水漏れ箇所別の修理方法
水漏れの箇所 | 修理方法 |
---|---|
蛇口 | パッキン交換、シートの清掃、または蛇口全体の交換等。 |
給水管 | 自分での対応は困難、プロに修理を依頼する。 |
排水管 | ホースやパッキンの交換等。 |
シャワー | シャワーヘッド交換、パッキンの交換等。 |
トイレ | 給水管、もしくは接続部のパッキンを交換。 |
水漏れが疑われる時にまずやるべき4つのこと
「今月はいつもより水道代が高いから水漏れかもしれない、でも何を確認していいかわからない・・・」と思う方が多いことでしょう。
水道管はキッチンやお風呂、トイレ、洗面所など、家じゅうに張り巡らされています。そのため水漏れしている場所を特定するのは難しいと思う方が多いかもしれません。しかしチェックするべきポイントさえ知っていれば、発生場所の特定はさほど難しくありません。
以下で、水漏れの可能性がある時にとるべき4つの行動について説明していきます。
1. 蛇口を全て閉めて、水道メーターを確認する
最初に水漏れが本当に発生しているかを確認しましょう。そのために蛇口を全て閉めて水道メーターが回転していないかを確認してください。水道メーターが作動していると水漏れが発生しています。
確認のために、まずは家にあるすべての蛇口を閉めて、完全に水道を使っていない状態にしましょう。蛇口だけでなくエコキュートや電気温水器などに給水が行われていないことも確認してください。
完全に水を使用していない状態になった後、水道メーターを目視で確認します。水道メーターにはパイロットと呼ばれる部品があり、水道管を通って水が流れていると回転する仕組みです。蛇口をすべて閉めているにも関わらず、パイロットが回転していれば、どこかで水が漏れている証拠です。
水道メーターの場所は、戸建て住宅であれば道路に面した入口付近や駐車場付近であることが一般的です。マンションなどの集合住宅の場合は、玄関脇のメーターボックス内にあります。
2. 水道の元栓・止水栓を閉める
次に水漏れが起こっている箇所が止水栓より家の内側か外側かを特定していきましょう。キッチンやお風呂、洗面所、洗濯機など、水道管から水が供給されている箇所ごとにある止水栓を閉めていく方法を実施します。
一旦、すべての止水栓を閉めてみてください。止水栓にはいくつかのタイプがありますが、ハンドルを回して閉めるか、マイナスドライバーで閉めるかのいずれかの方法で対応できます。上記は代表的な止水栓の画像です。すべての止水栓を閉めた状態で水道メーターを確認し、パイロットが止まっていれば、止水栓より家の内側で水漏れが発生している可能性があります。
一方で、すべての止水栓を閉めているにも関わらず、パイロットが回転している場合は、止水栓がない蛇口、または地面に埋設されている水道管、壁の中に配管されている箇所からの水漏れの可能性が高くなります。その場合は修理を依頼しましょう。
3. 水漏れの原因箇所を調べる
次に水漏れが起こっている箇所を特定していきましょう。特定するための方法は2つあります。
1つ目は原因箇所を目視で確認する方法です。目視で濡れている箇所を見つけて、一度水分をふき取ってください。拭き取った後に大量に水が漏れているようであれば、水漏れが発生している箇所の可能性が高いです。
2つ目は原因箇所を水道メーターのパイロットで確認する方法です。目視では濡れている箇所を発見できない場合は、止水栓がある場所を水道メーターを使って1つずつチェックしていきましょう。まず全ての止水栓、蛇口やシャワーを閉めて、水道メーターのパイロットが止まっていることを確認します。次に1カ所ずつ止水栓を開いてみて、止まっていたパイロットが動くようであれば、その止水栓より家の内側の箇所で水漏れが発生していると考えられます。
4. 水漏れ箇所を自分で修理できるか確認する
水漏れ箇所を特定できた後は、自分でも修理ができる症状であるかを確認・判断してください。
水漏れ箇所として多いのは、蛇口やシャワー口、トイレタンク、配管の接合部です。
蛇口や給水管との接合部には、ゴム製のパッキンやシールが用いられているため、経年劣化によって硬化して水漏れの原因になることが多くあります。蛇口や給水管等のパッキンが原因の場合は、ホームセンターでも簡単に交換部品を購入することができます。
他にもナットのゆるみもよくある原因ですので、ゆるんでいる場合は自分で締めることができるか確認しましょう。
また一般的なメーカー指定のカートリッジのような部品は量販店で販売されていなかったり、取り寄せができるとしても入手するまでに時間がかかったりすることが予想されます。
次の章では自分で修理できるかの判断基準と、修理方法についてご紹介します。
【箇所別】自分で修理する判断基準と修理方法
水漏れの修理が自分でもできるのか、それとも修理の依頼が必要なのか、判断基準を原因別で解説します。さらに、自分で修理できると判断した場合の具体的な修理方法も紹介しますので参考にしてみてください。
蛇口の種類
蛇口からの水漏れを確認した際には、まずご自宅の蛇口がどの種類に当たるかを確認しましょう。主に、蛇口の種類には以下の3つのタイプがあります。
単水栓
単水栓は、冷水または温水のどちらか一方のみを供給するシンプルなタイプです。一般的にはキッチンや洗面所で使用されることが多く、操作が簡単でコストも比較的低いのが特徴ですただし、温度調整ができないため、水漏れが発生した場合は単純なパッキンの交換で対応できる場合が多くあります。
混合水栓(ツーホール水栓)
混合水栓は、冷水と温水を混ぜて適温の水を供給するタイプです。2つのハンドルを使って温度と水量を調整することができ、家庭で広く使用されています。水漏れが発生した場合、原因としてはハンドル部分のパッキンの劣化や内部のバルブの故障が考えられます。これらの部品を交換することで修理が可能です。
シングルレバー
シングルレバーは、レバー1本で水量と温度を調整できる便利なタイプです。操作が簡単で、片手で温度と水量を調整できます。水漏れが発生した場合は、レバー内部のカートリッジの劣化が主な原因となります。カートリッジを交換することで修理が可能です。
蛇口の水漏れ
蛇口からの水漏れは、主に4カ所のいずれかであると考えられます。原因のほとんどは部品の劣化ですが、以下を元に自分で修理できるかどうかを判断しましょう。
自分で修理できる場合
下記の箇所からの水漏れであれば、自分で修理することが可能です。
- 蛇口のパイプの先
- 蛇口のハンドルの根元
- 蛇口のパイプの根元
- 蛇口の取り付け部分
自分で修理する方法
- 蛇口のパイプの先
蛇口の中にあるコマパッキンの交換による修理が可能です。
ナットの取り外し→交換用のコマパッキンと取り替え、ハンドルとナットを元に戻して完了です。
- 蛇口のハンドルの根元
ハンドル部分での水漏れもパッキンの交換による修理が可能です。
ナットの取り外し→ハンドルの取り外し→パッキンの交換→ハンドルとナットを取り付けて完了です。
- 蛇口のパイプの根元
パイプのUパッキン交換による修理が可能です。
ナットの取り外し→パイプの取り外し→Uパッキンの交換→パイプとナットを取り付けるの順で完了です。
- 蛇口の取り付け部分
蛇口そのものを取り外しての交換が必要です。蛇口本体の取り外し→配管内の掃除(古いシールテープの除去)→シールテープの巻き付け→交換用蛇口本体の取り付けの順で完了です。
自分での修理がむずかしい場合
自分での修理が難しいケースとして挙げられるのは以下の通りです。
- 設置後10年以上が経過している蛇口の場合
- センサー式蛇口の場合
設置後10年以上が経過している場合は、ナットやバルブに発生したサビが固着し、取り外しに大きな力が必要になったり、バーナーでサビを焼き切ってからの作業が必要になったりします。蛇口の老朽化は、外観の見た目以上に内部がサビで腐食していたり、ナットが固着したりしているケースが多いため、強引な修理は避けた方が無難です。無理に力を加えるとサビでもろくなった配管が破損するリスクもあります。
また、手をかざすだけで水が出るセンサー式蛇口の修理は、分解修理に専門知識が必要なため、修理をご依頼ください。
給水管の水漏れ
給水管からの水漏れの原因は以下になります。
- 経年劣化による破損や腐食、サビのつまり
- 冬場の水道水の凍結による配管の亀裂などです。
給水管の寿命は10~15年ほどと言われていますが、使用している管の素材や地域、使用状況による影響を大きく受けるため、平均よりも早いタイミングで水漏れが起こる可能性も十分にあります。
外観からは異常が確認できなくても、管の内部がサビでもろくなっているケースも多く、サビのつまりや腐食が水漏れにつながります。
自分で修理できる場合
給水管の自分での修理はむずかしいと言えます。給水管は壁面の内部に通されていたり、地中に埋設されていたりするため、水漏れを修理するには専門的な知識と技術が必要になるからです。給水管での水漏れが疑われる場合は修理をご依頼ください。
給水管の水漏れの応急処置を行う
給水管の水漏れの修理を自分で行うことは難しいと言えますが、水漏れが激しい場合の応急処置であれば自分でも可能です。
まずは止水栓を閉めて水漏れを止め、被害が拡大しないようにしてください。
給水管自体に亀裂がある場合、サビなどによる腐食で損傷がある場合は、自分では修理できません。接続部分で起こるごく少量の水漏れ程度であれば、パッキンの交換で修理できる可能性があります。
止水栓を閉め、接続部分の管と同サイズのパッキンと交換します。この方法でも水漏れが止まらないようであれば、パッキン以外の部分が原因である可能性が高いため修理を依頼しましょう。
排水管の水漏れ
排水管からの水漏れの原因は以下になります。
- 壁の内部や床の下の排水管
- キッチンの流しの下や洗面所の下部分にある排水ホース
自分で修理できる場合
目視で確認できる箇所かどうかによって、自分で修理可能かどうかが異なります。
キッチンの流しの下や洗面所の下部分にある蛇腹状の排水ホースが水漏れの原因である場合は、自分で修理が可能です。排水管が破損してしまうと汚水が漏れ、異臭の原因にもなってしまうため、新しいホースに交換してください。
自分で修理する方法
- 排水ホースが水漏れの原因の場合
排水ホースを交換することによることで修理が可能です。
ナットの取り外し→交換用のホースと取り替え、ナットを元に戻して完了です。
ホースを外した際に汚水が溢れてしまわないようにバケツを設置してから排水ホースを引き抜いてください。 - 排水ホースの接続部のパッキンが水漏れの原因の場合
排水ホースのパッキンの交換による修理が可能です。
ナットの取り外し→交換用のパッキンと取り替え→ナットを元に戻して完了です。
自分での修理がむずかしい場合
自分での修理が難しいケースとして挙げられるのは以下の通りです。
- 壁の内部や床の下を通っている排水管
水漏れ箇所の発見が難しく、専門的な知識と技術が必要になるからです。排水管での水漏れが疑われる場合は修理をご依頼ください。
自分で修理する場合のリスク
排水管の水漏れを自分で修理する際には、いくつかのリスクが伴います。まず、適切な知識や技術が不足している場合、修理が不完全で水漏れが再発する可能性があります。特に、排水管は建物の構造に直接影響を与える部分であり、誤った修理がさらなる損傷や費用の増加を招くことがあります。
また、自分で無理に修理を行うと、排水管の破損部分が拡大し、漏水が広がるリスクもあります。これは、特に古い排水管や劣化が進んだパイプにおいて顕著です。さらに、不適切な工具や部品を使用することで、新たな問題を引き起こす可能性もあります。
もう一つのリスクは、衛生面です。排水管の水漏れは、汚水が関わることが多いため、適切な防護措置を取らないと健康被害の原因となることがあります。特に、排水管内のバクテリアやカビが人体に悪影響を及ぼすことがあるため、プロの技術を借りることが望ましいです。
これらのリスクを避けるためには、専門の水道業者に修理を依頼することを強くお勧めします。専門家は適切な工具と技術を持ち、確実に修理を行うことができます。無理に自分で修理を試みるよりも、プロに任せることで安心と安全を確保しましょう。
シャワーの水漏れ
シャワーからの水漏れは、主に4カ所のいずれかであると考えられます。原因のほとんどは部品の劣化ですが、以下を元に自分で修理できるかどうかを判断しましょう。
自分で修理できる場合
下記の箇所からの水漏れであれば、自分で修理することが可能です。
- シャワーヘッド本体
- シャワーヘッドの根本
- シャワーホース
- エルボ
- ハンドル部分
修理方法の詳細は、下記の記事も参考にしてみてください。
2024年11月21日
シャワーホースやシャワーヘッド交換費用の相場は?ご自分で交換する際の事前に確認すべき4つのポイント
最近は、ホームセンターに交換用のシャワーヘッドが売ってあったり、高機能なシャワーヘッドがWebで販売されていたりと、ご自宅のシャワーヘッドの交換が気軽にできるようになりました。ただ、いざご自分でやろうと思うと方法や費用について、よく分からないという声も聞きます。 本記事では、シャワーヘッドやホースを交換する方法と注意ポイント、費用について詳しく解説します。
自分で修理する方法
- シャワーヘッド、シャワーホース
シャワーヘッド本体の交換を行ってください。
ホースとのつなぎ目であるシャワーヘッドの根本から外してください。 - エルボ
ナットの締め直しやパッキンの交換による修理が可能です。
ナットの取り外し→パッキンの交換→ナットを取り付けて完了です。
自分での修理がむずかしい場合
- ハンドル部分
ハンドル部分からの水漏れは切替バルブが原因の場合が多いですが、自分で修理できる場合とむずかしい場合があります。
基本的な作業としては、水栓のハンドルを外す→ナットを緩める→切替バルブを交換するだけの作業です。交換する切替バルブは、お使いの水栓のメーカーや機種に合ったものにしてください。
しかし設置から時間が経過しており、耐用年数を過ぎた水栓の場合は、切替バルブを交換しても水漏れが直らない可能性があります。また、サビによって固着しているナットを強い力で回そうとして壁内の給水管を破損させてしまったりすることで被害が拡大する可能性があります。設置から10年以上経っている場合は、水栓の買い替えか修理の依頼を検討しましょう。
シャワーの水漏れの応急処置を行う
シャワーから水漏れが発生した際に、修理業者に依頼する前にできる応急処置として最も効果的なのが、止水栓を閉めることです。止水栓は、シャワーの水の供給を制御するためのバルブで、通常は浴室やキッチンの近くに設置されています。止水栓を閉めることで、水の流れを一時的に止め、水漏れによる被害を最小限に抑えることができます。
止水栓の閉め方は簡単で、バルブを時計回りに回すだけです。もし止水栓の場所がわからない場合は、家族や管理会社に確認することをお勧めします。
止水栓を閉めた後は、シャワーヘッドやホースの接続部分をチェックし、問題の箇所を特定しましょう。
応急処置を行うことで、一時的に水漏れを防げますが、根本的な解決には修理が必要です。自分で修理するのが難しい場合は、専門の水道業者に依頼するのがよいでしょう。
止水栓を閉めることは、被害拡大を防ぐための第一歩です。迅速な応急処置を行うことで、安心して次のステップに進むことができます。
トイレの水漏れ
タンク型トイレの主な水漏れの原因は以下になります。
- 給水管、止水栓、もしくは接続部のナットやパッキンからの水漏れ
- ウォシュレットからの水漏れ
- 便器やタンクのひび割れ、破損
- トイレの接地面からの水漏れ
自分で修理する場合
以下が原因であれば水漏れの修理が可能です。
- 給水管、止水栓、もしくは接続部のナットやパッキンからの水漏れ
自分で修理する方法
- 給水管、もしくは接続部のパッキンを交換する
トイレの給水管や止水栓は蛇口ではなくトイレタンクにつながっているため、接続部分のパッキンの劣化が水漏れの原因となることが多くあります。
以下は交換方法です。
- トイレタンクの蓋の取り外し
- 止水栓を閉める
- 給水管のトイレタンク接続部分と給水栓の接続部分のナットを緩めて外す
- 新しい給水管とパッキンを取り付ける
- ナットを締める
給水管のナットは上側のトイレタンクの接続部分から外すと、管の中に残っている水がこぼれなくてすみます。
自分での修理がむずかしい場合
ウォシュレットからの水漏れは、水漏れしている部品や機種によりご自分で対応できるケースと、メーカーへ修理依頼をしなければ直せないケースがあります。取扱説明書やメーカーのホームページで確認し、ご自分で対応できない場合はメーカーに修理を依頼しましょう。
便器やタンクのひび割れや破損による水漏れは、補修や修理では直しきれない可能性が高いです。専門業者に交換を依頼しましょう。
また、トイレの接地面から水漏れしている場合も、原因が床下や壁の内部にある可能性があるため、ご自身での対応は避けた方がよいでしょう。業者に修理や交換を依頼しましょう。
2024年05月31日
トイレの水漏れの原因とやるべきことは?自分でできる修理方法と業者に依頼する際の注意点
トイレの床が水で濡れている場合は、何かしらの理由で水漏れが起こっていると考えられます。被害が広がらないためにも、正しい対処方法を知っておきましょう。また修理を依頼する前に、トイレのどの箇所が水漏れしているのか確認してください。水漏れの原因次第では簡単な作業で修理可能な場合もあります。 本記事では、トイレが水漏れした際に取るべき行動と、水漏れの症状から原因を特定して、自分で修理する方法を解説します。また故障の原因によっては自分での修理が難しいため、プロに修理を依頼する判断も必要です。その際の依頼方法や修理業者選びのヒントもあわせて紹介します。
元栓や止水栓からの水漏れ原因と対処法
元栓や止水栓からの水漏れは、家全体に影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が必要です。以下に、自分で修理する場合の方法と、専門業者に依頼する場合の対処法を詳しく解説します。
自分で修理する場合
元栓や止水栓の水漏れは、パッキンの劣化や緩みが原因であることが多いです。まず、元栓や止水栓を閉じ、水の供給を止めます。次に、パッキンを交換するか、ナットを適切に締め直す必要があります。モンキーレンチ、シールテープ、新しいパッキンなどの必要な工具や部品は、ホームセンターで購入しましょう。
自分で修理する方法
具体的な修理手順としては、まず元栓や止水栓のカバーを外し、内部のパッキンを確認します。古くなったパッキンを新しいものに交換し、ナットをしっかりと締め直します。その際、シールテープを使用することで、水漏れ防止効果が高まります。修理後は元栓や止水栓を開け、水漏れが解消されたか確認します。
自分での修理が難しい場合
修理が難しい場合や、修理後も水漏れが続く場合は、専門の修理業者に依頼することをお勧めします。特に、元栓や止水栓が古く劣化している場合や、修理が複雑な場合は、プロの技術が必要です。修理が必要だと分かったら、早めに業者に連絡するのが良いでしょう。
2024年11月21日
トイレの止水栓(元栓)を閉める方法・開ける方法
トイレの止水栓は単に水を止めるだけでなく、給水する量を調整する役割も担っています。トイレに不具合が起きた際や、部品やトイレ本体を交換する際には、まず止水栓を止めてから作業するため、操作方法を知っておく必要があります。 本記事では、トイレの止水栓とは何かを解説した上で、止水栓の閉め方や開け方を紹介します。止水栓自体が不具合を起こした場合の対処法についても紹介しますので、参考にしてください。
屋外の給水管やメーターボックス周りの水漏れ
屋外の給水管やメーターボックスは、個人で修理を実施することは認められていません。特に、給水設備の工事には、指定給水装置工事事業者の資格が必要です。また、水道局の許可がなければ、給水管の工事や修理を行うことはできません。そのため、屋外の給水管やメーターボックス周りの水漏れが発生した場合は、まず水道局に連絡し、適切な対応を依頼しましょう。
自分で修理できない水漏れは修理を依頼する
キッチンや洗面台の蛇口、浴室の水栓を修理する場合、使っている製品との互換性がある部品を用意できれば自分でも交換作業が可能です。しかし設置から長期間が経過している設備では、サビにより給水管と機器の接続部分が固着していて、容易には取り外せないこともあります。
そうした場合は、専用の工具を使っての作業や、水まわり機器だけでなく給水管自体の交換が必要です。力任せに取り外そうとすると、給水管が大きく破損するなど、被害がさらに拡大するリスクがあります。作業が難しいと判断した場合は自分で作業を行わずに修理を依頼ください。
費用の目安
専門業者に水漏れの修理を依頼した際の費用の目安は、一般的にはおおよそ2万円以内です。交換する部品や水栓の種類、修理内容によっても費用に差が出てくるため、詳細は修理業者に問い合わせましょう。
以下、東京ガスの料金を紹介します。
- 各種パッキンの交換 / 9,900円(税込)
- 給水管の交換(フレキシブル管) / 12,100円(税込)+部品費
- トイレタンク内部の部品交換修理 / 9,900円(税込)+部品費
- 便器周りの部品やタンク脱着を伴う部品の交換 / 16,500円(税込)+部品費
注)2024年6月1日現在の情報です。
上記の修理・交換作業の費用に加えて、部品代・本体代が必要です。便器や温水洗浄便座などは製品グレード、機能によって価格が大きく異なります。
水漏れを修理業者に依頼する前に押さえておくべきこと
修理業者を選ぶ際は、Webのクチコミ評価なども判断基準の参考になります。対応スピードの早さをアピールしている業者もあれば、修理後の長期保証やアフターフォローを強みにしている業者など、それぞれに個性や違いがあります。急ぎの対応を必要としている場合、あるいは修理費用を重視している場合など、状況に応じて最適な業者を選ぶとよいでしょう。
指定給水装置工事事業者に依頼をする
信頼できる修理業者選びの基準として、各自治体の水道事業者が認めた指定給水装置工事事業者であるかどうかがあります。指定給水装置工事事業者とは「給水区域内における給水装置工事を適正な技術によって施工できる」と認められた水道工事業者のことです。認定を受けるには「国家資格を保持していること」「不正な対応をする業者でないと認められること」などの厳しい条件が設けられています。そのため、修理を依頼する際も信頼できる業者であるかどうかの判断に役立ちます。
見積もりの内容が明確かどうか
水漏れの修理作業は原因や症状、作業環境に応じて変わるため、相場通りの費用になる場合もあれば、修理の難易度が高く費用が高くなってしまうこともあります。そのためホームページをみて料金を比較することはやや難しいケースがあります。
問い合わせ時に丁寧な説明をしているか、見積もりの時に費用の内訳や修理内容についてしっかり説明をするかどうか、という点で依頼する業者を選んでみてもよいでしょう。
まとめ
住宅における水漏れは、蛇口のパッキン交換などの軽度の修理であれば、ちょっとしたDIY経験がある方なら対応可能です。ホームセンターなどで交換部品を購入して修理できるでしょう。
一方で老朽化した水まわりの機器は、外観の見た目以上に内部がサビで腐食していたり、ナットが固着したりしているケースが多く、専門業者の判断なしで作業すると被害をさらに広げてしまいかねません。強引な修理で故障状況を拡大してしまい、余計な出費が増えることがないよう、対応が難しそうな場合は修理をご依頼ください。また設置から10年以上経過した水栓は本体の劣化も進んでいることがあるため交換も検討しましょう。