給湯器の交換費用相場(設置タイプおよび機能別)と交換時の注意点【戸建て】

給湯器の交換費用相場(設置タイプおよび機能別)と交換時の注意点【戸建て】

戸建ての給湯器交換の費用相場は、給湯器の種類や設置タイプによって異なります。自宅の用途に合ったものを選択することで、無駄な出費を抑えることが可能です。本記事では、戸建ての給湯器の費用相場や工事費用、設置の際に気をつけるべきポイントなどについて紹介します。

最終更新日:2024年10月16日公開日:2024年10月16日

目 次

この記事でわかること

・給湯器交換の費用の相場がわかる!

・機能や種類による費用の違いがわかる!

・給湯器を設置する際に気を付けるべきポイントがわかる!

戸建ての給湯器交換の費用相場と必要性

まずはじめに、給湯器交換の費用相場と、交換する必要性について、それぞれ見ていきましょう。

給湯器交換の費用相場

給湯器の販売価格帯のグラフ

上のグラフは、東京ガスでガス給湯器を交換したお客さまの費用相場 です。注1)

交換にかかる費用は、給湯器の種類や性能、設置場所の条件などにより変動しますが、費用の相場としては暖房機能がないもので15万円~20万円、暖房機能付きで30~35万円 となっています。注2)

また、追いだきができるタイプと追いだきができないタイプでは、後者の方が安価です。
機能によって価格に差が生まれる場合もあるため、必要な機能を踏まえて費用を検討しましょう。

注1)2024年4月9日~8月2日の「東京ガスの機器交換」の販売実績より
注2)本体、リモコン、工事費込みの価格です。

給湯器は適切なメンテナンス・交換が大切

給湯器は適切なメンテナンス・交換が大切

給湯器の交換は安くても10万円以上はかかるため、なかなか交換に踏み切れない方もいるでしょう。しかし、給湯器は経年劣化により機能の低下や故障が生じるため、メンテナンスや交換は欠かせません。

メーカーは、ガス給湯器が安全上支障なく使用できる期間(耐用年数)を、製造から10年と定めています。この10年という期間が、交換を考える際の目安となるでしょう。しかし、給湯器の使用状況や設置環境によっては、耐用年数よりも前に故障する場合もあります。例えば、水漏れや異音、湯温が不安定といった症状は故障のサインです。これらの症状が出ているにもかかわらず放置していると、耐用年数が経過していなくても交換が必要になったり、事故が起こったりする可能性があります。

安全で快適な生活を維持するために、こまめに点検をして定期的なメンテナンスをしつつ、思わぬ故障や事故が生じる前に早めに交換をしましょう。

戸建ての給湯器の種類・設置タイプ・機能

戸建ての給湯器には、ガス給湯器、電気給湯器、石油給湯器の3種類があります。それぞれの特徴は下表のとおりです。

種類

イメージ図

特徴

ガス給湯器

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  • 給湯器内部に水が通るとスイッチが入り、ガスを利用した熱交換でお湯が作る
  • 必要な時に必要な時だけお湯を作る「瞬間式」のため、湯切れの心配がない
  • お湯を温めるのはガスだが、給湯器自体は電気で動く
  • 設置スペースや設置コストは少ない

電気給湯器

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  • 電気ヒートポンプと呼ばれる仕組みを利用して、空気中の熱を集めてお湯を沸かす・ヒートポンプユニットで作られたお湯は貯湯ユニットのタンクに貯める。
  • お湯切れすることがある
  • エネルギーの効率が高い
  • 設置スペースやコストは大きい

石油給湯器

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  • 石油を燃料にしてお湯を沸かす
  • 寒冷地での需要が高い

それぞれのタイプには省エネ性の高い機種も存在しており、「東京ガスの機器交換」では、省エネガス給湯器の「エコジョーズ」を取り扱っています。また、「東京ガスの機器交換」としては取り扱いはありませんが、省エネ電気給湯器としては「エコキュート」、省エネ石油給湯器としては「エコフィール」が代表的です。

ガス給湯器の種類

ガス給湯器は、電気給湯器のような貯水用のタンクを備える必要がないため、設置スペースが少なくすみます。その分、設置費用が安いことも特長です。

ここでは、東京ガスが取り扱うガス給湯器の種類と設置タイプについて、詳しく見ていきましょう。

ガス給湯器の種類

ガス給湯器の種類は、給湯専用、ふろ給湯器、暖房付きふろ給湯器、暖房専用の4つです。それぞれの特長は下表のとおりです。

種類

イメージ図

特徴

給湯専用

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  • 給湯のみ可能
  • 1台でキッチンやシャワーなどの給湯が可能

ふろ給湯器

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  • 給湯と追いだきが可能
  • 1台でキッチンやシャワーなどの給湯が可能
  • 自動湯はり、追いだきが可能

暖房付ふろ給湯器

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  • 給湯、追いだき、暖房が可能
  • 給湯、自動湯はり、追いだき、暖房機能を備えたタイプ
  • 別名は給湯暖房熱源機やTES(東京ガスエコシステム)
  • 浴室乾燥機やミストサウナ、床暖房なども使用可能

暖房専用

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  • 暖房のみ可能
  • 浴室乾燥機やミストサウナ、床暖房などが使用可能
  • 給湯器が複数台ある場合に使用

給湯器は給湯専用が安く、ふろ給湯器、暖房付きふろ給湯器の順に価格が上がります。

ガス給湯器の設置タイプ

ガス給湯器の設置タイプは屋外壁掛型、屋外据置型、浴槽隣接設置型、屋内設置型に分けられます。設置タイプ別の特徴は、下表のとおりです。

設置タイプ

イメージ図

特徴

屋外壁掛型

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  • 屋外の壁に設置されている
  • 配管カバーで配管を保護している場合や据置台を用いて地面に設置している場合がある

屋外据置型

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  • 屋外の地面に設置されている
  • ガスや給水、給湯の配管が給湯器側面から出ている

浴室隣接設置型

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  • 浴室に隣接して設置されている
  • 配管は給湯器側面と背面から出ており浴槽と直結している

屋内設置型

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  • 浴室内や洗面所などにふろ釜が設置されている

ガス給湯器を交換する場合、現在使用している設置タイプでの交換になります。設置タイプは変更できないため、給湯器がどの場所に、どのように設置されているか確認しておきましょう。

ガスふろ給湯器のおもな機能分類

ガスふろ給湯器は機能によってはおもに給湯専用、オート、フルオートに分類されます。それぞれのが備えている機能における特長は、下表のとおりです。


機能

イメージ図

特徴

給湯専用

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  • お湯はり
  • 自動停止

オート

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  • お湯はり
  • 自動停止
  • 保温
  • 足し湯はボタン操作が必要

フルオート

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  • お湯はり
  • 自動停止
  • 保温
  • たし湯注)
  • 配管洗浄機能
    注)一部メーカーではオートでも対応

追いだき機能をよく利用する場合や、大人数のため湯量や湯温が下がりやすい場合は、フルオートタイプがおすすめです。

交換費用の相場はオートに比べて、フルオートの方が高くなります。オートとフルオートは相互に交換可能ですので、使用状況に応じて必要な機能なタイプを検討しましょう。

エコジョーズとは?

エコジョーズとは?

「東京ガスの機器交換」では、通常のガス給湯器の他に、高効率省エネガスふろ給湯器の「エコジョーズ」を取り扱っています。

エコジョーズは、少ないガス量でお湯を沸かす、省エネ性に優れた高効率型の給湯器です。
本来は使わずに捨てられる排気熱を有効活用して水を温めるため、少ないガス量でお湯を効率よく温めることができます。

導入費用は高いですが、ガスの使用量が減るため、ランニングコストが安くなります。例えば、「東京ガスの機器交換」で給湯器を交換する場合、エコジョーズへの交換費用は従来型の交換費用に比べて、約2万円〜約3万円高くなる場合もあります。しかし、10年間の節約効果は約30,000円〜約80,000円となるため、節約効果の方が十分大きいといえるでしょう。

設置タイプとしては壁掛型、据置型ともに選択可能で、機能はオート、フルオートのどちらかが給湯器が選べます。ぜひ、給湯器交換の際に検討してみてください。

戸建ての屋外壁掛型の給湯器交換の費用相場

下表は、屋外壁掛型の給湯器を交換する場合の費用相場を、給湯器の機能別に比較したものです。

機能

費用相場

給湯専用

約95,000円~約120,000円

オート

約150,000円~約180,000円

フルオート

約160,000円~約180,000円

オート(エコジョーズ)

約180,000円~約200,000円

フルオート(エコジョーズ)

約190,000円~約210,000円

注)2024年10月時点の価格です
注)リンナイの製品を参考に掲載

屋外壁掛型では、給湯器の機能によって交換費用に差があり、給湯専用と暖房付きではで約多い場合で約15万円の差があります。また、同じ機能であっても、給湯器の号数が大きくなれば価格も上がります。一方、給湯器のメーカーによる価格差はほとんどありません。

エコジョーズの場合、壁掛型は据置型より交換費用が安くなります。例えば、オートタイプであれば、据置型より壁掛型の方が約1万円〜約2万円安いです。

なお、先述の通り設置タイプは変更することはできません。現在の設置タイプを確認するとともに、家庭の使用状況や使用人数に応じた給湯器への交換を検討しましょう。

戸建ての屋外据置型の給湯器交換の費用相場

屋外据置型の給湯器交換の費用相場を、機能別に下表に示します。

機能

費用相場

給湯専用

約110,000円~約130,000円

オート

約170,000円~約180,000円

フルオート

約180,000円~約190,000円

オート(エコジョーズ)

約180,000円~約200,000円

フルオート(エコジョーズ)

約200,000円~約220,000円

注)2024年10月時点の価格です

据置型の給湯器も、壁掛型と同じように給湯器の機能によって交換費用が大きく変わります。また、給湯器の号数が大きくなるほど価格が高くなる点や、給湯器のメーカーによる価格差はほとんどない点も、壁掛け型と同じです。

一般的には壁掛型に比べると据置型の方が、交換費用が高くなります。例えば同じフルオートタイプの場合でも、壁掛型に比べると、据置型の方が約2万円高いです。

こちらも設置タイプの交換はできないので、事前に設置タイプを確認しておきましょう。家庭の使用状況や使用人数を確認して、適切な給湯器を選定してください。

ガス給湯器の工事費用について

ガス給湯器の工事には、以下の費用が含まれます。

  • 出張費
  • 既存の機器撤去
  • 取付工事
  • 機器の操作説明
  • 廃棄処分
  • 運搬費や駐車場代などの諸経費

これらの基本工事費用に給湯器の販売価格を含んだ価格が、交換工事の費用です。

基本工事費は、給湯器の機能によって異なります。給湯器の違いによる「東京ガスの機器交換」の基本工事費は、下表のとおりです。

給湯器の種類

工事費(税込)

給湯専用

40,700円

給湯専用(エコジョーズ)

45,100円

ふろ給湯器

49,500円

ふろ給湯器(エコジョーズ)

53,900円

暖房付きふろ給湯器

70,400円

暖房付きふろ給湯器(エコジョーズ)

74,800円

参照:東京ガス「給湯器の工事費用」
注)2024年10月時点の価格です

給湯専用に比べて、ふろ給湯器や暖房付きふろ給湯器の方が工事費用が高くなります。

給湯器の設置状況によって、基本工事費に加えて、追加費用が必要な場合もあります。事前に設置状況を伝えて、工事費用がどの程度増えるか確認しておきましょう。

ガス給湯器交換の際に気を付けるポイント

ガス給湯器交換の際に、気をつけるポイントは以下の5つです。

  • 法令で定められた給湯器の設置基準を満たす
  • 環境や気候に合った給湯器を選ぶ
  • 湯量の悩みも一緒に解決する場合は号数を見直す
  • 必ずしも同じメーカーである必要はない
  • 給湯器の交換工事は有資格者でなければできない

それぞれのポイントについて詳しく解説しています。

法令で定められた給湯器の設置基準を満たす

可燃性のあるガスを利用する給湯器は、火災予防のため、「消防法に基づく火災予防条例第八条」によって設置基準が定められています。具体的な基準としては、以下が挙げられます。

  • 引火性の危険物や業務用薬品を使用する場所に設置しない
  • 可燃物と排気口出口または機器と適切な距離が保たれている
  • 建物に設ける窓やドアなどの開口部と排気口出口が適切な距離で保たれている
  • 機器の修理・点検のため適切な作業スペースが保たれている

設置する際には、これらの基準を満たしているかの確認が必要です。

湯量の悩みも一緒に解決する場合は号数を見直す

湯量の悩みも一緒に解決する場合は号数を見直す

給湯器には号数があり、水温+ 25℃のお湯が1分間に出る量が号数によって変わります。給湯器交換の際には、家庭で必要な湯量によって号数を見直しましょう。


家庭で使用される号数は、16号、20号、24号が一般的です。各号の特徴は下表のとおりです。

号数

特徴

16号

複数同時の使用は難しく単身者向け

20号

2ヵ所同時に使用でき2〜3人世帯向け

24号

3ヵ所以上同時使用ができ4人以上の世帯向け


20号や24号であれば、シャワーとキッチンなど複数同時に使用ができます。また、号数ごとに世帯人員の目安があります。目安を参考にして、必要な湯量にあった給湯器の号数を選択しましょう。

必ずしも同じメーカーである必要はない

価格や機能、耐用年数については、給湯器メーカーによる違いは違いはほとんどありません。そのため、給湯器を交換する場合は、必ずしもこれまでと同じメーカーにする必要はないのです。

とはいえ、細かい性能の違いやデザイン、保証内容などメーカーごとに違う部分もあるため、メーカーの変更を検討したい場合は、メーカーごとの違いを比較して、自分にあったものを選びましょう。

「東京ガスの機器交換」が取り扱っている、給湯器の主なメーカーは以下の3つです。

  • リンナイ
  • ノーリツ
  • パロマ

給湯器の交換工事は有資格者でなければできない

電気・ガス・水道

給湯器の交換・設置にはガス配管などの工事が必須なので、資格や免許がなければ施工できません。

給湯器本体の設置には資格が必要ないため、本体のみ自分で設置して、ガス配管などの専門的な部分のみ依頼すればいいと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、無資格者による給湯器交換は以下のようなトラブルのリスクがあり、法令違反にも当たります。

  • ガス漏れ
  • 給湯器の破損
  • 施工時の怪我
  • 故障や破損時にメーカー保証が困難

事故や故障を防ぐためにも、給湯器の交換はガス会社など専門の業者に依頼しましょう。また、多くの業者では給湯器の交換には、給湯器本体の購入と本体やリモコンの設置、ガス配管などの工事がセットになっています。交換を検討する場合は、自分で設置するのではなく、専門性の高い業者に依頼しましょう。

「東京ガスの機器交換」のおすすめのガス給湯器

「東京ガスの機器交換」がおすすめする戸建て向け給湯器は、下表の4つです。おすすめポイントと一緒に紹介するので、給湯器選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

給湯器名

イメージ図

おすすめのポイント

パロマ高効率ふろ給湯器

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  • ガス使用量を抑えられるエコジョーズ
  • 配管クリーン機能が標準搭載

リンナイ高効率ふろ給湯器

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  • ガス使用量を抑えられるエコジョーズ
  • 省エネをサポートするエコ機能が搭載

ノーリツ高効率暖房付きふろ給湯器

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  • ガス使用量を抑えられるエコジョーズ
  • スイッチを押すと自動で省エネ機能が使用可能

リンナイ高効率暖房付きふろ給湯器

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  • ガス使用量を抑えられるエコジョーズ
  • 省エネをサポートするエコ機能が搭載

エコジョーズは従来型の給湯器に比べて、ガス使用量が抑えられるため、ガス代が安くなり長期的な使用を考慮すると経済的なのでおすすめです。初期費用は従来型の方が安いですが、約10年の耐用年数以内に、初期費用分の差額を回収できる場合が多いです。

給湯器の購入・買い替えは「東京ガスの機器交換」にご相談を

給湯器の購入や買い替えは、頻繁にあるイベントではないため、どれを選べばいいか悩む場合も多いでしょう。安全かつ安心して給湯器を使用するためには、適切なメンテナンスに加えて、約10年の耐用年数をめどに交換を検討することがおすすめです。

また、給湯器は給湯器の種類や機能、設置タイプによって交換費用が異なります。ぜひ、「東京ガスの機器交換」にご相談いただき、給湯器の種類や交換にかかる費用の違いをふまえて、給湯器の交換を検討してください。

また、「東京ガスの機器交換」では、給湯器交換にいくらかかるか、おまかせ見積もりが可能です。事前に給湯器交換にかかる費用の見積もりをして、交換費用に納得していただいたうえで、安心して給湯器の購入・買い替えをサポートします。

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

おうちの機器なら、東京ガスの機器交換!

給湯器の耐用年数注)は約10年です。また、メーカーには保有期間を定めている部品もあり、長期間使用の際に修理を受けられないケースもあります。

給湯器の交換費用は20万円以内に収まることが多いです。10年以上経つと故障の頻度も増えるため、一回の金額は修理の方が安くとも何度も修理を繰り返すよりも新しい機器に交換することをおすすめします。

注)各メーカーが定める、安全上支障なく使用できる標準使用期間を指します。

東京ガスの機器交換
  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます