給湯器の交換にかかる時間は?
一般的な給湯器であればそこまで時間がかかる大掛かりな工事ではありません。
しかし、高効率給湯器や暖房機能付きの機種になどは、一般的な給湯器よりも工事に手間がかかるため、そのぶん時間もかかります。
ここでは、作業にかかる時間を給湯器の種類ごとにご紹介します。
従来品の給湯器の交換にかかる作業時間
一般的に広く使われている従来品の給湯器交換にかかる作業時間は、1時間半〜2時間程度です。
従来品の給湯器とは、エコジョーズが発売された2002年以前に主流だったモデルです。
現在も発売されており、多く普及しているため、作業者も扱いに慣れているので交換作業にそれほどの時間を要しません
ただし、設置環境が複雑な場合はプラスで時間がかかることもあるので注意が必要です。
熱源機やエコジョーズの交換にかかる作業時間
熱源機やエコジョーズなどの高機能な給湯器を交換する場合、2〜4時間ほどの作業時間がかかります。
熱源機とは、床暖房や温水式浴室暖房乾燥機など給湯以外の機能を兼ね備えた機種を指し、エコジョーズは省エネルギーでお湯を作れる省エネタイプの給湯器のことです。
これらの商品は従来品に比べて接続する配管の数が増えたり、ドレン管(排水管)の処理をしたりと作業工程が増えるため、そのぶんの時間もかかります。
また、本体の重量が大きい点も時間がかかる要因といえます。
リモコン交換などの家の中での作業時間
給湯器の交換工事では、浴室・台所・床暖房のリモコン交換や試運転による宅内での作業も発生します。
リモコン交換は1箇所につき15分程度、試運転は30分ほどの作業時間がかかります。
ただし、試運転時に問題が発生すると、解決するための状況確認や対応をし、試運転を再度行う必要があるため、想定よりも時間がかかってしまうことがあります。
給湯器交換にかかる時間を変化させる要素
給湯器の交換にかかる時間を左右する要素は機種に限りません。
本体が設置されている環境や施工内容によっても作業時間が変化します。
ここからは、機種以外の時間を左右する要素をご紹介しますので、ご自宅の状況に当てはまるものがないか確認しておきましょう。
設置環境によるもの
住宅のタイプや立地によってさまざまである本体の設置環境は、作業のやりやすさに大きな影響を与えます。
作業がやりづらい環境では想定以上に時間がかかることもあるので、事前にチェックしてご自宅の設置環境と照らし合わせてみましょう。
一般的な設置タイプの場合(壁掛設置・据置設置・PS設置)
ご自宅の給湯器が一般的な設置タイプの場合、1時間半〜2時間程度で作業が完了します。
一般的な設置タイプとは、ベランダや外壁に引っ掛けられている「壁掛け設置」、ベランダや屋外に土台があり、その上に置かれている「据え置き設置」のことを指します。
また、マンションなどの集合住宅で玄関横にあるPS(パイプスペース)に設置されているタイプも該当します。
ただし、いずれの設置タイプであっても、取付金具や金枠の現場加工が生じると作業時間が延びることもある点には注意が必要です。
特殊な設置タイプの場合(高所への設置など)
特殊な設置タイプで作業を行う場合の作業時間は2〜5時間ほどです。
特殊な設置タイプの例として、本体の取付け位置が極端に高く、作業をするための足場がない場合が挙げられます。
給湯器交換のために足場屋さんを呼んで足場を設置することはほとんどありませんが、はしごや高所作業車を使って施工を行うことは稀にあります。
高所作業の場合に作業時間がかかるのは、安全対策を行ったり、登り降りをしたりと作業の工数が増えることが理由です。
排気方法によるもの
給湯器は設置されている場所によって排気の方法が異なります。
そして、この排気方法によっても工数が変わり、作業にかかる時間も左右されます。
ここでは、作業にかかる時間を排気方法ごとに解説します。
一般的な排気方法の場合(標準排気・アルコーブ排気)
一般的な方法で排気をしている給湯器は、1時間半〜2時間程度で工事が完了します。
給湯器は、本体から正面へ直接排気される「標準排気」が一般的な排気方法です。
また、本体の排気口に長方形の部材を設置して排気の向きだけを変えている「アルコーブ排気」も該当します。
これらの一般的な排気方法の給湯器は、排気にかかわる作業が少ないため、施工時間も他の方式に比べて短くなる傾向にあります。
特殊な排気方法の場合(後方排気・上方排気)
特殊な排気方法の給湯器を交換する場合は1時間半〜5時間ほど作業時間がかかることがあり、現場の状況によってさまざまです。
給湯器における特殊な排気方法とは、本体の上に向かって排気をする「上方排気」や後ろに向かって排気をする「後方排気」のことを指し、どちらも排気筒の接続作業が発生します。
給湯器は本体を設置してから排気筒の接続・固定作業を行いますが、手を入れる隙間がなく、作業が難航すると想定よりも時間がかかってしまうことがあります。
工事内容によるもの
設置環境だけでなく、リモコン増設やエコジョーズへの交換など、お施主様が要望する工事の内容も作業時間に影響を与えます。
リモコンの増設は壁裏に新しい配線を通さなければならず、通常の交換工事よりも2時間ほど作業時間が延びます。
エコジョーズは従来品と違って排水が発生するので、ドレン管(排水管)を新設する作業が必要です。
そのため、通常の作業時間よりも2〜3時間ほど時間がかかります。
ご自宅の利便性を高めることも大切ですが、施工にはそれなりの時間がかかることを念頭に置いておきましょう。
写真で事前調査も可能
当社では従来品の交換など、一般的な給湯器の交換工事であればお客様が撮影した写真をもとにお見積もりを作成することが可能です。
ただし、これまでにご紹介した、特殊な工事に当てはまる高所での交換作業や特殊な排気方法の場合は、スタッフが現地へ直接訪問し事前調査を行う必要があります。
写真のやり取りでお見積もりをする場合、調査日時のすり合わせが不要な分、施工を実施するまでの時間を短縮することができます。
また、業者との不必要な対面がない点もメリットです。
下記の記事では、現場写真をもとに見積もり依頼するときのポイントをまとめています。
設置環境によって撮影のポイントが違うので、記事を確認してスムーズに見積もり依頼するための参考にしてください。
連絡してから給湯器交換までに要する日数
見積もりは基本的に申し込みの当日か翌日には出してもらえるので、ご注文から工事当日までの期間は10日前後であることが一般的です。
業者が給湯器の在庫を持っている場合、ご注文から1週間以内に施工を実施することも可能です。
しかし、機種が受注品や品薄の状況の場合は1か月程度の納期がかかることもあります。
工事までの日数は、在庫状況や業者の都合によって異なるので見積もり依頼した際に確認しておくことをおすすめします。
マンションでの給湯器交換は管理組合への申請にも時間がかかる
分譲マンションで給湯器の交換を行う場合、指定された申請書類を提出する必要があります。
ただし、管理規約によっては提出が不要なケースもあるため管理会社や管理人さんに確認しておくことをおすすめします。
このとき、申請書を提出してから承認がおりるまでの期間も聞いておくと良いでしょう。
提出後すぐに工事ができたり2週間ほどかかったりと、物件によって承認がおりる期間もさまざまです。
業者によっては申請手続きを代行してくれることもあるので、見積もり時に相談しておきましょう。
2024年10月04日
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給湯器の交換にかかる時間まとめ
給湯器の交換にかかる時間は1時間半〜2時間程度が一般的ですが、設置状況や工事の内容によって半日以上かかることもあるので、見積もり時に業者へ確認しておくことをおすすめします。
そのうえで、工事当日は予期せぬトラブルに備えて余裕をもったスケジュールで臨むと安心です。
事前にスケジュールを伝えておくなどし、間違いのない工事をしてもらうためにも作業員の方をあまり急かしすぎない配慮も、トラブルを避けるポイントとなります。
また、工事後は時間がないからと説明を聞き流さずに使い方やアフターサービスについてしっかりと説明を受けることも大切です。
おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!
給湯器の耐用年数注)は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。
給湯器の交換費用は20万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。
注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。