この記事でわかること
- 水道から水が出ない原因がわかる!
- 故障している場合のセルフメンテナンス方法がわかる!
- プロの業者に修理を依頼する方法がわかる!
水道から水が出ない原因
蛇口をひねっても水が出てこなくなる主な原因は8つあります。心当たりのある原因から順にチェックしてみて、水道が止まった理由を突き止めましょう。
断水している
昨日まで問題なく使えていたのに、いきなり水が出なくなったという場合はまず断水を疑いましょう。お住まいの地域で断水が行われる場合、数日前に断水のお知らせの用紙が各戸に配布されるのが一般的です。届いたお知らせの中に断水の告知が入っていないかどうか確認してみましょう。
お知らせが見当たらない場合は、近隣住宅に尋ねてみるか、あるいはお住まいの地域を管轄している水道局に問い合わせてみると断水か否か判断できます。自治体によってはホームページ上で断水情報を公開しているところもあるので、併せてチェックしてみましょう。
なお、断水の場合は一定の時間が経過すれば再び通水されるので、特に対応すべきことはありません。
止水栓が閉まっている

他の場所は問題ないのに、一部の場所だけ水が使えないという場合は、止水栓が閉まっている可能性があります。特にキッチンや洗面台、お風呂場などはそれぞれの場所に止水栓が設けられており、個別に操作できるので、これらの場所の水道が止まっている場合は止水栓が閉まっていないかどうか確認しましょう。
止水栓は一般的に反時計回りで閉まり、時計回りで開く仕組みになっているので、時計回りに回転させてから通水するかどうかチェックします。
なお、場所によっては止水栓の開閉にマイナスドライバーが必要になることもあります。
受水槽・ポンプが壊れている

受水槽給水方式を導入しているマンションの場合、水道から供給された水を受水槽にためてから、ポンプや屋上にある高置水槽を介して各戸に水を届ける仕組みになっています。そのため、受水槽やポンプが故障していると、各戸に水が供給されなくなってしまいます。
この場合、全戸で水の供給が止まるので、同じマンションの住民も「急に水が止まった」と言っている場合は受水槽・ポンプの故障を疑いましょう。
なお、近年は配水管の圧力だけで各戸に配水する直結直圧式(増圧装置を用いる場合は直結増圧式)を採用しているマンションもあります。こちらの場合は受水槽やポンプを使用しないため、他に原因があると考えられます。
水道管が凍結もしくは劣化している

水を出していないときでも、水道管内には一定量の水が残っています。その状態で外気温が下がると、管内の水が凍ってしまい、断水する原因となります。場合によっては凍結によって体積が膨張し、水道管に亀裂が入って水漏れが発生することもあるので要注意です。
なお、水道管は気温が-4度以下になると凍結しやすくなると言われていますが、日当たりが悪い場所や風の影響を受けやすい場所にある水道管は-4度にならなくても凍結する可能性があります。特に、屋外の散水栓や建物の外壁に沿って設置されている水道管は配管が剥き出しになっている分、凍結のリスクが高いようです。
また、水道管は長く利用していると劣化が進み、内部にさびがつまって水がスムーズに通らなくなることがあります。さらに劣化がひどくなると亀裂が生じ、水漏れによる断水が起こる可能性もあるので注意が必要です。
蛇口・ストレーナーがつまっている

蛇口(スパウト)やストレーナーが汚れやゴミでつまると、水がスムーズに出てこなくなることがあります。特にストレーナーは水道に含まれる異物を分離・ろ過するための部品なので、つまりが発生しやすい傾向にあります。
長らく蛇口やストレーナーのお手入れを怠っていると、いつの間にか汚れがたまって吐水を妨げる要因になるので、定期的なメンテナンスが必要です。
ただ、スパウト(水栓本体から吐水口へ伸びるパイプ)の内部は自分でお手入れするのは難しいため、業者に依頼するか、新しいものに交換するのが一般的です。
蛇口の部品が劣化している

蛇口は三角パッキンやコマパッキン、スピンドル、スパウト、パイプリングなど複数の部品によって構成されています。いずれかの部品が経年劣化すると、水栓そのものに不具合が生じ、水が出にくくなったり、止まったりする原因になることがあります。
蛇口の部品の寿命は製品の耐久性や水道の使い方などによって異なりますが、概ね10年と言われているので、10年以上使用していて水が出にくくなった場合は部品の劣化が原因かもしれません。
部品は工具があればDIYで交換することも可能ですが、手順を間違えたり、部品の扱い方を誤ったりするとかえって症状が悪化する可能性があるので、不安な場合は業者に依頼することをおすすめします。
水道料金を滞納している

水道は人の命に関わる重大なライフラインの一つなので、料金を滞納してすぐに給水が止まるわけではありませんが、数ヶ月にわたって支払いを怠ると給水を止められてしまいます。
滞納から給水停止までの期間は水道局ごとに異なりますが、未納通知書が届いてから概ね2~4ヶ月滞納すると給水を止められるケースが多いようです。料金を支払えばすぐに給水は再開されるので、水道料金が未納の場合は速やかに支払いを済ませましょう。
なお、水道料金の支払いに口座引き落としを利用していても、給水がストップしている段階では再振替は行われない可能性が高いです。その場合は、督促状などに同封されている振込用紙を使って支払う必要があります。
引っ越し時に水道局へ申請していない
引っ越しをする際は、旧居の水道を停止するとともに、新居で水道利用開始の手続きを行わなければなりません。水道の停止手続きおよび利用開始手続きは、各住居を管轄している水道局で行います。近年はインターネットで24時間手続きを受け付けている自治体もありますが、申請から受付、処理まで時間がかかることもあります。水道の停止日、開始日は任意で指定できるので、引っ越し日が決まったらなるべく早めに手続きを済ませておきましょう。
なお、水道の停止、開始はそれぞれ立ち会い不要なので、引っ越し日に合わせて手続きすればOKです。手続きが完了していれば、新居で水道の元栓を開栓することで水道を使えるようになるでしょう。
原因が故障にあるときに自分でできる修理方法
水道が止まった原因が故障や不具合の場合、応急処置を行うことで問題を解決できる可能性があります。ここでは原因ごとの修理法、対処法を紹介します。
水道管の凍結時

水道管は気温が下がる夜間や早朝に凍結しやすいですが、日中になって気温が上がれば自然と解凍されるケースがほとんどです。慌てず、気温の上昇を待ちましょう。
また、配管が剥き出しになっている部分があると凍結しやすくなります。屋外配管用の保温材を水道管に装着すれば凍結のリスクをある程度下げられるので、特に配管が剥き出しになっている場所や屋外の水栓には、あらかじめ屋外配管用の保温材を巻いておくとよいでしょう。
水道管の凍結防止策には他にも、水抜きをする、水を細く出しっ放しにしておくなどの方法があります。
その他、ガス給湯器やその配管が凍結した場合の対処法もご紹介しています。凍結が気になる方は、こちらもぜひご参照ください。

2025年02月27日
ガス給湯器・配管が凍結したときの対処法と凍結防止策
冬の寒さが増す中、給湯器や配管の凍結は避けたいトラブルです。外気温の低下や水の流れが止まると、凍結のリスクは高まります。通常よりも寒さが著しい、あるいは低温が続いている際に、お湯はりやシャワーが使えないなどの症状が起きたら、凍結による不具合を疑いましょう。 本記事では、凍結の原因や対処法、凍結を防ぐ方法について詳しくご紹介します。冬の寒さ対策の一環として、ガス給湯器・配管の凍結防止策に取り組みましょう。
水道管の劣化時

水道管の劣化によって水が止まってしまった場合は、水道管の修理・交換が必要です。配管が剥き出しになっており、かつ亀裂による水漏れが原因の場合は、破損箇所に防水補修テープを巻き付けることで応急処置が可能です。
まず、作業をする前に水道の元栓を締めて溢れる水を止めましょう。元栓の位置は住宅によって異なりますが、戸建て住宅の場合は敷地内の道路に面した場所にあるのが一般的です。マンションなどの集合住宅の場合は、廊下の玄関わきのメーターボックス内にあることが多いので、確認してみてください。
防水補修テープを巻くときは、まず周囲をきれいに掃除して汚れを除去します。その後、テープを必要な長さにカットし、片方の先端を手で押さえながら隙間なくぴったり巻いていけば作業完了です。
ただし防水補修テープによる修理はあくまで応急処置なので、なるべく早めに業者に修理や交換を依頼しましょう。
なお、地中や建物内部に埋まっている水道管が劣化している場合は、ご自分で補修するのは困難なので、最初から業者に相談しましょう。
蛇口・ストレーナーのつまり
蛇口やストレーナーのつまりが原因の場合は、それぞれの場所を掃除することで解消できる可能性があります。蛇口の吐水口の掃除方法は以下の通りです。
- 止水栓を閉める
- キャップやパッキンを分解して取り外す
- 歯ブラシなどで汚れを落とす
- 分解した部品を元に戻す
- 止水栓を開ける
吐水口のキャップには、外ネジ式と内ネジ式があり、外ネジ式の場合は素手でキャップを回せば外せます。内ネジ式は溝に硬貨などを差し込んで回せば分解可能です。なお、吐水口の部品は、吐水口キャップ、泡沫キャップ、パッキンなど複数のさらに小さな部品で構成されているので、取り扱いには十分注意しましょう。
一方、ストレーナーの掃除手順は以下の通りです。

- 止水栓を閉める
- マイナスドライバーを使ってストレーナーを外す
- 歯ブラシなどで汚れを落とす
- ストレーナーを元に戻す
- 止水栓を開ける
ストレーナーは蛇口付近か、蛇口の取り付け付近にあるので、マイナスドライバーを使ってネジを回して外しましょう。
なお、吐水口から水栓本体までのスパウトのつまりは、ご自分でお手入れするのは困難です。細いブラシなどを無理に差し込んで掃除しようとすると、配管内部を傷付けてかえって故障や不具合が悪化する恐れがあるので、スパウト内部の汚れは業者に対応してもらいましょう。
なお、内部の汚れ具合や劣化の度合いによっては交換になることもあります。
蛇口の部品劣化時

蛇口の部品の老朽化が原因の場合は、劣化した部品を交換することで対処可能です。ご自分で交換できる部品には、コマパッキンや三角パッキン、パイプパッキンなどがあります。コマパッキンと三角パッキンはハンドル内部にあるので、モンキーレンチなどを使ってハンドルを取り外し、古い部品と新しい部品を交換します。
一方、パイプパッキンはスパウトの根元に装着されているケースがほとんどです。モンキーレンチやウォーターポンププライヤーなどを使ってスパウトを外し、古いパッキンと新しいパッキンを交換しましょう。
作業自体は比較的簡単なのでDIY初心者でも挑戦できます。ただし、経年に伴う固着などで部品がうまく外れない場合は無理に作業しようとせず、プロに任せた方が安心です。力任せに作業すると、部品がかえって外れにくくなったり、部品を傷付けたりする原因になるので注意しましょう。
蛇口の部品交換については、下記の記事も参考にしてください。

2025年03月21日
蛇口の水漏れを自分で修理する方法とは?原因や対処方法をご紹介
蛇口でよくあるトラブルの一つとして挙げられるのが、水漏れです。蛇口をしっかりと閉めたにもかかわらず、蛇口のさまざまな部分から水漏れが止まらないトラブルを経験した方も多いのではないでしょうか。 本記事では、蛇口の水漏れの原因やご自身で対処する方法を詳しく解説します。ご自身で対処する際の注意点や修理が必要なパターンもご紹介するので、水漏れでお困りの方は併せてご覧ください。
受水槽・ポンプの故障時
マンションやアパートの受水槽やポンプは共用部であり、勝手に修理することはできません。受水槽やポンプの故障が疑われる場合は、マンションの管理会社やアパートの大家さん等にその旨を伝えて対処してもらいましょう。
水が出ない原因がわからない場合は修理を依頼する
水が出ない原因がわからない場合や、ご自分では対処できない場合は、プロの業者に修理を依頼しましょう。無理に対処しようとするとかえって症状が悪化したり、新たなトラブルを起こしたりする原因になるので注意が必要です。
ここでは業者に依頼する場合に押さえておきたいポイントを紹介します。
修理を依頼する場合のポイント
業者に修理を依頼する際は以下のポイントに留意しましょう。
水道局指定給水装置事業者に依頼する
水道局指定給水装置事業者とは、自治体から適切な給排水工事を行えるものとして指定された業者のことです。指定工事店になるには有資格者や機器・工具などで一定の条件を満たさなければならないため、安定した施工を期待できます。
東京ガスは水道局指定給水装置事業者なので、初めて水道まわりの修理やメンテナンスを行う方でも安心してご依頼いただけます。
賃貸住宅の場合は大家さんや管理会社へ事前に相談する
賃貸住宅にお住いの場合、設備に不具合が生じた際は、大家さんや管理会社が対応します。修理を依頼する業者が決まっているケースもあるため、備え付けの水道問題が起きた場合、まずは大家さんか管理会社に連絡しましょう。
修理を依頼する場合の作業時間の目安
修理時間は作業の内容や難易度によって差がありますが、一般的なトラブルであればおよそ60分間で終わるケースが多いようです。ただ、作業内容によってはそれ以上の時間がかかることもあるので、詳細は業者に問い合わせましょう。
東京ガスでは部品交換をはじめとした水回りのトラブルに、最短で当日対応可能です。作業時間の問い合わせにも応じているので、お気軽にご相談ください。
修理を依頼する場合の料金の目安
修理費用は、作業費・出張費・部品代の合計額となります。作業費や出張費は業者によって異なる他、部品もグレードや機能によって変動するので、詳細は業者に問い合わせましょう。
東京ガスにおける水栓・蛇口の修理料金は、以下のページからご覧いただけます。修理料金の目安としてご覧ください。
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水道が止まったら原因に応じた処置を行おう
水道が止まる原因には、断水や故障、凍結、料金滞納などがあります。このうち、故障や不具合に関しては掃除や部品の交換、修理などの作業が必要です。簡単なトラブルなら自宅で対処することも可能ですが、ご自分で処置するのが難しいと感じたら、無理をせずプロの業者に対応してもらいましょう。
東京ガスでは、水回りのトラブルに関する修理・対応の予約を24時間365日受け付けています。最短で当日に駆けつけることも可能なので、水が使えなくてお困りの方は、ぜひ東京ガスのサービスのご利用をご検討ください。