この記事でわかること
- 都市ガス料金の平均使用量や平均料金がわかる!
- 都市ガス料金が決まる仕組みがわかる!
- 都市ガスとプロパンガスの違いがわかる!
1ヶ月の都市ガスの平均使用量・料金
ガスの平均使用量は、世帯人数や季節によって変化します。また、使用量に合わせて平均料金も増減します。
1ヶ月の都市ガスの平均使用量や料金について、以下のケースごとに、それぞれ見ていきましょう。
- 【世帯別】1ヶ月の都市ガスの平均使用量(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)
- 【季節別】1ヶ月の都市ガスの平均使用量(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)
- 1ヶ月の都市ガスの平均料金(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)
ご家庭の状況に近いケースを参照し、ガス使用量や料金の目安にしてください。
【世帯別】1ヶ月の都市ガスの平均使用量(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)
下表は、平成26年度の東京都の家庭における、1ヶ月の都市ガスの平均使用量を世帯別に示したものです。
住宅の建て方 | 世帯人数 | 1ヶ月の都市ガス平均使用量 |
---|---|---|
戸建住宅 | 1人暮らし | 20㎥ |
2人暮らし | 37㎥ | |
3人暮らし | 47㎥ | |
4人暮らし | 57㎥ | |
集合住宅 | 1人暮らし | 15㎥ |
2人暮らし | 30㎥ | |
3人暮らし | 40㎥ | |
4人暮らし | 46㎥ |
参照:東京都環境局「平成26年度 東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査」
戸建てでも集合住宅でも、世帯人数が増えるほど、都市ガスの平均使用量が多くなっていることがわかります。
とくに、1人暮らしから2人暮らしになると、ガスの使用量が大幅に増えます。2人暮らしよりも人数が増える場合は、使用量の増加が比較的緩やかです。
【季節別】1ヶ月の都市ガスの平均使用量(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)
下表は、平成26年度の東京都の家庭における、1ヶ月の都市ガスの平均使用量を季節別に示したものです。
世帯人数 | 冬(1月〜3月) | 春(4月〜6月) | 夏(7月〜9月) | 秋(10月〜12月) |
---|---|---|---|---|
1人暮らし | 30㎥ | 16㎥ | 9㎥ | 16㎥ |
2人暮らし | 56㎥ | 30㎥ | 18㎥ | 32㎥ |
3人暮らし | 71㎥ | 41㎥ | 23㎥ | 39㎥ |
4人暮らし | 77㎥ | 47㎥ | 30㎥ | 54㎥ |
参照:東京都環境局 「平成26年度東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査報告書」
冬は暖房を使用するほか、水温も低くなるため給湯を使用する機会も多く、ガスの使用量が増える傾向にあります。
一方、夏は他の季節よりも平均使用量が少ないです。
1ヶ月の都市ガスの平均料金(1人暮らし・2人暮らし・家族世帯)

1ヶ月の都市ガスの平均料金は、下表のとおりです。
住宅の建て方 | 世帯人数 | 1ヶ月の都市ガス平均使用料金 |
---|---|---|
戸建住宅 | 1人暮らし | 4,193円 |
2人暮らし | 7,064円 | |
3人暮らし | 8,601円 | |
4人暮らし | 10,257円 | |
集合住宅 | 1人暮らし | 3,433円 |
2人暮らし | 5,936円 | |
3人暮らし | 7,439円 | |
4人暮らし | 8,412円 |
参照:東京都環境局 「平成26年度東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査報告書」
1人暮らしから2人暮らしになると、平均料金が2,000円以上高くなります。
3人暮らし以上になると、平均料金は7,000円〜10,000円台で推移します。表を見ると、世帯人数に応じて料金が高くなっていることが分かります。
ガスの料金が決まる仕組み
ガスの料金は一般的に、使用量に応じて段階的に変化する「基本料金」と、使用量に応じて発生する「従量料金」を合算して決まります。
東京ガスの一般料金(東京地区等)では、下表のように基本料金が使用量ごとに定められており、決められた使用量の範囲であれば、基本料金は増減しません。
1ヶ月のガス使用量 | 基本料金 | 基準単位料金 |
---|---|---|
0m³から20m³まで | 759.00円 | 177.92円 |
20m³超から80m³まで | 1,056.00円 | 163.07円 |
80m³超から200m³まで | 1,232.00円 | 160.87円 |
200m³超から500m³まで | 1,892.00円 | 157.57円 |
注) 2024年12月検針分の情報を参照し抜粋。表中の料金は税込金額。
参照:東京ガス「ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)」
従量料金は「単位料金×ガスの使用量」で算出が可能です。単位料金も基本料金と同じようにガス使用量に応じて、金額が決められています。
ただし、単位料金は原料費調整制度により変動します。原料費調整制度とは、ガスの原料の価格変動をガス料金に反映させて、料金の透明性を高める制度です。 注)
上記を踏まえたガス料金計算の具体例は、以下のとおりです。
1ヶ月の使用量が10m³の場合のガス料金(東京ガス2024年12月検針分) |
---|
基本料金759円 +従量料金1779.2円(177.92円(基準単位料金145.31円+原料費調整額32.61)×使用量10m³)=2,538円(1円未満切り捨て) |
ガスの料金が決まる仕組みを知って、ガス料金の目安を把握できるようにしましょう。
注)原料費調整単価の詳細については、こちらをご覧ください。
そもそも都市ガスとプロパンガスは何が違う?
ガスには「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類があります。両者の大きな違いは、ガスを供給する方法です。
都市ガスは、大型ガスタンクから地下のガス管を通じて各家庭に供給され、主に都市部で利用されます。一方、プロパンガスは各家庭に設置されたガスボンベから供給され、エリアに制約は原則ありません。
ここからは、都市ガスとプロパンガスのガス料金の比較や見分け方などを紹介します。
一般的に都市ガスはプロパンガスよりもガス代が安い
一般的に、都市ガスがプロパンガスよりもガス代が安い理由の一つとして挙げられるのはガスボンベの配送コストがかからないことです。
都市ガスとプロパンガスの見分け方
都市ガスとプロパンガスは、主に以下のポイントから見分けることが可能です。
- ガスボンベの有無
- ガスメーター
- ガス警報器
- ガス機器のシール
- ガスホースの色
まず一番わかりやすいのは、ガスボンベの有無です。ガスボンベが家の敷地内に設置されている場合はプロパンガス。設置されていない場合は都市ガスです。ただし、集合住宅などで、ガスボンベが設置されている位置が家から離れていることもあります。その場合は、以下のポイントも参考に見分けていきましょう。
まず、ガスメーターに「L.P.G」といった記載がある場合はプロパンガスです。ガスメーターに液晶表示がある場合はプロパンガス、液晶表示がない場合は都市ガスという情報も散見されますが、液晶画面がある都市ガス用ガスメーターもあるため絶対ではありません。
また、ガス警報器が設置されていれば、その位置により見分けることもできます。都市ガスは空気より軽いため、天井付近に警報器が設置されている場合は都市ガスです。一方プロパンガスは空気より重いため、警報機が床付近に設置されている場合はプロパンガスと考えられます。
そのほか、ガス機器に貼られているシールやガスホースの色にも、下表のような違いがあります。ただし、ガス機器によってはホースの色で見分けることが難しいため注意が必要です。
都市ガス | プロパンガス | |
---|---|---|
ガス機器のシール | 「12A」、「13A」、「都市ガス用」など | 「LPG」、「プロパンガス用」など |
ガスホースの色 | 白色 | オレンジ色 |
さまざまなポイントでガスの種類を見分けられるため、実際に自宅で確認してみましょう。
都市ガス対応エリアの確認方法
都市ガスはガス管を通してガスを供給するため、ガス管のない地域では利用できません。都市ガスの対応エリアは、「一般社団法人 日本ガス協会」のガス事業者検索ページから確認可能です。お住まいの地域を選択すれば、都市ガスを供給する事業者が対応するエリアがわかります。
東京ガスは、首都圏を中心に一都六県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、茨城県、群馬県)に対して都市ガス供給を行っています。首都圏に住んでいる方は、東京ガスの「都市ガス供給エリア地図」も活用してください。
プロパンガスを都市ガスに切り替える方法
プロパンガスから都市ガスに切り替えるには、事前の調査と3つの工事が必要です。
1.都市ガス会社へ連絡
都市ガス供給エリアであることを確認したら、都市ガス会社に連絡をします。
2.調査・契約
担当者が自宅に訪問し、配管状況やガス機器の調査などの現地確認を行います。見積もりとガス料金のシミュレーションを確認し、納得したうえで契約を結びましょう。
3.道路内ガス本管工事
工事業者がガス管の引き込み工事を行います。道路内ガス本管工事は、都市ガス会社所有のガス管を家の前まで延ばす工事です。
4.宅地内ガス配管工事
事前調査の内容をもとに、家の敷地内にガス管を引き込む工事を行います。
5.ガス機器工事
プロパンガス用機器の部品を都市ガス用に交換、またはガス機器そのものの取り替えを行います。
6.ガス供給開始
工事後、開栓・点検を行いガスの供給が開始されます。
都市ガスへの切り替えにかかる費用は、配管の口径や状況、使用しているガス機器の部品の有無などによっても費用が異なるので、調査時の見積もりでしっかり確認しましょう。
都市ガスのガス代を節約するポイント3つ
都市ガスのガス代を節約するポイントとして、以下の3点を紹介します。
- お風呂の追いだき回数を減らす
- 給湯器の設定温度を下げる
- お湯の出しっぱなしを避ける
それぞれ見ていきましょう。
1.お風呂の追いだき回数を減らす
お風呂の追いだき機能は、使用するたびにガスを消費します。
給湯と追いだき機能を使い分けることで、ガス代を節約することができます。
お湯を沸かす際は追いだきより給湯のほうが効率が良いですが、お風呂の残り湯がまだ温かいうちは追いだきを使ったほうが節約になります。
また、できるだけ追いだきの回数を減らす工夫をしましょう。例えば、家族の入浴時間帯を集中させる、などの方法が挙げられます。
家族で協力して、追いだきの回数を減らしましょう。
参照:東京ガス 都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
2.給湯器の設定温度を下げる
給湯器の設定温度を下げることも効果的なガス代節約方法です。給湯器のお湯は、水道管から出る水をガスで燃焼させて温めます。高い温度に設定すると、ガスの燃焼時間が長くなり、料金も上がります。
例えば、お風呂で使用するお湯の温度を42℃から40℃に下げると、約9%の省エネになります。シャワーの使用で計算すると、年間でガス使用量を14.7㎥節約でき、2,939円のガス代節約が可能です。
蛇口の給湯温度でも同じことが言えます。蛇口の温度を40℃から37℃に下げると、年間のガス使用量が8.9㎥削減でき、1,776円の節約が可能です。
給湯温度は一度設定すると、同じ温度が維持されるため、負担なくガス代の節約ができます。お風呂や蛇口で使用する自宅の設定温度を、今一度確認してみましょう。
参照:東京ガス 都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
3.お湯の出しっぱなしを避ける
お湯の出しっぱなしを避け、お湯を使う量を少しでも減らせば、ガス代の節約につながります。シャワーをこまめに止めながら使ったり、節水シャワーヘッドを導入したりすれば、さらに効果が期待できるでしょう。
シャワーの時間を1日1分短縮するだけで、年間で約29.5㎥のガスが節約でき、ガス代は約9,704円の節約につながります。注)
ガス代の節約のために、お湯の出しっぱなしには気をつけたいところです。
注)シャワー湯量10L/分としてシャワーを5分流した場合と6分流した場合、4人分で算出
参照:東京ガス 都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
ガス・電気のお引越し手続きは早めがおすすめ!
東京ガスでは、引越しに伴う手続きをパソコンやスマートフォンからスムーズにお手続きいただけます。
お申し込み以外の面倒なお手続きは原則不要。忙しくなる前に、電気とガスをまとめてサクッとお手続きを済ませておくと楽チンです!
また電気の使用開始は基本的に立ち会い不要ですが、ガスの使用開始は基本的に立ち会いが必要であり、日程調整を行うケースが多いです。
希望日時で調整するためにも、電気よりも先に、ガスのお引越し手続きを進めておくことをおすすめします。
お引越し先が関東の方は、東京ガスでガスと電気をまとめるとおトク
(1) ガス・電気セット割
東京ガスの都市ガスと電気をご契約中のお客さまは、ご契約いただいている料金メニューに応じて、電気料金が割引になります。注1)
(2) 新規申し込みで電気代基本料金1ヶ月無料(引越し後の継続利用の申し込みも対象)
東京ガスの電気料金メニュー「基本プラン」の新規お申し込みで、電気代の基本料金が1ヶ月無料になります。注2)
下記の方も対象になります。
- ガスを利用せず、電気のみ新規申し込みいただく方
- 他社から東京ガスの電気にお切り替えいただく方
- 引越し後の新居で引き続き東京ガスの電気料金メニュー「基本プラン」をご利用いただく方
(3) お手続きはWebでカンタン
電気・ガスのお手続きは、Webから手軽にお手続きいただけます。 お引越しの2ヶ月前からお手続きを受け付けていますので、忙しい引越しでも余裕をもってお手続きいただけます。注3)
また、引越しは、電力会社を見直す良いチャンスになります。これを機会に、よりお得な電力会社の料金メニューを選ぶことを考えてはいかがでしょうか。
注1)お申し込みいただき、条件を満たした場合に適用いたします。詳細は、ガス・電気セット割をご覧ください
注2)都合により終了する場合がございます
注3)お手続きの種類によって、Webで完結できない場合がございます