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二人暮らしで必要な電気契約のアンペア数とは?節約術や選び方を解説!

二人暮らしは単身世帯に比べると電気の使用量が大幅にアップするため、契約アンペア数にも注意が必要です。生活になくてはならない電気だからこそ、生活スタイルに合った契約内容・料金にしたいもの。 電気料金の仕組みをはじめ、二人暮らしに必要な契約アンペア数やその理由、おすすめの電気代節約術などをご紹介します。

最終更新日:2024年10月01日公開日:2024年10月01日

目 次

電気料金の仕組みとは? アンペアと料金の関係

電気を契約するときには「契約アンペア数」を選択します。最適なアンペア数を契約していないと、必要以上に電気代を支払ってしまったりや、電力不足でブレーカーが落ちてしまったりする可能性があることをご存じでしょうか。

一般家庭で必要なアンペア数の目安や、アンペアと料金の関係を知った上で、適切なアンペア数を選択しましょう。

契約アンペア数とは?

ブレーカー

契約アンペア数とは、家庭や事業所などが電力会社と契約している電流(電気の流れる量)の大きさのことです。契約アンペア数によって、1契約内で同時に使用できる電流の大きさが決まります。

つまり、契約アンペア数が大きいほど、多くの電力を同時に使用することができます。反対に、契約アンペア数が小さいと、それを超えて電気を使用してしまった場合、ブレーカーが落ちて電気が流れなくなります。

一般的な家庭の契約アンペア数は10A~60Aです。幅があるのは、家族の人数などによって電気の使用量も異なってくるためです。

例えば、契約アンペア数は単身者向け住宅では10A~20Aに設定されていることが多く、ファミリー向け住宅や二世帯住宅のように居住人数が多いと想定される住宅だと40A~60Aに設定されるのが一般的です。

電気料金とアンペアの関係

毎月の電気料金は、基本料金と電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、再エネ賦課金)が合算されたものとなります。

基本料金は契約アンペア数によって異なる「アンペア制」と、契約アンペア数にかかわらず最低額が決まっている「最低料金制」の2種類があります。

アンペア制は、東京電力、中部電力、九州電力などに採用されており、最低料金制は関西電力、中部電力、四国電力などが採用しています。

アンペア制の基本料金の一例を挙げてみます。

アンペア制の基本料金(一例)

10A

1契約

295.24円

15A

442.86円

20A

590.48円

30A

885.72円

40A

1,180.96円

50A

1,476.20円

60A

1,771.44円

出典:東京ガス 電気料金メニュー「基本プラン」

注)2025年3月検針分より電気料金の見直しを行います。詳細は、こちら

最低料金制の関西電力では、プランによって異なりますが1契約あたり377.40円~です。

電力量料金は、実際に使用した電気量をもとに算出されますが、使用量に応じた3段階で1kWhの料金を設定していたり、時間(昼/夜など)や環境(豪雪地帯)などによって料金が設定されている場合もあります。

再エネ賦課金は、再生可能エネルギーを電力会社が買い取る際の費用の一部を電力使用者が負担するもので、再生可能エネルギーの普及を目的とした賦課金です。

参考:関西電力「電気の基本料金・単価表」

使用している契約アンペア数の確認方法

契約しているアンペア数は、いくつかの方法で確認することができます。

分電盤で確認

分電盤には、アンペアブレーカー(電気を供給しているエリアごとのスイッチ)が配置されています。アンペアブレーカーは一般的にブレーカーと呼ばれる器具のことです。その色や数値で契約アンペア数が確認できますが、色は地域によって異なる場合もあります。

例として東京電力、中部電力、そして九州電力の色分けは以下の通りです。

5A

10A

15A

20A

30A

40A

50A

60A

東京電力

-

ピンク

中部電力

-

紫・茶

灰・黒

九州電力

検針票で確認

毎月の電気使用量を検針票(「ご使用量のお知らせ」という書面)で確認されている方は、検針票上でも契約アンペア数を確認することができます。

電気を契約している会社のホームページで確認

ホームページのマイページや会員ページで契約アンペア数を確認することができる場合もあります。東京ガスの電気を契約されている方は、Web会員サービス「myTOKYOGAS」でも確認いただけます(詳しい確認方法はこちら)。

二人暮らしで必要な契約アンペア数は?

二人暮らしで必要な契約アンペア数は、一般的に30A~50Aといわれています。単身世帯に多い10A~20Aの2倍以上必要な場合もあるということです。

電気使用者が1人から2人になっただけでどうしてこんなに上がるのでしょうか。

それは家電の必要アンペア数に関係があります。家庭で使われる電化製品のアンペアの目安は以下の通りです。

家電製品

アンペアの目安

エアコン(冷房時おもに10畳用)

冷房:1.5A~9A、暖房:1.3A~14.3A

掃除機

3A~8A

ドライヤー

12A

テレビ(32型)

0.7A

冷蔵庫(300L前後)

1.3A

洗濯機(6kg前後)

4.1A

炊飯器(3合炊き前後)

5.8A

電子レンジ(25L前後)

14A

注) 国内で販売されている2018~2023年式の製品の消費電力、および一般家庭用の電圧100ボルトから想定値を計算して東京ガスが作成。実際に想定されるアンペア数はお使いの機器の消費電力などをもとに確認ください。

例えば、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機を同時に使用すると、それだけで最大で20A程度に達することがあります。
それらに加え、電子レンジ(14A)やヘアドライヤー(12A)を使用する場合、余裕をもった契約アンペア数でないとブレーカーが落ちてしまいます。

複数の家電を同時に使うことがあまりない生活スタイルであれば、冷蔵庫、エアコン、テレビなどが常時稼働していると想定しても20A、あるいは30A以下で済むケースもあるかもしれません。
しかし、家電の必要アンペア数はサイズや製品ランクによって異なるため注意が必要です。

こうしたことから、契約アンペア数を決めるときには、お手持ちの家電の必要アンペア数を確認したり、生活スタイルから複数の家電を同時に使用するシーンなどを想定しておくことをおすすめします。

二人暮らしの一般的な電気料金は?

電気料金表

求める暮らしに必要な契約アンペア数が見えてきたら、次は一般的な二人暮らしにかかる電気料金の目安を知っておきましょう。
生活スタイルに合わせた契約アンペア数にするだけでなく、二人暮らしでは電気代の節約もより重要になってくるからです。

二人暮らし世帯のは平均で月額1万1,307円です(出典:総務省「家計調査年報」(2022年))。また、同調査によると2020年~2022年の二人暮らしにおける電気代の平均は約1万円となっています。

さらに、下図のとおり二人以上の世帯で1年のうちにもっとも電気代が上がるのは2月~3月、次いで9月~10月であり、電気代は寒い時期と夏から秋にかけて多くなる傾向にあることが分かります。電気代は使用から1~2ヶ月遅れで請求されることが多いため、実際には1月~2月、8月~9月に電気をたくさん使っているものと思われます。

この傾向から電気代の増加には冷暖房器具などの稼働が大きく影響すると考えられるため、日中ほとんど不在の二人暮らし世帯よりも、在宅時間が長い二人暮らし世帯の方が電気代はより高くなるでしょう。

月別の電気代の平均支出額(二人以上世帯、2022年)

二人暮らしの電気料金が高い理由

悩む女性

先述のとおり総務省「家計調査年報」(2022年)によると、二人暮らし世帯の平均の電気代は月額1万1,307円ですが、単身世帯では6,808円と約半分です。
これほど差がある大きな理由としては、一人暮らし世帯と二人暮らし世帯では住居の部屋数や大きさに違いがあることが挙げられます。
部屋数が増えるとその分の照明やエアコンも増え、部屋が広いと空調管理にも電力と時間を要します。
さらに、二人暮らし世帯の場合、携帯電話の充電やドライヤー、パソコンのように各人がそれぞれ使用するものについては、当然ながら電気代も2人分かかってきます。

こうした理由などから二人暮らし世帯は、一人暮らし世帯よりも電気代が高くなってしまいやすいのです。

電気代のおすすめ節約術

省エネ

二人暮らし世帯の電気代は、少しの工夫で節約していくことができます。
中でも稼働時間が長い電化製品で節約対策を行うと効果が出やすいのでおすすめです。生活シーンのなかで、具体的にどんなアクションを起こすと節電・節約となるのかをご紹介しますが、さらに詳しく知りたい方は東京ガスの「ウルトラ省エネブック」をご覧ください。

参考:東京ガス : ウルトラ省エネブック

エアコンの設定温度に注意する

在宅時に稼働率が高いエアコンですが、まずはその設定温度を見直してみましょう。

夏期の推奨室温は28度です。エアコンだけではなく扇風機やサーキュレーターも併用して部屋の空気を循環させるとよいでしょう。
また、夜間は気温も下がるため、熱中症に注意しつつ、冷房は必要なときだけ使用するようにすれば省エネにつながります。

冬期は室温が20度程度になるように設定してみましょう。部屋を暖めると同時に厚手のカーテンをしっかり閉めて保温することも節電に効果的です。

暖房器具の「余熱」を利用する

暖房機器のスイッチをオフにしてもしばらくは室内に余熱があるので、就寝前や出掛ける少し前にはスイッチを切る習慣をつけるのもよいでしょう。たとえば、床暖房の場合、スイッチを切ってから30分ほどは暖かさが残ります。

テレビやパソコンをこまめに消す

見たい番組が終わってもテレビがそのままついていたり、パソコンのスイッチが入りっぱなしということは少なくありません。なんとなくつけているテレビやパソコンをこまめにスイッチオフするだけでも省エネになり電気代を節約できます。

また、音量が大きい、画面が明るすぎるといったことも電力の消費につながるため、調整するのがおすすめです。

温水洗浄便座使用中は便器のふたを閉める

温水洗浄便座使用中は便器のふたが開きっぱなしになっていると、便座から放熱してしまいます。電力を消費してしまう原因となるため、使っていないときはふたを閉めるようにしましょう。

二人暮らしのおすすめの電気料金メニュー

電気料金の節約術

電力自由化によって、現在は消費者が自由に電力会社を選択できるようになっています。必需品だからこそ安心安定の供給で、少しでもおトクな料金で利用したいものです。

例えば東京ガスでは、電気とガスをまとめると「ガス・電気セット割」が適用され、電気代が割り引かれます。

注) お申し込みいただき、条件を満たした場合に適用いたします。

まとめ

二人暮らしに必要な契約アンペア数は一般的に30A~50Aです。
二人の生活スタイルや利用する家電によって消費電力は大きく異なってくるので、契約アンペア数を決める際にはあらかじめチェックするのがおすすめです。

必要な電力を必要な分だけ使うことはもちろん、お得な料金メニューも積極的に利用して、快適な二人暮らしを楽しんでくださいね。