洗面台の蛇口・水栓の交換方法は? 交換時のポイントやプロに依頼すべき場合を解説

洗面台の蛇口・水栓の交換方法は? 交換時のポイントやプロに依頼すべき場合を解説

洗面台の蛇口・水栓は、使用年数がたつほど部品や本体の劣化が進みます。蛇口から水が漏れたり、取り付けから10年以上経過している場合は、交換を検討しましょう。本記事では、洗面台の蛇口を自分で交換する方法や、プロに依頼すべき場合を解説します。

最終更新日:2025年02月27日公開日:2025年02月27日

目 次

この記事でわかること

  • 洗面台の蛇口、水栓を交換するタイミングがわかる!
  • 洗面台の蛇口を自分で交換する方法がわかる!
  • プロに依頼すべき場合についてもわかる!

洗面台の蛇口・水栓を交換すべきタイミング

蛇口や水栓の交換すべきタイミングは、以下の状況に当てはまる場合です。

  • 蛇口から水漏れしている
  • シャワーホースから水漏れしている
  • 部品が劣化している
  • 耐用年数を超過して使用している
  • 機能性を向上させたい

蛇口から水漏れしている

蛇口から水が漏れているのは、内部のパッキンやカートリッジなどの部品の劣化が主な原因です。この場合、水栓自体を交換するのではなく部品を交換すれば水漏れが直る可能性があります。

パッキンとは、部品や配管同士の隙間をつなぎ、水漏れを防ぐ役割を果たすゴム製の部品です。パッキンは長く使っていると劣化して隙間を埋められなくなり、水漏れが発生します。またシングルレバー混合水栓での蛇口からの水漏れは、水量と温度を調節するカートリッジが劣化しているケースも多く見られます。

これらの部品を交換しても直らない場合は、水栓が劣化している可能性があるため、交換を検討しましょう。

シャワーホースから水漏れしている

シャワーホースの部分から水漏れする場合も交換が必要なサインです。

シャワーホースには使用している際に垂れる水を受けるため、キャビネット内に水受けタンクが設置されていることが多いですが、この水受けタンクの水がすぐいっぱいになる場合は、シャワーホースから水漏れが疑われます。

ホースは長期間使用するとひびが入ったり、接続部が緩んだりして水漏れを引き起こすときがあります。またシャワーヘッド内部のパッキンの劣化が原因の可能性もあります。

ホースの交換で水漏れが直れば良いですが、水栓自体が古い場合は蛇口から全て交換が必要となるケースもあります。

部品が劣化している

蛇口や水栓の部品が劣化している場合も、交換を検討すべきです。各種部品の交換目安は、5年に一度です。

すでにお伝えした通り、蛇口や水栓はパッキンやカートリッジ、シャワーホースなどの部品が集まって構成されています。水栓自体に問題がなくても、これらの部品が劣化していたり損傷していたりすると、水が漏れる可能性があります。

また以下の状況に該当する場合は、蛇口自体の交換を検討すべきサインです。

  • ハンドルが回しにくくなった
  • さびが混ざった水が出てくる

上記のケースに当てはまる場合は、部品自体がさびている可能性があります。さらなる水の問題を引き起こす前に交換することをおすすめします。

耐用年数を超過して使用している

蛇口や水栓の耐用年数が超過している場合は、部品交換ではなく蛇口や水栓自体を交換することをおすすめします。

グレードによって異なりますが、蛇口や水栓の耐用年数はおおよそ10年です。10年以上使用している場合、定期的にメンテナンスを行っても再度修理が必要になる可能性があります。耐用年数を超えた蛇口は新しいものに交換し、快適に使えるようにしましょう。

洗面台は10年を超えても利用できる場合が多いですが、洗面ボウルにひびが入っている際は洗面台自体を交換する方が良いでしょう。ひびが入ったまま使い続けていると、以下の症状が発生する可能性があるためです。

  • ひび割れの部分からカビが発生する
  • ひび割れの部分から水が入って内部の部品が劣化する
  • 配管が腐食する

ひび割れを放置すると上記の症状が発生し、想定以上の修理費用が発生する場合があるため早めに交換しましょう。

また、洗面台を使った後に床が水浸しになっている際は、蛇口ではなく排水管が原因の可能性があります。早めに水道業者に相談しましょう。

機能性を向上させたい

機能性を向上させたい場合も、古い蛇口を交換することが有効です。

最近の蛇口や水栓は、便利さや節約の面でも優れた機能を備えています。例えば節水機能が付いた蛇口なら、水の流れを自動で調整し、無駄な水の使用を抑えることが可能です。またエコシングル機能を持つ蛇口は、レバーが真ん中でも冷水しか出ないため、意図せずお湯を使ってしまうのを防ぎ、光熱費の節約にもつながります。

このように、蛇口や水栓の使い勝手を今よりも良くしたい場合は、最新の機能を備えたタイプに交換するのもおすすめです。

洗面台の蛇口・水栓交換を検討する前の確認事項

「水が出ない」「水が漏れている」などの理由で洗面台の蛇口や水栓の交換を検討する場合は、交換前に内部の清掃や部品交換で問題が改善されるか確かめましょう。

水が出ない、もしくは水の出が悪いときは、吐水口のストレーナーに汚れがたまっている可能性があります。ストレーナーとは、水道水のゴミや汚れを取り除くための部品です。キレイな水を供給するためのフィルターのような役割を果たしています。

洗面台の蛇口・水栓交換

蛇口のストレーナー

蛇口や水栓を交換する前にストレーナーを清掃して、水のトラブルが解決するか確認しましょう。

ストレーナーの取り付け位置はメーカーによって異なりますが、壁付き水栓や台付き水栓の場合は、蛇口付近に付いているネジをマイナスドライバーで回すと取り出せます。シャワーヘッドが付いている水栓は、ヘッドを取り外せばストレーナーが見える場合が一般的です。詳しい取り出し方は、取扱説明書でご確認ください。

ストレーナーを取り出せたら、歯ブラシやたわしなどで表面の網目状になっている部分をこすって汚れを落としましょう。最後に水を切ったら、説明書を見ながら元の位置に戻します。

洗面まわりの構造を把握する

洗面台まわりの構造

蛇口や水栓を交換する前に、前段階の知識として洗面台まわりの構造を把握しましょう。以下に、洗面まわりの主な構造をまとめました。

箇所の名称

役割・特長

洗面ボウル

水をためるための容器

止水栓

給水管からの水の流れを止めるバルブ

排水金具

洗面ボウルと接続されている部分に設置する金具

ボウルに水をためたり、水を抜いたりする役割を果たす

テール管

排水金具と接続されている管

S字ストラップとU字ストラップにつながっている

S字トラップ

U字トラップ

S字・U字に曲がっている管

下水のニオイや害虫の侵入を防ぐ役割を果たす

排水トラップとも呼ばれている

ステッキ管

S字・U字トラップから床に伸びる管

このように、洗面まわりの構造は複雑にできています。どれか一つの位置がずれると、蛇口から水が出てこない可能性があるため、慎重に交換しましょう。

蛇口交換作業前に用意すべきものと作業前の準備

蛇口を交換するためには、適切な道具や部品をそろえておく必要があります。事前に準備を整え、交換作業がスムーズに進むようにしましょう。

現在使用する蛇口のタイプに合う蛇口

まずは、新しく用意した蛇口が現在使用する蛇口のタイプに合うかどうか確認しましょう。タイプが違うと交換できない可能性があります。

洗面台の蛇口のタイプは、主に以下の4つに分かれます。

  • 単水栓
  • ワンホール
  • ツーホール
  • コンビネーション (洗髪シャワーシングルレバー混合水栓)

上記のうちどれに当てはまるかを確認し、同じタイプの蛇口を用意しましょう。各タイプの詳しい説明は「洗面台の蛇口は2種類ある」をご参考ください。

取付穴が1つなら直径を、2つなら穴の間の長さを測っておくと交換時もスムーズです。

作業に必要な工具・資材

作業前に、以下の工具と資材を用意しましょう。

  • モンキーレンチ
  • 立水栓取付レンチ
  • ドライバー (マイナス・プラスどちらも)
  • タオル・雑巾
  • 養生シート (ダンボールでも可)
モンキーレンチ

モンキーレンチは、ナットやボルトを緩める際に使用します。一般家庭のナットの直径は24mm (呼び径13) のため、35mmまで開くレンチを選ぶと便利です。

立水栓取付レンチ

立水栓取付レンチは、蛇口と天板を固定しているナットを緩める際に使用します。大きさはナットの対辺寸法 (直径) によって異なるため、取扱説明書で確認しましょう。参考までに、対辺10〜32mmと対辺30〜50mmの可動式レンチを2本用意しておくと、どのナットにも対応できる可能性があります。

ドライバー

プラスドライバーは蛇口のネジを外す際に使用します。マイナスドライバーは止水栓を閉めているネジがマイナス溝だった際に使いますが、ハンドルで回すタイプの止水栓の場合は不要です。

タオルや雑巾は、古い蛇口の排水管に残っている水を受け取る際に使います。養生シートやダンボールは、汚れが洗面所の床に付くのを防止するために使います。

作業前に行うべき準備

交換作業前に、以下の4ステップに沿って準備を行いましょう。

  1. 洗面所の床に養生シートかダンボールを敷く
  2. 洗面台の棚の中を空にする
  3. 交換に必要なものがそろっているか確認する
  4. 止水栓を止める (ない場合は元栓を閉める)

止水栓は洗面ボウル下に配置されているため、ドライバーで時計回りに回して止めましょう。止水栓を閉めずに作業すると、古い蛇口を外したときに水が飛び出してきます。見当たらない場合は家の外にある元栓を閉めてください。

洗面台の蛇口は2種類ある

蛇口の種類は、大きく分けて単水栓と混合水栓の2つです。各タイプの特長を理解しましょう。

なお、洗面台の水栓には混合水栓が採用されているのが一般的です。

水栓

単水栓

単水栓は、1つのハンドルで冷水か温水のどちらか一方を流すタイプの蛇口です。シンプルで使いやすいですが、温水と冷水を同時に使えないため、混合水栓よりも機能性に劣る部分があります。

混合水栓

混合水栓は、2つのハンドルまたは1つのレバーで温水と冷水を混ぜて温度調整できる蛇口です。混合水栓のタイプは、以下の3つに分類されます。

  • ワンホール:1つの取付穴に蛇口を固定するタイプで、1つのレバーでお湯と水を混ぜて温度を調整する
  • ツーホール:通常はハンドルが2つあり、1つがお湯、もう1つが水のハンドルになっている。ハンドルが1つのシングルレバータイプもある
  • コンビネーション:2つの取付穴のうち1つが温度調整のレバー、もう1つが吐水口になっている

コンビネーションの中には、3つの取付穴を持つスリーホールも存在します。

【タイプ別】自分で洗面台の蛇口を交換する方法

自分で洗面台の蛇口を交換する方法

洗面台の蛇口に採用されている混合水栓の蛇口交換方法を、以下のタイプ別に解説します。

  • ワンホール
  • ツーホール
  • コンビネーション

ワンホール

蛇口 交換

ワンホールの蛇口の交換方法は、以下の通りです。

  1. 止水栓をマイナスドライバーで閉める (ハンドルタイプは手で締める)
  2. 止水栓と接続されているホースのナットをモンキーレンチで緩め、ホースを外す (残水が出てくる場合があるため、タオルや雑巾を敷いておくと良い)
  3. 洗面台の下にあるナット (蛇口を固定している部分) を立水栓取付レンチで緩め、洗面台の上から古い蛇口を抜き取る
  4. 新しい蛇口を取付穴に差し込み、洗面台下から再度ナットで固定する
  5. 蛇口のホースを2で外した止水栓側と接続し、ナットで固定する
  6. 止水栓を開け、問題ないか確認する

以上で交換完了です。

ツーホール

ツーホール 蛇口

ツーホールの蛇口交換は、以下の手順で進めていきます。

  1. 止水栓をマイナスドライバーで閉める (ハンドルタイプは手で締める)
  2. 止水栓と接続されている2つの給水管のナットをモンキーレンチで緩めて取り外す
  3. 洗面台の下にある2つのナット (蛇口を固定している部分) を立水栓取付レンチで緩める
  4. 洗面台の上から古い蛇口を抜き取る (ワッシャやパッキンも一緒に取る) 新しい蛇口を上から取付穴に差し込む
  5. パッキン→ワッシャ→ナットの順番で、洗面台下から3で外したナットを固定する
  6. 2で外した給水管を再度同じ位置にはめ、ナットで固定する
  7. 止水栓を開け、問題がないか確認する

以上で交換完了です。

コンビネーション

コンビネーション 蛇口

コンビネーション (ツーホールツーハンドル) の蛇口交換方法は、以下の通りです。

  1. 止水栓をマイナスドライバーで閉める (ハンドルタイプは手で締める)
  2. 止水栓と接続されている2本の給水管のナットをモンキーレンチで緩めて取り外す
  3. 洗面台の下にある2つのナット (蛇口のホースとハンドルを固定している部分)を立水栓取付レンチで緩め、ホースを取り外す
  4. 洗面台上から古い蛇口とハンドルを抜き取る
  5. 新しい蛇口とハンドルを取付穴に上から差し込む
  6. 3で外したナットを締めて固定する
  7. 蛇口のホースをハンドル側と接続する
  8. 2で外したナットを締める
  9. 止水栓を開け、問題がないか確認する

以上で交換作業は完了です。

どのタイプの蛇口でも、最後は前準備で敷いた養生シートを撤去し、洗面台下にしまっていた物を元に戻しましょう。

自分で洗面台の蛇口を交換する際の注意点

ご自分で洗面台の蛇口を交換する際は、やり方を間違えると別のトラブルを起こす可能性があります。

さらなるトラブルを生まないためにも、いくつか注意点を把握しておきましょう。

メーカーの説明書を確認する

蛇口交換は、メーカーの説明書を確認しながら行ってください。メーカーによって、部品の構造や交換手順は異なります。注意書きなどが書かれている場合があるため、よく読んでから実施しましょう。

メーカー名は、蛇口の根元や側面によく記載されています。分からない場合は、一度確認してみましょう。

電気工事を伴う蛇口は資格が必要

電気工事を伴う蛇口交換は、特別な資格が必要です。

タッチレス水栓などの蛇口には電源が必要となるため、電気工事士の資格が必要です。

工事に必要な配線などは市販で販売されていますが、資格を持たない人が作業することは法律で認められていないためプロに任せましょう。

自分での洗面台の蛇口・水栓交換が難しい場合は修理を依頼する

ご自分で洗面台の蛇口を交換するのが難しい場合は、無理に作業を進めず専門知識を持ったプロに修理を依頼しましょう。

原因が分からないまま交換すると、水がさらに漏れるようになったり、別の部品を傷付けたりする可能性があります。

「今回紹介した方法で交換してみたものの水が漏れている」「作りが特殊で交換方法が分からない」となった場合は、修理を依頼しましょう。

修理を依頼する場合のポイント

修理を依頼する場合のポイントを理解しておきましょう。

水道局指定工事店に修理を依頼する

修理は、水道局指定工事店に依頼するのがおすすめです。水道局指定工事店とは、水道局が給水や排水に関する工事を適切に行えると認めた業者です。

蛇口の交換や軽度な水漏れなら非指定工事店も対処できますが、蛇口ではなく排水管に問題があった場合は、指定工事店でなければ対処できません。最初から指定工事店に依頼しておけば、再度対処できる業者を探す手間もなくなります。

東京ガスは水道局指定工事店のため、給水や排水に関する修理も幅広く対応可能です。どの業者に頼むべきか悩んでいる方は、ぜひ東京ガスにご相談ください。

見積内容が分かりやすく、作業内容の説明が丁寧な業者に依頼する

修理を依頼する際は、見積内容が明確かつ作業内容を丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。

見積書に修理費や出張費、消費税など修理に伴う全ての費用の内訳が明記されているか確認してください。修理費用一式などと記載されている場合は、信頼できる業者でない可能性が高いため、別の業者への依頼を検討しましょう。

また作業内容を具体的に説明してくれるかを確認しましょう。曖昧な説明や不透明な説明で合意するのは、知らないところで追加料金が発生するリスクが伴います。質問にもしっかり回答してくれる業者に修理を依頼しましょう。

東京ガスでは、24時間365日修理予約を受け付けております。蛇口交換でお困りの際はぜひご利用ください。

修理を依頼する場合の作業時間の目安

洗面台の修理にかかる時間は、症状や作業内容によって異なります。調整修理や各種パッキン交換であれば1時間程度で完了するケースが多いです。水栓の交換は、1時間以上かかる可能性があります。

東京ガスでは、洗面所の水栓や排水の故障、水漏れなどをはじめとした水まわりのトラブルに最短当日訪問で対応可能です。お困りの際はぜひご検討ください。

修理を依頼する場合の料金の目安

洗面台の蛇口・水栓の修理を依頼する場合は、出張費・作業料金・部品代で料金が決定します。交換する水栓の種類や水漏れの箇所によって料金は変動するため、詳細はお見積もりでご確認ください。

東京ガスにおける洗面所の修理料金は以下のページからご覧いただけます。修理費用の目安としてご覧ください。

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最短当日ご訪問!24時間365日受付中

東京ガスの修理サービス
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洗面台の蛇口や水栓の交換方法は種類ごとで異なる

洗面台の蛇口や水栓の交換は、蛇口の種類や構造によって異なります。ワンホールやツーホール、混合水栓などタイプに合わせて適切な手順で交換作業を進めましょう。

ただし、ご自分で交換できそうにない場合は無理をせず修理を依頼してください。修理を依頼する際は、水道局指定工事店かつ修理内容の説明が分かりやすく明瞭な業者を選びましょう。

東京ガスでは、洗面台の蛇口や水栓の故障や水のトラブルに基本料金9,900円 (税込) から対応しております。水栓や洗面ボウルの交換も受け付けており、最短当日での修理対応が可能です。洗面台の蛇口交換でお困りの際は、ぜひ東京ガスの修理サービスをご利用ください。

  • この記事の監修者

    東京ガスの修理サービス コラム編集チーム

    東京ガスの修理サービス コラム編集チーム

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