キッチンの高さを90cmにして後悔した理由
高さ90cmのキッチンを選んで後悔した理由は、使い勝手や見た目の印象、そして身体への負担です。
ここでは実際に後悔している方の声をもとに、その理由をご紹介します。
調理がしづらい
高さ90cmのキッチンを選んで後悔した理由のなかで、もっとも多いのは「思っていたより調理がしづらい」ことです。
適切な高さよりも高いキッチンは、包丁に力を入れづらくなります。とくに、かぼちゃのような固い食材、キャベツやスイカなどの大きな野菜類は調理が大変です。
刃物による事故は大きなケガにつながることもあるので、慎重に選ぶようにしましょう。
また、フライパンや鍋を使うときも肩が上がって振りづらいというお声があります。
IHクッキングヒーターはワークトップとほとんど同じ高さですが、ガスコンロの場合はゴトクがある分だけ高くなります。こちらも考慮してキッチンの高さを選びましょう。
肩や腕に負担がかかる
キッチンが高すぎると肩が上がって緊張状態が続くため、肩や腕に負担がかかると感じている方も多いです。
キッチンは毎日使う設備なので、高さが合っていないと身体への負担が蓄積して、慢性的な肩こりの原因にもなります。
キッチンのリフォームは長く使うことを前提に、身体への負担がかからない高さを意識しましょう。
吊り戸下収納と水栓や卓上食洗機が干渉する
大きい吊り戸棚を設置した上で、さらに吊り戸下に水切り棚をつける場合、キッチンの高さによっては水栓のハンドルが干渉し、湯水を全開で出せなくなってしまうことがあります。
この場合、水栓の可動範囲を優先するか、吊り戸棚の大きさを優先するかを選ぶことになるので、水栓や収納の使用感に不満を覚えるかもしれません。
また、シンク横に卓上食洗機を設置する場合にも、高さや扉の開き方を計算に入れておかないと、工事後に設置ができなかったり、開けられなかったりというトラブルが起きかねません。
見落としがちなポイントですが、周辺機器の有無や仕様にも配慮して高さを決めましょう。
圧迫感があり部屋が狭く見える
高さ90cmのキッチンは圧迫感を生み、部屋が狭くなったと感じる方もいます。
壁付けのキッチンでは高さアップしても圧迫感を覚えにくいですが、ペニンシュラ型やアイランド型などの対面キッチンでは、想像よりも存在感が強いと感じる方も多いようです。
また、少し低い85cmのキッチンを選んだことで目線の届く範囲が広がり、部屋を広く感じたというお話もよく聞きます。
5cmの違いが部屋の開放感にも影響するので、部屋全体のバランスを見ながらキッチンの高さを検討しましょう。
高さ90cmのキッチンはどんな人におすすめ?
高さ90cmのキッチンを選んだことで後悔する方もいますが、反対にその高さが適している人もいます。
ここでは高さ90cmのキッチンがどのような人に向いているのかをご紹介します。
適切なキッチン高さの選び方を紹介している以下の記事も参考にしてください。
2024年05月17日
キッチンの高さは何センチが選べる?ちょうどいい高さの計算方法も公開
キッチンの高さとは、一般的には作業台となるワークトップ(天板)の高さのことを指します。 一度設置したキッチンのワークトップの高さは気安く変更できるものではないため、不適切な高さを選んでしまうと大きな後悔につながりかねません。 今回は、ご自身に合った使いやすいキッチンの高さを選ぶためのポイントや合わない高さを選んでしまったときの対処法をご紹介します。
身長の目安は170cm
適切なキッチンの高さは、以下のようにして身長から求めることができます。
キッチンの高さ(cm)=身長(cm)÷2+5cm |
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こちらに90cmを当てはめてみましょう。
キッチンの高さ90(cm)=身長170(cm)÷ 2+5cm |
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つまり、高さ90cmのキッチンが向いているのは、170cm以上の方ということが分かります。
スリッパ・キッチンマットを使用する人
身長が170cm以下でもスリッパやキッチンマットを使用する方は、その高さ分が身長に加わるため、高さ90cmのキッチンが向いている場合もあります。
変わる高さは2〜3cmほどですが、85cmか90cmで悩みやすい身長165cm前後の方は体感的に90cmのほうがしっくりきたというお話も聞きます。
ショールームを見学する際には、普段の利用環境に合わせてスリッパを持参するとイメージしやすいでしょう。
肘の高さも参考にできる
料理は肘を曲げたり、伸ばしたりする動作も多いので、肘の高さを基準にキッチンの高さを決める方法もあります。
<肘の高さから適切なキッチンの高さを求める計算式> |
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腕の長さは人それぞれなので、こちらの計算式も参考にしてみると良いでしょう。
高さ90cmのキッチンで後悔しないためのまとめ
ここまでのお話をまとめます。
高さのあり過ぎるキッチンを選ぶとこんな後悔が…
- 調理がしづらい
- 腕の疲れや肩こりの原因になる
- 水栓の使い勝手が悪い
- 圧迫感があり、部屋が狭く見える
適切な高さのキッチンを見つけるには以下の2通り
- 身長から算出する
- 肘の高さから算出する
ただし、スリッパやキッチンマットを常時使用する方は、その分の高さが加わることを考慮しましょう。
感覚だけで90cmのキッチンを選んで後悔したという方も多いので、キッチンの高さは慎重に選ぶ必要があります。
もし、不安があるという場合には、多くの実績をもつ専門業者に相談してみましょう。