この記事でわかること
- トイレのパーツごとの寿命がわかる
- トイレの修理と交換の違いがわかる
- 寿命を迎えたトイレの対処方法がわかる
トイレの寿命は部品ごとに異なる
トイレの寿命は一般的に10~15年が目安と言われていますが、便器や温水洗浄便座、パッキンといった部品ごとの細かい寿命は異なります。
トイレの詳細な寿命がわかれば、故障する前に最適なタイミングで修理や交換を行うことが可能です。
部品別に具体的な寿命を確認していきましょう。
便器・タンクの寿命
便器やタンクに使用されている陶器は、ヒビや傷が無い状態であれば、素材として100年以上の使用が可能と言われています。
しかし、使い続けているうちに細かな傷が発生し、汚れも落ちにくくなります。
もし、便器やタンクに以下のような症状があれば寿命を迎えている可能性があるため、交換を検討しましょう。
<便器>
- 変色がある
- 汚れがこびりつく、取りにくい
- ヒビや傷がある
<タンク・手洗器>
- 水がうまく流れないときがある
- 水の量が少ない
- 水が止まらない
便座・温水洗浄便座の寿命
便座や温水洗浄便座の寿命は、10年程度が目安です。
しかし、便座は頻繁に使用する部分であるため、10年よりも早く寿命を迎えることも珍しくありません。
設置してから10年経っていなくても、以下の症状があれば便座や温水便座が寿命を迎えているサインと考えましょう。
<便座>
- ヒビがある
- 温まらない
- 自動開閉機能が反応しない
<温水洗浄便座>
- 温水が出てこない
- ノズルが動かない
パッキン・配管などの内部部品の寿命
パッキンや配管といった内部部品の寿命は、一般的に20年程度と言われています。
パッキン・配管の寿命サインは以下の通りです。
<パッキン>
- 床と便器のすき間から水漏れしている
<配管>
- 水が流れにくい
- 詰まりやすい
- 管のつなぎ目から水漏れを起こしている
詳しくは後述しますが、内部部品の修理は、早めの対処で修理費用を抑えることが可能です。
また、症状の悪化による修理費用の増加も早期対応によって防げるため、上記の症状が見られたらそのままにせず、早めに対処をしましょう。
寿命を迎えたトイレは修理と交換どちらがいい?
一部のパーツのみの不調であれば、トイレごと交換しなくても修理だけで対応可能な場合もあります。
たとえば、「タンクや便器はキレイで故障もないが、温水洗浄便座だけが調子悪い」というようなケースであれば、便座だけを交換することで修理を行うことが可能です。
しかし、一体型トイレやタンクレストイレなど、設置されているトイレの種類によっては、パーツのみの交換ができず、トイレ本体を丸ごと交換する必要もあります。
トイレの種類とそれぞれの修理の対応可否については下記の通りです。
トイレの種類 | 修理の対応可否 |
---|---|
組み合わせ便器 | 基本的には、部分的な故障に対する修理が可能 |
一体型トイレ | 故障箇所、部品の有無によっては丸ごと交換が必要 |
タンクレストイレ | 故障箇所、部品の有無によっては丸ごと交換が必要 |
組み合わせ便器
組み合わせ便器は、「タンク・便器・便座(温水洗浄便座)」がそれぞれ独立した形状のトイレです。
それぞれの部品を自由に選べるため、どれかが故障しても対応する部品を交換すれば修理が可能で、修理費用を抑えられることが特徴です。
また、トイレの種類の中でも流通数が多く、修理を依頼した際に「部品がない」ということが基本的にないため、修理で対応しきれる故障であれば、トイレごと交換せずに修理することができます。
一体型・タンクレストイレ
一体型トイレは、タンクと便器・便座(温水洗浄便座)が一体となったトイレです。
一方タンクレストイレは、タンクが無く便器と便座(温水洗浄便座)のみが一体となっています。
いずれもスタイリッシュな見た目で掃除のしやすいデザインですが、部品を交換する際は、各モデル専用のパーツを使用する必要があります。
また、専用のパーツはメーカーでずっと保管しているわけではなく、およそ10年程度の保管期間や製造期間となっています。
そのため、10年前後経ったトイレは、修理をしたくても「部品がない」というケースが考えられるでしょう。
もし部品の在庫があっても、組み合わせ便器と比べると修理費用が高くなりやすく、修理できない場合は、機能部または本体を丸ごと取り替える必要があります。
寿命を迎えたトイレを修理・交換するメリット・デメリット
トイレの修理を行う際は、部分的に修理するか、まるごと交換するのかどちらかを選択する必要があります。
トイレごと交換すれば新品になりますが、その分費用が掛かるため、どちらがいいのか悩む方も多いかもしれません。
ここでは、修理かまるごと交換する場合のそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。
修理で対応する場合
メリット |
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デメリット |
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修理で壊れた部品だけを交換するのであれば、トイレ全体を交換するよりも安く済みます。
そのため、トイレが比較的新しく、部品のみの交換で済むのであれば、修理を依頼しましょう。
一方、トイレが古い状態で修理を考えているのであれば、壊れた部品以外にも寿命を迎えているパーツがあるかもしれません。
故障している箇所や修理内容によっては、トイレごと交換したほうが安く済む場合もあります。
古いトイレの修理を依頼する際は、一度業者に点検してもらい、ほかに交換が必要なパーツが無いか、交換のほうが安く済むのかを確認してもらうと安心です。
交換で対応する場合
メリット |
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デメリット |
|
10年以上使い続けており、故障や調子の悪さが目立つ場合は寿命を迎えている可能性が大きいでしょう。
一箇所の修理をしたところで、そのほかの部品が壊れてしまうことがあります。
この場合は、トイレを丸ごと交換したほうがメリットは大きいでしょう。
たとえば、節水機能の高いトイレを選べば、これまでよりも水道代が節約でき、ランニングコストを抑えることが可能です。
また、壁紙や床材が傷んでいる場合は、同時にリフォームができ、凹凸の少ないトイレに交換することで、日ごろの掃除も簡単になるでしょう。
一方、丸ごとの交換になるため、部分的に修理するよりも費用が掛かります。
もし交換を検討しているものの費用が気になる場合は、国や自治体が行っている補助金制度を利用できる場合があります。
長期的に見れば交換したほうが結果的に安く済む場合もあるため、気になる人は一度専門の業者に相談してみることをおすすめします。
寿命を迎えたトイレの修理・交換について
使っているトイレの寿命を感じていても、どのように修理や交換を依頼すればよいのか分からない人もいるかもしれません。
ここでは寿命を迎えたトイレの修理や交換を依頼する方法や、どのぐらいの費用が掛かるのかを紹介します。
どういった業者に依頼したらいい?
部分修理 |
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トイレの丸ごと交換 |
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トイレの部品修理は、取り扱っている業者が限られており、基本的にトイレメーカーか水道修理業者の二択となります。
一方、トイレを丸ごと交換するのであれば、取り扱っている業者は多くあります。
いずれも得意な領域や取り扱っている製品、費用などが異なりますが、技術力や提案力を求めるのであれば、事例が豊富でトイレ以外のリフォームも取り扱っているリフォーム会社がおすすめです。
どのくらいの費用がかかる?
修理費用の相場 | 約3,000~5万円 |
交換費用の相場 | 約15万~40万円 |
修理費用は修理を行う箇所によって異なり、修理の規模が大きくなれば、その分費用は高くなります。
例えば、パッキンの劣化による水漏れであれば3,000~6,000円程度が修理費用の目安です。
また、トイレの交換の費用は、トイレ本体の機能性やデザインなど、種類によって大きく変わります。
その際に内装も同時にリフォームする場合は、更に別途で費用がかかるでしょう。
トイレの寿命まとめ
トイレの寿命は便器やタンク、便座ごとに設定されていますが、10年を超えてくると不調が出やすくなります。
一部パーツのみの不調であれば、部品の交換だけで済む場合もあるものの、モデルによっては本体ごと交換が必要な場合や、結果的にまるごと交換したほうが安く済む場合もあるでしょう。
トイレごと交換しようと考えている場合は、実績が豊富でトイレ以外のリフォームも取り扱っているリフォーム会社にお願いすると、トイレ空間全体のリフレッシュが可能です。