給湯器

給湯器の交換はいくらかかる? 給湯器の種類と価格をご紹介します

給湯器の交換費用は、主に機器本体価格と工事費用で構成されています。ただし、給湯器を使用するなかで毎月のガス代なども発生するため、交換を検討する際は、初期費用だけでなくランニングコストも考慮しましょう。本記事では、給湯器交換の費用相場やランニングコストを抑えるポイントを解説します。

最終更新日:2024年12月09日公開日:2024年07月04日

目 次

この記事でわかること

  • 給湯器の交換費用がわかる!
  • 家庭にあった給湯器の選び方がわかる!
  • 給湯器の機能がわかる!

給湯器に故障や不具合が見つかり、急きょ交換が必要になったとき、費用を不安に感じる方は少なくありません。給湯器の交換時には、機器本体の購入費や交換工事費用がかかります。交換後にもランニングコストが発生し続ける点をふまえて、費用と機能性のバランスを考慮しつつ、家庭に合った給湯器を検討しましょう。本記事では、給湯器の交換にかかる費用相場と、ランニングコストを考える際のポイントを解説します。

給湯器の交換費用はいくら?

給湯器には、給湯だけをするものからお風呂の追いだき・足し湯ができるもの、エコジョーズと呼ばれる省エネ性が高い高効率型、ガス温水床暖房などの機器を接続できる暖房機能が搭載されたものなど、さまざまな機種があり、その機能とメーカーごとに本体価格が変わります。
その他に、1分間にどのくらいのお湯を供給できるのかという能力(号数)、や家の壁に掛けるかマンションのパイプシャフトに設置するかなどでも価格は変わります。
また、給湯器を交換する費用には、本体価格の他に設置費用や既存機器の廃棄費用などが必要となります。

ふろ給湯器の交換費用の比較

それでは実際に給湯器を交換する際にかかる費用をタイプとメーカーごとに費用を比較していきます。

型番例

販売価格
(税込・基本工事費込)注1)

リンナイ 高効率ふろ給湯器(エコジョーズ)

RUF-E1616SAW(A)

176,836円〜

リンナイ 従来型ふろ給湯器

RUF-A1615SAW(C)

149,313円~

ノーリツ 高効率ふろ給湯器(エコジョーズ)

GT-C1672SAWBL 20A

180,105円〜

ノーリツ 従来型ふろ給湯器

GT-1670SAWBL 20A

157,525円〜

パロマ 高効率ふろ給湯器(エコジョーズ)

FH-E1612SAWL

153,381円〜

パロマ 従来型ふろ給湯器

FH-1613SAWL

149,919円〜

注) 2024年12月時点の情報です
注1) 同じ商品シリーズにおける最低の販売価格と商品の割引率を表示しています。異なる商品の価格や割引率は商品ページ内でご確認ください。
商品のみの販売はしておりません。追加工事費がかかる場合があります。基本工事費の内訳は、
こちら

給湯器の種類

ふろ給湯器は、従来型と省エネタイプの高効率型「エコジョーズ」があります。
上の表を見るとわかるように、従来型は交換費用を抑えられますが、毎月かかるガス代などのランニングコストは高効率型の方が安くなります。

この他、給湯器のタイプや号数、設置方法によって費用が変わってきます。

ふろ給湯器のタイプ(給湯専用・オートタイプ・フルオートタイプ)

ふろ給湯器は、大きく以下3タイプに分類できます。

  1. 給湯器専用
  2. オートタイプ
  3. フルオートタイプ

タイプごとの違いを下表で確認してみましょう。

給湯専用

ふろ給湯器(オートタイプ)

ふろ給湯器(フルオートタイプ)

湯はり

手動

追いだき

×

保温

×

足し湯

手動

手動

配管の洗浄

×

×

給湯専用のふろ給湯器だと、「お湯はり」「足し湯」は手動で行う必要があります。給湯機能のみが備わっており、「追いだき」「保温」機能はありません。

オートタイプは、給湯機能が備わっているほか、あらかじめお湯の温度を設定しておくことで「お湯はり」「追いだき」「保温」までを自動で行えます。給湯専用の機器を現在使っていて、機能に物足りなさを感じている場合には、オートタイプも検討してみましょう。

フルオートタイプのふろ給湯器は、オートタイプに備わっている機能に加えて「足し湯」や「配管洗浄」なども自動で行えるのが特徴です。多機能なぶん本体価格も高くなる傾向にあるため、そこまでの機能性を求めない場合には、オートタイプを選ぶと費用を抑えやすくなります。

給湯器の号数

号数をもとに選ぶ

給湯器の号数は、「水温+25℃のお湯が1分間に出る量(L)」を表しており、号数が大きいものほど給湯能力が高いと判断できます。20号なら1分間に+25℃のお湯を20L、24号なら24Lのお湯を作れるパワーがあるということです。

家庭で一般的に用いられるのは20号や24号で、20号は2人家族、24号は4人家族での使用が目安になります。また、使用するお湯の量が多くない単身世帯では、16号でも十分な給湯能力を確保できる傾向にあります。

給湯器の交換時、基本的に号数を変える必要はないものの、ライフスタイルの変化に合わせて、より家庭に適した号数に変更もできます。なお、号数のダウンはどのようなケースにも対応できますが、「20号から24号に変える」など号数をアップさせる際には、使用中のガスメーターの確認が欠かせません。

ガスメーターも、製品ごとの能力が号数で示されています。例えば、16号や20号の給湯器は4号のガスメーターで対応できるのに対し、24号の給湯器を使うには、6号のガスメーターが必要になります。給湯器の交換にあたって、号数の変更を考えている場合には、ガスメーターの号数もあわせてチェックしておきましょう。

設置方法

給湯器の設置方法は、戸建てかマンションかで大きく異なります。戸建てで主に採用されているのは、「壁掛型」「据置型」もしくは「浴槽隣接設置型」の3種類です。

住宅の外壁に給湯器を設置する「壁掛型」では、外観を損なわないよう配管をカバーで保護したり、据置台を用いて地面に設置したりする場合があります。「据置型」は、屋外の地面に設置するため、安定感があるのが特徴です。「浴槽隣接設置型」は、浴槽に隣接した屋外の地面に設置されます。

一方、マンションや集合住宅などで採用されているのは、「PS標準型」や「PS前方排気型」ベランダの壁に設置する「壁掛型」などです。ガス配管や給水・排水配管が格納されている玄関横のPS(パイプシャフト)部分を活用する「PS標準型」は、給湯器前面に扉がなく、むき出しの状態になります。「PS前方排気型」は、給湯器前面に丸い排気筒が開いた扉を取り付ける方法です。「壁掛型」では、ベランダの壁に給湯器を固定して設置します。

給湯器の設置方法は、交換工事の費用にも影響するため、予算計画を立てる際には自宅での設置状況も考慮するようにしましょう。

【戸建て】

設置タイプ

イメージ図

特徴

屋外壁掛型

" width=
  • 屋外の壁に設置されている
  • 配管カバーで配管を保護している場合や据置台を用いて地面に設置している場合がある

屋外据置型

" width=
  • 屋外の地面に設置されている
  • ガスや給水、給湯の配管が給湯器側面から出ている

浴室隣接設置型

" width=
  • 浴室に隣接して設置されている
  • 配管は給湯器側面と背面から出ており浴槽と直結している

屋内設置型

" width=
  • 浴室内や洗面所などにふろ釜が設置されている
  • マンション内に設置されることもある

【マンション】

設置タイプ

イメージ図

特徴

壁掛型

" width=
  • 戸建てと同様
  • マンションや集合住宅ではベランダなどの壁に設置されている

PSタイプ

" width=
  • 給湯器が壁内に埋め込まれているタイプ
  • 玄関横などにあるパイプシャフト(PS)内に設置されている

【設置タイプ別】給湯器の費用相場

給湯器の交換時にかかる費用は、機器本体の購入価格によって変動するだけでなく、設置方法でも変わってきます。ここからは、給湯器の設置タイプ別に交換費用の相場を見てみましょう。

戸建て用給湯器の値段

戸建てでの給湯器の設置方法は、壁掛型・据置型・浴槽隣接設置型の主に3種類あると上述しました。ここでは、従来型の給湯器とエコジョーズそれぞれへの交換を想定し、設置タイプごとの費用相場を紹介します。

壁掛型

壁掛型で給湯器を交換する場合の費用相場は、下表のとおりです。

機能

費用相場

給湯専用

約80,000円~約120,000円

オート

約150,000円~約170,000円

フルオート

約160,000円~約190,000円

オート(エコジョーズ)

約160,000円~約200,000円

フルオート(エコジョーズ)

約170,000円~約210,000円

注) 2024年12月時点の情報です

省エネ機能に優れたエコジョーズは本体価格が高くなりやすく、従来型と同じ設置方法でも、交換費用の負担が大きくなる可能性があります。ただし、エコジョーズへの交換後はランニングコストを抑えられるため、長期的な目で見れば経済的なメリットを期待できます。

また、従来型とエコジョーズのいずれも、オートタイプ、フルオートタイプなど多機能な製品のほうが交換費用の相場は上がる傾向です。

据置型

据置型の給湯器交換にかかる費用相場は、下表のとおりです。

機能

費用相場

給湯専用

約110,000円~約130,000円

オート

約160,000円~約220,000円

フルオート

約180,000円~約240,000円

オート(エコジョーズ)

約180,000円~約210,000円

フルオート(エコジョーズ)

約200,000円~約230,000円

注) 2024年12月時点の情報です

エコジョーズや従来型のなかでもオート機能のついた製品は、本体価格が比較的高いぶん、交換費用の相場も上がります。また、壁掛型と比較すると、据置型は工事費用もやや高めとなる可能性があるでしょう。

マンション用給湯器の値段

マンション用給湯器の交換費用相場を、パイプシャフト(PS)前排気型と壁掛型に分けて紹介します。戸建てでの交換時と同様に、給湯器の性能によっても費用感は変わることを念頭に置いておきましょう。

パイプシャフト(PS)前排気型

マンションの給湯器の交換をパイプシャフト(PS)前排気型で行う場合、費用相場は次のようになります。

交換費用(本体+工事費用)

従来型ふろ給湯器

150,000円~230,000円

暖房付きふろ給湯器

270,000円~290,000円

注) 2024年12月時点の情報です

従来型の給湯器より本体価格が高くなりやすいエコジョーズは、交換費用の総額が上がる傾向にあり、この点は戸建てとマンションで共通しています。また、給湯器のタイプ別に見たとき、オート機能の有無が費用に影響を与えるという点も戸建てと変わりません。

なお、後述する壁掛型と比べると、同じタイプの給湯器でも、パイプシャフト(PS)前排気型の交換費用のほうが高くなる傾向にあります。

壁掛型

壁掛型で給湯器交換を行う場合の費用相場は、下表のとおりです。

機能

費用相場

給湯専用

約80,000円~約190,000円

オート

約150,000円~約170,000円

フルオート

約160,000円~約190,000円

オート(エコジョーズ)

約160,000円~約200,000円

フルオート(エコジョーズ)

約170,000円~約210,000円

注) 2024年12月時点の情報です

壁掛型は、戸建てで採用される壁掛型と同じように、マンションのベランダの壁に給湯器を固定する手法であり、設置時には同等品が使用されます。そのため、交換にかかる費用相場も、戸建ての壁掛型も同程度となるでしょう。

給湯器のランニングコスト

給湯器の交換の際には、交換費用だけではなく、毎月かかるガス代などのランニングコストについても考えておきましょう。
家庭で消費されるエネルギーの中でも多いのは、給湯で消費されるものです。以下の表のように、全体のおよそ3割が給湯に使われています。

出典:リンナイ株式会社

給湯器のランニングコスト

毎月のランニングコストを抑えるならエコジョーズがオススメ

「エコジョーズ」とは、少ないガス量でお湯を沸かす省エネ性の高い給湯器です。「エコジョーズ」は、「従来型」では捨てられていた排気熱を利用し、あらかじめ水を温めておいて、その温めた水を沸かしてお湯にすることで効率よくガスを活用。
そのため「従来型」より少ないガスでお湯を沸かすことできるので、ガスの使用量を抑える…つまり、ガス料金が安くなるというわけなのです。

家族構成

ひと月の節約効果 注)

10年間の節約効果 注)

1人暮らし

244円

29,294円

2人家族

407円

48,844円

3人家族

532円

63,873円

4人家族以上

673円

80,781円

上記は、従来型給湯器から高効率給湯器(エコジョーズ)に変更した場合の、ガス料金の節約効果の試算です。
1人暮らしでは「244円/月」、2人家族では「407円/月」3人家族で「532円/月」4人家族以上で「673円/月」の節約効果が見込めます。

月々で見るとあまり大きな金額ではないように思えますが、メーカーが推奨している点検・取替えの目安時期である10年間給湯器を使うことを考えた場合、10年間で1人暮らしで29,294円、2人家族で48,844円、3人家族で63,873円、4人家族以上で80,781円と大きな金額になります。

注) 2024年7月時点の東京ガスの都市ガス一般契約料金における基準単位料金を元に、各家族構成のガス平均使用量を12%削減できた場合のガス料金の減少幅を算出。10年間の節約効果はひと月の節約効果の120倍として算出。実際の節約効果は単位料金の変動やガス使用量によって変動します。

給湯器の交換費用を安く抑える方法

給湯器は、浴室をはじめ、キッチンや洗面などでお湯を使う時には欠かすことのできないもの。同時に、家の中でも多くのエネルギーを消費する住宅機器といえます。
最新の給湯器は、機能が充実してとても便利になっています。こうした利便性だけでなく、「エコジョーズ」のような省エネタイプのものがあるので、毎月のライニングコストを抑えることができます。
家族構成や使用頻度、使い勝手や毎月のランニングコストなどを考えて、賢く選ぶのがポイントです。

給湯器メーカーを徹底比較!リンナイ・ノーリツ・パロマのおすすめモデルをご紹介!

2024年10月04日

給湯器メーカーを徹底比較!リンナイ・ノーリツ・パロマのおすすめモデルをご紹介!

日常生活ではお湯は出て当たり前なので、「給湯器を使っているぞ」という実感はないかと思います。そのため、ご自身がお使いの給湯器メーカーを知らない方も多くいるはずです。 この記事では、生活に欠かせない給湯器、そのメーカーを取り挙げて、共通点やメーカー独自の最新機能を知ってもらうことを目的としています。

給湯器の号数や機能を見直す

家族構成やライフスタイルの変化があった場合、給湯器の号数や機能を見直すことで、交換費用を抑えられる可能性があります。例えば、子どもが一人暮らしを始めて同居家族の人数が少なくなったときには、給湯器の号数を小さくするのも一案です。

また、フルオートタイプほどの機能性を求めないのであれば、より価格を抑えやすいオートタイプへの変更も検討してみてください。必要な機能を洗い出したうえで、複数メーカーの商品を比較すると、交換費用を予算内に収めつつ、希望に合った給湯器を選びやすくなるでしょう。

自治体の補助金を利用する

地方自治体によっては、エコジョーズの購入時に利用できる補助金制度を用意している場合があります。補助金制度の対象や補助金額、申請時期などの詳細は自治体ごとに異なるため、お住まいの地域にどのような制度があるのか確認してみましょう。

補助金制度の多くは、予算上限に到達次第、受付が締め切られてしまいます。申請期限に余裕があったとしても、早めの手続きを心がけたほうが安心です。

注) なお、「東京ガスの機器交換」に給湯器の交換をご依頼いただく際、お住まいの地域の補助金制度を活用するには、ご自身で申請手続きを行っていただく必要がございます。申請代行は行っていないため、自治体のホームページや窓口にお問い合わせください。


給湯器の寿命はおよそ10年 早めのタイミングで交換を検討しましょう

給湯器の寿命は、使用開始からおよそ10年です。使用するなかで経年劣化が進んだ給湯器は、次のようなサインを出す場合があります。

  • 火がつかない状況が何度も繰り返される
  • リモコンにエラーコードが表示される
  • 使用中のお湯が突然冷水になる
  • 給湯器本体に異常がある(サビ・水漏れ・異臭)

こうしたサインを放置してしまうと、給湯器が故障し、突然お湯が使えなくなるなどのトラブルにつながりかねません。経年劣化のサインに気づいたら、故障する前に早めの交換を検討しましょう。

また、経年劣化した給湯器は熱効率が下がるため、ガスの消費も激しくなりやすいのがデメリットです。 古くなった給湯器を新しいものに交換するだけで、ガスを効率的に使用できるようになり、ランニングコストの節約を目指せる可能性があります。

給湯器を交換する際の流れ

給湯器の交換工事の依頼先は、ガス会社や給湯器メーカー、給湯器販売業者のほか、ホームセンターなども選択肢になります。複数社の中から、費用面でも工事の品質面でも安心感のある依頼先を選定しましょう。

交換依頼の前に、現在使用している給湯器の型番やタイプ、号数などを控えておくと問い合わせがスムーズです。ただし、マンションの場合、個人での設備交換はできないケースもあるため、あらかじめ大家や管理会社などに確認を取っておく必要があります。

また、交換工事の依頼後、すぐに対応してもらえるとは限りません。問い合わせを行った週にに工事が完了する場合もあれば、1ヵ月前後の期間を要する場合もあります。寒さが厳しくなる10月〜翌2月は、給湯器取り付けの繁忙期にあたるため、早めに予約を済ませることをおすすめします。

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

給湯器の耐用年数注)は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。

給湯器の交換費用は20万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。

注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。

東京ガスの機器交換
  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます

注)この記事に含まれる情報の利用は、お客さまの責任において行ってください。
本記事の情報は記事公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
詳しくは、「サイトのご利用について」をご覧下さい。