シャワーホースやヘッドを交換する前に確認すべき4つのポイント
シャワーホースやシャワーヘッドの交換は、ご自分でも十分に行えます。ただ、交換する前にきちんと確認しておくポイントもあるので、事前に把握しておきましょう。
1. 現在使っているものがヘッドとホースが一体型であるか確認
シャワーヘッドには、ホースと一体になっているタイプ(一体型)とヘッドとホースがそれぞれ交換できるタイプ (分離型)の2つがあります。まずは、現在お使いのシャワーがどちらのタイプであるかを確認しましょう。分離型の場合は、今のホースはそのままに、ヘッドだけ新しく交換することができます。一体型の場合はホースも含めて交換部品を購入する必要があります。
2. 現在使っているメーカーを確認
次に、今使っているシャワーのメーカーを確認しましょう。なぜなら、メーカーによってそれぞれパーツの規格が違うため、異なるメーカーの製品と交換するには専用のアダプターなどを別途用意する必要があるためです。今と同じメーカーのシャワーヘッドやホースであれば、基本的にそのまま交換することができます。必ず使っているシャワーのメーカーを確認してから、交換用のヘッドやホース、アダプターなどのパーツを購入するようにしてください。
3. シャワーフックのサイズを確認
意外と見落としがちなのが、シャワーをひっかけておくフックの幅を確認することです。フックと合わない太いサイズのホースに交換してしまうとシャワーを固定できなくなります。逆にフックに対して極端に細いホースにしてしまうとシャワーがクルクルと回転したり、フックから外れやすくなったりするため注意が必要です。
フックには標準のサイズという規格がなく、ヘッドとホースのジョイントパーツの製品スペックにも、口径などは記載されていないことが多いです。そのため、ご自分でフックの幅とホースやジョイント部分の口径を図って適合させるしかありません。購入を検討しているシャワーヘッドやホースが、今お使いのフックにも合うのか、しっかりと事前に確認するようにしましょう。
4. 賃貸住宅の場合は大家や管理会社に連絡する
賃貸の物件に住んでいる方は、シャワーヘッドやホースの交換をしても良いのか、管理会社や大家の方に確認しなければなりません。賃貸物件は退去の際に原状回復することが基本です。標準で装備されていた設備を入居者が自己判断で交換することは基本的にできなくなっています。もし交換したとしても、退去の際に元のヘッドやホースに戻せるように、パーツなどをきちんと保管しておきましょう。
また、通常の使用でシャワーヘッドやホースから水漏れがしたり、経年劣化によって破損したりしている場合は、管理会社や大家さんの費用負担で修理・交換となるのが一般的です。ご自分で修理や交換の費用を負担する必要はありませんから、事前に相談・連絡するのが良いでしょう。
ご自分でシャワーホースを交換する方法
規格やサイズが適合する交換可能なシャワーホースを用意できれば、いよいよご自分で交換作業をしてみましょう。作業内容そのものは難しくありません。以下の手順に沿って行えば、簡単にできるはずです。
交換手順
まずは、お手元に交換用のパーツと必要な道具があるかどうか確認ください。
【準備するもの】
- 交換用のホース
- レンチ(モンキーレンチ)、もしくはウォーターポンププライヤー
- タオル
- ゴム手袋 (あれば)
【交換の手順】
- シャワーヘッドの取り外し(手で回して取り外す)
- レンチ(またはウォーターポンププライヤー)でシャワーホース根元のナットを取り外す
- 交換するホースの袋ナットにパッキンを入れる
- ホースを水栓に取り付ける
- 水漏れしていないか確認する
作業自体は以上ですが、水アカなどが原因でシャワーヘッドが上手く外れない場合は、ゴム手袋をはめて行ってみてください。また、ホースと水栓を固定するナットが傷つかないように、タオルなどを挟んで作業すると良いでしょう。
また、異なるメーカーのシャワーホースに交換する場合は、水栓との取り付け部分にアダプターを使用する必要があります。適合するアダプターを用意して、上記と同じ手順で作業してください。
ご自分でシャワーヘッドを交換する方法
シャワーヘッドとホースが分離するタイプの場合、ヘッドのみの交換が可能です。同じメーカーのシャワーヘッドに交換する場合は、そのまま交換作業ができます。異なるメーカーのシャワーヘッドへの交換では、適合するアダプターを用意してください。
交換手順
まずは交換に必要な道具を準備します。
【準備するもの】
- 交換用のシャワーヘッド
- ゴム手袋 (あれば)
- 異なるメーカーのシャワーヘッドの場合はアダプター
【交換の手順】
- 手でシャワーヘッドを回して外す
- 異なるメーカー製のヘッドの場合は、アダプターを取り付ける(同一メーカーは不要)
- Oリングの取り付け
- シャワーヘッドを固定する
- 水漏れしていないか確認する
ご自分でヘッド一体型のシャワーホースを交換する方法
ヘッド一体型のシャワーホースへの交換は、基本的にホースの交換作業と同様です。ヘッドの交換が必要ない分だけ、一体型の交換のほうが簡単に行えます。
交換手順
一体型のシャワーホース交換のために、以下のアイテムを用意しましょう。
【準備するもの】
- 交換用の一体型シャワーホース
- レンチ(モンキーレンチ)、もしくはウォーターポンププライヤー
- ゴム手袋 (あれば)
- 異なるメーカーの場合はアダプター
作業は以下の手順で行ってください。
【交換の手順】
- レンチ (またはウォーターポンププライヤー)でシャワーホース根元のナットを取り外す
- 交換する一体型ホースの袋ナットにパッキンを入れる
- 異なるメーカー製の場合は、アダプターを取り付ける(同一メーカーは不要)
- 新しい一体型ホースを水栓に取り付ける
- 水漏れしていないか確認する
ご自分で交換する際の注意点
シャワーヘッドやシャワーホースの交換は簡単に思える作業ですが、いくつかの注意点があります。ここでは、自分で交換する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。
アダプターの必要有無の確認
多くの場合、シャワーヘッドやホースは標準的なサイズに設計されていますが、古い設備や特定のモデルではアダプターが必要になることがあります。また、シャワーヘッドとホースが同じメーカー同士でない場合、サイズが合わない場合があります。そのような際にアダプターなしに交換を試みると接続部分にガタつきが生じ、最終的には水漏れの原因となってしまいます。交換を行う前に、アダプターの必要有無を確認しておきましょう。
交換時の水漏れを防ぐ
シャワーヘッドやシャワーホースを交換する際に水漏れを防ぐためには、いくつかの重要なポイントがあります。
シールテープの使用方法
シャワーヘッドやホースの接続部分にシールテープを巻くことで水漏れを防ぐことができます。シールテープは、パイプのねじ部分を密封し、隙間から水が漏れ出すのを防げます。テープはネジ山の幅に合わせて時計回りに数回巻きつけ、その後、シャワーホースを取り付けることでしっかりと密閉状態を保ちましょう。
パッキン交換の必要性
交換に際しては、パッキンの状態も忘れずにチェックしましょう。シャワーヘッドのパッキンが劣化していると、いくら新しいシャワーヘッドやホースに交換しても水漏れが発生することがあります。パッキン部を触って劣化している場合は、必ず新しいパッキンに交換してから取り付けを行ってください。
賃貸住宅で交換する場合
賃貸住宅での施工作業は、自分の判断で行うとトラブルが発生する可能性があります。事前に、契約書に明記されたルールや管理会社に確認を取り、シャワーヘッドやホースの交換が許可されているかを確認してください。交換後は、元の状態に戻せるように古いパーツを大切に保管しておくと良いでしょう。
ご自分で交換する場合の費用相場
ご自分で新しいシャワーホースやヘッドに交換する場合は、交換用の部品代と併せて道具を入手する費用も必要です。
【交換に必要な部品代と道具の費用相場】
- レンチ(モンキーレンチ):1,000円~2,000円
- ウォーターポンププライヤー:3,000円~4,000円
- 交換用シャワーホース:1,500円~5,000円
- 交換用シャワーヘッド(スタンダードタイプ):1,000円~3,000円
- アダプター(必要な場合のみ):500円~1,000円
注)2024年6月1日現在の情報です。
上記は、あくまでもスタンダードなシャワーヘッドやホースに交換する場合の相場価格です。機能性に優れたヘッドだと、数千円~数万円で販売されているため、どんなヘッドに交換したいのかによってかかる費用は大きく異なります。
シャワーホースやヘッドを長持ちさせるコツ
シャワーホースやヘッドの耐用年数は、5年~10年が目安です。経年による劣化で水漏れしたり、湿気の影響を受けてカビが繁殖したりするため、定期的な交換が必要になるケースが珍しくありません。少しでも長持ちさせるには、4つのコツがあります。
1. 浴室内を換気・水気を拭き取る
入浴後に残る浴室の水分や湿気は、シャワーホースやヘッドにとって大敵です。金属部分のサビの原因となる他、ホースのゴム部分にカビが繁殖する原因となってしまいます。こうしたダメージを避けるためにも、浴室はできるだけ換気をして湿気がたまらないようにしましょう。入浴後はお湯を抜いて、洗い場は冷たい水で冷やしておくのが効果的な方法です。
2. 寒い場所では水抜きをする
寒冷地に住んでいる方や寒い時期には、シャワーホース内に水が残っていると凍結する恐れがあります。ホース内の水は凍結すると膨張してしまうため、ホースが割けたり破損したりするかもしれません。こうしたトラブルを避けるためにも、水を残さないように水抜きをしましょう。水抜きは、シャワーホースを逆さに向け、軽く振るのが一般的な方法です。ヘッドに開閉ボタンがあるタイプの場合は、「開」にしておいてから水抜きしてください。
3.日常的な手入れをする
シャワーヘッドやホースを長持ちさせるためには、日常的な手入れが重要です。まず、使用後はシャワーヘッドやホースに付着した水滴を拭き取るまたは乾燥させるようにしましょう。これにより、水垢やカビの発生を防ぐことができます。また、定期的にシャワーヘッドを取り外して、内部の汚れや詰まりを掃除することもおすすめします。ホースについても、柔らかい布で優しく拭き取り、必要に応じて中性洗剤を使用して清潔に保ちましょう。シャワーヘッドの水垢やカルキを除去するためには、酢と水を1:1の割合で混ぜた溶液に一晩浸ける方法が効果的です。
4.交換の目安を把握する
交換時期を見極めるためにはいくつかのチェックポイントがあります。まず、水漏れやひび割れが見られる場合は交換のサインです。また、水圧が低下したり、シャワーヘッドの穴が詰まっている場合も交換を検討するべきです。さらに、ホースの柔軟性が失われて硬くなっている場合も、劣化の兆候と考えられます。
シャワーホース、シャワーヘッドを交換するメリット
水圧の改善
古いシャワーヘッドやホースは、内部に汚れやカルキが蓄積し、水圧が低下していることがあります。新品に交換することで水圧の改善を期待できます。
機能性の向上
最新のシャワーヘッドには、節水効果の高いものや、マッサージ機能やミスト機能など、さまざまな機能が追加されているものがあります。少ない水量で効率的に水を噴出するタイプや、肌への刺激が優しいタイプ、頭皮マッサージができるタイプ、広範囲に広がるタイプ、など自分の好みに合わせて機能を選ぶことで、より満足度の高い浴室環境を実現できるでしょう。
ご自分で交換できない場合は修理を依頼しよう
修理を依頼する場合のポイント
シャワーヘッドやホースの交換作業そのものは決して難しくありませんが、適合するヘッドやホース、アダプターなどが分からない場合は、修理や交換を依頼しましょう。プロに依頼すれば今使っているシャワーヘッドやホースを確認して、適合する部品もすべて用意してもらえるので、ご自分での作業に自信がない方におすすめです。
依頼する場合は、ホームページ等でおおよその修理費用などを確認してから修理業者を選ぶのがよいでしょう。
修理を依頼する場合の作業時間の目安
シャワーヘッドやホースの交換作業であれば、修理対応時間は60分程度です。作業をやりにくい状況・条件の場合は通常よりも長い時間が必要になることもあります。
修理を依頼する場合の料金の目安
プロに交換を依頼した場合は、どれぐらいの費用になるのでしょうか。交換作業に伴う費用は、業者による違いはさほどありませんが、出張料や診断料などの内訳はそれぞれの業者で異なることがあります。シャワーヘッドやホースの破損などで急ぎ交換を依頼する必要がなければ、複数社に交換の相見積もりをとるのもよいでしょう。
東京ガスに修理を依頼する場合の費用を紹介します。
シャワーヘッド・ホース交換の費用相場:9,900円(税込み)+部品費
注)2024年6月1日現在の情報です。
シャワーヘッドやシャワーホースを交換してお風呂時間を快適に過ごそう
多機能なシャワーヘッドが販売されている現在、ご自分で手軽に交換してバスタイムを楽しむことができます。また、シャワーホースやヘッドは経年による劣化が避けられないため、水漏れが気になる場合も市販の交換パーツを用意して修理することが可能です。
ただし、適合するパーツが上手く見つからない場合もあるので、ご自分での対応に限界を感じたり作業に自信がなかったりする方は、プロに依頼するのが良いでしょう。東京ガスでは、シャワーホースやヘッドの交換といった水回りの修理・点検サービスを行っています。電話による問い合わせはもちろん、Webからも24時間365日予約できるので、お気軽にご利用ください。即日の訪問、無料の見積もりも承っています。