レンジフード

レンジフードを掃除して油汚れを落としたい人必見! 特性を知ってピカピカに!

レンジフードの油汚れは、油汚れの特性を理解することで、効率よく掃除することが可能です。ただし、自分で掃除しても固い油汚れが取れない場合は、プロのクリーニングやレンジフードの交換も検討しましょう。

最終更新日:2025年04月03日公開日:2024年07月04日

目 次

この記事でわかること

  • レンジフードの油汚れの掃除方法がわかる!
  • 洗剤の選び方や、掃除の手順がわかる!
  • 汚れが落ちない場合の対策がわかる!

レンジフードの油汚れの正体

レンジフードにこびりつく汚れは油とホコリが混ざったものです。
加熱時に食材から出る油を含んだ蒸気がレンジフードに吸い込まれますが、蒸気が冷えて油に戻るとベタベタするようになり、その汚れにホコリが混じり頑固な油汚れとなるわけです。

レンジフードには煙や湯気を吸い込み屋外へ排出する役割があり、集められた空気中のホコリが油汚れに付着します。
次第に黒っぽい汚れとなり、放置しておくと油汚れやホコリがどんどん蓄積され、簡単な掃除では取れない頑固な汚れとなります。

炒め物などから出る煙は揮発した油分が含まれているため、油汚れが蓄積しないよう定期的なお手入れが必要です。

レンジフード掃除で頑固な油汚れを落とすポイント

レンジフードの掃除

それではレンジフードの掃除で頑固な油汚れを落とすには、何をどのようにしたら良いのでしょうか。
ここからはこびりついた油汚れを落とすポイントを紹介しますので、お手入れの際はぜひ実践してみてください。

軽く落としておく

レンジフードのフィルターの汚れがひどいと洗剤がなかなか浸透しないため、最初にホコリをカードでざっくり落としておくのがおすすめです。

また、大きなホコリの固まりは、歯ブラシなどを使って軽く落としておきましょう。
そうすることで洗剤の効き目が良くなり、より効果的に掃除することができます。

さらに掃除機で細かいホコリを吸っておくことで、効率良く頑固な油汚れを落とすことが可能です。

化学反応を利用

重曹 ペースト

重曹が起こす化学反応を利用して、油汚れを落とす方法も効果的です。

弱アルカリ性の重曹は、油汚れの主成分である脂肪酸と反応することで汚れを中和し、分解する作用があります。

重曹水は、40℃くらいのお湯1Lに小さじ2.5の重曹を溶かして作ります。スプレー容器に入れ、汚れが気になる箇所にたっぷり吹きかけて、数分放置しましょう。その後、柔らかい布やスポンジでこすれば、頑固な油汚れもスルッと落ちます。

頑固な汚れはつけ置き

頑固な汚れはつけ置き

普段のお手入れではなかなか落ちない頑固な汚れは、台所用中性洗剤を溶かしたお湯につけ置きすることで効果的に落とすことが可能です。

お湯の温度は40~50度が最適で、中性洗剤がお湯全体に広がるよう5ml注ぎ入れてください。

1時間程度つけ置きすれば、フィルターなどもキレイになります。

ファンに付着した汚れを落とす場合を含め、換気扇のお手入れはゴム手袋をして行ってください。

密着パック

ラップ

レンジフードの取り外せない部分は、密着パックでお手入れするのがおすすめです。
中性洗剤を含ませたキッチンペーパーを貼り付け、その上をラップで覆い10〜15分程放置します。
また中性洗剤と重曹を合わせたものを、キッチンペーパーに塗って貼り付けるのも効果的でしょう。

頑固な汚れを浮き上がらせてから、熱いお湯で絞った雑巾を使って拭き上げていきます。
汚れがボロボロと落ちていくので、気持ち良く掃除ができます。

擦らず削る

ヘラ

レンジフードの掃除を長期間怠ると汚れが蓄積するため、つけ置きや密着パックでもなかなか落ちないことがあります。
そんな頑固な汚れは、ゴシゴシ擦るよりもへらを使って削り落とすのがおすすめです。

ヘラがないときはカードやものさしなど家庭にあるもので代用できるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
特にレンジフードカバーはつけ置きできないので、削り取ってしっかり汚れを落とすのが有効です。

レンジフードの油汚れの掃除に重要な洗剤選び

お掃除グッズ

レンジフードの頑固な油汚れを落とすには、どのような洗剤を選べば良いのでしょうか。

ここではレンジフードの掃除に適した洗剤の特長を詳しく解説するので、洗剤選びの参考にしてください。

中性洗剤

換気扇をはじめキッチンの掃除によく使われる中性洗剤は、界面活性剤の働きで汚れを落とすのが特長で、油汚れにも有効です。

手肌や素材を痛めにくく、他の洗剤と混ぜても有毒ガスが発生しないので、初めての方も安心して使用できるでしょう。

洗浄力はアルカリ性洗剤に比べて落ちますが、軽い汚れであれば十分に落とすことが可能です。
それゆえ日常的なお手入れで使用するなら、中性洗剤が適しています。

アルカリ洗剤

頑固な油汚れを落としたいときに選ぶのが、ホームセンターなどで気軽に購入可能なアルカリ洗剤です。
酸性のしつこい油汚れに対して高い洗浄効果を発揮し、化学反応で油をせっけんの成分へと変えることができます。

アルカリ洗剤には強アルカリ性と弱アルカリ性があります。
家庭では、手指への刺激が少ない弱アルカリ性を使用すると良いでしょう。
頑固な油汚れには強アルカリ洗剤の使用が適していますが、手指への刺激が強いので注意が必要です。

重曹

レンジフードの掃除には、重曹もおすすめです。弱アルカリ性の重曹には、酸性の油汚れと化学反応を起こし、中和して分解する作用があります。

お湯に溶かして希釈した重曹水をボトルに入れてスプレーしたり、ペースト状にして塗ったり、研磨作用を活かしてこすり落としたりと、さまざまな形で使えるので便利です。

また、重曹は食品添加物などにも使われている成分なので、人体にも害がなく、安心して使えます

セスキ炭酸ソーダ

セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性の無機化合物で、掃除や洗濯などさまざまな用途に使える便利アイテムです。
他の洗剤と比べて環境や体に優しく、乳幼児やペットがいる家庭でも安心してお使いいただけます。

サラサラとした結晶のセスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく、高い洗浄効果も期待できるでしょう。
水溶液をスプレー容器に入れて噴きつけ、数時間放置後に拭き取るだけで簡単に油汚れが落ちます。

レンジフードに油汚れをためないためにはどれくらいの頻度で掃除すべき?

レンジフードに油汚れをためないためにはどれくらいの頻度で掃除すべき?

レンジフードの掃除は、できれば月に1回、少なくとも1ヶ月に1回の頻度で行うことが推奨されています。しかし、油を使った料理を頻繁にしないのであれば、数ヶ月~半年に1回程度でも問題ありません。

料理をするたびにささっと簡単に拭いておくだけでも、掃除が楽になります。自分で掃除が難しいレンジフードの内部は、年に1回、プロに依頼するのも方法の一つです。

レンジフードの油汚れを掃除する際の注意点

レンジフードの油汚れを掃除する際は、次の点に注意しましょう。

  • 電源を切っておく
  • 周りの壁に汚れが飛ばないように養生しておく
  • 取り外したものをおける場所を作っておく
  • 冷ましてから作業する
  • レンジフードの素材に応じた洗剤を選ぶ

安全対策のために、作業をする前には必ず電源を切ってください。踏み台などを使用する場合は転倒しないよう、安定した場所に置きましょう。また、掃除の際に外せる部品は製品によって異なります。あらかじめ取扱説明書を確認することが大切です。

レンジフードの油汚れを掃除する際に用意しておくと便利なもの

レンジフードの油汚れを掃除する際は、以下のアイテムを用意しましょう。

  • 油汚れ落とし用の洗剤または、中性洗剤:汚れに応じて利用
  • 大きめのゴミ袋:汚れたパーツの仮置きや作業中の汚れ防止
  • 布テープ:養生のズレ防止
  • スポンジ:広い面の汚れ落とし
  • 古歯ブラシ:細かい隙間の汚れ落とし
  • ヘラ:頑固な汚れをこそげ取る
  • バケツ:シロッコファンやフィルターなどのつけ置き
  • タオルまたは雑巾:作業後の拭き取り仕上げ用
  • キッチンペーパー
  • 新聞紙:作業台や床の保護
  • ゴム手袋(できれば厚手のもの):手の保護

バケツは、シロッコファンやフィルターが入るくらいの大きさのものがおすすめです。ない場合は、シンクにふたをしてつけ置きできるスペースを作りましょう。

レンジフードの取り外し手順

レンジフードを取り外す際は、以下の道具が必要です。

  • 踏み台や椅子などの足場
  • 新聞紙やレジャーシート
  • ゴム手袋
  • ドライバー、レンチ

取り外しの手順は以下のとおりです。

1.フィルターを外す

レンジフード フィルター

フィルターについている取っ手をつかんで、上方にずらして取り外します。

2.シロッコファンを外す

ワンタッチ式シロッコファン

シロッコファンにはワンタッチ式とねじ止め式の2種類あります。

  • ワンタッチ式の場合

ファンの中心についたボタンを押しながらシロッコファンを引き抜けば取り外します。

  • ねじ止め式の場合

ベルマウスのナットを外し、ファンを押さえながら固定ネジを回して取り外します。

3.プロペラを外す
プロペラファンを手で押さえ、つまみをゆるむと書かれた方向に回し、ファンをシャフトから引き抜いて外します。

4.幕板を外す

幕板を外す

幕板は取り外しが大変なので、取り外さずに、先に紹介した密着パックで掃除する方法もおすすめです。外す場合は、レンジフードの内側にあるビスなどの金具をドライバーで外してから取り外してください。

なお、レンジフードには「深型」と「薄型」があり、詳細な取り外し方はそれぞれ異なります。レンジフードの外し方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

レンジフードの外し方

2025年02月27日

レンジフードの外し方と清掃方法・外せないときの対処法・注意点などを解説

レンジフードを掃除する際、外し方や掃除の仕方がわからずに困ってしまう方もいるでしょう。レンジフードは油汚れが蓄積するため定期的な清掃が必要です。この記事では、レンジフードの外し方や、掃除方法、外せないときの対処法や清掃時の注意点などについて解説します。

レンジフードの油汚れを掃除する手順

掃除が必要なレンジフードの箇所は、主に以下の4点です。

  • フィルター
  • ファン
  • レンジフード内部
  • レンジフードの幕板

それぞれの詳細な掃除方法を解説します。

フィルターの掃除方法

フィルターの掃除方法

フィルターの掃除方法は以下の通りです。

  1. 外したフィルターをシンクなどに移動する
  2. 洗剤を吹きかける
  3. スポンジなどでこすり洗いをする
  4. 水でよく洗い流す
  5. タオルや雑巾で拭いたあと、よく乾かす

汚れがあまり付着していない場合は、拭いたり、こすり洗いしたりすれば落ちます。頑固な汚れには、つけ置き洗いがおすすめです。汚れを浮かせることで、落としやすくなります。

ファンの掃除方法

ファンの掃除方法

ファンの掃除方法は以下の通りです。

  1. ファンを外す
  2. ゴミ袋やバケツに重曹水を用意して1~2時間程度つけ置きする
  3. 重曹水に漬けた状態でこすり洗いをする
  4. よく水ですすぐ
  5. タオルや雑巾で拭き、よく乾かす

ゴミ袋やバケツは、シロッコファンがすっぽり入る大きさのものを用意してください。五徳や魚焼きグリルなどを一緒につけ置きしても良いでしょう。

シンクを使ってつけ置きする場合は、専用のシートもあるので、活用してみてください。

レンジフード内部の掃除方法

レンジフード内部の掃除方法

レンジフード内部の掃除方法は、以下の通りです。

  1. スポンジに重曹水や洗剤を吹き付けてなじませる
  2. 内側をスポンジで拭く
  3. 固く絞ったぬれ雑巾で汚れと洗剤を拭き取る
  4. 乾いたタオルや雑巾で拭き上げる

レンジフードの内部は取り外すのが難しく、水洗いができませんが、上記の方法できれいに掃除できます。

ただし、長年放置して固まった油汚れは、自力で落とすのが難しいでしょう。その場合は、ハウスクリーニングなどの専門の業者への依頼を検討してください。

レンジフードの幕板の掃除方法

女性 レンジフードの掃除

必要であれば幕板も掃除しましょう。掃除方法は以下の通りです。

  1. 重曹水や洗剤を吹き付ける
  2. 雑巾で拭く
  3. 乾いた雑巾で拭き上げる

幕板はレンジフードの前面の部分で、意外と油汚れがたまりやすい場所です。ここを掃除をするだけであれば、レンジフードを外す必要はありません。頑固な汚れには、重曹ペーストを使い、優しくこすりましょう。

レンジフードに油汚れを溜め込むとどうなる?

レンジフード

レンジフードの掃除はこまめに行うのがおすすめです。
油汚れをため込むとレンジフードがどうなってしまうのかを解説していきます。

空気の循環が悪くなる

レンジフードの油汚れを放置しておくと、フィルターが詰まったりファンに油が付着したりして動きが悪くなります。
そのため換気能力が低下し、やがては故障やトラブルの原因となるでしょう。

また、空気の循環が悪くなると、壁や床などに油が付くこともあり、においが残る原因になります。
いつまでも油を含んだ空気が残り、調理後のにおいが消えない不快なキッチンになってしまいます。

レンジフードの換気能力を維持して空気を循環させるには、油汚れがこびりつく前に掃除するのがおすすめです。

故障に繋がる

レンジフードを長期間掃除せずに放置しておくと、ファン内部にも油汚れが蓄積してしまいます。

汚れがたまった状態で作動させると、無理に回すことになり、レンジフード自体が故障しかねません。

また無理やり回転させるとファンを支えている軸が曲がり、安定して回転できなくなる可能性があります。

ファンが汚れにぶつかり大きなノイズが出ることで、再起不能となってしまうことも。

そうならないためにも、日々のお手入れがとても大切です。

調理中に汚れが入る危険性

レンジフードに付着した油は長時間熱にさらされると液状になり、油だれを起こしてしまいます。
油汚れには、それをエサにするカビや雑菌が増殖します。
その油が調理中の鍋などに入ってしまうと、健康にも影響を与えかねません。

調理中の料理に油が入ってしまったら、ストレスになるばかりか料理を作り直すことも必要になります。
また壁をつたって油がたれると、見た目にも不衛生に感じてしまいます。
口に入るものを扱うキッチンは、常にキレイにしておきたいものです。

害虫が増えやすくなる

レンジフードの油汚れをそのままにしておくと、油臭につられて害虫が集まってくるので注意が必要です。

特にゴキブリは油が好物です。調理の熱を吸い込むレンジフード内部はいつも温かいので、エサとなる油があるとあっという間に繁殖してしまうでしょう。

キッチンをこまめに掃除している家庭は、ゴキブリの出現率が少ないといいます。
不快な害虫を繁殖させないためには、油汚れを定期的に取り除いてください。

油のニオイが部屋に広がる

レンジフードに油汚れがたまると、空気の循環が悪くなります。放置しておくと、ダイニングやリビングまで悪臭が広がり、なんとなく部屋が油臭くなったり、嫌なニオイがしたりする原因になるでしょう。

悪臭を含んだ空気が部屋を漂えば、床や壁カーテンなどに付着して嫌なニオイがこもることになります。定期的に掃除を行い、油汚れを除去することが大切です。

レンジフードの油汚れが落ち切らない場合

レンジフードを掃除しても固い油汚れが取れない場合は、プロによるクリーニングや、レンジフード自体の交換も検討しましょう。

ハウスクリーニングサービスを利用する

ハウスクリーニングサービスを利用する

レンジフードの汚れがどうしても取れない場合は、掃除のプロである、ハウスクリーニングサービスの利用がおすすめです。
ハウスクリーニングサービスを利用するメリットは、頑固な汚れも専用の洗剤でスッキリ洗浄してくれることです。さらに、レンジフード内部のパーツも取り外し、自分では掃除できない細かな部分まできれいにしてくれます。

ハウスクリーニングを検討されている方は、以下より申し込み可能です。

ハウスクリーニングバナー

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

レンジフードの交換目安は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。

レンジフードの交換費用は15万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。

東京ガスの機器交換
  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます

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