料理の基本「さしすせそ」とは?
よく耳にする「料理のさしすせそ」。
それぞれ、調味料の事を指していますが、何の調味料を意味しているのかは知っている方も多いと思います。
さ…砂糖
し…塩
す…酢
せ…醤油(醤油は昔「せうゆ」と表記したため)
そ…味噌
そして、この順番は、入れる順番になっています。
なぜ、この順番になっているかご存知ですか?
【料理のさしすせそ】砂糖、塩を入れる順番とその理由は?
砂糖は甘みをつけるだけでなく、素材をやわらかくして、他の調味料の浸透をよくしてくれる働きもします。
また、砂糖は、食材に浸透するのに時間がかかるため、早めに入れて味を染み込ませます。
塩は砂糖よりも早く食材に浸透します。
また、塩には水分を出して締める働きがあります。
もし塩を砂糖より先に入れてしまうと、先に塩が浸透し、砂糖が浸透しづらくなってしまったり、素材がかたくなってしまいます。そのため、煮物などでは砂糖を最初に入れます。
【料理のさしすせそ】酢、醤油、味噌を入れる順番、理由は?
「すせそ」の酢、醤油、味噌はすべて発酵調味料です。発酵調味料は熱を加えると独特の風味が飛んでしまうため、最後の方に入れることが多いのです。ただ、レシピによって異なるため注意しましょう。
酢は、早めに入れて火にかけると、酸味が飛んでまろやかになります。酸味が欲しい場合は二度に分けて入れるなど、工夫が必要です。また、生臭みをとったり、骨離れをよくしたい場合などは、早めに入れたほうが効果的です。
醤油や味噌が最後にくるのは、香りや風味を失わないためです。しかし、醤油の味を染み込ませたいときなど、早めに入れて煮込むこともあります。
砂糖、醤油、酢、醤油、味噌は、ただ単に味付けに使われているだけでなく、食材を柔らかくしたり、水分を出すために使ったり、アクを取ったり、臭みを取ったりと、色々な役割もしてくれるので、料理ごとに必要とされる役割を考えて入れるようにしましょう。
【料理のさしすせそ】酒、みりんを入れる順番とその理由は?
これ以外にも、よく使う調味料といえば、「酒」「みりん」ですが、「さしすせそ」には入ってませんね。どの順番でいれるとよいのでしょうか?
○お酒は、一番最初に入れることで、素材の臭みを取ったり、味をしみ込みやすくしたりする効果が発揮できます。「さ(酒)+さ(砂糖)しすせそ」と覚えましょう。
○みりんには、「本みりん」「みりん風調味料」の種類があります。
「本みりん」はお酒の仲間なのでお酒と同じく、最初にいれることで、効果が発揮されます。
「みりん風調味料」は、アルコール成分よりも糖分が多いので、科学的には別物だそう。「みりん風調味料」は、照りや風味を出すために最後に入れるのがポイントです。
参考:「宝酒造」よくあるご質問
おわりに
料理の「さしすせそ」について「さは砂糖、しは塩…」などと概要を知っていても、入れる順番やその理由など、意外とご存じないことも多かったのではないでしょうか。
また、お酒、みりんを入れる順番も守りながら、調味料の効果を最大限に発揮させたいですね。