この記事でわかること
- 蓄電池購入に利用できる4種類のローンがわかる!
- 蓄電池のローンの金利や審査基準がわかる!
- 蓄電池のローンの選び方のポイントが分かる!
蓄電池の購入に使えるローン
蓄電池の購入に使えるローンは4種類あります。
- リフォームローン
- ソーラーローン
- 住宅ローン
- リフォーム一体型ローン
購入のタイミングや特長に応じて選ぶことが大切です。どのようなケースの場合はどのローンが利用できるのか、それぞれ見ていきましょう。
リフォームローン

リフォームローンは、住宅の改修や修繕を目的としたリフォーム時に利用できるローンです。名称は金融機関によって異なります。
原則無担保で利用でき、ほとんどの人が利用可能です。そのためほとんどの場合、住宅ローンよりも高めの金利が設定されています。
なお、住宅ローンは35年まで借入可能ですが、リフォームローンは最長15年以内と短い期間しか借り入れができません。返済期間が短い分、金利変動の影響を受けにくいのが特徴です。
リフォームローンは、蓄電池の設置にも利用できることが多いですが、金融機関によっては「対象外」となるケースもあります。そのため、申し込み前に金融機関に確認しましょう。
ソーラーローン(太陽光発電ローン)
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ソーラーローンは、太陽光発電システムを導入する際に利用できるローンです。蓄電池のほか、ソーラーパネルやパワーコンディショナの購入時にも利用できます。基本的に無担保で借りられることが多いです。
ただし、すべての金融機関でソーラーローンを提供しているわけではありません。リフォームローンのひとつとしている銀行や、リフォームローンとは別の商品として扱っている銀行もあります。「ソーラーローン」「太陽光発電ローン」などの名称で蓄電池が対象になっているケースもあるので、商品概要を確認しましょう。
住宅ローン

蓄電池の購入費用は、住宅ローンに含めることも可能です。新築住宅の購入にあわせて蓄電池を導入する場合は、住宅の購入費用に蓄電池の代金を合わせて借り入れができます。最長35年など長期で組めるため、月々の負担額を軽減できるのがメリットです。
ただし、住宅ローンの利用には、土地や建物などの担保が必要になる場合があります。基本的には、住宅ローンで購入した不動産が担保の対象です。
リフォーム一体型住宅ローン

リフォーム一体型住宅ローンは、物件購入とリフォームにかかる費用をまとめて借り入れできるローンです。中古住宅の購入・リフォームと同時に蓄電池を導入する場合に利用できます。
蓄電池の購入費用も住宅ローンの金利で借り入れできるため、リフォームローンよりも金利を抑えられ、返済負担を軽減できます。また、ローンを一本化することで、審査の手間が省け、資金計画もシンプルになります。
ただし、新築向けの住宅ローンに比べて制約が多い場合があるほか、提供している金融機関が少ない点には注意が必要です。
蓄電池をローンで利用するメリット
リフォームローン・ソーラーローン・住宅ローン・リフォーム一体型ローンの4種類について、それぞれ蓄電池を導入する場合のメリットを紹介します。自分が利用条件に当てはまっているローンを比較して、どのタイプが適しているか検討しましょう。
おおまかな傾向は以下の通りですが、金融機関によって商品の特長が異なるため注意してください。
リフォームローンのメリット

リフォームローンには、以下のメリットがあります。
- 基本的に担保が不要で抵当権設定費用が不要
- ローンを組める期間が短いため短期で返済を終えやすい
リフォームローンは、基本的に担保の提供なしでも利用できます。そのため、抵当権設定にかかる費用も必要ありません。住宅ローンと比べると、手続きにかかる時間・費用が少なく済む点がメリットです。
また、住宅ローンが最長35年ほどの返済期間であるのに対して、無担保型のリフォームローンを組める期間は1~15年ほどです。毎月の負担は大きくなりますが、早めに完済でき、返済計画も立てやすいでしょう。
リフォームローンは、後付けで蓄電池を設置する方で、オール電化に関する設備以外のリフォームも検討している方におすすめです。
ソーラーローン(太陽光発電ローン)のメリット
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ソーラーローンには、以下のメリットがあります。
- 住宅購入時でなくても利用できる
- 最長20年(金融機関や商品によって異なる)の長期的なローンを組める保証人や保証料が不要
注)商品によっては返済期間を設けていない場合もあります。詳細については、各金融機関にお問い合わせください。
ソーラーローンは、住宅の購入やリフォーム時以外のタイミングでも利用できます。また、金融機関により異なりますが、最大で15~20年ほどの返済期間を設けているケースもあり、毎月の返済額を抑えられる点がメリットです。さらに、太陽光発電システム自体が担保となるため、保証人や保証料も必要ありません。
ソーラーローンは、月々の金銭的な負担を抑えつつ、お住まいの住宅に蓄電池を導入したい方に適したローンといえます。金融機関によってはIH調理器やエコキュートの購入費用もローンに組み込めるため、オール電化を目指す方にもおすすめです。
住宅ローンのメリット

住宅ローンには、以下のメリットがあります。
- ほかのローンよりも金利が低めに設定されている
- 最長35年(金融機関や商品によって異なる)の返済期間がある
- 複数のローンを組まずにまとめて一本化できる
住宅ローンの利用には、担保の提供が必要であることや、住宅購入時にのみ利用できることなどの条件があります。ほかのローンに比べて審査も厳しい傾向にありますが、その分、審査さえ通れば、金利が低めで最終的な費用負担を抑えられるのがメリットです。さらに、金融機関や商品によって異なりますが、返済期間も最長35年と長く、月々の支払金額も抑えられます。
住宅購入とあわせて蓄電池の導入を考えている場合には、ローンを一本化してシンプルにできる点もメリットです。
リフォーム一体型住宅ローンのメリット

リフォーム一体型住宅ローンには、以下のメリットがあります。
- 住宅ローンと別に借り入れる必要がなく、返済計画がシンプル
- リフォームローンより金利が低めに設定されていることが多い
利用中の住宅ローンの提供元で、追加融資を受け付けている場合や、中古住宅の購入・リフォームとあわせて蓄電池を導入したい場合には、リフォーム一体型住宅ローンが利用できることがあります。
リフォームローン単独で利用するよりも金利が低い傾向にあるため、ローンをまとめ、月々の負担を抑えて長期的に返済していきたい場合におすすめです。
蓄電池をローンで利用するデメリット
蓄電池の購入にローンを利用する場合、以下の点に注意が必要です。
- 金利が変動する可能性がある
- メンテナンスが必要
蓄電池のローンには変動金利と固定金利があります。変動金利を選択した場合、契約時よりも金利が上がる可能性があります。なお、固定金利にすれば完済時まで金利は変わりませんが、変動金利に比べて金利が高く設定されているのが一般的です。
ローンを利用する場合、一括購入するよりも、最終的な費用負担が大きくなる点、想定通りの返済計画にならない可能性がある点に注意しましょう。
また、蓄電池の導入にはリースという選択肢もあります。リースを利用すると、定期的なメンテナンスや故障時の対応をリース会社に任せることが可能です。メンテナンスの手間も織り込んだうえで購入を決めましょう。
蓄電池購入用のローンの選び方
蓄電池をローンで組むにあたり、どのローンを組むべきか迷う方も多いでしょう。ローンの選び方として次の5つを確認することが大切です。
ローンのタイプを確認する

蓄電池の購入に利用できるローンは、施工業者によって指定されている場合があります。施工業者が指定して利用するタイプが「提携ローン」で、施主自身が選択して申し込むタイプが「プロパーローン」です。
提携ローンは信販会社が申請の手続きを行うため手間が少なく、審査にも落ちにくいのが特長です。一方、プロパーローンは施主が利用条件に合う銀行を自由に選択します。金利の安さを求める方に適していますが、申し込みや手続きは自分で行わなければなりません。
ローンの内容は金融機関によって大きく異なるため、特にプロパーローンを選択する場合、複数のプランを比較検討したうえで選ぶことが大切です。
金利のタイプを確認する

ローンの金利は、「変動金利」と「固定金利」の2種類があります。金利タイプの選択は最終的な支払金額に影響するため、慎重に検討しましょう。それぞれの特長は以下の通りです。
- 変動金利:国の施策や経済状況に応じて変化する金利。固定金利よりも低く設定されており、借り入れ当初の金利が低くても、将来的に上がる可能性がある。
- 固定金利:完済までの返済期間内は、同一の金利が適用される。市場の変動に影響されず、返済計画が立てやすいが、変動金利に比べて金利は高めに設定されている。
金利の種類や利率の設定はローンの提供元によって異なります。申し込む前に詳細をしっかり確認しておきましょう。
手数料を確認する

蓄電池購入用のローンを選ぶ際は、金利だけでなく手数料にも目を向けることが大切です。金利が低いローンでも、手数料によっては総支払額が割高になるケースもあります。
手数料には、例えば以下のような項目があります。
- 融資手数料・事務取扱手数料など:ローン契約時に金融機関に支払う
- 保証料:保証会社を利用する際に発生する
- 繰り上げ返済手数料:返済期間中に一部または全部を繰り上げ返済する際に発生する
手数料の有無や名称は、金融機関によって異なります。支払う必要がある手数料の種類や適用条件、設定金額や率など、それぞれ入念に確認し、金利だけでなく手数料を含めた総支払額で比較することが大切です。
審査期間を確認する

ローンを組むためには、審査に通過しなければなりません。金融機関によっては、審査に数日から数週間かかる場合もあります。設置工事のスケジュールも考慮し、ほかの手続きが間に合うよう逆算して申し込み手続きを進めましょう。
蓄電池設置を急ぐ場合は、審査期間が短いローンを選ぶと良いでしょう。あらかじめ、審査基準をクリアしているかどうかを確認しておくとスムーズです。
期間を確認する

長期のローンは月々の負担を抑えられる一方で、金利によっては総支払額がかさむ可能性があります。返済期間と総支払額を確認したうえでローンを選びましょう。
特にソーラーローンや住宅ローンは、長期のローンが設定できます。20年や35年などの上限で設定した場合、一括購入に比べると総支払額に大きな差が生じることがあります。
無理なく返済できるローンを組むなどの工夫が大切です。
ローンの提供元
蓄電池の購入に利用できるローンの提供元は、おおまかに次の3種類に分けられます。
- 信用金庫・協同組合
- 銀行
- 信販・クレジットカード会社
それぞれ特長があるため、確認しておきましょう。
信用金庫・協同組合|JAなど

信用金庫や協同組合は、地域に根差し、相互扶助を目的とする金融機関です。農業協同組合(JA)などが該当し、中小企業や個人を主な取引先としています。
信用金庫・協同組合は、地域住民や組合向けの融資に強みがあるのが特徴です。預金実績や利用状況に応じて、金利優遇を受けられることもあります。
銀行との違いは、特定の地域にお住まいの方を対象としている点です。利用には各団体の会員資格が必要になる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
銀行|メガバンク、地銀、ネット銀行など

銀行とは、いわゆるメガバンクや地方銀行、ネット銀行などを指します。信販会社に比べると金利が低めに設定されていますが、審査が厳しく時間がかかるケースや、対面での手続きが必要になることもある点に注意が必要です。
銀行によって対応や取り扱っているローンが大きく異なるため、自身の状況や希望にあわせて選びましょう。例えばメガバンクは安心感と豊富な商品のラインナップが魅力ですが、審査が厳しい傾向にあります。
地方銀行は地域密着型で、親身な相談に乗ってくれる場合がある一方、営業エリアが限られており、地域によっては利用できないことも多いです。ネット銀行は低金利やオンライン完結の手軽さが魅力ですが、対面でのサポートは限られるでしょう。
信販・クレジットカード会社

信販会社・クレジットカード会社が提供するローンは、銀行系よりも金利が高めに設定されているものの、審査に通りやすいのが特長です。蓄電池購入に特化したローンや、ポイント還元などの付帯サービスを提供していることもあるため、チェックしてみましょう。手続きがWebで完結するなど、スムーズに進めやすい点も魅力です。
金銭的な負担を軽減するポイント
ローンを利用しながら蓄電池を購入する場合、返済に不安を感じる方も少なくないでしょう。ここでは、金銭的な負担を軽減し、無理なく完済するために知っておくと良いポイントを2つご紹介します。
ローンの借り換えをする

ローンの借り換えとは、既に組んでいるローンを、より低い金利のローンへ変更する方法です。金利が低い金融機関で再度借り入れをして、もとの金融機関には一括で支払うことで、支払予定額を少なくできます。
浮いたお金を蓄電池の購入費用に充てることで、新たな借り入れをせず一括で購入したり、ローン額を減らしたりすることが可能です。
なお、借り換えはローン残債が多いほど、効果が高くなります。住宅ローンがある方は、以下の基準を目安に、借り換えを検討しましょう。
- ローン残債が1,000万円以上ある
- 返済期間が10年以上ある
- 借り換えで1%以上の金利差がある
借り換えの際は金利タイプの変更がないか、登記代や印紙税、保証料などの支払いが生じないかなども確認しておきましょう。また、メガバンクなどでは、借り換えが認められていないこともあります。現状の契約内容を確認したうえで検討しましょう。
補助金などを活用する

日本政策金融公庫や地方自治体、国、JA、社団法人などから、蓄電池の導入費用に利用できる融資や補助金が提供されている場合があります。条件に該当するものがないか、チェックしてみましょう。補助金を利用することで支払額を減らせるため、負担を大きく軽減できる可能性があります。
ただし、自治体の補助金を利用するためには、指定の地域に居住していることや税の滞納がないこと、中古設備を使用しないことといった、条件が設けられていることが多いです。お住まいの自治体による最新情報を確認してみてください。
補助金については、以下の記事も参考にしてみてください。

2025年03月31日
【2025年最新】家庭用蓄電池導入時に利用できる補助金一覧 補助金額や申請条件、申請方法も紹介
家庭用蓄電池を導入すると、国や自治体による補助金が交付されます。蓄電池の導入を検討している方にとって、補助金の情報はチェックしたいポイントです。 本記事では、2024年に交付される補助金の一覧や申請条件、補助金額について詳しく紹介します。補助金の申請方法や交付条件を知ると、より効果的に補助金を活用できるようになるでしょう。 蓄電池の補助金に関する最新情報をお伝えするので、ぜひご覧ください。
蓄電池は東京ガスにおまかせ!

蓄電池の導入には、お住まいの地域ごとの補助金を活用することで初期費用を抑えられます。
たとえば、東京都内の戸建住宅に蓄電池(9.9kWh)を設置した場合、東京都から118.8万円の補助金を受領できます注1, 2)。
東京ガスの専門スタッフが対応いたしますので、まずはお気軽に資料請求や無料訪問相談をお申し込みください。
注1) 補助金の正式名称は東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」です。補助金には受給条件・予算枠があり、支給されない場合や上限金額での支給がされない場合があります。
注2) 本内容は東京都の2025年2月19日報道発表資料を基に試算したものです。詳しくはこちらをご参照ください。令和7年度の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の補助メニューは、令和7年第一回都議会定例会で予算案が可決・成立した場合に確定します。令和7年度の要綱は未確定のため、令和7年度の要綱の基準、条件に従って算定した場合には金額が異なることがあります。
東京ガスが選ばれる「3つの安心」
安心1. ご自宅にピッタリのプランのご提案
東京ガスでは、様々な種類の蓄電池を取り扱っています。ご家庭の電気利用状況などをヒアリングしたうえで、最適な蓄電池をおすすめいたします。気になる導入効果のシミュレーションも、おまかせください。
安心2. 補助金申請もサポート
提携店では補助金申請注3) の手続きも全力サポート。申請の複雑な手順も、経験豊富なスタッフがわかりやすくご案内いたします。
注3) 補助金の制度・手続きによりお客さまにご対応いただく場合やご支援できない場合がございます。
安心3. 万が一の故障に備える、保証制度が充実
設置した太陽光発電に不具合や故障があった場合は、東京ガスの専門スタッフが責任をもって対応します。また、メーカーによる長期保証制度があり、保証期間内であれば無償での交換対応が可能です。注4)
注4) 保証期間は10~15年、保証期間や内容はメーカーによって異なります。故意による故障など、交換対応範囲外となる場合がございます。火災、風水害、地震、落雷、台風、噴火、津波などの天災地変に起因する損害、飛来物や盗難による損害などは保証対象外です。
まとめ
蓄電池導入を検討中の方にとって、最適なローン選びは費用の負担を左右する重要な要素です。蓄電池購入に利用できる4種類のローンについて、金利や審査の通りやすさ、返済期間など、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、最適なものを選びましょう。ご自身の状況や優先順位に合わせて、無理のない返済計画を立てられることが大切です。
また、借り換えや補助金制度を活用することで、負担を軽減することも可能です。最適なローンを見つけ、快適なライフスタイルを実現しましょう。