エコジョーズとエコキュート、どちらがお得?

エコジョーズとエコキュート、どちらがお得?

給湯設備を新しくする際に、エコジョーズとエコキュートのどちらを導入すべきか迷っている人のために、それぞれの違いやメリット・デメリットを紹介します。エコジョーズとエコキュートどちらがどんな人に向いているのかについても紹介しますので、ご自身のライフスタイルや住環境に合った給湯器選びの参考にしてください。

最終更新日:2025年09月29日公開日:2025年09月29日

目 次

この記事でわかること

  • エコジョーズとエコキュートの違い
  • エコジョーズとエコキュートのどちらを選ぶとお得か
  • エコジョーズとエコキュートのメリット・デメリット

エコジョーズとエコキュートの違い

エコジョーズとエコキュートの主な違いは以下の表のとおりです。

エコジョーズ

エコキュート

仕組み

瞬間湯沸かし式

貯湯式

初期費用(設置費用)

安め(約16〜22万円)

高め(約30〜85万円)

ランニングコスト(年間)

高め(約77,000円) 注)

安め(約41,000円) 注)

設置スペース

コンパクト

ある程度の広さが必要

注) ランニングコストは2025年8月時点の三菱電機のシミュレーション結果より引用。条件は下記の通り。

JIS C 9220を東京エリア(標準地)の給水・外気温度に基づいて換算し、1日あたりの給湯使用量を4人世帯:約460L(湯温40℃)と想定し、下記条件にて試算。
エコキュートはSRT-P377UBで試算。
電気代は2025年1月時点の東京電力エナジーパートナーの「スマートライフL」の数値を使用(契約容量10kVA)。
都市ガス代は東京ガス(2025年1月調査)の数値を使用。
基本料金1,056円、単価161.55円/m³、単位発熱量45MJ/m³で算出。


ここからは、それぞれについて詳しく紹介します。

仕組み

エコジョーズとエコキュートは給湯方式が異なります。エコジョーズはガスを用いた瞬間式の給湯器のため、必要なときに必要な量だけお湯をつくる仕組みです。お湯切れの心配がなく、使いたいときにすぐに給湯できるのが特長です。

一方で、エコキュートは貯湯式となっており、作ったお湯をタンクに貯めておき、必要なときにそのお湯を使用します。大量に使うと湯切れの可能性がありますが、地震や台風による断水・停電などの際に非常用のお湯・水として利用できるメリットもあります。

初期費用(設置費用)とランニングコスト

エコジョーズは初期費用(設置費用)が約16〜22万円となりますが、ランニングコストは約77,000円と高めです。一方で、エコキュートは初期費用(設置費用)が約30〜85万円と高めで、ランニングコストは約41,000円と抑えられています。

ただし、初期費用は製品の機種やメーカー、設置を依頼する業者によっても異なるため、一概にはいえません。また、ランニングコストは使用量によっても異なるため、用途や一緒に住んでいる家族の人数によっても差が出てきます。家族の人数が多い場合やお湯の使用量が多い家庭では、ランニングコストの影響が大きくなるでしょう。

必要な設置スペース

エコジョーズとエコキュートではそもそもの本体サイズが異なります。エコジョーズは本体がコンパクトで、エコキュートの約10分の1の大きさです。そこまで広い設置場所が用意できなくても問題ありません。

一方で、エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプユニットが必要となるため、それなりのスペースを有します。マンションや都市部の住宅ではスペースの確保が難しい場合もあるでしょう。

エコジョーズとエコキュート、どちらを選ぶとお得?

どちらを選んでも、従来型の給湯器よりも光熱費の節約効果が期待できる点では共通しています。しかし、「どちらがお得か」は一概には言えません。ガスや電気の使用量など、各家庭のライフスタイルによって異なるためです。

このあと紹介するメリット・デメリットの比較を参考にしながら、ご自身やご家族のライフスタイルに合った機種を選びましょう。

給湯器の選び方については、以下の記事で詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。

給湯器の選び方

エコジョーズとは

エコジョーズとは

エコジョーズは、ガスを使ってお湯を沸かすガス給湯器です。基本的な仕組みは従来のガス給湯器と同様、ガスの燃焼によって水を加熱しますが、従来型では捨てていた排気熱を再利用することで、より効率よくお湯をつくるのが特長です。

排気熱を再利用することで、少ないエネルギーで同じ量のお湯をつくれるため、光熱費の削減につながります。エコジョーズはガス給湯器の中でも省エネ性に優れており、給湯コストの節約にも役立つのが強みといえるでしょう。

エコジョーズのメリット・デメリット

ここではまず、エコジョーズのメリットとデメリットを紹介します。なお、エコジョーズのメリットと注意点は次のページにも詳しく紹介されています。ぜひご覧ください。


エコジョーズのメリットと注意点

エコジョーズのメリット

エコジョーズのメリットは以下のとおりです。

  • 従来のガス給湯器と比べて熱効率が高くガス使用量を減らせるため、ランニングコストが比較的安い
  • 初期費用(導入費用)がエコキュートと比べて安い
  • 限られた設置スペースでも設置しやすい
  • お湯切れのリスクがなく、減圧もないため高い水圧で利用できる

従来のガス設備を今後も使いたい人には、設備を大きく変更せずにコストを削減できるためメリットが大きいでしょう。そのほか、瞬間式のためタンクにお湯を貯める必要がなく、飲用にも使える清潔なお湯をいつでも利用できる点もメリットです。

エコジョーズのデメリット

エコジョーズのデメリットは以下のとおりです。

  • 初期費用は従来型のガス給湯器よりも高くなるケースがある
  • ドレン排水を処理するための工事が追加になる場合がある
  • ガスの使用量が少ない場合、節約効果を感じにくくなる可能性がある
  • マンションの場合、設置できないことがある

エコジョーズの機種のうち、シンプルなものであれば従来のガス給湯器の販売価格とあまり差はありません。しかし、上位モデルの場合、導入費用が高くなる場合があります。また、エコジョーズはガスを多く使うほど節約効果が得られるため、単身世帯や少人数の家庭では、節約効果を感じにくくなる可能性があります。

エコジョーズが向いているのはどのような人か

ここからは、エコジョーズが向いている人はどのような人なのか、自分が向いているのかを把握するために、以下の2つを紹介します。

  • 初期費用をできるだけ抑えたい
  • お湯切れの心配がない給湯器を使いたい

初期費用をできるだけ抑えたい

前述したように、エコキュートに比べて初期費用が低めであるため、コストを抑えて給湯器を導入したい方に適しています。

ガス会社の中にはエコジョーズを導入している家庭に合わせた料金メニューを用意している場合もあります。ランニングコストを抑えたい場合は、そうした料金メニューも活用してみましょう。

お湯切れの心配がない給湯器を使いたい

お湯を使う機会が多く、お湯切れのない給湯器を使いたい方にはエコジョーズが適しています。エコキュートは貯湯式という仕組みの都合上、お湯切れのリスクを避けられません。

エコジョーズは従来のガス型給湯器と同様瞬間式のため、お湯を沸かしてすぐに使えるのが特長です。お湯の使用頻度が高い家庭には、エコジョーズの方が安心して使えるでしょう。

東京ガスの機器交換ではエコジョーズを取り扱っております。オンラインでスムーズに見積もりから提案まで行い、幅広い住宅設備に柔軟に対応しています。販売価格には商品代金と基本工事費が含まれており、料金設定が明確で分かりやすいことが特長です。あとから追加費用が発生することがないため、安心してご依頼いただけます。

エコキュートとは

エコキュートは、電気と空気の熱でお湯を作る電気給湯器です。「ヒートポンプ」と呼ばれる仕組みにより、空気中の熱を取り込み、少ない電力で効率よくお湯を作ります。主に電気代の安い夜間の時間帯にお湯を沸かして貯湯タンクにため、日中はそのお湯を使うというスタイルです。

お湯を作る際に電気しか使わないため、電気代のみが生じるのが特長です。また、同じ電気のみで動く電気温水器と比べると、およそ3分の1まで電気代を抑えられる点が強みといえます。

エコキュートのメリット・デメリット

ここからはエコジョーズと同じように、エコキュートのメリットとデメリットをみていきましょう。ぜひ自分の求める条件に合うかどうかの参考にしてください。

エコキュートのメリット

エコキュートのメリットは以下のとおりです。

  • 少ない電力でお湯を作れるため、ランニングコストの節約につながる
  • 電気と併せて自然エネルギー(空気の力)を利用してお湯を作るため、環境に優しい
  • 一定量のお湯を貯めておくことができるため、災害に強い

エコキュートはランニングコストが低く、太陽光発電システムやオール電化住宅の方は安さを実感しやすいでしょう。また、自治体によって独自の補助金制度が設けられている場合があります。導入を検討する際は、居住地域の制度を事前に調べておくと安心です。

エコキュートのデメリット

エコキュートのデメリットは以下のとおりです。

  • 初期費用(設置費用)が高い
  • ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つを設置するスペースが必要になる
  • ヒートポンプユニットからの稼働音が気になる場合がある
  • 貯湯タンクから貯めたお湯を送るため、水圧がやや弱い傾向
  • お湯の使用量によってお湯切れの心配がある

ただし、初期費用に関しては補助金制度の活用でカバーできるケースもあります。

エコキュートが向いているのはどのような人か

ここからは、エコキュートが向いている人はどのような人なのかを紹介します。

  • ランニングコストをできるだけ抑えたい
  • オール電化を検討している

ランニングコストをできるだけ抑えたい

エコキュートはランニングコストを低くしたい人に向いています。電気代の安い夜間にお湯を作るため、日中の使用に比べて大幅な節約が可能です。特にお湯の使用量が日によって大きく変わらない家庭であれば、より節約効果を実感できるでしょう。

ただし、お湯切れになった場合は再度沸かさなければなりません。沸かし直しの時間帯によっては高い電気代が適用される可能性もあります。家族構成や使用量に合った適切なタンク容量の選定が重要です。

オール電化を検討している

オール電化住宅を導入済み、もしくは新築・リフォームで導入を検討している方には、エコキュートが特におすすめです。プロパンガスは都市ガスよりも単価が高いため、プロパンからの切り替えで光熱費が大幅に下がる可能性があります。

また、多くの電力会社ではオール電化向けの割安な料金メニューを用意しています。エコキュートを導入し、オール電化への移行とランニングコストの削減を両立したい方は適しているといえるでしょう。

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

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給湯器の耐用年数注)は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。

給湯器の交換費用は20万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。

注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。

東京ガスの機器交換
  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます

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