給湯器の火が途中で消えるのはなぜ?原因と対処法を解説

給湯器の火が途中で消えるのはなぜ?原因と対処法を解説

ガス給湯器の火が消えたりついたりする、火が途中で消えてしまうといった不調の原因は、寿命や故障だけではありません。 中には故障だけでなく、自分で解決できるような簡単なものもあるのです。 給湯器がいつも通りの動作をしなくなったら早めに原因を探り、対処しましょう。 今回は給湯器の火が途中で消えることの原因と対策について、詳しく解説します。

最終更新日:2024年10月04日公開日:2024年07月05日

目 次

この記事でわかること

  • ガス給湯器の火が途中で消える原因と対処法がわかる!
  • 給湯器の寿命のサインがわかる!
  • 給湯器を交換すべきケースがわかる!

給湯器が途中で消えた場合はまずリモコンの液晶画面の確認を!

給湯器が途中で消えた場合はまずリモコンの液晶画面の確認を!

給湯器の燃焼ランプが途中で消えた場合、リモコンの液晶の表示を最優先で確認しましょう。
下記のような表示や症状によって、対処法が異なります。

  • エラーコードが出ている
  • 画面が消えている

それぞれについて解説をします。

エラーコードが出ている場合

給湯器に不具合がある場合、リモコンの液晶に3桁のエラーコードが表示されるのが一般的です。
エラーコードの内容は各メーカーや製品によって異なるので、説明書を見ながら原因の特定と対処をします。

このとき、給湯器の使用を一度中止してから行うようにしましょう。

画面が消えている場合(電源が消えている場合)

エラーコードが出ておらず、リモコン部分の表示が消えて突然水になった場合、下記の要因が考えられます。

  • 給湯器のブレーカーが落ちた
  • 給湯器のヒューズが切れた
  • リモコン本体の故障や接触不良

いずれにせよ、まずは給湯器のコンセントを一度抜いて、10秒ほど待ちます。
再度コンセントを差しても直らない場合は、部品交換が必要なので、専門の修理業者へ依頼しなくてはなりません。

給湯器の接触不良は、外置きの給湯器に起こりがちな症状です。
多くの場合、リモコン線の腐食が原因なので、ご自身での修理は難しいでしょう。

給湯器が途中で消えるときに考えられる原因と対処法

給湯器の使用年数が7年以下にもかかわらず、途中で切れる不具合がある場合、給湯器の寿命ではなく、以下7つの原因が考えられます。

  • 雨による湿気
  • 電池切れ
  • ガス切れ
  • 湯量の絞りすぎ
  • 水抜き栓フィルターの詰まり
  • 夏場の間欠燃焼
  • ガス供給の遮断

それぞれの原因と対処法について詳しく解説します。

雨による湿気の影響

激しい雨が降ったあとは、給湯器が点火しづらいことがあります。
給湯器が濡れて直接雨水が内部に侵入するわけではなく、給湯器内の湿度が上がって、点火しづらくなるのです。

そのような場合、時間を置いてから再度試してみましょう。

ガス切れ

プロパンガスを利用していて、お湯から途中で水に変わった場合は、ガス切れを疑いましょう。
特に、世帯人数の増加によってガスの使用量が多くなるとガス切れする可能性が高くなります。

給湯器が切れる前にいつもよりガスの臭いが強くなるのであれば、ガスの残量が減っているサインです。
強い匂いを感じたら、すぐにプロパンガスの残量確認をガス会社に依頼しましょう。

湯量の絞りすぎ

水の量を絞りすぎると、途中で火が消えてしまうことがあります。
また、節水のためにチョロチョロと勢いのない水を出していても、お湯は出てきません。
理由として、給湯器は一定以上の水量がないと火がつかない仕組みになっているからです。

なかなかお湯が出ないと感じたなら、水を多めに出すか、エコモードを解除するかで改善される可能性があります。

水抜き栓フィルターの詰まり

水抜き栓フィルターの詰まり

給湯器の給水接続口(上記画像参照)にある水抜き栓のフィルター部分に汚れが詰まっていると、点火しないことがあります。
自宅のどの蛇口からもお湯がでない場合、水抜き栓が詰まっているかもしれません。

水抜き栓に汚れが詰まっていないか確認し、必要であれば清掃しましょう。

簡単お手入れ4ステップ

  1. 給湯器の元栓を閉め、給水接続口を取り外す(※水がでてくるので注意)
  2. 水抜き栓を取り外し、フィルターを歯ブラシなどで磨く
  3. 清掃したフィルターを戻し、給水接続口を取り付ける
  4. 元栓を開け、水漏れがないか確認する

お湯を使用した直後だと給湯器が高温になっているため、電源を落として、しばらくしてからお手入れを行うようにしましょう。

夏場の間欠燃焼によるもの

夏場の間欠燃焼によるもの

夏にリモコンの炎マークがついたり消えたりするのは「間欠燃焼」による影響が考えられます。
間欠燃焼とはガスの燃焼と停止を繰り返してお湯をつくることです。
この場合は故障ではありません。

夏場はもともとの水温が高くなることが多いです。
給湯器は設定水温より高くならないよう、断続的に燃焼してお湯をつくります。
このときに、リモコンの炎マークがついたり消えたりするのです。

対処法としては、設定温度を熱めの50度以上にしてお湯をしばらく出し、炎マークがついたり消えたりするか確認をすることです。
それでも異常がある場合は、故障の可能性があるので、メーカーもしくは業者に問い合わせましょう。

ガス供給の遮断によるもの

ガス供給の遮断によるもの

ガスの長時間使用や地震などにより、ガスメーターの安全装置が作動してしまい、途中で火が消えてしまうことがあります。
この場合、安全装置を解除すれば、すぐに火をつけることが可能です。
安全装置の一般的な解除方法は次のとおりです。

  1. 使用しているガス機器を全て停止する
  2. ガスメーターにある、復帰ボタンのカバーを取り外す
  3. ガスメーターのランプが点灯するまでボタンを押し続ける
  4. ランプが消えたら、ガス機器を使用できるか確認する

※復旧作業はメーカーや製品によって異なるため、取扱説明書を確認しながら行いましょう。

給湯器が途中で消えるのは寿命のサインかも

給湯器が途中で消えるのは寿命のサインかも

使用中に火が消えるのは、給湯器の老朽化でみられる症状の一つでもあります。
給湯器の老朽化が進むと、ガスをうまく供給できなくなり、使用中に何度も火が消えてしまうのです。

ガス給湯器の寿命は約10年といわれており、8年以上経過していて故障した場合、修理より新しいものへ交換するのを検討しましょう。

しかし、給湯器を交換するとなると、業者へ依頼してから取り替えまで1週間程度かかることもあります。
給湯器は毎日使うことが多いので、1週間も使えないとなると、生活に支障をきたすでしょう。
給湯器の不調を感じたら早めに業者に依頼することをおすすめします。

給湯器の交換にかかる時間は?工事までの日数や作業時間を詳しく解説!

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給湯器の火が途中で消える場合は原因を確認したうえで落ち着いて対処を!

給湯器の火が途中で消える原因と対策について解説しました。

給湯器の液晶にエラーコードが表示されていれば、取扱説明書を見ながら対処できますが、画面が消えてしまっていると、さまざまな要因を疑わなくてはなりません。
いずれにせよ、給湯器の故障については個人で対処できる範囲が少ないので、専門業者に依頼しましょう。

給湯器が急に故障してしまうと、交換や修理に時間がかかる場合があり、生活に支障をきたしてしまいます。
今回紹介した内容を頭の片隅に置いていただくことで、故障前の前兆をいち早く見つけられるようになるでしょう。

修理か交換かは利用年数で判断することがおすすめです!

修理か交換かは利用年数で判断することがおすすめです!

給湯器の耐用年数注)は約10年です。10年以上経過している場合、故障の頻度も増えていきます。
トラブル発生時は「修理」と「交換」の要望はほぼ同じですが、最終的な解決方法は10年を境に差が出てきます。ご利用年数が10年以下なら修理、10年以上なら交換することをおすすめします。

注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。

修理と交換お選びいただけます
  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます