お風呂1回のガス代は?シャワーとどっちが安い?節約方法も紹介!

お風呂1回のガス代は?シャワーとどっちが安い?節約方法も紹介!

毎日欠かせないお風呂には、どれくらいのガス代が掛かっているのでしょうか。 ガス代のうち、最も多くの割合を占めるのがお風呂の給湯です。 月々のガス料金が高いと感じる方は、お風呂の使い方を見直してみると良いでしょう。 本記事では、お風呂のガス代について、シャワーとの比較をしながら詳しく解説し、ガス代の節約方法も紹介していきます。

最終更新日:2024年05月27日公開日:2024年05月02日

目 次

お風呂を1回沸かすとガス代はいくら?

まずは、お風呂を1回沸かす時にかかるガス代を、都市ガスとプロパンガスのそれぞれのケースで見ていきましょう。

お風呂のガス代(都市ガス)

都市ガスでお風呂を1回沸かす際にかかる料金は、75円前後です。

都市ガスとは、地下のガス管を通じて各家庭に届けられるガスのことです。
ほとんどの地域で、プロパンガスよりも安く利用することができます。
今回は以下の条件で、都市ガスを用いてお風呂を1回沸かす際の料金を算出しました。

水の量

200L

沸かす前の水温

20℃

沸かした後の水温

40℃

従量単価

1㎥当たり180円

発熱量

1㎥当たり10,750kcal

熱効率

90%

計算式は以下の通りになります。

20(上げる温度)×200(水量)÷0.9(熱効率)÷10,750(発熱量)×180(従量単価)≒74.42

お風呂のガス代(プロパンガス)

プロパンガス(LPガス)でお風呂を1回沸かす際にかかるのは100円前後です。

プロパンガスは、ガスボンベに詰められた状態で各家庭に届けられます。
都市ガスと比較すると従量単価が高いですが、一方で発熱量も大きいという特徴があります。
こちらも20℃のお湯200Lを40℃まで温める条件で計算しました。

水の量

200L

沸かす前の水温

20℃

沸かした後の水温

40℃

従量単価

1㎥当たり540円

発熱量

1㎥当たり24,000kcal

熱効率

90%

計算式は以下の通りになります。

20(上げる温度)×200(水量)÷0.9(熱効率)÷24000(発熱量)×540(従量単価)≒100.00円

お風呂とシャワーでガス代が安いのはどっち?

お風呂とシャワーでガス代が安いのはどっち?

お風呂にお湯はりをする場合と、シャワーで済ませる場合、使用するお湯の量とガス料金にはどのような差があるのでしょうか。

以下の表は、20℃のお湯を40℃まで加熱してシャワーを浴びる際の料金を、お風呂を沸かす料金と比較したものです。

使用時間

水量

都市ガスのガス代

プロパンのガス代

シャワー

5分

約60L

約22.5円/回

約30円/回

10分

約120L

約45円/回

約60円/回

15分

約180L

約67.5円/回

約90円/回

20分

約240L

約90円/回

約120円/回

お風呂

浴槽1杯

約200L

約75円/回

約100円/回

※先述の都市ガス・プロパンガスの表と同条件になります
※シャワーのお湯の使用量は1分間に12Lとします

シャワーを17分間以上使用すると、浴槽1杯分(200L)と同じだけのお湯を使用することになります。
ただし、お風呂にお湯はりをする場合もシャワーは使用することになりますので、実際には上記の数字を組み合わせて判断する必要があります。

また、シャワーの使用時間は、家族の人数に応じて変わってくるものです。
そこで、ここからは家族の人数ごとのガス代のシミュレーションをしていきます。

1人暮らしの場合

使用時間

水量

都市ガスのガス代

プロパンのガス代

シャワー

10分

約120L

約45円

約60円

お風呂

浴槽1杯

約200L

約75円

約100円

シャワーのみの場合は、1人あたりのシャワー時間を10分と仮定します。

すると、上記のように使用する水量に大きな差があります。
先述の通り、シャワーだけで浴槽1杯分のお湯を使用するには、シャワーを17分以上流し続けることになるため、長くシャワーを使う人でもお風呂にお湯をはる方がガス代は高くなるでしょう。

2人暮らしの場合

使用時間

水量

都市ガスのガス代

プロパンのガス代

シャワー

20分

約240L

約90円

約120円

お風呂

浴槽1杯

約200L

約75円

約100円

2人がそれぞれシャワーを10分ずつ使用すると仮定した場合、浴槽1杯分以上のお湯を使用することになります。

ただし、先述の通り、お風呂にお湯をはる場合にもシャワーは使用するため、水量の差があまり大きくないことから、まだシャワーのみの場合の方がガス代は安くなるだろうと考えられます。

3人暮らしの場合

使用時間

水量

都市ガスのガス代

プロパンのガス代

シャワー

30分

約360L

約135円

約180円

お風呂

浴槽1杯

約200L

約75円

約100円

3人となるとかなり使用する水量が上がってきました。
浴槽1杯分との水量差は160Lであり、シャワーの使用時間でいうと13分ほどです。

つまり、お風呂にお湯をはったうえで、1人あたり4分程度のシャワー使用であれば、お風呂にお湯をはった方が、シャワーだけよりもガス代が安くなります。
シャワーの使用時間によって、どちらの方が安いかが変わるボーダーラインといえるかもしれません。

4人暮らしの場合

使用時間

水量

都市ガスのガス代

プロパンのガス代

シャワー

40分

約480L

約180円

約240円

お風呂

浴槽1杯

約200L

約75円

約100円

4人暮らしの場合、1人が10分シャワーを使用するだけで浴槽2杯分以上のお湯を使用することになります。
水量差にすると280Lとなり、シャワーの使用時間は23分ほどです。

お風呂にお湯をはったうえで、1人あたり5分以上シャワーを使用しても、シャワーだけでの入浴の方が使用するお湯の量は大きくなります。
ここまで水量差があると、お風呂にお湯をはった方がガス代は安くなると考えられるでしょう。

お風呂1回分で水道代とガス代を合わせるといくら?

お風呂1回とシャワーにかかる水道代とガス代は、以下のようになります。

水量

水道代

ガス代

合計

お風呂(都市ガス)

約200L

約48円

約75円

約123円

お風呂(プロパン)

約200L

約48円

約100円

約148円

シャワー10分あたり(都市ガス)

約120L

約29円

約45円

約74円

シャワー10分あたり(プロパン)

約120L

約29円

約60円

約89円

お風呂のガス代を節約する方法

お風呂のガス代を節約する方法

ここからは、お風呂のガス代を節約する方法を紹介します。

お湯を少なめにする

浴槽のお湯を少なめにすることで、ガス代や水道代を節約することができます。
お湯が減ることで肩まで浸かることはできなくなりますが、少ないお湯に時間をかけて浸かる半身浴には、疲労回復や血行促進など、さまざまなメリットがあります。

浴槽にフタをする

お風呂のフタをするだけでガス代の節約になります。
お風呂の追い焚き機能は便利ですが、追い焚きを使用するたびにガス代が発生するため、何度も使用するのは経済的ではありません。
お風呂にフタをし、お湯の温度を下がりにくくすることで、追い焚きの頻度を減らし、ガス代を節約することができます。

保温シートを使う

お風呂に保温シートを浮かべておくことで、お湯の温度を下がりにくくし、追い焚きの頻度を減らしてガス代を節約することができます。
保温シートは価格も安く、フタと併用することで効果がさらに高まります。

お風呂の設定温度を下げる

お風呂の設定温度を下げることも、ガス代の節約に繋がります。

都市ガスの場合、200Lのお風呂で設定温度を1℃上げると、ガス代が約2円高くなる計算になります。
つまり、設定温度を1℃下げれば、その分ガス代を節約することができます。

冬の寒い時期に設定温度を下げるのは現実的ではありませんが、夏場は少しだけ設定温度を下げてガス代を節約するのがおすすめです。

シャワーはこまめに止める

浴槽にお湯をためて入浴する場合でも、髪や体を洗うためにシャワーは使います。
シャワーの出しっぱなしを避けて、こまめに止めることで、ガス代の節約につながります。
シャンプーやボディーソープを泡立てているときなどには、シャワーを止めるよう習慣づけると良いでしょう。

間隔を開けずに入浴する

間隔をあけずに家族が入浴することで、追い焚きにかかるガス代を節約することができます。
2時間放置して温度が下がった200Lのお湯を追い焚きした場合と比べて、追い焚きをしない場合は年間で約6,190円の節約になります。

お風呂の間は換気扇を止める

換気扇を点けて入浴すると、せっかく温めたお湯が冷めてしまいます。

換気扇を止めるだけで熱が逃げにくくなり、お湯の温度が下がりにくくなります。
ガス代の節約を重視するのであれば、入浴中は換気扇を止めると良いでしょう。

ガス会社・ガスプランの見直しをする

ガス代を節約するには、現在契約しているガス会社やガスプランを見直すことも有効です。
家族の人数や使用状況に合わせて最適なプランを選択することで、ガス代が安くなることがあります。

まとめ

毎日使うお風呂だからこそ、できる限りガス代を節約したいものです。

お風呂よりシャワーのほうがガス代が安く思われがちですが、家族の人数が多くなるほど、お風呂を沸かしたほうが経済的になります。

また、毎日の細かな習慣を変えてみるだけでも、長期的には大きな節約に繋がります。

また、これまで通りお風呂を使いながらガス代を節約したい方は、ガス会社やガスプランの見直しをしてみると良いでしょう。

  • この記事の監修者

    「東京ガスの機器交換」コラム編集チーム

    給湯器・コンロといったガス機器だけでなく、レンジフード・トイレ・浴室といった水まわり機器の交換に役立つ情報を幅広く発信していきます