この記事でわかること
- 浴室乾燥機における季節や機能別の電気代がわかる!
- 家族構成別の浴室乾燥機にかかる電気代がわかる!
- 浴室乾燥機の電気代を抑えるポイントがわかる!
浴室乾燥機の電気代をシミュレーション
浴室乾燥機にかかる電気代は、さまざまな条件次第で異なります。電気代を決める条件は、以下のとおりです。
- 製品
- 機能
- 電力会社
- 料金メニュー
「消費電力(kWh)×電気代単価(円/kWh)」の計算式を用いてコストをシミュレーションできます。ここでは、下記の浴室乾燥機を想定した電気代を計算していきます。
- 機種:マックス BS-161H-2
- 1室換気タイプ
- 使用電力量:1200Wh(=1.2kWh)
- 洗濯物は5kgあり、乾燥まで4時間程度かかる
- 東京ガス基本プラン 電力量料金第一段階(29.7円/kWh 120kWhまで (2025年8月時点))を使用
また、使用電力量がワット数(W)のみの場合は、÷1,000でkWへ変換可能です。
季節によっても使用状況が変わるため、1時間あたりの電気代を踏まえて、夏季・冬季それぞれの季節でシミュレーションが必要になります。具体的な金額は以降でシミュレーションしていきますので、ぜひ参考にしてください。
1時間あたりの電気代は約35円
1.2kWhの浴室乾燥機を1時間使った場合の計算式は、以下のとおりです。
1.2kWh(消費電力量)×29.7円(電気代単価)/kWh=35.64円 |
注)電気代単価は東京ガス基本プラン 電力量料金第一段階(29.7円/kWh 120kWhまで (2025年8月時点))を使用
ここから、4時間使って浴室・洗濯物を乾かす場合は「35.64×4」で1回あたり142.56円がかかることが計算できます。同様の使い方を1ヶ月(31日)続ければ、4,419.36円の電気代がかかる計算です。
ただし電気代は、浴室乾燥機の熱源によっても左右されます。浴室乾燥機が電気式の場合は、上記のとおりですが、ガス温水式の場合は、乾燥にかかる時間が比較的短く済むため、電気代がかさみません。
とはいえ、ガス温水式浴室乾燥機はガス代もかかるため、導入する設備をこれから決める方は、慎重な検討が必要です。
夏季・冬季の電気代
乾燥にかかる時間は、季節・気温によっても左右されます。例えば夏季で洗濯物が乾きやすく、3時間程度で乾く場合の電気代は、以下のとおりです。
35.64円×3時間=106.92円/日 |
1ヶ月(31日)続ければ3,325.68円、6〜9月の4ヶ月間使えば13,044.24円になる計算です。
一方、冬季で洗濯物が乾きにくく、5時間程度使う場合は、さらに電気代がかさみます。冬季で5時間浴室乾燥機を使用した場合の1日あたりの電気代は、以下のとおりです。
35.64円×5時間=178.2円/日 |
1ヶ月(31日)で5,524.2円、11〜2月の4ヶ月使えば21,384円になります。このように、季節によって電気代は大きく変わる点に注意しましょう。
東京ガスの浴室乾燥機交換
一人暮らし・4人家族|浴室乾燥機の電気代シミュレーション
使用する洗濯物の量は家族構成により異なるため、実際の電気代にも差が出ます。ここでは、一人暮らしと4人家族を想定して、浴室乾燥機の使用電気代をシミュレーションしてみましょう。
一人暮らしの場合
一人暮らしの場合は洗濯物の量が少なくなるため、1.5kg/日程度と仮定します。毎日洗濯して乾燥させ、浴室乾燥機を約2時間使用するとします。その場合、一日あたりの電気代は、以下のとおりです。
35.64円×2時間=71.28円/日 |
1ヶ月(31日)のトータルにすると、2,209.68円程度が目安です。
ただし一人暮らしの場合は、洗濯の頻度を2〜3日に1回というように減らしている方もいるでしょう。そこで2日に1回の場合の電気代もシミュレーションしてみます。
2日分(3kg)の洗濯物を乾燥させるために浴室乾燥機を2.5時間使うと、1日あたりの電気代は以下のとおりです。
35.64円×2.5時間=89.1円/日 |
1ヶ月に15回洗濯として換算すると、1,336.5円が目安です。一人暮らしの場合は、洗濯物の量や洗濯する回数が少なくなるため、浴室乾燥機にかかる電気代は安くなる傾向があります。
4人家族の場合
4人家族の場合、洗濯物の量が多いため、毎日6kg(1.5kg×4人)の洗濯物が出て、浴室乾燥機を5時間稼働させると仮定します。その場合に必要な1日あたりの電気代は、以下のとおりです。
35.64円×5時間=178.2円/日 |
1ヶ月(31日)に換算すると、5,524.2円になります。
家族構成から想定した浴室乾燥機の使用状況でシミュレーションの結果をまとめると、以下のとおりになります。
- 一人暮らし(毎日):71.28円/日、2,209.68円/月
- 一人暮らし(2日に1回):89.1円/日、1,336.5円/月
- 4人家族:178.2円/日、5,524.2円/月
浴室乾燥機の電気代は、季節や使用時間、家族構成によって大きく変動します。一般的には、単身者で月1,000〜2,200円前後、家族世帯では月5,000円以上かかるケースも少なくありません。どちらにせよ、まとまった出費となるため、節約の工夫が大切です。

2025年09月04日
浴室暖房乾燥機はガス式と電気式のどちらがよい?種類別の特徴を解説
浴室暖房乾燥機には、洗濯物の乾燥や浴室を暖める機能があるので、梅雨や冬の時期でも快適に浴室を使用できます。 浴室暖房乾燥機にはガス式と電気式の2種類があるため、違いがわからずどちらがよいか悩むかもしれません。 本記事では、浴室暖房乾燥機のガス式と電気式の特徴を解説しています。 どちらがおすすめか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
浴室乾燥機のほかの機能と電気代目安
浴室乾燥機には乾燥機能だけではなく、暖房機能・涼風機能・換気機能なども備わっていることが多くあります。それぞれの機能で電気代が異なるため、知っておくと効率的な節約が可能です。
乾燥にかかる電気代とあわせて、ほかの機能を使った時にかかる電気代についても紹介します。
暖房機能
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暖房機能は、あらかじめ浴室を温めておくための機能です。浴室を事前に温めることで、冬場のヒートショック対策や快適な入浴をサポートします。
暖房機能では、1.1〜1.3kWh程度の電力を消費します。冬季に1日1回1時間使用する場合、32.67〜38.61円必要です。
また、使用する浴室乾燥機の消費電力量によっては、乾燥機能よりも電気代がかさむ可能性があります。
涼風機能
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涼風機能は、暑い季節の入浴や掃除中に活躍する機能で、風を送って浴室内の蒸し暑さをやわらげます。涼風機能は使用電力量が低く、0.01〜0.02kWh程度です。そのため、1時間使っても0.297〜0.594円で済みます。
入浴・掃除中の2〜3時間使っていても1.782円程度のため、電気代を気にせず使えるでしょう。
換気機能
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換気機能は、入浴後や掃除後にこもりがちな湿気を排出する機能です。カビや雑菌の繁殖を防ぎ衛生面を維持するのに役立つとともに、掃除にかかる手間とコストを削減するのに役立ちます。
設定を「弱」にしたり、24時間換気機能で換気機能を使ったりする場合は、0.01〜0.02kWh程度を使います。一方、「強」で使う場合は、0.02〜0.03kWh程度です。24時間つけっぱなしにする場合、1日あたり14.256円かかります。衛生的な浴室を保ちつつ、コストも抑えやすい機能といえます。
浴室暖房乾燥機(ホットドライ)の特長
浴室乾燥機と除湿機の電気代を比較
「電気代が気になって浴室乾燥機の使用をためらっている」「安価な除湿機の導入を検討している」という方も多いのではないでしょうか。そこで、浴室乾燥機と除湿機の電気代がどの程度差があるか比較してみます。
除湿機には、主に以下の3種類があります。
- 夏向きの「コンプレッサー式」
- 冬向きの「デシカント式」
- オールシーズン使える「ハイブリッド式」
それぞれの消費電力量と1時間稼働させた場合の電気代は、下表の通りです。
種類 | 消費電力目安 | 電気代 |
コンプレッサー式 | 200W(0.2kWh) | 5.94円/h |
デシカント式 | 600W(0.6kWh) | 17.82円/h |
ハイブリッド式 | 400W(0.4kWh) | 11.88円/h |
浴室乾燥機を使うときの目安は、1時間あたり35.64円なので、乾燥機能を使ったときの電気代だけ見ると、除湿機のほうが負担を軽減できるといえます。
ただし除湿機で衣類を乾燥させる場合、部屋の広さや空気の流れなどに影響され、なかなか乾かない場合も少なくありません。長時間濡れたままだと、雑菌の繁殖によってニオイ・カビが発生する可能性が高まります。
そのため、「洗濯物をしっかりと乾燥させつつ、浴室の乾燥も済ませたい」場合は、浴室乾燥機を使い、「少量の洗濯物をささっと乾かしたい」場合は除湿機を使うなど、適宜使い分けるのがおすすめです。
浴室乾燥機の電気代を抑える8つのポイント
浴室乾燥機でかかる電気代は、ポイントを押さえて使用すれば節約可能です。電気代節約のために意識したいポイントは、大きく分けて以下の3つです。
- 使用時のポイント
- 日頃から意識しておくポイント
- 電気代をしっかり下げたいときのポイント
それぞれ細かく分けると、8つのポイントになります。できる部分から取りかかり、浴室乾燥機の電気代を抑えましょう。
使用時のポイント4つ
浴室乾燥機を使うときのポイントは、以下の4つです。
- 入浴後の水気を取り除く
- 外干し・室内干しと併用する
- 扇風機・サーキュレーター・エアコンと併用する
- 洗濯物を詰め込みすぎない
それぞれ、詳しくみていきましょう。
入浴後の水気を取り除く
入浴後は、浴室内の水気をできるだけ取り除くことで、浴室乾燥機の効率を高め、乾燥時間や電気代の節約にもつながります。以下のようなひと工夫を取り入れてみましょう。
- 浴室乾燥機を使う前に、タオルや水切りワイパーを使って浴室内についている水を拭きとっておく
- 浴槽内にお湯が残っている場合は、入浴後すぐに蓋をして湿気が充満するのを防ぐ
- 事前に、低コストで使える換気機能や涼風機能を使って湿気を飛ばしておく
湿度が高い状態が続くとカビの発生にもつながります。衛生的な環境で乾燥をするためにも入浴後はしっかり水気を取り除くようにしましょう。
外干し・室内干しと併用する
洗濯物の乾燥をすべて浴室乾燥機で行うのではなく、外干しや室内干しも併用するのがおすすめです。例えば、始めや終わりの1時間だけ浴室乾燥機を使用して、それ以外は外干し・室内干しするといった方法があります。除湿機も併用すると効率良く乾燥ができます。
例えば、乾燥に4時間かかる洗濯物も、最初または最後の1時間だけ浴室乾燥機を使い、残りは自然乾燥にすることで1回あたり106.92円、月に3,314.52円の節約になります。除湿機を併用すれば、室内干しの時間短縮にも効果的です。
天気や時間的な余裕などを考慮しながら、さまざまな乾燥方法を併用してみましょう。
扇風機・サーキュレーター・エアコンと併用する
浴室乾燥機と扇風機・サーキュレーター・エアコンなどの送風機器を併用すると、空気の循環が促進し、乾燥効率がアップします。
乾きにくいパーカーや大物などは浴室乾燥機で乾かし、薄手のシャツはリビングに干してエアコンや扇風機・サーキュレーター・除湿機などをあてて乾かすのも良いでしょう。扇風機やサーキュレーターは、浴室乾燥機能を使うよりも安い電気代で使えます。
風が洗濯物にしっかり当たるように調整することで、浴室乾燥機の稼働時間を短縮でき、電気代の削減にもつながります。家庭にある機器をうまく活用しましょう。
洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯物の間隔を詰めて干すと、乾燥機の風が通りにくく洗濯物がなかなか乾きません。風通しを良くするために、洗濯物同士の間隔をしっかり空けて干しましょう。干すスペースが足りない場合は、突っ張り棒を設置してスペースを増やすのもおすすめです。
乾きにくいものは乾燥機の吹き出し口の下など、風が届きやすい場所に干しましょう。乾燥させている間、途中で位置を入れ替えると全体が均等に乾きやすくなります。洗濯物の様子をときどき確認し、こまめに調整することで、効率的に乾燥が進みます。
日頃から意識しておくポイント2つ
浴室乾燥機を使用する場合に日頃から意識しておきたいポイントは、以下の2つです。
- フィルター掃除をする
- こまめに洗濯物を干す
毎日の習慣にすれば、おのずと電気代の節約につながるため、良く理解しておきましょう。
フィルター掃除をする
浴室乾燥機のフィルターにほこりがたまると風量が落ち、乾燥効率が悪くなります。同じ洗濯物の量でも乾くまでの時間が延び、電気代がかさむ原因になります。さらに、カビの繁殖やイヤなニオイ、火災リスクにつながる恐れもあるため注意が必要です。
浴室乾燥機のフィルターは、月に1回程度掃除すると性能の維持につながります。お手入れの方法は、以下のとおりです。
- フィルターを本体から外して掃除機でほこりを吸い取る
- 水洗いをする
- しっかり乾かしてから本体に取り付ける
フィルターにほこりがたまらないように心がけて、高い乾燥機能を維持できるようにしましょう。
こまめに洗濯物を干す
一度にたくさんの洗濯物を干すと、風の通りが悪くなり、乾燥しにくくなります。洗濯はため込まず、毎日こまめに行うことで、浴室乾燥機の使用時間を短縮でき、電気代の節約にもなります。
洗濯物同士の間隔を十分に空けて干すことで、風が通りやすくなり効率的な乾燥が可能です。洗濯の量は、間隔を確保できる程度に抑えるよう心がけましょう。
電気代をしっかり下げたいときのポイント2つ
電気代はもちろんガス代もしっかり抑えたいときのポイントは、以下の2つです。
- 加入料金メニューや契約先を見直す
- 最新の機種を導入する
それぞれ、詳しく解説します。
加入料金メニューや契約先を見直す
電気代・ガス代を大きく下げたい場合は、契約している料金メニューや、電力会社の見直しも効果的です。例えば、帰宅後の夜に洗濯をして干すことが多い方は、電気代が割安になる夜間の時間帯別料金メニューを検討すると良いでしょう。また、夜間に電気代が安くなる料金メニューへの変更に合わせて、タイマー機能の活用や就寝前にスイッチを入れる工夫をするのもおすすめです。
現在では新電力も含めて、多くの新電力会社が選べるため、料金メニューを比較することで、自分のライフスタイルに合った会社を見つけやすくなっています。
浴室乾燥機は使用電力量が比較的大きいため、料金メニュー変更による節約効果を実感しやすいのが特長です。長年契約内容を見直していない方は、この機会に検討してみましょう。
最新の機種を導入する
浴室乾燥機を古い機種から最新の機種へ取り替える、あるいは新しく最新の浴室乾燥機を導入するのも、電気代節約に効果的です。
古い浴室乾燥機は電力消費が大きい傾向があり、乾燥時間も長くなりがちです。また、最新の機種には、省エネモードやスピード乾燥機能など、電力を抑える設計が導入されています。
浴室乾燥機にもさまざまな特長を持った商品があるので、それぞれの使用電力量を確認し、取り替えを検討してみましょう。東京ガスでは下表のメーカーの機器交換を承っています。
メーカー | 特長 |
マックス | 電気式浴室乾燥機の国内シェアNo.1メーカー |
パナソニック | 選べる4つのミストサウナ機能が特長 |
ノーリツ | 豊富なラインナップが特長 |
リンナイ | 豊富なラインナップやプラズマクラスター機能が特長 |
ガス代にも注意
電気代の他にもガス代込みの光熱費を考慮する必要があります。例えば、浴室暖房乾燥機で60分間衣類を乾燥した場合のランニングコスト(ガス代+電気代+水道代)は、約60円が目安です。
その他の機能を使用した場合のランニングコストが知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
浴室暖房乾燥機のランニングコストについて知りたい。

2025年09月02日
浴室乾燥機の電気代ってどれくらい?節約のポイント8選
浴室乾燥機の電気代を、季節や家族構成などでシミュレーションしながら解説します。また、暖房や涼風など機能別で電気代を抑えるポイントも詳しく解説。浴室乾燥機にかかる電気代について理解を深めて節約につなげたい方は、ぜひ参考にしてください。
まとめ
浴室乾燥機に必要な電気代は、使用する季節や家族構成によって異なります。本記事で紹介した計算式などから、必要な電気代をシミュレーションしてみましょう。
もし、浴室乾燥機にかかる電気代が不安な方は、他の乾燥方法と併用したり、干し方の工夫をしたりして効率良く洗濯物を乾かすようにしましょう。
また、加入料金メニューの変更や新しい浴室乾燥機の導入で電気代やガス代をしっかり節約できる場合があります。専門家によるアドバイスを活用しながら、無理のない形で浴室乾燥機を活用しましょう。