【症状別】洗濯機の水漏れの対処法
洗濯機の水漏れが起こった際の対処方法を、原因別にご紹介します。
本章でご紹介する主な症状は以下の5つです。
- 洗濯機の底から水漏れしているとき
- 排水ホースから水漏れしているとき
- 給水ホースから水漏れしているとき
- 蛇口付近から水漏れしているとき
- 蛇口と壁の間から水漏れしているとき
1. 洗濯機の底から水漏れしているとき
洗濯機の底から水漏れしている場合は、以下の4つの原因が考えられます。
- ゴミ取りフィルターのつまり
- 洗剤投入ケースのつまり
- パルセーター(回転翼)というパーツの摩耗
- 結露による水漏れ
それぞれの原因への対処方法について解説します。
ゴミ取りフィルターのつまり
衣類の繊維や糸くずが排水口につまってしまわないように、洗濯機にはゴミ取りフィルターが搭載されています。このフィルターに糸くずなどが蓄積して目づまりを起こすことで、水漏れが発生します。
対処方法
ゴミ取りフィルターの掃除、交換をしましょう。フィルターのゴミを取り除き、使い古した歯ブラシなどで軽く擦りながら水洗いをすることで、ゴミや水アカも除去できます。ゴミ取りフィルターの位置は機種によって異なりますが、洗濯機の下部にあるのが一般的です。手でひねって簡単に取り外しができるので、特別な工具などは必要ありません。もし、目づまりがひどいような場合は、お使いの洗濯機に適合する交換用パーツを新しく購入して交換しましょう。
洗剤投入ケースのつまり
ドラム式洗濯機の場合、洗剤投入ケース本体やケースの周りに洗剤や汚れが着いたまま使用し続けると、それらが蓄積して洗剤が流れにくくなってしまい、水漏れの原因に繋がります。
対処方法
洗剤投入ケース本体やその周辺を水洗いをしてください。本体側のケース格納部分にも洗剤や汚れがついているので、濡れた布でふき取りましょう。
パルセーターというパーツの摩耗
洗濯槽の底には、パルセーターと呼ばれる大きな丸いパーツがあります。洗濯機の運転時に回転して水流を生み出す役割を担います。パルセーターは洗濯物をかき混ぜる重要なパーツですが、非常に高速で回転するため大きな負荷がかかりやすいパーツです。中央部分の歯車状になっている箇所が徐々に摩耗し、軸とかみ合わずに回転しなくなることで、水漏れの原因になります。
対処方法
パルセーターを交換しましょう。摩耗により劣化したパルセーター本体は、修復が難しいためパーツを取り換えましょう。
パルセーターの交換作業は、部品が手に入ればご自分で交換することも可能ですが、細かい作業になるため不安な方はメーカー等へ依頼する方法を検討しましょう。
結露による水漏れ
結露によって床が濡れている可能性があります。この場合は、洗濯機の故障や不具合が原因ではありません。結露対策を取ることで防げる水漏れです。
対処方法
- 季節に合わせて使う水の温度を調整する
結露が起こる理由は、室温よりも洗濯機で使っている水の温度が低いからです。室温よりも水温が高い場合には結露は生じません。
対処法として、お風呂の残り湯を使ってぬるま湯で洗濯することで結露を抑えられる可能性があります。 - 換気をする
多くのご家庭では、洗濯機は脱衣所や洗面所に設置されているため、浴室からの湯気で洗濯機が濡れてしまう他、湿度の高い環境に設置されていることが原因で床に水が滴ってしまうことがあります。洗濯機を置いている場所の換気をしっかりと行うことでも、水濡れの症状は改善できます。
対処法としては、湯気がこもりやすく湿度も高い浴室の扉は閉じるようにしておく、洗濯機を置いている脱衣所や洗面所は扉を開けて風通しをよくしておくなどです。
2. 排水ホースから水漏れしているとき
排水ホースから水漏れするケースも非常に多いトラブルです。
排水ホースから水漏れしている場合は、以下の3つの原因が考えられます。
- 排水ホースのゆるみ
- 排水ホースのつまり
- 排水ホースの亀裂や破損
それぞれの原因への対処方法について解説します。
排水ホースのゆるみ
脱水時の振動により、排水ホースがゆるんだり外れかかったりすることで水漏れが起こります。特に排水ホースを延長している場合はゆるみやすいため注意が必要です。
対処方法
排水ホースを接続し直してください。
排水ホースのつまり
洗濯機からの排水には、洗剤の残りかすや油汚れが含まれています。それらが冷えて固まることで排水ホースがつまり、水漏れが発生します。
対処方法
排水ホースを取り外して、内部を洗浄しましょう。洗浄して元の位置に戻す際には、ホースが折れ曲がったりしないように気を付けましょう。
排水ホースの亀裂や破損
排水ホース本体に亀裂や破損があり水漏れしている場合は、新しいホースに交換しましょう。
交換前に応急処置としてビニールテープで補修する方法があります。とは言え、ビニールテープの強度や粘着力は決して高くないので、あくまでも一時的な対処方法に過ぎません。どんなにしっかりとテープを巻いても、水に濡れることですき間ができて、そこから再び水漏れが起こってしまいます。
対処方法
応急処置を行った後は、新しい排水ホースに交換しましょう。
排水ホースは、お使いの洗濯機と適合する規格のものを選んで交換しましょう。
ご自分で交換する場合は、洗濯機と排水口のそれぞれの差込口の直径に適合する規格のものを選んで購入してください。メーカー純正の交換用ホースは通販サイトで、規格が一致する純正以外のホースなどはホームセンターなどで購入できる場合があります。交換の際には、固定用のクリップをしっかりと取り付けて、ゆるみがないようにして作業するようにしてください。
3. 給水ホースから水漏れしているとき
給水ホースから水漏れしている場合は、以下の3つの原因が考えられます。
- 給水ホースのつまり
- 接続部分のパッキンの劣化
- 給水ホースの亀裂や破損
それぞれの原因への対処方法について解説します。
給水ホースのつまり
給水部分は常に濡れている部分になるため、サビやそれに付着したごみが詰まっている可能性があります。ごみやさびが詰まっていると水の流れが悪くなるため、想定以上の水圧がホースや接合部分に加わります。ホースの破損や劣化に繋がるため、早めに対処しましょう。
対処方法
給水ホースを洗濯機から外して、接続部分のゴミやさびを洗い流してください。作業の前に給水栓・蛇口をしっかりと閉めて、ホース内部に溜まっている水をこぼさないように注意しましょう。
接続部分のパッキンの劣化
給水栓・蛇口と洗濯機の接続部分のパーツに、パッキンやOリングが使われていますが、ゴム素材でできているため、どうしても経年による劣化が避けられません。ゴムが硬くなったり変形してしまったりすることで水漏れが発生します。
対処方法
パーツの交換をしましょう。特に給水栓・蛇口側のパッキンは劣化が早いため、定期的に交換するようにしましょう。ゴムパッキンはホームセンターや通販などで購入することができます。購入する際は適合するサイズ・形状の交換用パッキンを確認するようにしましょう。
給水ホースの亀裂や破損
給水ホース本体に亀裂や破損があり水漏れしている場合は、新しいホースに交換しましょう。
交換前に応急処置としてビニールテープで補修する方法があります。とは言え、ビニールテープの強度や粘着力は決して高くないので、あくまでも一時的な対処方法に過ぎません。どんなにしっかりとテープを巻いても、水に濡れることですき間ができて、そこから再び水漏れが起こってしまいます。
対処方法
応急処置を行った後は、お使いの洗濯機と適合する規格の新しい給水ホースに交換しましょう。
メーカー純正の交換用ホースは通販サイトで、規格が一致する純正以外のホースなどはホームセンターなどで購入できる場合があるので、ご自分で交換する際は参考にしてください。
4. 蛇口付近から水漏れしているとき
洗濯機本体ではなく、蛇口(給水栓)から水漏れしている場合は、以下の3つの原因が考えられます。
- ナットのゆるみ
- ゴムパッキンの劣化
- ニップルのゆるみや劣化
それぞれの原因への対処方法について解説します。
ナットのゆるみ
蛇口や給水栓のナットがゆるむことで、水漏れが発生する場合があります。
対処方法
サイズが合うレンチを使って締め直しをしましょう。作業の際に過度に力を加えると、給水栓・蛇口とつながっている配管を破損してしまう危険がありますので注意しましょう。
ゴムパッキンの劣化
パッキンは接続部分の隙間をふさぎ、水漏れを防ぐ役割をもっています。内部のパッキンが劣化することで、蛇口を閉めた場合でも水がとまらなくなることがあります。
対処方法
ゴムパッキンを交換しましょう。ご自分でゴムパッキンを交換する場合は、適合する交換用のパッキンの種類を確認し、ホームセンターや通販サイトなどで購入しましょう。次に、ゴムパッキンが購入できたら、しっかりと水道の元栓を閉めた上で交換作業を行いましょう。無理に力を加え過ぎて、配管を傷つけないように注意してください。
ニップルのゆるみや劣化
ニップルとは、給水ホースと蛇口を接続するためのパーツです。このニップルがゆるんだり、劣化している場合に水漏れが発生します。
対処方法
- ニップルのねじを締め直す
ニップル自体を回し込んで強く固定します。ゆるみがないか手で締め込んでみて、接続部分から水漏れがないか確認してください。 - ニップルを交換する
ニップルと蛇口が接する部分にはゴム製のパーツが使われているため、経年により硬くなったり、変形してしまったりすると、水漏れが発生します。ニップルもホームセンターなどで販売されている場合があるため、ご自分で交換することは可能です。
5. 蛇口と壁の間から水漏れしているとき
ニップルのゆるみや劣化
蛇口と壁の間から水漏れしている場合は、壁の中の配管で問題が起こっている可能性が高いです。
対処方法
修理の依頼をしましょう。築年数が経っている建物の場合、配管自体の交換や引き直しが必要になります。応急処置として耐水性の高いテープで塞ぐことができますが、根本的な原因の解決にはなりません。水漏れの被害が拡大する前に、早めに修理を依頼してください。
洗濯機の水漏れを防ぐための3つのポイント
洗濯機から水漏れしないために、普段から洗濯機の使い方に注意をしておきましょう。水漏れを防ぐための主なポイントを3つ紹介します。
1. 洗濯物を入れ過ぎない
洗濯機は容量の上限が決まっているため、それ以上の衣類を詰め込んでしまうと、過度な負担がかかってしまいます。洗濯や脱水時の振動が大きくなり、各部品の破損につながるため注意が必要です。また大量に洗濯すると汚れを落とす性能も低下するため、容量上限の70~80%にとどめておくのが無難です。
2. こまめに掃除する
洗剤の残りかすや衣類から出たゴミ・繊維クズなどがフィルターの目づまりを起こして、水漏れの原因になります。ゴミ取りフィルターであれば月1回、排水ホースは2ヶ月に1回のペースで洗浄するのがおすすめです。
3. 定期的に排水口のつまりをチェックする
洗濯機周りからの水漏れで、最も頻度が高いのが排水口のつまりが原因のケースです。給水側などと比べて、排水側は洗剤の残りかすや繊維くずなどが含まれているため、つまりやすくなっています。洗濯機の排水箇所や排水ホース、洗濯パンの排水口などがゴミや汚れ、水アカ、洗剤カスで目づまりしていないかを定期的にチェックしてみてください。
ご自分で対処できない場合は修理を依頼する
修理を依頼する場合のポイント
洗濯機や洗濯機周辺からの水漏れは、原因の特定が難しいため、ご自分で対処ができないと感じる場合は修理を依頼してください。洗濯機まわりの水漏れに対応しているかどうか、おおよその修理費用などを確認してから修理業者を選ぶのがよいでしょう。
また、重量物である洗濯機の移動が必要な場合も、自分で直すことはあきらめた方が無難です。水漏れを起こしている箇所がよく見えない状態で無理に作業をすると、余計な修理が必要になる可能性も十分にあります。このような場合は修理を依頼しましょう。
修理を依頼する場合の作業時間の目安
各種パッキン交換や給水ホース交換、排水管のつまり除去であれば、修理対応時間は60分程度です。ただし、症状の程度や作業内容、洗濯機の設置状況によって異なる場合があります。また、洗濯機の移動に手間がかかる、作業をやりにくい状況・条件の場合は通常よりも長い時間が必要です。
修理を依頼する場合の料金の目安
修理を依頼した際、気になるのが費用です。一般的な修理費用の総額は「出張費」+「作業料金」+「部品代」で構成されます。
以下、東京ガスの修理費用を紹介します。
- 各種パッキン交換や給水ホース交換/9,900円(税込)+部品代
- 洗濯排水トラップ交換/9,900円(税込)+部品代
- 排水管のつまり除去/9,900円(税込)
- ドラム洗濯機移動に伴う人員追加/19,800円(税込)
注)2024年6月1日時点の情報です。
ただし、洗濯機本体に故障がある場合は、メーカーが指定する業者でなければ部品の調達などができない場合があります。その際には、水漏れの原因を調査するまでにとどまるため、「出張費」+「診断料金」が請求されるのが一般的です。
東京ガスで洗濯機の水漏れの原因を調査する場合は、出張診断料4,400円にて対応いたします。
まとめ
洗濯機本体や洗濯機周りからの水漏れには、さまざまな原因がありそれぞれに対処方法が異なります。ご自分で水漏れを解消できることもありますが、部品の用意ができなかったり、水漏れの原因を特定できなかったりする場合も多いため、ご自分での作業や対応に自信がない場合は修理を依頼しましょう。
東京ガスでは洗濯機周りのトラブルに関する修理に対応していて、最短で当日対応も可能です。お困りの際はぜひお問い合わせください。