ガスコンロの火が消える原因と対処法
ガスコンロの火が消えると、故障ではないかと思う人も多いでしょう。
ここではガスコンロの火が消える原因と対処法を解説していきます。
原因をしっかりふまえて、自分で対処してみましょう。
電池切れ
ガスコンロの火がつかない原因でよくあるのが、電池が切れかかっているか電池切れです。
電池が切れると点火プラグで着火できなくなります。
原因
毎日使うガスコンロですが、火がつかなくて困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
そういうときは、まず本体の電池切れを疑ってみます。
ガスコンロを着火するには乾電池を使用し、火花を起こして火をつけるので、電池が切れると火がつかなくなります。
こうなる前に電池交換のお知らせランプが点灯していたはずなので、見逃してしまったのかもしれません。
ランプ点灯は電池交換の時期が近づいているというサインです。
対処法
ガスコンロの着火には乾電池を使います。
電池切れが近づくと電池ケース付近の交換ランプが点灯します。
交換ランプが点灯したら交換時期が来ているということなので、新しい乾電池に交換してください。
交換方法が良くわからないときは、取扱説明書に従って対処しましょう。
多くの機種が単1形乾電池を採用しているので、あらかじめ予備電池を持っておくと便利です。
できれば長持ちするアルカリ電池を入れましょう。
点火プラグ周辺の汚れ
ガスコンロの火がつかない原因が電池切れではない場合、点火プラグ周辺が原因であることを次に疑います。
原因
ガスコンロは、点火プラグ周辺に汚れが付着していると火がつかなくなります。
汚れが付着する原因として考えられるのが、調理中の吹きこぼれや掃除をあと回しにしたことによる汚れの蓄積です。
特に点火プラグにススやゴミが付着していると、センサーが誤作動を起こし火がつきません。
ガスコンロは、掃除しようと思っても日々の忙しさに押され、ついつい掃除をあと回しにしがちですが、点火プラグ周辺をきれいに保つために、定期的なお手入れは欠かせません。
対処法
電池に問題がないのに火がつかないときは、点火プラグの汚れを爪や歯ブラシで落としてみます。
こびり付いた頑固な汚れは中性洗剤や重曹を使い、古い歯ブラシで擦って落とすのがコツです。
また、バーナーキャップが目詰まりしている場合は、器具ブラシを使って汚れを取り除くか水洗いすると良いでしょう。
ただし、バーナーキャップが濡れていると火がつかないため、水洗い後はしっかり乾かすことが大切です。
バーナーキャップのズレや歪み
ガスコンロのバーナーキャップは取り外し可能な部品ですが、火がつかない不具合の原因となる場合があります。
ではどのような場合にバーナーキャップが原因となるのでしょうか。
対処法とともに解説していきます。
原因
バーナーキャップは鍋などを置く部分にある部品ですが、お手入れや調理時に当たってずれることがあります。
ガスコンロの部品がきちんとセットされていないと火はつきません。
特にガスコンロの部品を外して掃除したあとは、元の位置にセットされているかどうかを確認しましょう。
なお、新しい機種の多くはセンサー機能が働き、部品のズレを感知します。
対処法
バーナーキャップには「前」「後ろ」や▲記号など、取り付け位置の目印となる表記があるので、取り外した部品は簡単に元の位置に戻せます。
自分で簡単に対処できることですが、やけどの危険があるため必ず冷めた状態で行ってください。
水がかかっていないか
ガスコンロの部品に水がかかって濡れた状態になっていると、火がつかなくなることがあります。
原因
ガスコンロは、調理器具の水滴ですぐに火が消えてしまいます。
洗ってすぐの鍋などをガスコンロに置くと、調理器具の外側の水滴にセンサーが反応して火が消えてしまうのです。
火が消えるため故障ではないかと考えがちですが、実は調理器具に起因するケースが多くなっています。
特に鍋などを洗ったあとは濡れていないか確認しましょう。
また一部だけ火がついて一部が消えている場合も同様の原因が考えられますので、調理器具の扱いには注意が必要です。
対処法
水がかかったときの対処法は、水洗いした調理器具の水分をしっかり拭き取ることです。
特に外側の水分を取り除くことが重要で、バーナーキャップが濡れないようにします。
鍋を置いたら火が消えた経験がある方は、鍋をしっかり拭いてから置くようにしましょう。
ガスコンロの仕様によっては立ち消え安全装置が作動してしまうため、部品の水濡れに対しては十分注意する必要があります。
温度センサーの作動
温度センサーが作動して火がつかないケースもあります。
温度センサーが作動する原因は様々ですが、共通することは高温であることです。
温度センサーが作動した場合の対処法も合わせて紹介します。
原因
「温度センサー」は高温になりすぎないように自動的に火を消す安全装置で、ガスコンロの各口の中心に装備されています。
調理器具が高温になるとセンサーで感知し、危険を回避するため自動で火を消す機能です。
温度センサーが作動する原因としては、以下の3つが挙げられるでしょう。
- 鍋や具材の焦げ付きで作動
- 空焚き状態や高温になりすぎて作動
- 鍋が軽くて浮いていたり、変形していたりして作動
また、鍋底や装置が汚れていると誤作動を起こす原因となるので、日ごろから調理器具やガスコンロのお手入れは欠かせません。
対処法
温度センサーが作動して火が消えたときは、自分でも対処できます。
装置に汚れが目立つ場合は、まずその汚れを落としてから点火するかどうかの確認をしましょう。
多くの場合は高温で火が消えているため、再点火してもすぐに火がつかないでしょう。
この場合、時間を空けてから点火を再度試みます。
また温度センサーの誤作動を防ぐには、吹きこぼれなどで汚れた部分をしっかり掃除しておくことも重要です。
長時間使用
ガスコンロの火が消えるケースとして、長時間使用が考えられます。
忘れっぽい人やこつこつ煮込むときは注意しましょう。
原因
一般的なガスコンロには、「コンロ消し忘れ消火機能」や「グリル消し忘れ消火機能」などの安全機能が搭載されています。
弱火で長時間煮物をしていたら火が消えていたようなケースの多くは、長時間使用によってコンロ消し忘れ消火機能が作動したものと考えられます。
ガスコンロは連続使用すると、最大2時間程度で火が自動的に消えるので、煮物などをするときは、こまめに火を確かめるようにしましょう。
対処法
ガスコンロの長時間使用で火が消えたのは、多くの場合、安全装置が作動したからです。
再度点火してみて正常に火がつけば、正常です。
消し忘れ消火機能が作動して再点火しても火がつかないときは、少し時間を空けてから点火してみてください。
コンロには消し忘れ消火機能が装備されていることを覚えておけば、煮込み中に火が消えても冷静に対処できるでしょう。
ホースのねじれや緩み
ガスコンロの火が消える理由のなかには、ホースのねじれや緩みなどに起因するものがあります。
原因
ガスコンロは元栓とホースで元栓とつながっており、お手入れ時にガスコンロを動かすとホースがねじれたり緩んだりすることがあります。
ホースが折れ曲がったり、傷ついたりするとガスが通りにくくなり、最悪の場合、火がつかなくなります。
またホースは消耗品で劣化するため、長期間使用するほど不具合や故障のリスクが高まるので注意が必要です。
対処法
お手入れなどでホースがねじれたり緩んだりしたときは、すぐにねじれと緩みを直すことが大切です。
ねじれ・緩み・折れ曲がりを元の姿に戻せば、ガスの通りが良くなり火がつきやすくなるでしょう。
もしホースが劣化してしまっていたら、新しいホースに交換します。
交換は自分で行えますが、必ずガスの元栓を閉めてから行ってください。
ホースは7年程度をめどに定期的に交換するのがおすすめです。
まとめ
ガスコンロの火が消える原因は様々ですが、電池切れや部品の汚れ、水濡れで起きやすくなります。
また、調理中の吹きこぼれを放置しておくと点火プラグなどが汚れ、結果として火がつかなくなります。
このような問題を起こさないためにも日々のお手入れを怠らないようにしましょう。
ただし、10年以上お使いのガスコンロで不具合が発生した場合は、コンロ自体の寿命の可能性も考えなくてはなりません。
ガスコンロが古くなったときは、修理よりも交換が望ましいでしょう。
修理か交換かは利用年数で判断することがおすすめです!
コンロの耐用年数注)は約10年です。10年以上経過している場合、故障の頻度も増えていきます。
トラブル発生時は「修理」と「交換」の要望はほぼ同じですが、最終的な解決方法は10年を境に差が出てきます。ご利用年数が10年以下なら修理、10年以上なら交換することをおすすめします。
注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。