お風呂のリフォーム

【お風呂のリフォーム】高齢者向けバリアフリー9選!

お風呂のバリアフリー化といっても、具体的に何をすれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。 この記事では、バリアフリー化の概要や、費用について紹介していきます。 さらに、気になる各種補助についてもあわせて紹介していくので、お風呂のリフォームを検討する際は、ぜひ参考にしてください。

最終更新日:2024年05月28日公開日:2024年05月02日

目 次

【お風呂のリフォーム】高齢者向けバリアフリー9選

それでは早速、お風呂をリフォームする際にバリアフリー化できる9つのポイントを紹介していきます。

1.段差の解消

段差の解消は、お風呂のリフォームにおける重要なポイントです。

脱衣所とお風呂の間に大きな段差がある場合、高齢者にとって転倒のリスクになります。
特に、床がぬれている場面では滑りやすくなり、いっそう危険です。

リフォームの際に出入り口の段差を2cm以下にすることで、つまずいて転倒するリスクを下げることができ、出入りもスムーズになります。

2.浴槽の寸法

浴室や浴槽の寸法も、バリアフリーに大きく関わります。中でも注目するべき点は浴槽の縁の高さです。

在来工法の場合には浴槽が深く、縁も高くなっているものが多いため、リフォームのタイミングで見直すと良いでしょう。

浴槽の縁は、30〜40cm程度の高さがであれば安全です。
また、浴槽の形状においても、半埋め込み式のものを選んだり、腰掛け、傾斜などを設けることで、高齢者にとっての使いやすさを向上させることが可能です。

浴室

2024年05月17日

お風呂のサイズはどう選ぶ?後悔しないために知っておくべきこと

お風呂は、毎日使うものなので、選ぶのに失敗したくないものです。 しかし、最近のユニットバスにはさまざまな種類があり、どのサイズにしたらいいのかわからないというお話もよく耳にします。 そこで今回は、最適なお風呂のサイズの選び方を紹介します。

3.手すりの設置

手すりの設置は、お風呂に限らず効果的なバリアフリー施策のひとつです。
利用する方の動線に合わせて手すりを設けることで、歩行や動作の補助になり、転倒の防止にもつながります。
お風呂において、手すりの設置が特に有効な場所は以下の4ヶ所です。

  • 出入り口前の壁
    すべりやすく、ドアの開け閉めに意識が向きやすい場所でもあるため、主に転倒防止の役割を果たしてくれます。
  • シャワーの横
    立ったり座ったりする動作の補助をしてくれます。
  • 浴槽から出る際につかまれる場所
    浴槽から立ち上がる際や浴槽をまたぐ際につかまることで転倒防止になります。
  • 浴槽の内部
    入浴中の姿勢を補助するために有効です。

4.滑りにくい床

滑りにくく、冷たさを感じにくい床は、転倒やヒートショックの防止に効果的です。

古い浴室に多いタイルの床は、濡れている際に転倒しやすく、冬場は冷えるためヒートショックを起こす原因にもなります。

一方で、昨今のお風呂の床はタイルとは異なり、冷たさを感じにくく、水はけの良いものが多くなっています。

例えばTOTOのほっカラリ床です。この商品はクッション性があり、表面には滑りにくい加工を施しています。また、断熱材が入っているため、床下からの冷気を遮断し、冷たさを感じにくくしているのです。

5.大きな扉

扉は、引き戸や引き折れ戸など、外から開閉でき、大きく開くタイプのものを選ぶと良いでしょう。

押して開けるタイプの扉は、開いた際に間口が狭くなるだけでなく、万が一のことがあり、中に人が倒れている場合に開けることが困難です。外から開閉できるタイプの大きな扉であれば、間口を広くすることができ、中で何かが起きた場合にもスムーズに開けるため、バリアフリーの観点では大変優れています。

6.浴室暖房

ヒートショックの予防には、浴室暖房や断熱加工が効果的です。

ヒートショックとは、急激な気温の変化によって血圧が大きく上下し、心臓や血管の疾患を引き起こすことで、冬場に暖房の効いている部屋から、暖房が無い脱衣場や浴室に移動し、さらに温度の高い湯船に浸かることで発生するケースが多くなっています。

浴室暖房や断熱加工によって、身体が急激な温度差にさらされる場面を減らすことで、ヒートショック予防につながります。

7.昇降設備

浴槽での立ち座りや出入りをサポートしてくれるバスリフトなどの昇降設備があれば、シャワーキャリーでの対応が難しい浴室内での移動も安全に行うことができます。

昇降設備の多くは充電式の電源を使用するため、電気工事が不要で、浴槽に置くだけで手軽に導入可能です。レンタルすることもできるので、使用感を試してから購入を検討するのも良いでしょう。

8.広い脱衣所

車椅子が乗り入れられる広い脱衣所にすることも、お風呂のバリアフリー化に繋がります。
浴室に入る際の動きや、出てからの行動も想定しながら設計すると良いでしょう。
また、洗面化粧台に関しても、車椅子のまま使用できる高さのものを選定すると、さらに効果的です。

9.浴室発信器

浴室発信機を設置し、お風呂で万が一のことが起きた際に、すぐに人を呼べるようにしておくと良いでしょう。

介護が必要な方でも、「プライベートな時間である入浴は、できるかぎりひとりで行いたい」と考える方は少なくありません。
浴室発信機があれば、入浴する人と見守る人、双方の心配を減らすことに繋がります。

浴室発信機は、ワイヤレスタイプの物や引きひも式の物などさまざまなタイプの商品があります。
コンパクトなものが多く、置き場所を自由に決められるため、導入に手間はかからないでしょう。

お風呂リフォームのバリアフリーにかかる費用

お金 電卓

お風呂のバリアフリーリフォームにかかる費用の相場は以下のとおりです。

工事内容

費用相場

段差解消

約50,000〜70,000円

浴槽交換

約100,000〜400,000円

手すり設置(壁・浴槽内)

約5,000〜60,000円

床材張り替え

約100,000〜200,000円

浴室扉交換

約60,000〜200,000円

空調設備設置

約200,000〜500,000円

昇降設備設置

約200,000〜300,000円

お風呂の広さ変更

約300,000〜500,000円

浴室発信器

約30,000円

【お風呂のリフォーム】高齢者向けユニットバスの費用

部分ごとのリフォームではなく、高齢者向けの設備が整っているユニットバスにするという選択肢もあります。

ユニットバスにする場合の費用相場は以下のとおりです。

項目

費用相場

商品価格

75万~210万円

取付・撤去・廃棄処分費用

約360,000円

特に商品価格は高価になりますが、自身や家族にとって必要な機能を見定めたうえで選定を行うと、費用の削減につながります。

ケアマネージャーや施工業者などの専門家とも相談し、必要な機能を洗い出してみると良いでしょう。

高齢者のお風呂リフォームは補助金制度が利用できる

補助金

お風呂のリフォームには、自治体や国の補助金制度を利用できる場合があります。
ここでは具体的に3つの補助金制度を紹介します。

  • 介護保険
    要介護者もしくは要支援者1名につき補助が出ます。
    補助金額:最大20万円(その中の1~3割を自己負担)

    利用する場合にはケアマネージャーの確認や申請が必要となります。
  • 自治体のリフォーム補助金
    段差解消やヒートショック予防、断熱などの省エネ設備を導入する場合に、リフォーム補助金を受けられる場合があります。
  • こどもみらい住宅支援制度
    必要な補助要件を満たすことで、補助金を受け取れる制度です。
    補助金額:最大30万円
    ただし18歳未満の子供が同居している場合には、最大45万円まで上限金額が上がります。

なお、施工にあたる業者や施工内容、自治体ごとに、利用可能な補助金は異なります。
詳しくは、各自治体の窓口に問い合わせてください。

高齢者向けお風呂リフォームまとめ

お風呂のバリアフリー化について解説しました。

お風呂に限ってもさまざまなバリアフリー化が考えられます。
自身や家族の状態や、将来の心配事、利用可能な補助金についても考慮しつつ、実施する施策を検討してください。

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  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます