この記事でわかること
- 洗面台の排水溝詰まりの原因がわかる!
- 洗面台のパイプのつまりを自分で直す方法がわかる!
- 洗面台のつまりを業者に依頼する方法がわかる!
洗面台の排水溝詰まりの4つの原因
排水溝詰まりの原因には、蓄積することで直接詰まりを引き起こすものや、他の原因と合わさることで詰まりを引き起こすものがあります。
ここでは排水溝詰まりの主な原因を4つ紹介しますので日頃の使い方や手入れの方法を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
髪の毛
洗面台を使って朝シャンプーをする方やヘアセットをする方も多いのではないでしょうか。
髪の毛は季節によっても変わるものの1日に70〜100本程度抜けるといわれており、その中でも多く抜けるタイミングはシャンプーやドライヤーを使う時です。
洗面台の上に抜け落ちた髪の毛をそのまま排水管に流すことで蓄積し、排水詰まりを引き起こします。
ぬめり
洗面台でのぬめりの原因は、シャンプーやハンドソープなどの石鹸カスが多いです。
ぬめりの正体は、ロドトルラと呼ばれる酵母菌で、カビよりも繁殖力が高く、定期的に掃除をしないとすぐにまた繁殖してしまいます。
ぬめり単体で詰まりが起きる訳ではありませんが、前述の髪の毛などに絡まることで、排水溝詰まりを引き起こします。
水垢
水垢は皮脂などの雑菌が原因の物だけでなく、水の中に含まれているマグネシウムやカルシウムなどの金属イオンが固形化したものです。
水が原因のため、普通に生活をしていてもどうしても発生してしまいます。
発生した水垢が排水トラップなどに溜まると詰まりを引き起こします。
軟水器などの金属イオンを除去する装置を設置することで、水垢は軽減できるため、お悩みの方は検討しても良いでしょう。
固形物
排水管に歯磨き粉などのキャップやピアスなどのアクセサリーを落とすことで詰まりを引き起こします。
ヘアキャッチャーが付いている洗面台の場合には起こりにくいですが、掃除の際にヘアキャッチャーを外した際に落としてしまったというケースもあります。
また、ものによっては、ヘアキャッチャーをすり抜けて排水管に落ちてしまうことも考えられますので、洗面台での固形物の扱いには気を付けましょう。
洗面台のパイプのつまりを道具で物理的に除去する6つの方法
適切な道具を使って物理的に排水溝の詰まりを除去する方法は、短時間かつ最も効果的です。
特に完全閉塞と呼ばれる全く水が流れない状態の場合には薬剤を使っても効果を得られにくいため物理的除去を優先しましょう。
ここからは、物理的に詰まりを除去する6つの方法を紹介します。
自宅にありそうなもの
自宅にありそうなもので排水詰まりを解消できるものができればそれが良いでしょう。
ご自宅に、以下のものはありませんか?
- ラバーカップ(ペットボトル)
- ストロー
- 針金ハンガー
これらを少し加工して使うことで排水詰まりを解消できるかもしれません。
ラバーカップ(ペットボトル)
ラバーカップは、排水溝の詰まりを解消するためのグッズです。
しかし、洗面台用に持っているという人も少ないかもしれません。
そこで代用出来るのがペットボトルです。
排水管にペットボトルを差し込み、詰まりが解消するまで空気を送り込む作業を繰り返すことでラバーカップのように使えます。
ストロー
ストローは、排水管に溜まった髪の毛を取る方法としてとても有効です。
方法は、ストローに複数箇所切り込みを入れ、排水管に差し込んでかき混ぜるだけです。
切り込みを入れた箇所に髪の毛が絡まり、そのまま取れるため詰まりの解消につながります。
針金ハンガー
針金ハンガーをほぐし、フック部分を丸める事で配管詰まり解消の道具として使うことが出来ます。
使い方は、丸めたフック部分を排水管の中に差し込み、配管内の汚れを引っ掻き落とすようにしてぐるぐる回します。
その後、配管洗浄剤や熱湯を排水口に流し入れると配管詰まりが解消できます。
準備も作業も簡単なため非常におすすめですが、配管がジャバラのホースなど破けやすい場合には気を付けながら作業を行いましょう。
ホームセンターで購入できるもの
自宅にあるもので解決できない場合は、ホームセンターでグッズを購入しましょう。
専用の道具があるので、より解決できる可能性が高くなります。店員さんに相談できるのもポイントです。
- ワイヤーブラシ
- 激落ちくん排水管ロングブラシ
ここでは上記2つの道具について詳しくご紹介します。
ワイヤーブラシ
ワイヤーブラシは排水管の中に差し込み、くるくると回して詰まりの原因である汚れを配管から剥がすための道具です。
ワイヤーハンガーを使用して行う内容と同じですが、ワイヤーブラシは長さや太さの種類が豊富にあるため現場の状況に合わせやすいです。
ワイヤーブラシには、手動の物や電動の物まで豊富な種類があります。
あらかじめ配管の長さを測り、現場の写真を持ってホームセンターの店員さんにおすすめの商品を確認すると、失敗しにくいでしょう。
激落ちくん排水管ロングブラシ
こちらも排水管の中に差し込みゴシゴシと擦ることで詰まりの解消を行う道具です。
細長い柄に三角形のブラシがついていることから、排水管の中にスムーズに入る形状をしていて引き抜く際に配管に引っ掛かりながらブラシが抜けるため汚れを落としやすいです。
また、オーバーフロー部分にもブラシを入れられることから幅広く掃除に使うことが出来ます。
洗面台の流れが悪いならつまりを洗剤で分解|詰まりの解消に最適な3つの洗浄剤
流れが悪い場合には、洗剤などの化学的除去がとても有効な手段です。
また、定期的に洗剤を用いて詰まりを解消する事で詰まりの予防につながります。
ここでは、最適な洗浄剤を自宅にありそうなものとホームセンターで簡単に購入できるものに分けて紹介します。
自宅にありそうなもの
- 重曹+お酢(クエン酸)
アルカリ性の重曹には、皮脂が原因の水垢や石鹸カスなどの汚れを分解する働きがあり、単体でも効果が得られやすい洗剤です。
そんな重曹と、酸性のお酢を混ぜ合わせることで炭酸が発生します。
炭酸には固着した汚れを浮き上がらせる働きがあるため、排水溝の詰まりを解消するために非常に有効です。
方法は、最初に排水溝に重曹をふりかけ、数分放置して汚れを分解させた後で、酢をかけて汚れを浮き上がらせ、最後に水で洗い流すことで詰まりの解消に繋がります。
ホームセンターで購入できるもの
種類が豊富なため何を購入すればよいか迷ってしまう場合も多いでしょう。
洗剤には液体タイプと顆粒タイプがあり、ここでは各種類1つずつご紹介します。
- パイプクリーナー
- ピーピースルーF
上記の洗剤の使い方を紹介します。
パイプクリーナー
パイプクリーナーは液体の配管洗浄剤で、排水溝に直接流し入れて使います。
排水カバーやヘアキャッチャーを外し、規定の量を排水溝に流し込み、30分程度放置してから勢いよく水を流すだけです。
洗浄剤とともに汚れが流れていきます。
ピーピースルーF
ピーピースルーは顆粒タイプの洗剤で、主に業務用の配管洗浄剤として知られています。
また、医療外劇物のため入手や使用方法が少し難しいです。
そこで、一般的にも使用できるピーピースルーFを使用しましょう。
ピーピースルーよりも少し洗浄力は落ちますが、医療外劇物指定ではないため、危険度も低くホームセンターでも購入できます。
使い方は、排水口の周りを囲むように規定量の洗剤をまき、洗剤の外側から40度~50度のお湯を流して洗剤を全て注ぎ込みます。
1時間程度放置した後で、バケツ1~2杯分の水で洗剤と汚れを流し込んで完了です。
強アルカリ性の洗剤のため、使用する際にはゴム手袋を着用し直接触れないように気を付けてください。
それでも洗面台の排水溝の詰まりが解消できないならS字トラップを分解・洗浄して対処する
これまで紹介してきた方法を試しても詰まりが改善されない場合には、トラップまで詰まりが起きている可能性があります。
トラップを分解して洗浄すると解消することもあるため、ここからはトラップの分解方法、掃除手順について紹介します。
洗面台のS字トラップの掃除の準備
まずはS字トラップの掃除に必要な掃除道具と用途を紹介します。
- バケツ…水受け
- 柄付きスポンジ…トラップ内、排水溝の掃除
- お風呂用洗剤…トラップ内、排水溝の掃除
- 雑巾やティッシュ…トラップ、水濡れ箇所掃除
- ゴム手袋…手の保護
以上を準備しましょう。
S字トラップを掃除する場合、排水管を外す必要がありますが、洗面台の排水管は樹脂製と金属製の2種類があり、それぞれでやり方が少し異なります。
樹脂製の場合には手で外せますが、金属製の場合には外すためにモンキーレンチなどの工具が必要です。
洗面台のS字トラップの外し方と掃除の仕方
S字トラップは、排水溝から臭いが上がらないようにするためにトラップの底部分に水を溜めている構造となっており、そのままトラップを外そうとすると水がこぼれてしまいます。
まずは、トラップの下にバケツを置いて水がこぼれないようにし、その後にそれぞれ繋がっているネジをゆるめて外しましょう。
この際、トラップの底にキャップが付いているなら、あらかじめキャップを外して水を抜くことでより周りを汚さずに外せるためおすすめです。
トラップを外した後はお風呂用洗剤を使い、トラップ内に柄付きのスポンジを差し込み掃除を行い、排水溝の内部も同様に洗います。
必要に応じてティッシュやタオルで汚れを拭き取るようにしましょう。
後は外した手順の逆の手順で元に戻せばトラップの掃除は完了です。
それでもダメなら業者に洗面台のつまりを修理してもらう
全ての手順を試しても詰まりが改善されない場合、専門の道具と知識を持っている業者に修理してもらう必要があります。
業者に依頼する場合、信用できる業者をどのような視点で選べばよいか分からない方も多いと思いますので、ここでは信頼できる業者か確認するためのポイントを2つ紹介します。
- 水道局指定工事業者であること
- 料金設定が明瞭で適正であること
ここからは上記のポイントがなぜ業者選びに有効なのか説明します。
水道局指定工事業者であること
水道局指定工事業者は、自治体より指定を受けており、様々な水道工事に従事することができる業者です。
この指定は資格の所持など様々な条件をクリアしないと受けることができません。
つまりは、水道局指定工事業者になっている段階で、一定のスキルを持っている業者であることが証明されており、業者選びの際には大切なポイントになります。
料金設定が明瞭で適正であること
料金設定が明瞭ではない場合には想定以上の費用がかかってしまう恐れがあります。
下記の表のように金額が明示されているかまずは確認しましょう。
表:洗面台つまり除去(ローポンプ使用)時の相場
A社 | B社 | C社 |
---|---|---|
8,800円 | 26,400円 | 15,400円 |
1つの業者の価格を見てもその価格が適正かどうか判断することは難しいです。
複数業者に施工内容の相談をして価格を出してもらい、見比べて適正価格を見定めるようにしましょう。
洗面台の詰まりを予防する2つの方法
洗面台の詰まりは、長期的に原因となる物を放置してしまう事で引き起こされます。
そこで、日常的に原因を予防することで詰まりを避けることができます。
予防の方法には道具を使ったり、使い方に気を付けたりと様々ありますが、代表的な方法は以下の2つです。
- 定期的にパイプクリーナーで洗浄する
- 髪の毛、ゴミは排水溝に流さない
ここからは上記のこれらの予防方法について詳しく紹介します。
定期的にパイプクリーナーで洗浄する
排水溝の詰まりの原因となりやすい、水垢や髪の毛などを放置せず日常的に洗浄をするようにしましょう。
定期的にパイプクリーナーを用いることで、深刻な詰まりを予防することができます。
髪の毛・ゴミは排水溝に流さない
そもそもつまりの原因となるものを排水溝に流さなければそれが一番の予防です。
ヘアキャッチャーに溜まっている髪の毛やごみは週1度程度の頻度で定期的に取り除き、直接排水口に流さないようにしましょう。
洗面台のつまりの直し方|自分でできる9つの解消法のまとめ
洗面台の詰まりを自分で解消するための方法を中心に紹介しました。
家庭にあるものを工夫しながら使用することで大半の詰まりは解消できますが、何よりも詰まりの状態に合わせた対処方法をすることが大切です。
ただし、古いタイプの洗面台にはヘアキャッチャーがない場合もあり、固形物の詰まりを引き起こしやすくなります。
さらに、経年劣化した排水管の詰まりを無理やり除去すると、排水管が破損し水漏れ等の二次災害を招く恐れも考えられます。
洗面台が古くなっている場合には、修理だけでなく交換などのリフォームも視野に入れる必要があります。