この記事でわかること
- 水は出るのにお湯が出ない症状の原因がわかる!
- 原因別の対処法がわかる!
- 給湯器の故障しているかどうかがわかる!
給湯器のお湯が出ないのに水が出るときにまず確認したいこと
水は出るのに給湯器のお湯が出ない場合、給湯器の故障が考えられます。
その際に給湯器のリモコンの液晶画面に「123」といった数字が表示されていないか確認してみてください。
この数字はエラーコードといい、給湯器不具合を知らせるサインです。
故障内容によってエラーコードの数字が異なるため、もし表示されているようでしたら、取扱説明書と照らし合わせた上で、エラーコードが表示される原因を確認してみてください。
【状況別】給湯器のお湯が出ないのに水が出る場合の原因と対処法
給湯器の状態によっては、エラーコードの表示が無くてもお湯が出ない場合があります。
ここではエラーコードの表示が無い場合の原因とその対処法を紹介します。
原因によっては故障が原因ではない場合もあるため、気になる人は確認してみてください。
どの蛇口からもお湯が出ない場合
どの蛇口からもお湯が出ないのに水だけが出る場合は、大きく分けて3つの原因があげられます。
- ガスに異常がある
- 電気関係に異常がある
- 給湯器本体の問題
それぞれの原因について詳しく確認していきましょう。
ガスメーターが遮断されている
ガスメーターには安全装置が搭載されており、地震やガス漏れ、機器を長い時間使用した際などは、自動的にこの安全装置が作動する仕組みになっています。
これらの理由で安全装置が作動した場合は、ガスの元栓を自分で閉めていなくても自動でガスの供給がストップするため、水しか出てこなくなります。
その場合は手動で安全装置の解除が必要です。
また、安全装置が作動している場合は、ガスメーターのランプが点滅するため、以下の方法を参考に安全装置を解除してください。
対処法
詳細な復帰作業の手順はガスメーターの機種によって異なるため、基本的には取扱説明書を確認したうえで操作してください
なお、基本的な復帰作業の手順は以下の通りです
- 屋内、屋外にある全てのガス機器の電源を切る
- ガスメーターの復帰ボタンのカバーを外す
- 復帰ボタンをランプが点灯するまで押しこむ
- ランプが消えたらガス機器が使えるか確認する
もしガスの臭いがする際はガス漏れが疑われるため、復帰の操作を行わずガス事業者に問い合わせてください
元栓が閉まっている
ガスの元栓が閉まっていれば、給湯器からお湯を出すことができません。
たとえば新居への引っ越し直後や長期間外出する際に元栓を閉めたまま忘れた場合、まずはガスの元栓が閉まっていないか確認してみてください。
その際に元栓が閉まっている場合は、以下の対処法で解決できます。
対処法
ガス給湯器の下にある配管のつまみを回すことでガスの元栓を開けることができます。
※元栓の位置や形状は給湯器によって異なる場合があるため、取扱説明書を確認したうえで操作してください。
プロパンガスが無くなっている
プロパンガスを使用している場合は、ガスの残量が原因で使用できなくなっている可能性が考えられます。
たとえばプロパンガスの交換日の前にガスの量が少なくなると、給湯器にガスが供給できなくなり、水しか出なくなるでしょう。
プロパンガスは事前に使用量を考慮したうえで設置されているため、基本的には起きにくいですが、ほかの原因が該当せずガスの残量が減っているように感じたら、下記の対処法を試してみてください。
対処法
ガスが切れている場合は、契約しているガス会社に連絡して交換してもらいましょう。
連絡先はガス料金の請求書や契約書から確認してみてください。
ただし、プロパンガスの残量は自分では確認できません。
そのため、残量を確認したい場合もまずは契約しているガス会社へ問い合わせる必要があります。
リモコンの電源が切れている
キッチンや浴室などに取り付けてあるガス給湯器のリモコンの電源が切れていると給湯器を起動できないため、お湯が出てこなくなります。
ガス給湯器の電源はキッチンと浴室のリモコンが共通になっている場合が多いため、電源を入れたつもりでも、実はもう片方のリモコンでつけていた電源を切っていたという可能性も考えられます。
対処方法としては、リモコンの電源ボタンを押して給湯器の電源をONにしてください。
対処法
リモコンの電源ボタンを入れて給湯器を起動させる
ブレーカーが落ちている
ガス給湯器は電気を使用するため、同じタイミングでの電気の使い過ぎや漏電が原因でブレーカーが落ちてしまうとお湯が出ません。
また、台風や雨風が強いと給湯器の安全装置が作動してブレーカーが落ちる場合があります。
異常を感じて安全装置が働いた場合は、給湯機の使用をすべきではない状態なので、安全を確認したうえで以下の手順で対処してください。
対処法
- 安全装置が作動した場合は雨風が止むまで使用を控える
- 安全を確保したうえで電源を入れなおす
- リモコンのエラーコードを確認
⇒表示されていない場合は安全装置の作動以外の原因が考えられるため、どの場所で漏電が起きたのかを確認 - 雨水が給湯器の中に入って漏電している場合は、ただちに給湯器メーカーに問い合わせる
電源プラグが外れている
給湯器の電源プラグが刺さっていないと給湯器本体に電源が入らないため、水しかでてきません。
給湯器の電気プラグは、給湯器の近くに設置されていることがほとんどですので、一度外れていないか確認してみてください。
その際に電源プラグが外れているようでしたら、以下の対処方法を行いましょう。
対処法
基本的には外れている電源プラグを差し込みますが、手が濡れていると感電の原因となるため、必ずプラグや手が乾いた状態で行ってください。
水抜き栓に汚れが詰まっている
給湯器本体から水を抜く水抜き栓にごみが詰まっていると、水圧不足になりお湯が出なくなる場合があります。
どの蛇口でもお湯が出ない場合は、この水抜き栓の詰まりが考えられます。
また、水抜き栓にはフィルターがあるため、詰まっている場合は、下記の手順を参考にフィルター掃除を行いましょう。
その際に自分で掃除をすることが不安であれば、無理に行わずに業者へ依頼しましょう。
対処法
- 給湯器の元栓を閉めて給湯栓を開ける
- 水抜き栓を外す
※その際に水が出てくるため、入れ物を用意しておくと安心です - 外したフィルターを歯ブラシなどでこすって洗い流す
- 洗ったフィルターと水抜き栓を戻す
- 給水栓を閉めて元栓を開き、水抜き栓から水が出ていないか確認
【注意点】
- お湯の使用後は高温になっているため、掃除をする際は給湯器の電源を落とし熱が冷めてから行う
- 水抜き栓にはパッキンを使用しているため、無くさないように注意
給湯配管が凍結している
気温が低く配管の中の水が凍結することで、お湯が出なくなります。
特に配管がむき出しになっている部分は、外気温の影響を受けて温度が下がりやすく、地中に埋まっている場合よりも凍結しやすい状態です。
配管の凍結は寒冷地に起こりやすいトラブルですが、温暖な地域でも気候次第では十分に起こるリスクがあります。
もし給湯配管が凍結した場合は、以下の方法を試してみてください。
対処法
- 給湯配管の破裂・破損を防ぐために基本的には自然解凍を待つ
- すぐにお湯を使いたいときは、凍結している配管をタオルで巻き、そのうえからぬるめのお湯をかける
※熱湯を使用すると配管の破損や水漏れの原因となるため、必ずぬるま湯を使用してください。
経年劣化や取付けの不具合
給湯配管の経年劣化や取り付けミスによって水漏れが起きると、蛇口までお湯が届かず出なくなるケースが考えられます。
配管の水漏れが起きている際は給湯器の下が濡れている場合もあるため、異常が無いか確認してみてください。
一方、目視で確認できないケースも考えられることから、ほかに原因が特定できない場合は業者へ依頼することをおすすめします。
対策方法としては配管の修理があげられますが、自分で修理をするにも専門知識が必要です。
そのため基本的には自分での修理が難しく、専門業者に修理をお願いするのが一般的です。
対処法
- ガスと水道の元栓を閉める
- 蛇口を開けて残りの水を出す
- 異常のある配管の接続ナットを緩める
- パッキンを取り外し交換する
- 新しい配管を取り付ける
- 元栓を戻して解決したか確認する
一部の蛇口からしかお湯が出ない場合
不調の症状によっては、一部の蛇口からしかお湯が出ず、ほかの蛇口では水だけが出るケースもあります。
その場合は、給湯機以外の原因も考えられるため、これまで紹介した原因と併せて確認してみてください。
蛇口の故障
「キッチンの蛇口だけお湯が出ない」というように一部の蛇口だけお湯が出ない場合は、蛇口の故障が考えられます。
たとえば水とお湯の調整はバルブカートリッジという部品を使用するため、この部品が故障すると温度をコントロールできず、お湯が出ない場合があります。
なお、バルブカートリッジの修理は基本的に部品交換となり、詳細な手順は下記の通りです。
修理の難易度としては高いため、自分で難しい場合は無理せずに業者へ依頼しましょう。
対処法
- 蛇口に対応したバルブカートリッジを入手
※メーカーの公式HPや型番から探すことができます - 蛇口の止水栓を閉じる
- ねじを緩めてレバーを外す
- 蛇口本体を固定して新しいバルブカートリッジに交換する
- 元に戻して解消したか確認
給湯機からお湯が出ないが水は出るときについて
給湯器からお湯が出ないものの、水は問題なく出るのであれば、そのほかの原因が考えられます。
もしこれまで紹介した原因でないのであれば、これらの可能性も考慮しましょう。
給湯機本体が故障している可能性もある
これまで紹介した原因が見つからない、または対処法の効果が無い場合は、給湯機本体の故障が考えられます。
また、給湯器本体の寿命は10~15年が一般的で、早くて7~8年ごろから不調の症状が出てくることもあります。
この年数以上使用している場合は、給湯器自体の寿命による不調も原因と考えられます。
以下に給湯器の不調時のサインを並べてみます。
これらが当てはまる場合には、給湯器が故障の可能性があるため、思い当たる点が無いか確認してみてください。
- お湯の温度が安定しなかった
- お湯が出るまに時間がかかるようになっていた
- 給湯器から異音がしていた
- 給湯器から水漏れしていた
- 給湯機にサビがついている
- 異臭がしていた
修理の依頼先
対処法を試してみても直らなかった場合は、業者にお願いする方法が確実です。
お住まいの住居が賃貸の場合は、事前に大家さんや管理人、管理会社へ連絡が必要な場合もあるため、管理規約を確認したうえで、依頼しましょう。
また、修理を請け負う業者にはいくつか種類があり、それぞれ特徴も異なります。
詳しくは下記の通りです。
修理の依頼先 | 特徴 |
---|---|
設置されている給湯器のメーカー |
|
ハウスメーカー・工務店 |
|
リフォーム会社 |
|
ガス会社 |
|
インターネット販売業者 |
|
給湯器の修理を取り扱う業者選びは重要です。
こちらの記事で業者の選び方について詳しく解説しているので、迷った方はこちらを合わせてご確認ください。
2024年10月04日
給湯器の交換はどこに頼む?頼む際のポイントや注意点を解説
給湯器の交換を取り扱う業者はリフォーム会社やガス会社、インターネット販売業者などいくつか存在します。 それぞれの業者によって金額や施工技術が一律であれば悩むこともありませんが、実際には業者ごとに長所と短所があるのが事実です。 今回は、業者ごとにメリット・デメリットをまとめ、目的に合わせた業者選びのコツや注意点をご紹介します。 ご自身が納得し、安心して工事を任せられる業者選びの参考にしてください。
給湯器のお湯が出なくて水が出る際はまず症状を確認しよう
給湯器のお湯が出なくなった際は、まずは慌てずに不調の状態を確認したうえで対策を行いましょう。
場合によっては給湯器以外の原因も考えられるため、今回紹介した内容を参考にエラーコードの確認や不調のサインを確認してみてください。
無理に修理しようとすると悪化の原因となるので、もし自分で対処できない場合は、専門の業者に依頼することも方法です。
賃貸の場合は、トラブルを避けるためにも事前に管理会社や大家さんに連絡しておき、適切に対処しましょう。
修理か交換かは利用年数で判断することがおすすめです!
給湯器の耐用年数注)は約10年です。10年以上経過している場合、故障の頻度も増えていきます。
トラブル発生時は「修理」と「交換」の要望はほぼ同じですが、最終的な解決方法は10年を境に差が出てきます。ご利用年数が10年以下なら修理、10年以上なら交換することをおすすめします。
注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。