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猫 ガスコンロ

【獣医師監修】猫のガスコンロ事故を防ぐ! 習性から学ぶ安全対策と実践マニュアル

猫と暮らしていると、インターネット上で「愛猫がガスコンロのスイッチを押して火事になる」といった話題を目にして、不安を感じることもあるのではないでしょうか。 今回は、獣医師で動物行動学の専門家である水越美奈先生に、猫とガスコンロに関する実際のリスクと、家庭でできる安全対策について伺いました。猫の習性を理解すると見えてくる、現実的な事故予防のポイントをご紹介します。

最終更新日:2026.6.23

猫がガスコンロに触れて火災に? 実際のリスクは

おしゃれなキッチンとまったりする猫

PIXTA

猫がガスコンロに近づいたことで起こる危険には、どのようなものがあるのでしょうか。

「猫が自分でスイッチを押して、ガスコンロに火をつけてしまうケースは、あまり多くはありません。それよりも危険なのは、猫がガスコンロに飛び乗った拍子に、周囲の油や調味料を倒したことが原因で、引火が起こるケースです」(水越先生)

また、水越先生によると、乾いた場所で排せつする習性がある猫は、ガスコンロの上で排せつしてしまうことがあり、それが原因でガスコンロが使えなくなるケースもあるそうです。

猫が室内にいるときは、常にこのような危険があることを知っておく必要がありそうですね。

猫によるキッチントラブルを防ぐ! 今日からできる具体的な対策

猫

uchicoto

猫と暮らしていると、キッチンで思わぬトラブルが起こることがあります。こうしたトラブルを防ぐには、飼い主が猫の行動の特徴を理解し、日頃の生活の中でいくつかの習慣を意識することが大切です。

キッチン周りの安全を守るために、取り入れたい具体的な対策を水越先生に伺いました。

調理中は猫がキッチンに近づかないよう工夫する

女性 調理

PIXTA

「最も注意が必要なのは、調理中に猫がキッチンに飛び乗ってくるケースです。猫は高い場所に登る習性があり、調理中のカウンターに飛び乗ることも珍しくありません。火がついている状態で近づくと、やけどを負ってしまう危険もあります。そのため、ケージに入れる、または簡易的な柵を設置するなどして、猫がキッチンに入れないようにすることも考えましょう」(水越先生)

そのほかにも、猫による事故を防ぐための注意点や方法があるそうです。

ガスコンロ周りにモノを置かない

「猫がコンロ台に飛び乗ったときに、周囲に置いてあるモノに触れて、倒してしまうこともあります。特に油や調味料などの液体は、コンロに入り込むと掃除が難しくなるため、使っていないときは、片付けておくことが大切です。倒されると困るものは、キッチン周りに置かないという習慣が事故防止につながります」(水越先生)

猫がガスコンロに登れないように工夫する

「猫がキッチンに登りたくならないようにする工夫も有効です。例えば、コンロを使用していないときに、箱やペットボトルなどをガスコンロの上におき、猫が飛び乗った際に足元が悪かったり、落ちてびっくりさせる方法があります。猫が驚くことで、その場所に登る行動を繰り返さなくなるのです。さらに、餅焼き網や人工芝などを裏返してコンロの上に置き、猫の足裏に違和感を与えて登るのを防ぐ方法も有効です」(水越先生)

子ども用の安全グッズを活用した対策を行う

「キッチン周りのいたずら対策としては、子ども用の安全グッズを活用する方法もあります。コンセントカバーや扉のロックなど、子どものいたずら防止のために作られた製品は、猫がコンロに触れてしまうのを防ぐ対策としても役立ちます」(水越先生)

ガスコンロを見直して事故を予防!

ガスコンロ

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猫によるキッチンでの事故を防ぐためには、日頃から環境を整えることに加えて、ガスコンロの設備面を見直すことも有効です。最近では、安全性を高めるための機能が備わった製品や、誤作動を防ぐための安全グッズも多く販売されています。こうした設備を活用することで、万が一の事故リスクを減らすことができます。

スイッチカバーを使用する

「猫が誤ってガスコンロのスイッチに触れてしまうことを防ぐためには、スイッチカバーを設置する方法があります。猫が自分でスイッチを押して火をつけるケースは一般的ではありませんが、飛び乗った拍子に触れてしまう可能性はゼロではありません。こうした危険を防ぐためにも、スイッチカバーなどの安全グッズを活用すると安心です」(水越先生)

安心の選択肢! ロック機能のあるガスコンロを選ぶ

「ガスコンロの中には、誤操作を防ぐためのロック機能が搭載された製品もあります。こうした機能を活用することで、スイッチが押されても点火しないように設定することができます」(水越先生)

ガスコンロに搭載されている「チャイルドロック機能」は、お子さんだけでなく猫との暮らしにも大変役立ちます。猫がコンロに飛び乗った際に、万が一スイッチに触れてしまっても、ロックがかかっていれば点火しません。火災やガス漏れといった事故のリスクを大幅に減らせます。安全性や使いやすさが格段に進化した最新のガスコンロについては、以下をご確認ください。

猫の習性を知ることがガスコンロ事故防止に直結!

猫

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水越先生によると、猫がキッチンに登る理由の多くは「高い場所にいたい」という習性によるものだそう。もともと猫は樹上で生活していた動物で、高い場所の方が安心できるそうです。そのため、単に登らせないようにするだけでは、問題が解決しないことも。
同時に、猫は好奇心の強い動物であることも考慮する必要があるとのこと。

「調理中のキッチンでは食べ物の匂いがしたり、人の動きが活発になったりするため、興味をひかれて近づいてしまうことも。こうした行動は、猫にとって自然なものですが、放置しているとキッチントラブルにつながる可能性もあります。そのため、猫の行動を無理に抑え込むのではなく、安心して過ごせる場所や遊びを用意するなどして、行動を上手にコントロールしてあげることが大切です」(水越先生)

猫が安全に登れる場所を用意する

「単にキッチンに登ることを阻止するのではなく、登っても問題ない場所を用意することが重要です。例えば、キャットタワーや棚など、安全に登れる場所を用意するのもおすすめです。ただし、登る場所は猫自身が選ぶもの。飼い主が用意した場所でも、猫が気に入らなければ使わないことがあるため、いくつか選択肢を用意しておくとよいでしょう。安全に登れる場所を複数用意することで、猫がガスコンロに近づく危険を減らすことができます」(水越先生)

退屈させない工夫も大切!

猫用のおもちゃ

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「猫がモノを落としたり、キッチンに来たりするのは、退屈が原因のこともあります。忙しくて構ってあげられないときや、調理中で手が行き届かないとき用に、自分で遊べるおもちゃを準備しておくことも、猫をガスコンロ周りに近づけないことにつながります」

猫を退屈させないためには、どのようなおもちゃを選べばよいのでしょうか。

「おもちゃは、猫専用のものを購入しなくて大丈夫です。例えば、カプセルトイのケースに穴を開けて、中にフードを入れると、転がすことで少しずつ食べ物が出てくるおもちゃになります。ほかにも、ティッシュボックスを使った、簡単なおもちゃも有効です。作り方は、とても簡単。安全のため、ビニール部分をはがしたティッシュペーパーの箱の中に、ドライフードやおやつを入れるだけで完成。猫は手をよく使う動物なので、穴のところに手を突っ込んで、振ったり飛ばしたりして遊びます」(水越先生)

こうしたグッズを用意することで、猫がキッチンへ行くよりも、楽しい遊びやおやつがあると思えるようになり、注意を別の方向に向けることができるのだそう。

猫がガスコンロでやけどしてしまったら

診察を受ける猫と飼い主のアジア人女性

PIXTA

「万が一、猫が炎に触れてやけどをしてしまった場合は、基本は動物病院を受診しましょう。
皮膚が赤くなっている場合などは自己判断せず、できるだけ早く受診することが大切です」(水越先生)

おわりに

猫と暮らすご家庭では、キッチン周りの安全対策を整えておくことが大切です。特にガスコンロは火を扱う場所のため、猫が飛び乗った拍子にモノを倒したり、火に近づいたりすることで、思わぬ事故につながる可能性があります。猫の習性を理解して対策することで、リスクは大きく減らすことができます。人と猫のどちらにとっても、安心して暮らせる環境づくりを心がけていきたいですね。

  • この記事取材先

    水越美奈

    日本獣医生命科学大学獣医学部獣医保健看護学科 教授/付属動物医療センター行動治療科 獣医師,博士(獣医学)

    水越美奈

    大学卒業後、動物病院勤務、行動クリニック開業などを経て現職。獣医行動診療科認定医(日本獣医動物行動学会)
    認定家庭犬しつけインストラクター(日本動物病院協会)主な著書に「愛犬の気持ちがもっとわかる!イヌの心理学」西東社(2013),「猫の困った行動 予防&解決ブック」 緑書房(2020),「犬と猫の問題行動の予防と対応 動物病院ができる上手な飼い主指導」緑書房(2018)など多数。

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公開日:2026.6.23

最終更新日:2026.6.23

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