「葉らん」や「ティーリーフ」と呼ばれる長い葉っぱですが、たいていどのお花屋さんでも手に入るかと思います。

そのような濃い緑の葉っぱの上に、鮮やかなダリアを飾ると、南国気分がぐぐんっと増すテーブルになります。まだまだ暑さの厳しい時期に、こんなテーブルコーディネートでタイ料理を楽しむ・・・なんて楽しそうですよね。

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  • この記事監修者

    遠藤文香(えんどう ふみか)

    フードスタイリスト

    遠藤文香(えんどう ふみか)

    書籍や雑誌でのフードスタイリングを主に手がける。
    著書に「毎日のうつわ」(日本文芸社)。

    フードスタイリストのお仕事のことや、プライベートのことをブログで紹介していますので、ぜひご覧ください。

    ブログ:「毎日をもっと美味しく・・・日々できること。」

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公開日:2016.3.29

最終更新日:2024.9.27

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