この記事でわかること
- 洗面台のリフォームが自分でできるかどうかがわかる!
- 自分でできる洗面台のプチリフォームがわかる!
- 洗面台のリフォームをDIYするときのポイントがわかる!
洗面台リフォームを自分でやらないほうがいい理由
住宅の水回り設備のなかでは比較的シンプルな構造をしている洗面台ですが、じゅうぶんな知識や技術がない方のDIYは危険です。
ここでは「洗面台をDIYしない方が良い理由」をご紹介します。
商品選定ミス
正しい知識がない状態で商品を選定すると、不適切な商品を購入してしまう危険性があります。
洗面台の商品選定では、天井梁(はり)の有無や横壁に分電盤が設置されていないかなど、周辺の干渉物を考慮しなければなりません。
また、給水・給湯管や排水管が抜けている方向によって必要な部材が違うため、現場の状態に合わせて慎重に選ぶ必要があります。
設置できない商品を選んでしまうと適切な商品を購入し直すことになります。
しかし、使えない洗面台は返品できず、想定よりも費用が高くなる恐れがあるので注意しましょう。
施工不良
適切な知識や技術がない方が工事を行うと、施工不良を起こしやすいです。
給水・給湯管や排水管の切り離しや接続は、現場で使用されている配管の種類によって施工方法が異なります。
間違った方法での施工は漏水事故を引き起こす可能性が高いです。
また、ミラーキャビネットが下地へ適切に固定されずに倒壊する危険性もあります。
特にマンションのような集合住宅での漏水事故は大きなトラブルに発展することもあるため、絶対にご自身では触らないようにしましょう。
商品や宅内の破損
洗面台の交換作業を行うときには、廃材の搬出や商品の搬入といった工程が必須です。
間口60cmほどの洗面台であればひとりで運ぶことは可能ですが、それ以上大きい洗面台を持ちあげて狭い廊下や出入り口を通るのは困難な作業になります。
作業に慣れていない方の場合、搬入出時に新しい商品や室内をぶつけて破損させる可能性があります。
このような事故は養生をしていても完全には防げず、特にマンションのような集合住宅では共用部分を破損させて弁償することになりかねないので絶対にやめましょう。
ケガをする恐れ
洗面台の交換は重量物や電気工具を扱う作業が発生するため、誤って大きなケガを負う危険性があり、作業に慣れていない方が施工を行うことはとても危険です。
せっかくのDIYでも大きなケガをすれば、治療費がかかったりお仕事を休んだりすることになり元も子もありません。
少しでも不安がある方はもちろん、日曜大工などに自信がある方でも、ケガの危険を伴う洗面台の交換はご自身では行わないようにしましょう。
費用が高くつく
費用を抑えるためにDIYを検討する方が多いですが、必要な電動工具や部品の用意、廃材を処分・運搬する業者の手配が必要なため、それらを考慮すると工事業者に依頼したときの作業費よりも割高です。
また、商品選定や施工に失敗したときの費用負担が大きいというデメリットもあります。
商品選定や施工ミスも業者が責任を持って対応してくれるので、リスクヘッジとしても工事業者へ依頼することが最善でしょう。
長い工期がかかる
数々の現場経験を積んできた職人であれば1日で終わる作業でも、慣れていない方が施工すると数日以上を必要とし、その間は洗面台を使用することができません。
また、既存の設備を解体する中で素人では想定できない問題が発生することもあります。
その場合、問題解決のためさらに多くの時間がかかってしまいます。
工事に失敗して業者に修理を依頼しても、他に受注している工事との兼ね合いによってはすぐに対応することが難しい場合があるので、あらかじめ経験豊富な業者へ施工を任せるようにしましょう。
資格が必要な作業がある
洗面台はミラーキャビネットに照明やコンセントが設置されており、これらを使用するためには電源が必要となります。
もともと洗面台用のコンセントが用意されている場合は問題ありませんが、用意がない場合は別の箇所から分岐するといった電気工事が発生します。
電気工事を行うには電気工事士の資格が必要となるため、無資格の方は作業してはいけません。
そのほかにも、洗面台の機能によっては100Vの単独電源が必要になるケースもあるため、あらかじめ業者へ任せるのが安心です。
自分でできる洗面台のプチリフォームとできないプチリフォーム
洗面台の設備をDIYすることは危険性が高いためやめておいたほうが良いですが、なかにはご自身でもできるプチリフォームもあります。
「自分でできること」と「自分でできないこと」を明確にして、安全にリフォームを楽しみましょう。
自分でできるプチリフォーム
洗面台はご自身のアイディアやちょっとした工夫で、使いやすくなったりおしゃれな空間に変身させたりできます。
DIY初心者でもできるかんたんな作業なので、参考にしてぜひチャレンジしてみてください。
リメイクシート
自分でできるプチリフォームとして、リメイクシートがあります。
誰でもかんたんに洗面台の扉や周辺の壁をおしゃれにリメイクできるので、既存設備のデザインに飽きてしまった方からの支持を集めています。
とくにタイル風のモザイクシートは人気です。
ただし、上からシートを貼っているだけなので、配管の老朽化や本体の経年劣化を根本的に解決することはできません。
漏水事故などのトラブルを懸念している方は設備リフォームを検討しましょう。
収納棚取り付け
洗面台周辺の壁には、軽い物をのせるための小さな収納棚やタオル掛けをご自身で取り付けることが可能です。
ただし、下地のない箇所へ設置してしまうと、長期間使用している間に石膏ボードがもろくなり落下する恐れがあります。
下地チェッカーを使って固定できる箇所を特定したり、ボードアンカーを使ってしっかりと取り付けたりしましょう。
また、取り付けに自信がない方は、つっぱり棚であれば穴あけの必要がなく安心です。
自分でできないプチリフォーム
ご自分でのリフォームが可能といわれる施工内容でも、専門的な観点からいうとおすすめできないものがあります。
大きな事故につながることもあるので、絶対にご自身では行わないようにしましょう。
ミラーキャビネットや鏡の交換
ミラーキャビネットや鏡の取り付けは、確実に下地へ固定できないと落下する危険性があります。
どうしても既存の下地に固定できない場合は新しく下地を造作する必要があり、ご自身ではむずかしい施工内容です。
また、ミラーキャビネットの交換では、配線工事が生じて電気工事士の資格が必要になったり、クロスの変色部が浮き彫りとなり仕上がりが汚くなったりすることがあります。
鏡は割れると大きなケガをすることもあるので、業者へ依頼してしっかりと取り付けてもらいましょう。
洗面台のリフォームをDIYするときのポイント
洗面台リフォームをDIYするときは、おさえておくべきポイントがいくつか存在します。
もとの状態に戻せなくなったり関係のない箇所を破損させたりする前に、ポイントをおさえて失敗のないDIYを実現させましょう。
おしゃれ・収納に関するDIY以外は対応しない
洗面台のリフォームをDIYするときは、見た目や収納に関するDIYにとどめておくことがポイントです。
リメイクシートやつっぱり棚などのアイテムを使ったDIYは、失敗したときの費用やケガに対するリスクが少なく、誰でも気軽にチャレンジできます。
対して洗面台本体や給排管、蛇口の施工は失敗すると余計な費用がかかったりケガをしたりとリスクが大きいため、プロである専門業者に対応を任せましょう。
洗面ボウルが傷つかないように気をつける
どのような作業でも、洗面台のDIYをするときは壁や洗面ボウル、カウンターなど周囲に養生するようにしましょう。
とくに洗面ボウルやカウンターは想像よりも割れやすく、小さなものを落としただけでもひび割れる可能性があるので注意が必要です。
周辺壁はビニールシートと養生テープを使って養生をすれば問題ありませんが、洗面ボウルはダンボールやプラベニヤなどのクッション性があるものを使って養生してください。
賃貸住宅の場合は原状回復する必要がある
賃貸住宅で洗面台をDIYするときは、退去時に原状回復をする必要があることを忘れないようにしましょう。
原状回復できないDIYを施すと修繕費を請求されるケースがあるため、施工前にきちんと計画をたてる必要があります。
具体的には「リメイクシートは弱粘着タイプを選ぶ」や「不必要に壁へ穴を開けない」という対策をしましょう。
また、施工中に洗面ボウルを破損させたり大きな傷をつけたりしてしまった場合は、大家さんや管理会社へ早めに報告をして対応を仰いでください。
「退去時に言われたら対応すればいいや」と先延ばしにすると、状態が悪化して本来よりも高額な修理費用がかかることがあるので注意が必要です。
洗面台リフォームのDIYに関するまとめ
洗面台リフォームのDIYを検討している方の多くは費用を抑えたいと考えていますが、実際には「費用」「作業時間」「ケガのリスク」のどれをとっても望んだ費用対効果が得られない可能性が高いです。
基本的に洗面台のリフォームは、現場調査から工事完了後のアフターフォローまでを経験豊富な専門業者へ委ねるようにしてください。
また、経験としてどうしてもDIYしたいという場合は、危険な作業や資格が必要な電気工事はプロである専門業者に依頼しましょう。