この記事でわかること
- 給湯器を壊れるまで使うリスクがわかる
- 給湯器の交換タイミングがわかる
- 給湯器を交換するためのポイントがわかる
給湯器を壊れるまで使う4つのリスク
ガス給湯器を壊れるまで使い続けたいと考える人は多いかもしれません。
しかし給湯器を壊れるまで使い続けるメリットは少なく、むしろリスクが大きいと言えます。
まずは給湯器を壊れるまで使い続けるリスクを4つ紹介します。
場合によっては重大な事故やトラブルにつながるため、必ず確認しましょう。
給湯器の故障による事故
給湯器が劣化したまま使用すると、故障によって火災事故や一酸化炭素中毒といった事故のリスクが高まります。
特に故障した給湯器は、ガスを燃やしてお湯を温める際に、酸素を十分に取り込みにくくなり、不完全燃焼を起こしやすくなります。
不完全燃焼は人体に有害な一酸化炭素が発生し、健康被害や死亡事故につながるため非常に危険です。
なお、ガス給湯器の使用期間が10年以内では、事故発生率のうち経年劣化が原因となる事故は1%未満とされています。
しかし、使用期間が15~20年では15.7%、30年を超えると発生した事故のうち39.8%が経年劣化が原因です。
安全を考えると、10年を超えた段階で交換を検討しましょう。
ガス代や水道光熱費が高騰する可能性
古いガス給湯器は最新の給湯器と比べるとエネルギー効率が低いモデルが多くあります。
また、経年劣化によって本来の性能よりもお湯を沸かす効率が落ちていることが考えられるため、以前よりもガス代や水道光熱費が高騰する可能性が考えられるでしょう。
一方、新しいガス給湯器は節約機能が追加されているだけでなく、エネルギー効率の高い製品が多くあります。
たとえば、リンナイでは、エコジョーズ機種を選ぶことで従来の機種よりもガス代の節約になります。
もし、節約のつもりで古い給湯器を使い続けている場合、エネルギー効率の面からみると、損失が大きくなっていることが考えられます。
そのため、調子が悪くなったら無理に使い続けず、交換することをおすすめします。
故障時にすぐ交換できない
給湯器が故障した際に急いで業者へ連絡をしても、すぐに対応してもらうのは難しいです。
在庫の状況次第では給湯器の発注が必要で、交換までに時間がかかることもあるため、使いたいときにお湯が使えないケースも考えられるでしょう。
お湯が使えないと生活が不便になるだけでなく、故障した時間帯やタイミングによっては、割増料金など余計な費用がかかってしまうこともあります。
また、給湯器本体の故障以外にも配管などが故障していれば、その分の交換費用が必要です。
故障後の交換だと余裕を持った機種選定ができない
給湯器が壊れてから交換するとなると、すぐに交換する必要があり、余裕を持った機種選びがしにくくなります。
たとえば、高効率で多機能の給湯機に交換したいと考えていても、注文してから届くまでに時間がかかれば、交換の選択肢からは外さざるを得ないこともあります。
ほかにも在庫がある機種から選ぶ場合や業者の言われたままに交換するケースもあるため、トラブルに繋がる可能性もゼロではありません。
また、機種だけでなく見積もりの比較も行う余裕もなく、業者選びも難しくなります。
もし給湯器の交換を考えているのであれば、壊れたときのことを考えて事前に給湯器の情報を集めておきましょう。
給湯器が壊れる前に交換するためのポイント
給湯器の寿命を正しく理解し、壊れる前兆を判断できれば、余計な出費を抑えて経済的に給湯器の交換ができます。
ここでは給湯器が壊れる前に交換するためのポイントを紹介します。
給湯器の寿命である10年を目安に交換する
給湯器の寿命は機種や使い方によって異なりますが、どのメーカーの給湯器も設置してから10年程度は安全に使えるように設計されています。
ガス給湯器の使用期間が10年未満であれば、事故のリスクは1%を下回りますが、それ以降は徐々にリスクが高まっていきます。
ただし、使用期間が10年以内であっても、早ければ7~8年で機器の不調が出ることも考えられます。
ほかにもエネルギー効率が落ちて以前よりもガス消費量が増えるケースも考えられるため、既に設置から10年近く経っているのであれば、こまめに給湯器の状態を確認して交換のタイミングを計りましょう。
壊れる前のサインがないか確認する
給湯器の寿命とされる10年を境に不具合は起きやすくなります。
たとえば、お湯が出ない、追いだきができない場合は、故障が起きて、給湯器が正常に作動できていないことが考えられます。
また、リモコンにエラーコードが表示されることがありますが、その頻度が多くなるのも壊れる前の症状かもしれません。
ほかにも給湯器本体の異音や錆の発生、ブレーカーが何度も作動する場合は、給湯器の劣化が考えられます。
こういった予兆を見逃さないようにしましょう。
特に寒いシーズンは給湯器の使用頻度が上がり、壊れやすい傾向があります。
夏から秋のうちに使っていて気になる点があれば、早めに確認して交換を考えておくと安心です。
希望する機種を選ぶ
給湯器の価格は機能によって大きく異なるため、機能を重視するのか価格を重視するのかを事前に決めておくと、新しい給湯器を選びやすくなります。
もし、機能で給湯器を選ぶのであれば、給湯機能のほかにも、追い焚き機能や暖房機能など、必要な機能が搭載されているかどうかを確認したうえで候補の給湯器を見つけましょう。
ほかにも、業者からおすすめ機種を提案してもらうのも一つの方法です。
今使っている給湯器に対して悩みがあれば、それをしっかりと担当者に伝えて悩みに合った機種を聞いてみましょう。
まとめ
節約を目的に古い給湯器を壊れるまで使い続けることは、ガス代や水道光熱費が高騰しやすいだけでなく、重大な事故やトラブルにつながるためおすすめできません。
もしガス給湯器の交換を考えているのであれば、壊れる前に交換することが大切です。
その際は寿命の目安である10年を基準に考え、ガス給湯器に不調が無いか一度確認してみてください。
また、事前に給湯器の費用相場や希望する機種を探しておくと、余計な出費を抑えることができ、交換の際もスムーズです。
給湯器の交換費用についてはこちらも確認しておいください。
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給湯器の耐用年数注)は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。
給湯器の交換費用は20万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。
注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。