【食用油の使い分け】揚げ物や炒め物など
揚げ物や炒め物など熱を加える料理には、熱で酸化しにくい油がオススメと言われています。酸化しにくい油にはどのようなものがあるのでしょうか?
オリーブオイル
「オリーブオイル」は、オリーブの実を搾ってできた油です。
オイルの多くは種子を原料とし、製造の過程で加熱処理などが行われますが、オリーブオイルはオリーブの果肉をそのまま圧搾して採れることから、オリーブの自然な風味が魅力です。
オリーブオイルには「オレイン酸」が豊富に含まれ、酸化しにくい特徴があるそうです。熱を加えても酸化しにくく、加熱する調理にオススメと言われています。独特の風味は、揚げ物や炒め物にアクセントを加えてくれますよ。
ごま油
「ごま油」は、焙煎したごまを擦りつぶして搾った油を精製したものです。
ごま油は他の食用油と比較して、空気や光、熱の影響を受けにくく風味が長持ちすると言われています。
香ばしい風味をもつごま油は、中華料理や和食の仕上げにもおススメです。
こめ油
玄米を削って精白米にするときにできる「米ぬか」から作られた油が「こめ油」です。
こめ油は抗酸化成分が豊富なことから劣化しにくい特徴があり、揚げ物をしても油のいたみが少ないと言われています。
こめ油は油切れが良いので、天ぷらやフライがカラッと仕上がるそう。また、素材の甘みを引き出すのでお菓子作りなどにもオススメのようです。
【食用油の使い分け】サラダやカルパッチョなど
サラダやカルパッチョなどの熱を加えない料理には、生で食べることで油本来の良さを引き出せるオイルがオススメと言われています。
エクストラバージンオリーブオイル
「エクストラバージンオリーブオイル」とは、オリーブの実を搾ってできた「バージンオリーブオイル」の中でも、酸度が100g中0.8g以下のものを指します。
エクストラバージンオイルは加熱して使うこともできますが、熱を加えないほうがオリーブ独特の香りや風味を最大限に楽しむことができます。加熱を必要としないサラダやカルパッチョなどの料理にもオススメです。
えごま油
えごま油は「エゴマ」の種子が原料です。エゴマはシソ科の一年草で、その種を搾って油が作られます。
えごま油は、「α-リノレン酸(アルファリノレン酸)」を含んでいます。α-リノレン酸は、身体に必要なものの体内で作ることができないことから、食品からの摂取が必要な成分だそうです。熱に弱く酸化しやすい性質を持っているので、熱を加えずに使う料理がオススメです。
【食用油の使い分け】お菓子作りなど
お菓子作りには酸化しにくく、クセのない油がオススメと言われています。お菓子作りにはどのような油が向いているのでしょうか?
なたね油
なたね油は、アブラナ科の「ナタネの種子」からできた油です。クセの少ないあっさりとした味わいで、お菓子作りにオススメです。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは「ココヤシの果実」から作られた油です。独特の香りや甘みがあることから、ココナッツの風味を活かしたお菓子作りにオススメです。
こめ油
こめ油は、玄米を削って精白米にするときにできる「米ぬか」から作られた油です。素材の甘みを引き出すのでお菓子作りなどにもオススメだと言われています。
おわりに
いかがでしたか。食用油にはそれぞれに個性があり、相性のいい料理方法があるんですね。それぞれの用途に合わせて食用油を使い分ければ、普段の料理がひと味変わりそう。お好みや料理に合わせて試してみてくださいね。
参考:農林水産省「植物の恵みで元気に!植物油」
参考:社団法人 日本植物油協会 「植物油の基礎知識」