この記事でわかること
- ガスの従量料金の計算方法がわかる!
- ガスの種類や世帯人数によるガス料金の違いがわかる!
- ガス料金の節約方法がわかる!
ガスの従量料金とは? 基本的な計算方法

基本料金とは

基本料金は月ごとのガスご使用量に応じて決められた一定の料金のことです。ガス会社によって決められるため、契約する会社によって料金が異なります。
一般的には、ガスの使用量に応じて数段階の料金が設定されています。例えば、東京ガス 2025年1月現在の一般契約料金(東京地区等)の例は下表のとおりです。ガスの使用量が0㎥から20㎥までは基本料金が759円、20㎥を超え80㎥までは1,056円のように、ガスご使用量が増えると料金が上がっていくシステムです。
料金表 | 1ヶ月の | 基本料金(円/件・月) |
---|---|---|
A表 | 0㎥から20㎥まで | 759.00 |
B表 | 20㎥をこえ80㎥まで | 1,056.00 |
C表 | 80㎥をこえ200㎥まで | 1,232.00 |
D表 | 200㎥をこえ500㎥まで | 1,892.00 |
E表 | 500㎥をこえ800㎥まで | 6,292.00 |
F表 | 800㎥をこえる場合 | 12,452.00 |
従量料金とは

従量料金は1㎥あたりの単位料金にガスご使用量を掛けて計算される料金のことです。
従量料金の単位料金は常に一定ではなく、後述する原料費調整制度により変動する点が特徴です。
計算式は「単位料金×ガスご使用量」で算定されます。単位料金とは、ガス使用量1㎥(立方メートル)あたりの料金です。
例えば、東京ガスで1ヶ月に10㎥のガスを使用した場合を考えてみましょう。2024年10月検針分の単位料金は160.77円(税込)なので、従量料金は「160.77円×10㎥=1,607円(1円未満切り捨て)」になります。 注)
単位料金は、原料費調整制度によって毎月変動するのが特徴です。同じ使用量でもガス料金は一定ではなく、単位料金によって変わります。
注) 2024年10月検針分の金額です。
単位料金の変動理由となる「原料費調整制度」とは

従量料金の計算で用いられる単位料金は、原料費調整制度により変動します。原料費調整制度とは、ガスの原料に生じる価格変動を適切にガス料金に反映させて、料金の透明性を高めるための制度です。
ガスの原料であるLNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)は、多くが輸入で調達されています。原料費は、為替レートや原油価格等の動きによって変動するため、ガス料金にも適切に反映させる必要があるのです。
変動が反映されると聞くと、原料費が激しく高騰した場合のガス料金が気になるかもしれません。ガス会社によっては、原料費の高騰による料金の大幅な高騰を避けるため、調整上限を設定している場合があります。契約先のガス会社が調整上限を設定しているか確認してみましょう。東京ガスでは東京地区等において、調整上限を設定しております。
注) 原料費調整制度の詳細については、こちら >
ガス料金の計算例

実際のガス料金での基本料金や従量料金の価格例、計算例を見てみましょう。ここでは、1ヶ月のガス使用量が10㎥だった場合のガス料金を算出します。
東京ガスの一般契約料金における基本料金(2024年10月時点)、2024年10月検針分の単位料金(一般契約料金(東京地区等))は、下表のとおりです。
また、表中の金額は税込の金額です。
1ヶ月のガス使用量 | 基本料金 | (基準単位料金) | 2024年10月検針分 単位料金 |
---|---|---|---|
0㎥から20㎥まで | 759円 | 145.31円 | 160.77 円 |
20㎥超から80㎥まで | 1,056円 | 130.46円 | 145.92 円 |
80㎥超から200㎥まで | 1,232円 | 128.26円 | 143.72円 |
200㎥超から500㎥まで | 1,892円 | 124.96円 | 140.42 円 |
500㎥をこえ800㎥まで | 6,292円 | 116.16円 | 131.62円 |
800m3をこえる場合 | 12,452円 | 108.46円 | 123.92円 |
表中の「基準単位料金」とは、原料費調整制度に基づいた調整を行う前の単位料金のことです。調整額は月によって変動するため、今回は調整後の単位料金として「2024年10月検針分 単位料金」を計算に用います。
「基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量)」の式に当てはめると、次のように計算できます。
759円+(160.77円×10㎥)=2,366円(1円未満切り捨て) |
ガス会社によって基本料金や単位料金は異なりますが、一般的に計算式は同じです。
都市ガスとプロパンガスでのガス料金の違い

ガスには「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類があり、ガス料金が異なります。それぞれの特長を知れば、ガス料金が違う理由がわかるはずです。
都市ガスは地下のガス管を通じてガスを供給しますが、プロパンガスはガスの入ったボンベを通じて供給します。そのため、プロパンガスは家庭ごとにボンベの設置が必要です。
ボンベなどの設備費や、事業者が配送する際の人件費などがかかる分、プロパンガスの料金のほうが一般的に高くなる傾向にあります。
ここでは、従量料金の違いを具体例で比較しながら解説します。
従量料金の違い
【都市ガス】
東京ガス ガス一般契約料金(東京地区等)の2024年10月検針分料金を参照
熱量をそろえるためプロパンガスの使用量に対して2.23注)を乗じ、小数点第1位以下の端数を切り捨てた使用量で計算
注) 2.23は、都市ガスの熱量を1㎥あたり45MJ(約10,750kcal)、プロパンガスの熱量を1㎥あたり99MJ(約24,000kcal)と仮定したときの比。
参考:東京ガス「ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)」
参考:LPガス安全委員会「LPガスとは?」
【プロパンガス】
- 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 石油情報センターの「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 確報(偶数月調査)」2024年10月 東京都の価格を参照
参考:石油情報センター「価格情報 LP(プロパン)ガス 確報(偶数月調査) 2011.4〜」
1ヶ月のガス使用量 | 都市ガス(東京ガス)の従量料金 |
---|---|
11㎥ | 1768.47円 |
22㎥ | 3210.24円 |
44㎥ | 6420.48円 |
111㎥ | 15952.92円 |
注) 後述の(一財)日本エネルギー経済研究所 石油情報センターの調査年月と揃えるため2024年10月検針分を参照
1ヶ月のガス使用量 | プロパンガスの従量料金 注) |
---|---|
5㎥ | 3169.00円 |
10㎥ | 6373.00円 |
20㎥ | 12663.00円 |
50㎥ | 30476.00円 |
注) 日本エネルギー経済研究所石油情報センター(2024年10月)にある東京都のガス料金から基本料金を差引いた金額を記載しています。
都市ガスに比べ、プロパンガスは体積あたりの熱量が2.23倍注)ほど大きい特性があります。都市ガスと熱量を揃えて単位料金を比較するため、表中ではプロパンガスの単位料金を2.23で割った単位料金も求めています。
1ヶ月に20㎥のプロパンガスを使用した場合、熱量の違いを考慮して都市ガス(44㎥)とプロパンガス(20㎥)の従量料金を比べると、プロパンガスのほうが6243円高いことがわかります。
注) 2.23は、都市ガスの熱量を1㎥あたり45MJ(約10,750kcal)、プロパンガスの熱量を1㎥あたり99MJ(約24,000kcal)と仮定したときの比。
また、ガスの使用量は、4人家族を想定しています。世帯人数別のガス使用量に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。

2025年02月25日
都市ガスとプロパンガス(LPガス)の違いは? それぞれの料金例やメリットなども解説
「都市ガス」「プロパンガス」の違いってご存知ですか? なんとなく違いは分かってはいるつもりでも、実際に選ぶとなると意外と知らないことが多いのでは? そこで今回は、都市ガスとプロパンガスの違いや、それぞれの料金例やメリットなどについてご紹介します。
ガス料金の節約方法
ガス料金には従量料金が反映されるため、使用量が増えるほど高くなります注)。料金を下げるためには、ガス使用量を減らすことが必要です。具体的には以下の方法があります。
- ガスを浪費しないようにする
- 給湯器の温度設定に注意する
それぞれの方法を解説します。
注) ガス使用量が増えると従量料金だけでなく、基本料金も段階的に上がる場合があります。
ガスを浪費しないようにする
ガス料金を節約するためには、ガスを浪費しないことが大切です。具体的には、次のような方法があります。
- 炎は鍋底からはみ出さない(調理器具に合わせた火力調整)
- なべやフライパンを火にかける時は、鍋底の水滴は拭き取って
- お風呂では、浴槽の湯量を少なくする、シャワーを1分短縮する
- お風呂のふたを閉める など
料理や入浴などガスを使用する場面で、こまめにガスの使用量を抑えられます。できる部分からでよいので、実践してみましょう。
参照:東京ガス 都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
給湯器の温度設定に注意する

お湯を沸かすためには、多くのエネルギーを消費します。お湯の設定温度を2〜3度下げるだけでも節約につながります。また、お湯を沸かす際は追いだきより給湯のほうが効率が良いですが、お風呂の残り湯がまだ温かいうちは追いだきを使ったほうが節約になります。
特に冬場は、毎日給湯器を使用します。少しの節約でも毎日積み重なると大きな効果が生まれるので、ぜひ実践してみましょう。
参照:東京ガス 都市生活研究所「ウルトラ省エネブック」
東京ガスのおトクな電気料金メニューに切り替えよう!
電気契約の見直しをお考えの方は、おトクで安心、申し込みも簡単な東京ガスの「基本プラン」がおすすめです。注)
ご契約中の電力会社にお問い合わせいただき下記の番号をご準備のうえ、お申し込みください。
- 供給地点番号(0で始まる22桁)
- お客さま番号(加入されている電力会社により番号の種類は異なります)
注) 東京ガスの電気をご利用いただけるエリアは、以下の通りです。
東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 栃木県 群馬県 山梨県 静岡県(富士川以東)
(ただし、離島にお住まいの方や建物全体で一括で電気契約をしている集合住宅やビルに入居されている方は除きます。)
東京ガスの基本プランのメリット1
新規申し込みで基本料金1ヶ月無料!
東京ガスの電気「基本プラン・ずっとも電気3」の新規お申し込みで、電気代基本料金1ヶ月無料が適用されます。注1)
引越し時の再契約(継続での利用)も対象です!
注1)都合により終了する場合がございます
東京ガスの基本プランのメリット2
ガスと電気をまとめるとおトク
東京ガスの都市ガスと電気をご契約中のお客さまは、ご契約いただいている料金メニューに応じて、電気料金が割引になります。注2)
注2)お申し込みいただき、条件を満たした場合に適用いたします。詳細は、ガス・電気セット割 をご覧ください
お申し込み手続き以外の面倒な切り替え手続きは原則不要!

注)お客さまの電気メーター設置状況や現電力会社との契約状況により、別途費用の発生や現電力会社へのご連絡をお願いすることがあります