薄力粉と強力粉の違い5つ
薄力粉と強力粉を比べると以下のような違いがあることが分かります。
薄力粉
タンパク質含有量(グルテン):6.5%〜9.0%(少ない)
キメの細かさ:細かい
粘り気:弱い
食感:しっとり
適している用途:お菓子
強力粉
タンパク質含有量(グルテン):11.5%〜13.0%(多い)
キメの細かさ:粗い
粘り気:強い
食感:サラサラ
適している用途:パン
このような違いから、それぞれを手でぎゅっと握ってみると、薄力粉は手の跡が残って固まりやすく、強力粉は固まりにくいという違いもあるようです。容器を入れ替えるなどして、どちらが薄力粉でどちらが強力粉かわからなくなってしまった際は、この方法で判別できますよ。
参考:日本製粉株式会社「小麦についてのご質問」
グルテンの含有量の差で何が変わるのか
薄力粉や強力粉には、「グリアジン」と「グルテニン」という2種類のタンパク質が含まれています。これらに水を加えてこねると、「グルテン」というタンパク質になり、粘着性と弾力がうまれます。
グルテンの量によって弾力の強さが変化します。グルテンの含有量が多い強力粉は粘り気が強く、グルテンの含有量が少ない薄力粉は粘り気が弱めです。
グルテンを多く含む強力粉は、もっちりした食感や歯ごたえのあるパンやピザに向いており、薄力粉はふわふわやさくっとした食感の、天ぷらやケーキなどのお菓子類に向いています。
商品説明文にある「灰分(かいぶん)」をご存知ですか?
小麦粉(薄力粉や強力粉)の商品説明文に、「灰分」と書かれているのを見たことはありませんか? 灰分とは、小麦粉の胚芽部分や外皮に含まれるミネラル分のこと。小麦粉を燃やした際、小麦粉に含まれるタンパク質やデンプンなどは燃えてなくなりますが、灰として残る部分がこれにあたるそうです。
灰分が少ないと白いきれいな色をしていますが、灰分量が多いと色はくすみ、小麦粉の風味が強くなります。灰分の量によって特等粉、一等粉、二等粉、三等粉、末粉に分けられ、灰分が少ないものが上級品とされています。
おわりに
いかがでしたか? 今回は、薄力粉と強力粉の違い5つと、グルテンや灰分量による違いをご紹介しました。ご家庭でお菓子作りやパン作りをする際は参考にしてみてくださいね。
参考:農林水産省「特集 麦」
参考:朝日製粉株式会社「小麦粉豆知識」
参考:一般財団法人製粉復興会「小麦粉のおはなし」