洗面台

洗面台のサイズはどうやって決める?選び方や注意点を徹底解説

洗面台のサイズは、条件を満たせば、リフォームの際に変更することができます。 本記事では、記事の前半では洗面台のサイズについて解説した上で、選び方や気をつけるべきポイントについても触れていきます。

最終更新日:2024年05月24日公開日:2024年05月24日

目 次

洗面台のサイズとはどこの寸法?おすすめのサイズは?

まずは、洗面台をリフォームする際に重要な寸法である「間口(横幅)」「高さ」「奥行き」について、それぞれ説明します。

洗面台の間口(幅)

洗面台のサイズのうち、空間や使い勝手にもっとも影響を与えるのが間口(幅)です。

洗面台の間口は「60cm」「75cm」「90cm」が一般的なサイズですが、脱衣場が広い住宅では「100cm」や「120cm」といった大きな幅の洗面台も存在します。

また、リフォームの際には、お好みの組み合わせで間口をカスタマイズすることができます。
例えば90cmの間口ならば「洗面台本体75cm+キャビネット15cm=合計90cm」といった組み合わせにすることも可能です。

特に広い住宅では「165cm」や「180cm」など、各メーカーの規格を超えたダブルボウルタイプで、2人が並べるほどの洗面台もあります。
これらはエスクア(TOTO)やルミシス(LIXIL)といったセミオーダーのシリーズで対応することが可能です。

洗面台の高さ(カウンター高さ・全高)

洗面台の高さには「カウンター高さ」と「全高」の2種類があります。

カウンター高さは床からカウンターまでの高さを指すものです。
カウンター高さは「75cm」「80cm」「85cm」があり、使用する人の体格に合わせて選ぶことができます。
全高は、床からミラーキャビネットを含めた洗面台全体の高さです。
全高は「190cm」が一般的ですが、天井高が低い住宅や、天井梁(はり)などの障害物がある住宅では「180cm」に対応したミラーキャビネットを選択する必要があります。

洗面台の奥行き(カウンター・ミラーキャビネットの奥行き)

洗面台の奥行きは「カウンター」と「ミラーキャビネット」の2つを考慮する必要があります。

カウンターの奥行きはメーカーやシリーズによってさまざまですが、「45〜55cm」が一般的です。
なお、カウンターの奥行きはオプションでのサイズ変更ができないので、ご自宅に合ったメーカーやシリーズの洗面台を選ぶ必要があります。

ミラーキャビネットには、収納がない1枚鏡と、鏡が扉になっていて内側に収納がついているタイプがあり、これによって奥行きに違いがあります。
洗面台の横壁にブレーカーなどの障害物がある場合、収納付きミラーキャビネットの扉がきちんと開くかどうか、事前に確認を取っておきましょう。

洗面台サイズの選び方

リフォーム 相談

洗面台のサイズは、設置空間や家族構成、ライフスタイルなどの、様々な要素を鑑みて選ばなければなりません。
ここでは「間口」「高さ」「奥行き」ごとに、サイズを選ぶ際のポイントを見ていきましょう。

間口の選び方

基本的には既存の洗面台と同じ間口(幅)を選ぶのがおすすめですが、お好みの寸法にサイズアップ・サイズダウンすることも可能です。

ただし、洗面台の寸法に対して、プラス5mm程のクリアランスが必要になることは留意しておいてください。
壁から壁までが90cmピッタリの空間には、物理的に90cmの洗面台を設置することができません。

また、間口の変更は、洗面台の使用感に影響を与えやすいことも覚えておきましょう。
「洗面台の間口をサイズアップしたことでバスタオルなどの収納スペースがなくなってしまった」という事例もあります。
リフォーム後の使い勝手を想像して選択しましょう。

洗面台が大きすぎると感じているお宅では、洗面台本体と専用のトールキャビネットに設備を分けて、機能性の向上をはかることもできます。
例:既存洗面台が90cmの場合:洗面台75cm+トールキャビネット15cmに変更

高さの選び方

洗面台のカウンター高さは、実際に利用する人の体格に合わせて選びましょう。
カウンターが高すぎると、水をすくったときに腕から肘を伝ってポタポタと水滴がたれ、使用するたびにストレスを感じます。
反対に低すぎると、前屈みになることで腰に負担がかかり、慢性的な腰痛を引き起こす原因となります。
カウンターの高さは下記の計算式を活用し、スリッパやマットの高さを考慮して慎重に選ぶことが重要です。

身長÷2=[適切な高さ]

また、洗面台の一番下から鏡を含めた全体の高さ(全高)は設置箇所の天井高におさまるように「190cm」と「180cm」のどちらかから選択する必要があります。
天井梁(はり)などの障害物がないかを確認しておきましょう。

奥行きの選び方

洗面台の奥行きは商品ごとに固定されているため、間口や高さと異なり、オプションで変更することができません。
そのため、住宅のサイズに合った商品を選ぶ必要があります。

奥行を考慮する際には、洗面台の横に出入り口やお風呂のドアがないかを必ず確認しましょう。
洗面台が廊下やお風呂のドアに被ると、通行の妨げとなり、不便や窮屈さを感じる原因になります。
また、三面鏡などのミラーキャビネットを設置する場合は、横壁にブレーカーが設置されていないかも確認してください。
設置自体はできても、いざ使うときに扉が干渉して開かず、収納が使えないケースがあります。

洗面台のサイズを変更するときに気を付けるポイント

気を付けるポイント

洗面台をリフォームする際、既存のものと同じサイズの商品であれば、問題が生じることはそれほどありません。
しかしサイズ変更をするときには、いくつかの注意点があります。

せっかくのリフォームで後悔しないためにも、注意点を把握しておきましょう。

間口のサイズアップは周辺環境に注意する

洗面台の間口は、本体の左右どちらかにスペースがあればサイズアップすることができます。
しかし両サイドが壁に挟まれている場合や、ギリギリの位置に洗濯機が設置されている環境では、サイズアップすることができません。

また、洗面台が設置されている面の壁や横壁に窓があり、洗面台が被ってしまう場合もサイズアップできないため、周辺環境の環境は入念に行いましょう

ただし、干渉物がコンセントやタオル掛け程度のものであれば、移設した上でサイズアップすることができます。

洗面台のリフォームに伴う間口のサイズアップを希望する際には、業者との打ち合わせ時に、細かく要望を伝えて、どのような対応や追加工事が必要になるかをしっかりと確認しましょう。

間口のサイズダウンはクロス・CFの有無や変色に注意する

洗面台の間口をサイズダウンをする場合は、クロスやクッションフロア(CF)などの内装工事も同時に実施しましょう。

現場によって違いはありますが、洗面台の背面や下部には、クロスやCFが貼られていないことがケースがあります。
このような現場で内装工事をせずにサイズダウンすると、見切れている部分が露出してしまい、仕上がりの見た目がとても悪くなります。

最悪のケースでは配管を通すために開口された穴が見えてしまうこともあります。
この場合には、穴をふさぐための大工工事が必要です。

仮に洗面台の背面や下部まで内装材が貼り込まれていたとしても、隠れていた部分と露出していた箇所では日焼けや汚れによって変色していることもあるため、内装工事は必須と考えた方が良いでしょう。

洗面所の天井高に注意する

洗面台は、脱衣場の床から天井までの高さに収まりきる寸法でなければ設置することができません。

洗面台は下部(洗面化粧台)と上部(ミラーキャビネット)の2つのパーツを組み合わせたとき、下から上までの高さ(全高)が「190cm」となるものが標準の製品です。
すなわち、脱衣場の天井高が190cm以上の空間でないと、標準高さの洗面台を設置することはできないということです。

また、脱衣場の天井高が190cm以上だったとしても、設置箇所の上部に天井梁(はり)などの障害物があれば洗面台と干渉してしまう現場もあります。

このようなケースでは、「全高180cm対応」のミラーキャビネットを選択することになります。

出入り口やお風呂のドアに注意する

洗面台横の壁に、廊下への出入り口やお風呂のドア、窓がある場合は、洗面台の奥行き部分が被らないかどうかを確認する必要があります。

洗面台がドアに被ると、出入りの妨げになるだけでなく、空間に圧迫感がでて、せま苦しい印象となってしまいます。

また、上部にブレーカーが設置されている場合は、三面鏡の扉が干渉して開かなくならないように注意しましょう。
ただし、コンセントやスイッチ、タオル掛け程度であれば、移設してご希望の洗面台を設置することも可能です。

デッドスペースを作らないようにする

脱衣場は、洗面台や洗濯機などの設備が密集している上に、日用品や掃除用具を収納するスペースとしても活用されることが多いです。

このような物が集まる空間にデッドスペースがあると、使い勝手が悪くなり、日々ストレスを感じながら生活することになってしまいます。

洗面所のリフォームは、洗面台と壁の間の仕舞いや、洗濯機との間に設置する収納ワゴンなどの寸法も考慮して計画をたてましょう。

洗面台と壁の間には、オプションのトールキャビネットを設置することで、デザインに統一感がある使い勝手のよい洗面所空間を実現できます。

隙間にトールキャビネットを設置するほどの幅がないときは、垂木を下地にキッチンパネルを使って小物を置けるような隙間埋めのフィラーを造作すると良いでしょう。

使い勝手がイメージできない場合はショールームで確認する

洗面台は、一度工事をすると、少なくとも10年以上は使い続けることになる設備です。
カタログやWebサイトをみながら担当者と打ち合わせをして、それでももイメージが湧かないときは、迷わずショールームへ見学に行くことをおすすめします。

ショールームでは、実物の商品の前に立って、使用するときの姿勢などを試すことができますご自宅で使用しているスリッパの高さやマットの厚みも計算にいれておくと、失敗を避けやすいです。
このとき、ショールームに来られなかった家族の身長も考慮しましょう。

洗面台のサイズは使い勝手に合わせて決めよう

洗面台は、条件がそろえば、リフォームの際にサイズの変更を行うことができます。

ただし、むやみにサイズアップをすると、収納力の低下や動線の妨げとなるので注意が必要です。
反対にサイズダウンをすると、想定外の内装工事をすることとなり、費用がかさむ可能性があります。

洗面台のリフォームは既存の洗面台を撤去したあとの空間と、新しく設置する商品を立体的に想像して計画をすすめましょう。
どうしてもイメージできない場合は、商品の実物が展示されているショールームの活用をおすすめします。

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  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

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