コスパ最高! 節約おかずを作るなら鶏むね肉
ウチコトをご覧の皆さま、初めまして。motoと申します。現在7歳、5歳、1歳、0歳の4児を育てながら、料理研究家として活動しています。
食べ盛りの7歳長男と5歳長女、大食いの夫、まだまだ目が離せない1歳次男と0歳次女がいるため、毎日のお料理は簡単にパパッと作れるもの、そして安い食材を使った節約料理が欠かせません。そんな経験を生かして、皆さまにおすすめの節約食材や時短テクをコラムでお伝えしていきたいと思います。
1回目のテーマは「鶏むね肉」。価格が安定していて安く手に入り、栄養価も高く、ボリューム感もあるので、わが家では1週間に2~3回は献立に登場するほどよく使う食材です。
鶏むね肉は、安いけど調理方法が難しいと思われがち。でも、しっかりと下処理をすることで、家族全員が満足する豪華なメインおかずを作ることができますよ。しかも、鶏むね肉は和洋中いろいろな料理に使えるので、レパートリーを増やしやすい食材。週に2~3回使っても、献立がマンネリ化しないところも気に入っています。
それでは、鶏むね肉をおいしく調理するコツを紹介します!
しっとりやわらかな仕上がりに! 鶏むね肉料理のコツ
鶏むね肉はヘルシーでコストパフォーマンス抜群ですが、もも肉と比べるとどうしてもパサつきが気になりますよね。私の夫も、最初は「鶏むね肉はパサついていて苦手」と言って、好んで食べませんでした。
そんな夫にもおいしく鶏むね肉を食べてもらいたい! と試行錯誤した結果、絶対失敗しない鶏むね肉料理をしっとりとやわらかくする方法が分かりました。今では、鶏むね肉をメインおかずに出しても、家族全員が喜んで食べてくれています!
私がいつも鶏むね肉料理を作るときに意識していることや、おすすめの下処理を紹介しますね。
【切り方】
鶏むね肉の皮を取り、厚さが均等になるよう切り目を入れ開きます。鶏むね肉のパサパサした食感の原因は加熱する際にかたくなってしまう繊維。この繊維を断ち切るように切ることで、やわらかく仕上がります。
【ブライン液】
しっとりやわらかくするために有効なのは、鶏むね肉をブライン液(水200㏄に砂糖と塩各10g)に1時間漬け込む方法です。もし時間的に余裕があるなら、一晩漬けることでさらにしっとり仕上がります!
【下味調味料】
下味付けが必要なものは、漬け込む際にやわらかくしてくれて味付けの邪魔にならない調味料を必ず加えています。例えば、から揚げには料理酒や塩麹、タンドリーチキンやバターチキンカレーにはヨーグルトなどです。
【片栗粉】
片栗粉をまぶして茹でるのもおすすめ。ツルンとしっとりとした食感になりますよ。それをサラダに添えたり、そのままお好みのタレをかけて食べたり、いろいろな食べ方ができるのでぜひ覚えておいてほしいです。
【火加減】
鶏むね肉は加熱し過ぎないことが大事。そのために注意したいのが火加減です。強火で加熱するとどうしても水分が飛んでしまいパサつきやすくなってしまうので、弱火~中火で火を通して、水分を保ったまま加熱することでしっとりジューシーに!
ちょっとしたコツと身近な調味料で、鶏むね肉は驚くほどしっとりやわらかく、ジューシーになるので、ぜひお試しください。
鶏むね肉の簡単レシピのポイントは「下味冷凍」
コスパも良い鶏むね肉。工夫次第でパサつきを抑えられ、しっとり感ややわらかさも出すことができると分かったところで、次は「簡単・時短」の観点からおすすめの方法をお伝えします。
私のおすすめは「下味冷凍」。保存袋に鶏むね肉と調味料を入れ、冷凍保存をしてストックしておけば、あとは食べるときに焼いたり炒めたり、蒸したりするだけで完成!
時短にもなり、鶏むね肉を調味料に漬け込むことでしっとりジューシーにもなる下味冷凍について、詳しく紹介します。
【保存期間】
下味冷凍の良いところは、長期保存が可能で食材ロスが減り、節約にも繋がること。保存期間の目安は2~4週間程。私は、ひき肉などの傷みやすい食材は2週間程、鶏むね肉などその他のお肉は4週間を目途に食べきるようにしています。
【解凍方法】
解凍方法は、冷蔵解凍がおすすめです。使いたい日の前日の夜~当日の朝に、冷凍庫から冷蔵庫に移して、ゆっくり解凍していきます。
もちろん、冷凍のまま調理しても大丈夫。解凍を忘れたときは、フライパンに油大さじ1をひいて、下味冷凍した食材を凍ったまま入れてふたをし、弱火で両面約7分前後加熱します。鶏むね肉の色が変わってきたらほぐして、そのまま炒めていけばOKです。
【調理方法】
解凍後は、生肉を扱うように焼いたり蒸したり、お好みの調理方法で料理を仕上げてください。炒める際は、油適量を使ってください。タレ付きだと焦げやすいので、火加減に注意しながら焼くのがポイントです(弱火~中火で、お肉のしっとり感も保ちながら焼きましょう!)。
【下味冷凍1回分の鶏むね肉の量(4人家族の場合)】
わが家では、小学生低学年と幼稚園児、夫、私の4人分であれば、300~400gほどの鶏むね肉で1回分の下味冷凍を作ります。子どもがもう少し大きい場合は、鶏むね肉の量を増やしても良いかもしれません。家族の食べる量に合わせて調整してください。
【保存袋に入れる際のポイント】
口を大きく開いた保存袋をボウルにセットします。そこに、まず調味料を入れ、袋の上から揉みながら混ぜます。次に鶏むね肉を入れて、さらに揉み込みます。こうすると、調味料を混ぜ合わせるときにボウルやスプーンなどを汚さなくて済みますし、しっかり鶏むね肉に味がなじみます。
調味料が全体になじんだら、空気を出すように密閉して平らに。板状にして冷凍保存しましょう。
冷凍下味で簡単! リピ決定の鶏むね肉のおかずレシピ2選
ここからは、良いことずくめの下味冷凍を活用した私のおすすめレシピを2つ詳しくご紹介します!
しっとりやわらか味噌マヨチキン
まずは、味噌に漬け込んでしっとりとした、ごはんが進む味噌マヨチキンです。味噌に漬け込むことで鶏むね肉はしっとりやわらかに。ごはんが進む味付けで、わが家ではこれを作ると炊飯器は空っぽになります!
冷凍下味で保存したものを、そのまま凍った状態でフライパンで焼いてOKなレシピです。解凍の手間もないので時短調理にぴったりですよ!
材料(4人分)
鶏むね肉・・・400g
[A]
味噌・・・大さじ3
酒・・・大さじ2
砂糖・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
マヨネーズ・・・大さじ1
しょうゆ・・・小さじ1
ごま油・・・小さじ1
おろしにんにく・・・小さじ1
サラダ油・・・大さじ1
カット野菜・・・適宜
小ねぎ・・・適宜
白いりごま・・・適宜
作り方
【下準備】
鶏むね肉は皮を除いてひと口大のそぎ切りにする。
【手順1】
保存袋に鶏むね肉と[A]を入れて揉み込み、重ならないようにならしてから冷凍庫で半日以上冷凍する。
※冷凍保存期間の目安は4週間
【手順2】
フライパンに油をひき、凍ったままの1を入れ、弱火にし、ふたをしてコンロ調理タイマーを7分に設定して焼く。
【手順3】
ふたを取り、お肉を返して、裏面も7分こんがり焼き色が付くまで焼く。
解凍してから調理する場合は、中火で約3分、裏返して約2分焼く。
【手順4】
カット野菜を器に盛り、その上に焼き上がったチキンをのせる。お好みで小口切りにした小ねぎ、白いりごまをふる。
味しみバツグン! 塩からあげ
次は、夫や子どもから月1で「作って~」とリクエストされる、家族から大絶賛のしっかり塩味でやわらかしっとりな鶏むね肉の塩から揚げです!
こちらは、凍ったままでは油がはねやすくなることや、衣の粉は解凍してからでなければまぶせないので、調理する前に冷蔵庫で解凍してください。レモン果汁をかけて食べるとさらにおいしいですよ~!
材料(4人分)
鶏むね肉・・・400g
[A]
酒・・・大さじ2
ごま油・・・大さじ1
白だし・・・小さじ1
鶏がらスープの素・・・小さじ1
塩・・・小さじ1/2
こしょう・・・適量
おろししょうが・・・小さじ1
片栗粉・・・大さじ3
サラダ油・・・適量
カット野菜・・・適宜
トマト・・・適宜
黒こしょう・・・適宜
レモン・・・適宜
作り方
【下準備】
鶏むね肉は皮を除いてひと口大のそぎ切りにする。
【手順1】
保存袋に鶏むね肉と[A]を入れ、揉み込み、重ならないようにならしてから冷凍庫で半日以上冷凍する。
※冷凍保存期間の目安は4週間。
【手順2】
1を使う8時間前を目安に冷蔵庫に移して解凍したら、片栗粉をまぶす。
【手順3】
フライパンに1cm程サラダ油を注ぎ、ガスコンロの温度調節機能を180℃に設定して、2を両面3分ずつ揚げ焼きにする。
【手順4】
器に盛り、お好みでカット野菜とくし形切りにしたトマトを添え、黒こしょうをかける。お好みでレモンを絞る。
家族にも好評!! 私の好きな下味はコレ!!
鶏むね肉をおいしく、そして時短調理を可能にしてくれる下味冷凍。わが家で好評の下味冷凍は他にもあります!簡単にレシピをまとめたので、こちらもチェックしてみてください。
【タンドリーチキン】
鶏むね肉・・・400ℊ
ヨーグルト・・・大さじ4
ケチャップ・・・大さじ2
カレー粉・・・大さじ1
おろしにんにく・・・小さじ1
おろししょうが・・・小さじ1
塩こしょう・・・少々
大人も子どもも喜ぶメインおかずのタンドリーチキン。ヨーグルトに漬け込むことでしっとりやわらかく仕上がります。こちらは凍ったまま調理が可能! お弁当のおかずにもピッタリですよ。
焼くときにブロッコリーを加えると、さらにおいしいのでおすすめです。
【ガーリックチキン】
鶏むね肉・・・350ℊ(スティック状に切る)
料理酒・・・大さじ2
コンソメ・・・小さじ2
塩こしょう・・・少々
おろしにんにく・・・小さじ2
わが家の子どもたちが大好きなレシピです! 一度食べると、手が止まらないほどのおいしさ!
こちらは唐揚げのレシピ同様、調理の8時間前を目安に冷蔵庫に移して解凍してから、片栗粉大さじ3をまぶし、中火で揚げ焼きにしてください。
【ピリ辛チキン】
鶏むね肉…350ℊ(スティック状に切る)
コチュジャン…大さじ2
料理酒…大さじ2
砂糖…大さじ1
おろしにんにく…小さじ1/2
豆板醤…小さじ1(大人)
ごはんもお酒もどんどんすすむピリ辛のおかず。辛いものが好きな方は、お好みで豆板醤を追加してもOK!
こちらのレシピも調理の8時間前を目安に冷蔵庫に移して解凍してから、片栗粉大さじ3をまぶして、中火で揚げ焼きに。食べる前に白ごまをふってもおいしいですよ。
このように、冷凍下味の種類は本当にいろいろあります。鶏むね肉を買いだめして、味を分けてストックしておけば、1週間に2~3回分鶏むね肉を使った主菜にしても、食べ飽きないし、ごはんの用意がラクに!
おわりに
下味冷凍で、時短しながらしっとりやわらかな鶏むね肉料理が作れるレシピをご紹介しました。まとめ買いをしても、下味冷凍することで長期保存ができるので節約になります。皆さまも、ぜひ参考にしてみてくださいね!
次回の簡単&節約ごはんでは、「豆腐」を使ったワンパンかさ増しレシピをご紹介します!お肉の代わりに豆腐を使って、おいしくヘルシーなおかずを作るコツをお伝えします。お楽しみに!